アニメ『チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃(ひかり)~』を経て石田彰さんが学んだこととは……!? 第3章舞台挨拶レポート
大人気のスマートフォン用RPGを原作とし、全3章で展開してきたアニメ『チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃(ひかり)~』。最終章となる第3章が、2017年2月11日(土)より公開となりました。本稿では新宿バルト9にて行われた、舞台挨拶の模様をレポートします。
今回の舞台挨拶には、主人公・ユーリ役の石田彰さん、ミシディア役の今井麻美さん、ユリアナ役の小岩井ことりさん、ムジカ役の東山奈央さんに加え、監督の工藤昌史氏と副監督の花井宏和氏が登壇。いよいよ完結を迎える本作への想いを語ってくれました。
専門学校の友人同士のチームワークから生まれた作品
今井さんを進行役に、まずは完結を迎えた感想が語られていきます。また、今回は工藤監督と花井副監督がいらっしゃるということで、本作の制作状況などにも話が及びました。
まずは石田さんが、めでたく大団円を迎えることになって良かったと述べると、続く小岩井さんがアニメ制作スタッフさんたちの厳しい制作状況に言及。そんな状況のなかにあっても、今日という日を無事に迎えられたということで、喜びを露わにしていました。
工藤監督は、長い製作期間のあいだにすべてを注ぎ込んで出来上がった作品だと語りました。また、工藤監督と花井副監督は専門学校の友人同士なのだそうで、ふたりで役割分担をしつつ、制作を進めていったのだとか。主題歌も担当した東山さんは、劇場で初めて自身の楽曲が流れた時の感動について語りました。また、劇中で自身の演じるムジカとして歌った曲についても話していました。
ユーリも監督も、ムジカも落ちる!?
各々が3章通して印象に残っているシーンが話題に上ると、東山さんから挙がった三上さん演じる“ケマミレ”についての話で盛り上がりました。なんとケマミレが大きな竜になった後も三上さんが演じているそうで、これについて監督は、「機械的なものよりは、ちゃんと感情のこもった声を出してほしかった」と話していました。
作中でのキャラクターの役どころに付いてのトークに移ると、話題はユーリの“闇堕ち”についてとなりました。本作では色々な人が闇堕ちしかかっていたことに触れられると、監督も何度も闇堕ちしそうだったことがわかりました。第3章の制作もギリギリだったそうで、工藤監督は間に合わないかと思ったと戦々恐々としていました。
改めてムジカがどんなキャラクターかに触れられると、東山さんから3章からという少ない出番ながらその間に落下するシーンがとても多かった、という気になる話が! これを聞いた今井さんが工藤監督に質問すると、この作品は色々な人が落ちているとコメントがありました。これについて花井副監督によると、工藤監督がシナリオ段階ではかったところを、絵コンテやシナリオ修正で崖にしたシーンがあったことを明かしてくれました。闇堕ちしかかった監督の想いは、こういったところに反映されていたのかもしれません。
最後の一言挨拶で石田さんは、この作品を経て「普段は仲間を作らないようにしているが、この作品から闇堕ちしても仲間がいれば大丈夫だということを学んだ、それが大切なんです」と述べていました。そんな“仲間との絆”が根幹となる『チェインクロニクル』の物語。劇場版が第2弾、第3弾と続くように応援していきましょう!
[取材・文・写真/胃の上心臓]
『チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃(ひかり)~』概要
第1章 上映終了
第2章 上映終了
第3章 2017/2/11~
2週間限定イベント上映
【あらすじ】
圧倒的な勢力で侵攻する“黒の軍勢”によって陥落した王都を奪還するべく大陸ユグドの各地で反抗勢力が立ち上がる。しかし“黒の王”率いる軍勢の力の前に結束したはずのユグド各地の勢力も一枚岩ではなくなってしまう。自らの力を信じきれなかった聖王女ユリアナ、自らの力で覇道を突き進まんとする九領を統べる鬼王シュザ。仲間のキズナを信じきれず疑心暗鬼に陥いり心に生まれた隙から黒の因子に取り込まれたユーリは闇に落ちていくのだった……。
ユーリを失った義勇軍のアラムは義勇軍を立ち上げたユーリの思いを知る。何としてもユーリを取り戻すことを誓い、乱戦中のシュザとユリアナたちの間に割って入りユグドを再び一つにまとめあげようとする。そんな中、賢者の塔で建造された空間転移装置「方舟」を使って王都奪還を図る一大反抗作戦が始まろうとしていた。だが決戦前夜、準備が進む賢者の塔をユリアナの元部下、魔人ブルクハルト率いる“黒の軍勢”が襲撃してくる―。