声優
映画『KOF』吹替えキャストの杉田智和&小清水亜美にインタビュー

全世界注目のなかいよいよ公開!『THE KING OF FIGHTERS』から吹き替えキャストの杉田智和さん&小清水亜美さんにインタビュー――2人が挑んだ“格闘ゲームらしさ”を目指した演技とは!?

 1994年にシリーズ第一弾が発売されて以来、現在に至るまで多くのゲームファンを虜にしている対戦型格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』。その超人気作品を実写映画化した『ザ・キング・オブ・ファイターズ』が、2011年7月2日よりいよいよ公開スタートとなった。

 今回アニメイトTVではその公開を記念して、マギー・Q演じる主人公・不知火舞の吹替えを担当した小清水亜美さん、そしてショーン・ファリス演じる草薙京の吹替えを担当した杉田智和さんにインタビューを実施。

 ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』シリーズでも不知火舞を演じていた小清水さん、そして自身も原作の大ファンだと言う杉田さんと言うお二人ならではの目線から、キャラクターの魅力や印象に残ったエピソードなどを語っていただいたので、ここに紹介しよう。

――お二人が演じられたキャラクターの、映画版ならではの魅力や特徴などありましたらお聞かせください。

杉田智和(草薙京役/以下杉田):格闘ゲームの実写映画は『ストリートファイター』や『TEKKEN -鉄拳-』、『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』など様々なものがあります。これらの映画は、ゲームと切り離して楽しむことはできません。そのため、いかにその二つが融合した部分を楽しむか、と言う部分に尽きると思います。演じる側としては、“吹替え”と言う形で参加しますので、ある程度お芝居の答えが出ています。その答えを元に、吹替えとして組み立てる、と言う形になります。自分がやれることとしては、英語音声として完成しているものを、日本語に置き換えてどのように伝えていくか、と言うところだと思います。あとは、いかに『THE KING OF FIGHTERS』らしさを失わないように臨むか。何気ない挨拶から掛け声一つまで、格闘ゲームの良さを失くさないようにする、と言うことを意識しました。

小清水亜美(不知火舞役/以下小清水):実写映画の中で、二次元のキャラクターをそっくりそのまま表すと言うことはないと思うんですが、「もしもこう言う世界が現実にあったとしたら」と言う目線で見ると、本当に良く出来ていると思いました。また、舞を演じているのがマギー・Qさんだと言うこともあり、ゲーム版の舞よりもさらにアダルトな魅力が増えているな、と感じたんです。ですので、ゲーム版の不知火舞を気にしつつ、芝居の面でマギーさんに合わせて、大人っぽかったり、セクシーさを出せるように意識しました。ストーリーの中には各所にコメディシーンも盛り込まれているので、より親しみやすさが増していると思います。ゲームとの共通部分を探しても楽しいですし、まったくの別物として見てもすごく楽しめる作品だと思います。


――実写映画の吹替えと言う点で、特に苦労した部分などはありましたか?

杉田:英語と言う原音がある、と言う部分です。それを聞きながら演じるので、通常のアニメやナレーションの時とは違うと思います。あとは、台本に書かれた日本語訳の解釈、と言う部分です。『THE KING OF FIGHTERS』らしさをより色濃く出すために、ニュアンスやセリフをアレンジ部分もあります。英語の音声は既に完成しているものなので、それを踏まえつつ、いかに草薙京らしさを出すか。その部分はとても難しかったです。

小清水:アニメも外画も家でVチェックをするんですが、外画の場合は何人かの女性がいっぺんに喋っている上に、顔は映っていない、と言うシーンもあるんです。ですので、自分の演じる役の人の声を拾う作業には手こずることもあります。ただ、作品が出来上がった状態で声を当てることができるのは、アニメとはまた違ったやりがいがあります。今回で言えば、マギーさんがとても表情豊かなお芝居をしてくださっていたり、背景や奥行きをわかっている状態でお芝居をすることができたので、本当に楽しかったです。


――杉田さんは以前から原作のファンと言うことですが、役への思い入れやプレッシャーなどはありましたか?

杉田:原作で草薙京を演じられていた、野中政宏さんへの強い尊敬の念がありましたので、そこを崩してはいけないな、と思いました。また仕事として(好きな作品に)関わるときは、好きだと言う気持ちや、お客さんとして楽しむ気持ちは、一度どこかにしまいこんでおきます。吹替えをする立場として芝居をして、それが終わってから作品を楽しむ側に戻ってくれば良い、と思っています。


――では小清水さんにお伺いしたいのですが、現場での雰囲気はいかがでしたか?

小清水:実は私は、皆さんが収録を終えた後に録ったので、キャストの方々と現場で顔を合わせることはなかったんです。ただ、皆さんが吹替えたものを聞きながら収録することができたので、とっても楽しかったですし、やりやすかったです!


――最後に、お二人が印象に残ったシーンやエピソードなどがあればお聞かせください。

杉田:Mr.ビッグが、丸刈りのサングラス姿ではないところです。一応、毛皮のコートと言うアイデンティティは守っていただいていますが、随分とカッコよくなっています(笑)。また彼の吹替えはうちの後輩である、小野友樹くんが務めています。とてもカッコいいので、小野くんの素敵な声を楽しんでください。

小清水:そのMr.ビッグに向かって、舞が「それ、お母さんのコートなの?」ってセリフがあるんです。台本でその部分を読んだ時には笑ってしまったので、印象に残ってます(笑)。それと、テリーと舞が会話しているシーンがあって、最初は真面目な話をしているんですが、急に「なんで魚の缶詰工場の跡地で話してるの?!臭くない?!」みたいなセリフが入るんです。そこが面白くて、印象的でした!

 映画『ザ・キング・オブ・ファイターズ』は、現在絶賛公開中。原作の魅力は踏襲しつつも、そこに実写ならではの臨場感が加わった白熱のアクション映画に仕上がっている。ぜひ劇場に足を運んで、エキサイティングな格闘シーンを堪能して欲しい。

<Text:杉山玲菜>

>>映画『THE KING OF FIGHTERS』公式サイト

写真は7月9日に行われた公開記念トークショーより

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