ネットフリックス版『Death Note』L(エル)役 ラキース・スタンフィールドさんインタビュー

『ドラゴンボール』が大好き! 原作とアニメの要素も取り入れたハリウッド版Lとは? Netflix(ネットフリックス)版『Death Note/デスノート』L(エル)役 ラキース・スタンフィールドさんインタビュー

大人気漫画『Death Note/デスノート』(原作・大場つぐみ、作画・小畑健)が、Netflix(ネットフリックス)でオリジナル映画としてハリウッド映画化! 8月25日より全世界で配信中です。

ハリウッド映画のため、キャストはすべて外国人ハリウッド俳優たち。「DEATH NOTE」の使用ルールや効果、主要キャラクターの名前は一緒ですが、また違った展開の物語になっています。

また、L(エル)を演じるラキース・スタンフィールドさんは、なんと日本のアニメをお好きとのこと。「日本発の原作に出ている、日本のアニメが好きなハリウッド俳優」である彼に、日本のアニメの事、『DEATH NOTE/デスノート』の事などを、「アニメイトタイムズ」ならではの視点でインタビュー。ぜひ、お楽しみください。

【プロフィール】
ラキース・スタンフィールド(LaKeith Lee "Keith” Stanfield)−1991年生まれ。出演作に映画『ショート・ターム』マーカス役、映画『スノーデン」パトリック・ヘインズ役など。

 

一番好きなアニメは『ドラゴンボール』
――ラキースさんは日本のアニメをとてもお好きだとお聞きしました。我々もそんなラキースさんが出演なさっている作品ならば是非応援させていただきたいと思い、今日はお話をうかがいに参りました。よろしくお願いします。

ラキース・スタンフィールド(以下、ラキース):よろしくお願いします。

僕自身、日本のアニメは大好きなんですけど、多くの作品に詳しいという訳ではないんです。けれど、自分の好きな作品に関してはものすごく詳しいと思っていますよ。

――日本のアニメで特に好きなものは何ですか?

ラキース:『ドラゴンボールZ』や、今回出演した『Death Note/デスノート』が特に好きですね。((註)以下、会話はTVアニメ版『ドラゴンボールZ』を軸に進みます。)

――『ドラゴンボール』は海外人気も高いですね。ラキースさんは『ドラゴンボール』のどのような部分が好きですか?

ラキース:キャラクターがとても細やかに描かれているところが好きですね。格闘シーンは見ていてワクワクします。また「家族」をテーマとして描かれているメッセージもすごく気に入っています。好きなキャラクターは、家族を大切にしていることもあって、ベジータです!

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――ベジータがお好きなんですね! 日本では、家族想いという印象よりも、プライドの高い人って感じですね。だいぶ印象が違いますね。

ラキース:ええ、本当に? (笑)

――また、日本では悟空が人気ですね。

ラキース:なるほどね。面白いです。

――それでは、その『ドラゴンボール』について細かいお話をお聞きします。『ドラゴンボール』はいくつか話が分かれていると思うのですが、どの部分のお話が好きですか?

ラキース:うーん、難しい質問ですね。

「セル編」はすごく好きです。でも、一番好きなのは初期のものですね。(註1)というのも、自分が小さかった頃によく見て、夢中になったものなので、思い入れも強いんですよ。

(註)『ドラゴンボールZ』は「サイヤ人編」から始まるため、ここの「初期のものですね。」は、「サイヤ人編」かと思います。

――アメリカ人の方は、皆さん『ドラゴンボール』をお好きな印象がありますが、この認識でいいんでしょうか?(笑)

ラキース:そうですね。やはりテレビで放送していたので、みんな見ていましたよ。自分の場合は、放送をリアルタイムで観てハマって、後になってから漫画を読みました。

――それは、とても嬉しいです。そんな『ドラゴンボール』と、今回出演なさった『DEATH NOTE』に、繋がりがあるのを知っていますか?

ラキース:それは知らないですね!

――実は2作品とも、同じ『週刊少年ジャンプ』で連載されていたものなんですよ。

ラキース:そうなんですね!それは素敵です。

――『週刊少年ジャンプ』には、他にも『NARUTO(ナルト)』などが連載されています。

ラキース:おお、弟が『NARUTO』は大好きですよ!

 
『Death Note/デスノート』の一番の魅力はキャラクター
――それでは、今回のNetflix版『Death Note/デスノート』についてお聞きします。「デスノートに名前を書かれた人は死んでしまう」というこの作品は日本人から見ても奇抜な内容だと思っているのですが、最初に受けた印象はいかがでしたか?

ラキース:とにかく内容が魅力的だと思いました。「生死を司る力」を持つと人はどうなってしまうのか? 人はどうすべきなのか? といったテーマが哲学的ですよね。

人間の持つ道徳観を問いただしていたりします。

皆が常日頃考え、自問自答しているような内容を物語に盛り込んで、「生きる上での基準とは何なのか?」という信条についても考えさせられます。

しかし、それ以上にキャラクターの魅力に取り憑かれましたね。
中でも「L(エル)」です。

(脚本を)読みながら、「早くL(エル)にキラの本性を暴いて欲しい!」と思ってしまうのですが、なかなかそこに辿り着くことができない。

確実な証拠が手に入らない。そんな部分ではライトの頭のキレの良さを感じることができるし、二人の心理戦は凄く魅力的でした。

「ただ戦う」のではない、知性に溢れた二人の描写は、本当に面白かったですね。

――なるほど。原作のコミックは、お読みになられましたか?

ラキース:はい。脚本を初めに読んで、その後に原作を読みました。もちろんアニメも観ましたよ。

――アニメも見てくださったんですね! それはとても嬉しいです。

 
頭脳明晰なLの、愛らしいキャラクターに惹かれた
――改めてL(エル)を演じて、どのような人物だと思いましたか?

ラキース:仕事を最後までやり抜くことに、凄く駆り立てられている人物だと思います。

彼は非常に知性的で、事件を預かったらそれをとことん研究する。僕も役をもらうとそれをとことん勉強します。その部分にも凄く惹かれます。

また、責任感が強くて、何があっても与えられた任務を最後まで遂行する。そんな芯の強さは見られるのに、一方で人付き合いは下手で、「社会人」としての型にはまっていないですよね。

そう考えると、自分もアメリカに住んでいる黒人のひとりとして、アメリカの社会の中では少数派に属しているというところで、L(エル)に共感できる部分は多数あります。

彼も、社会にどこか疎外感を覚えながら、生きていると思います。

一面とは別に、人付き合いが下手なところは、愛おしくもありますね。そこが魅力になっているね。彼の仕草や歩き方・喋り方のそれぞれも、とても愛おしく思っています。

――日本のアニメファンも、L(エル)が大好きなんです。それは「頭脳明晰で、ちょっと社会性に欠けるL(エル)」のキャラクターに夢中になったからなんです。ラキースさんと同じですね。

ラキース:あまり声に出して取り上げられる問題ではないと思うのですが、今生きている私たちの世の中は、身だしなみを整えなければならないとか、勉強では良い成績を収めなければならないだとか、「きちんとしなければいけない」という風潮があるじゃないですか。

しかし、L(エル)はそんな社会的な常識を気にせずに生きているにも関わらず、頭脳明晰な彼の力を社会が必要としている。そんな、ところはあるというところは、凄くかっこいいよね。

――おっしゃる通りです。そんなL(エル)の演技で、動きに工夫した点はありますか?

ラキース:僕の考えるL(エル)は、ひとつひとつの行動にきちんと意図があって、「こうだ!」と決めた時はスッと流れるように素早く動くし、それ以外の時はじっと動かず、計算している。
(すくっと立ち上がって、手を大きく振りながら、L(エル)の動きを再現)

(ティーカップの柄の部分を、指で摘むように持ちながら、)コップの持ち方などはアニメを参考にしています。

映画本編ではカットされてしまったのですが、電話の持ち方もアニメから取り入れていました。

――アニメから影響を与えることができたというのは、私たちとしては凄く嬉しいです。日本のアニメファンもそういう部分にきっとテンションが上がると思います!

ラキース:それは嬉しいです!

 

もし、デスノートを手に入れたら?
――架空の話なんですが、もしデスノートを渡されたらどうしますか?

ラキース:いらないかな(笑)。そういうことは、神に委ねます。

――見つけても、放っておきます?(笑)

ラキース:そうですね、立ち去ります。

――いい考えですね!

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人生で最もキャンディを食べた撮影現場
――最後になりますが、本作の見どころを教えてください。

ラキース:追跡するシーンで、走りながらパトカーの上を飛び越える瞬間があるのですが、そのシーンの撮影の時に足の先に怪我をしてしまいそうになりました(笑)。

なのでそのシーンを見る時に、「あっ、このシーンで怪我をしそうになったんだな……」と思っていただけると(笑)。

それと、映画の中で、(役として必要だったために)本当にたくさんのキャンディを食べました。おかげで虫歯ができました(笑)。

――虫歯に!?

ラキース:人生で最もキャンディを食べましたよ。撮影でも実際に食べています。

でも虫歯ができてからは吐き出すようになりました……。撮影スタッフの中に、減っていくキャンディを継ぎ足してくれる人と、吐き出すキャンディを回収する人がいた程です。

――それは、要チェックのシーンですね(笑)。今回は、全世界同時公開の直前に、日本へ来ていただいて取材させていただけることを非常に光栄に思います。(取材日:8月24日)

ラキース:僕も日本に来ることができて本当に嬉しいです。

やはり、日本で生まれたこの素晴らしい作品に自分が関わることができて、こうやって皆さんと分かち合う機会を与えていただけたことをすごく光栄に思っています。

本当にありがとうございます。

――こちらこそ、ありがとうございました!

ラキースさんはこの後の写真撮影でもLのポーズをノリノリで引き受けてくださいました。原作・アニメ版の要素を忘れずに引き継ぎ演じてくださったラキースさんのL、是非その目で確かめてみてください!


作品情報

Death Note/デスノート: Netflixオリジナル作品

死神が落としたノートを駆使し、悪人を葬り去る闇の存在となったライト・ターナー。だが謎の名探偵、そして1人の同級生の存在が、その運命を大きく変えていく。

出演: ウィレム・デフォー、ナット・ウルフ、キース・スタンフィールド
監督: アダム・ウィンガード


>> Death Note/デスノート | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

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