中川翔子さんが劇場の中央でポケモン愛を叫ぶ！　目からハイドロポンプが止まらない『劇場版ポケットモンスター　キミにきめた！』の発声可能上映会をレポート

初週の国内動員ランキングで初登場1位を獲得し、7月21日までに早くも動員80万人大ヒット公開中の映画『劇場版ポケットモンスター　キミにきめた！』。そんな本作の発声可能上映が、2017年7月22日にTOHOシネマズ新宿で行われました。

発声可能上映とは、スクリーンに向かってサイリウムを振ったり声援を送り、観客が一体となって映画を鑑賞するというもの。劇場は多くのコスプレイヤーで溢れ、大変な賑わいを見せました。なんとこのイベント、ポケモン映画史上初めてとなる発声可能上映で、チケットは瞬殺。

参加するお客さんも、ただの映画鑑賞ではなく、ポケモンに関する何かを持っているのは序の口という強者揃い。かぶりモノをしたりかなり本格的になコスプレをしたりする猛者も多数参加していました。サトシやピカチュウのコスプレ以外にも、ジョーイさん（本作では中川翔子さんが声優を担当）やロケット団、シロナさん（『ダイヤモンド・パール』にて初登場のシンオウ地方の女性ポケモンリーグチャンピオン）や、マッギョ（愛好者の多い個性派ポケモン）などもおり、かなり濃い空間です。

上映中は終始サイリウムが振られ、大きな歓声が起こり、会場はライブのような熱気に包まれていました。上映後には本イベントの発案者・本作のジョーイ役である「しょこたん」こと中川翔子さん、湯山邦彦監督が登壇し、ポケモンへの熱い思いがたっぷりと語られた本イベント。そんな上映会の模様を、フォトレポートでお届けします！

大盛り上がりの劇場で、しょこたんと一緒にポケモン映画を鑑賞！
上映はまだかと期待が高まる中、「めざせポケモンマスター」の音楽と共にしょこたんが登場。「ポケにちわ～！　アローラ!!」と手を振りながら挨拶すると、会場からは大歓声が起こります。彼女自身も発声可能上映に参加するのは初めてということで、上映が始まる前から大興奮の様子。

「みんなと熱く熱く語り合いたいという願いが今夜叶います！　私は映画を4回見て、4回とも号泣しました（笑）。最高の思い出になりそうな熱い夜をみんなで思い切り笑って泣いて、一生忘れられない夏にしましょう！」と、会場を大いに盛り上げます。

中川さんが劇場中央の座席に着席すると、いよいよ発声可能上映がスタート。

どの場面で発声したり、サイリウムを振るかという明確なルールは決まっていません。スクリーンに東宝のロゴが映し出されると、「東宝ぉ〜！」「ありがとう！」、映画20周年のロゴには「おめでとう！」など、冒頭からフリーダムな言葉が飛び交います。

主題歌の「めざせポケモンマスター-20th Anniversary-」が流れると、観客全員が曲を熱唱。「キャー！」や「そりゃそうじゃ」などの合いの手もバッチリ決め、劇場では徐々に一体感が生まれていました。

発声可能上映では、笑いも涙も共有できる！
ポケモンが登場するたびに「かわいい！」と声援が上がり、ポケモンバトルが始まると「頑張れ！」「負けるな！」とサトシにエールが送られます。一方、サトシのライバルであるトレーナーが登場すると、「ストーカー！」「おまわりさんコイツです！」と野次が飛び、まるでプロレスのヒール（悪役）が出てきたかのような白熱ぶり。

全体的に大喜利のような空気感もあり、おもしろい言をひと言をつぶやいた人がいれば、会場に笑い声が起こっていました。

また、ピカチュウが活躍するシーンでは、誰が決めるでもなく黄色いライトが振られ、ヒトカゲが登場するシーンでは赤いライトが振られるなど、初めての発声可能上映会とは思えないような統一感も見られます。

思いのまま声を上げるだけなのかと言えば決してそうではなく、物語の終盤では全員が声を発するのを止め、劇場からすすり泣く声が聞こえる場面も。

ストーリーの後半、サトシとピカチュウが絆を確かめ合う、本作を代表する驚きのシーンでは歓声もヒートアップ。エンドロールが終わると、「ありがとうぉ〜〜〜〜〜〜！」と大きな拍手と歓声が送られました。

ポケモン愛が止まらない！　中川さんと湯山監督が、本作の魅力を語る
上映後に涙のハイドロポンプ（大量の水を放出するポケモンのわざ）が溢れたしょこたんは、「化粧が全部とれた！」と絶叫！　会場からはすかさず、「可愛いよ！」「ジョーイさんありがとう！」とエールが送られます。

上映終了後、しょこたんがステージに登壇すると、興奮冷めやらぬ様子でポケモン愛をまくし立てるように爆発させます。以下のしょこたんのコメントです。応援上映の感動さめやらぬ、目からハイドロポンプの状態を想像して読んで頂けると、当時の雰囲気が伝わると思います。


20周年の超大作という本作が素晴らしすぎて、久々に母も連れてきたんです。ポケモンのことを知らない母でも泣いていましたね。自分のペットだったり、家族だったり、恋人だったり。

色んな大切な存在をピカチュウに重ね合わせてこの二人の、サトシとピカチュウの誰も踏み入れることのできない絆に、どんな人でも涙することができると思います。本当にたくさんの、一人でも多くの方に届いて欲しいです。

観れば観るほど感動もあって興奮もあって、ポケモンが好きだったあの頃、子供だったみんなが大人になってもポケモンが大好きでいられる、そしてこれからもまた新しい夢が生まれていく。そしてこの気持ちをたくさんの人に届けたい、伝えたい。

こんなふうに素敵な気持ちになれるポケモン映画って改めて本当に素敵だと思います……息するの忘れますよね（笑）。（ここまで一気に発言）
とにかく、一人でも多くの人に見て欲しい作品です！

また、途中から上映会に参加していた、湯山邦彦監督もステージに登壇。湯山監督は、『ポケモン』をテレビアニメ版の当初から総監督を務め、劇場版20作品すべてを手掛けている方です。

しょこたんに「湯山監督が20年間育ててくれたみんなです。こんな感じに大きくなりました！　監督自身、ご覧になっていかがですか？」と問われると、「生きてて良かったというか、作り続けて良かったなと思ってます」と、嬉しそうな笑顔を見せてくれました。

監督は「『ミュウツーの逆襲』（1998年）の時からそうなんですけど、子供とか大人とかを意識しないでポケモンという素材をどう活かすかということを考えながら作っています」と制作についてコメント。

さらに、「20年経つと、子供の頃に見ていた方が大人になって親になって子供と一緒に観に来れるようになってくると思います。そうすると親が子供の頃に観ていた話ができるし、子供は新しいものとして観られるし。そういう風にサイクルができて、幅広い人たちが映画館に足を運んでもらえたら嬉しいです」と今後の展望についても語ってくれました。

他にも「君に決めた！」の掛け声とともに記念撮影が行われたりと、終始大盛り上がりに終わった発声可能上映会。多くのポケモンファンにとって忘れられない、まさしく20周年を彩るに相応しい特別な作品になりました。

[取材・写真・文／島中一郎]

　

作品概要
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた！』
公開日：201７年7月15日（土）全国ロードショー

＜ストーリー＞
全てのポケモンファンへ――、これはふたりの「出会い」と「約束」の物語。
マサラタウンに住む少年サトシは、ポケモントレーナーになる資格を得ることができる、10歳の誕生日の朝を迎えていた。まだ見ぬポケモン、まだ見ぬ世界への憧れを胸に、オーキド研究所で仲間となるポケモンをもらうはずが、大寝坊をしてしまったサトシに残されていたのは、人間に懐こうとしない、残りのポケモンのピカチュウだった。「キミはオレが嫌い？　オレはキミが好きだよ！」ぶつかり合いながらも、少しずつ友情を深めていくふたりだったが、旅立ちの日に空を飛んでいた伝説のポケモン・ホウオウを見上げ、虹色の羽根を手にサトシとピカチュウは誓ったのだった。

「いつか一緒に、あいつに会いに行こうぜ！」

こうして世界一のポケモンマスターになるため、旅を始めたサトシとピカチュウは、途中でトレーナーのマコトとソウジに出会い、ホウオウに関する言い伝えを聞かされる。「虹色の羽根に導かれ、ホウオウに会う者、虹の勇者とならん。」いつの間にかサトシの影に潜んでいた、謎のポケモン・マーシャドーに導かれるようにして、ホウオウが住むテンセイ山を目指すサトシたちだったが、そこに強敵が現れる。ふたりはホウオウにたどり着くことができるのか!?　旅立ちの日に誓った約束を果たすため、今、ふたりが「本当のパートナー」になるまでの冒険が始まる！

＜キャスト＞
サトシ：松本梨香
ピカチュウ：大谷育江
ムサシ：林原めぐみ
コジロウ：三木眞一郎
ニャース：犬山イヌコ
ナレーション：石塚運昇
特別出演：本郷奏多　佐藤栞里　山寺宏一　中川翔子　古田新太

＜スタッフ＞
原案：田尻 智
監督：湯山邦彦
エグゼクティブプロデューサー：岡本順哉　宮原俊雄
プロデューサー：下平聡士　松山 進　知久 敦　片上秀長
脚本：米村正二
アニメーションプロデューサー：加藤浩幸
キャラクターデザイン：一石小百合　松原徳弘
総作画監督：一石小百合
音響監督：三間雅文
音楽：宮崎慎二
製作：ピカチュウプロジェクト
配給：東宝

オープニング主題歌：松本梨香「めざせポケモンマスター -20th anniversary-」（SMEレコーズ）
エンディング主題歌：林明日香「オラシオンのテーマ　～共に歩こう～」（EPICレコードジャパン）

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