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『ダリフラ』TVアニメ第16話 PlayBack

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』TVアニメ第16話 Play Back:深まるコドモたちの絆、そして突如現れる謎の姫

2018年1月より放送中のTRIGGER×A-1 Pictures 共同制作によるオリジナル TV アニメーション『ダーリン・イン・ザ・フランキス』(ダリフラ)。本稿では、不穏な気配が漂う中でもコドモたちの絆の強さを感じた第16話「ぼくたちの日々」本編の内容を筆者が感じた印象と共に振り返っていきます。

 

不穏な気配を感じる日常回
巨大な手が出現し、都市部分が壊滅状態になってしまった第13プランテーション。だが、コドモたちが住むミストルティンだけはなぜか残されていた。そこで待機を命じられ、1ヶ月に渡りコドモたちだけで生活を送っている。謎のお手伝いさんが食事を用意してくれることもないので、自分たちで準備をする(といっても配膳だけのような感じ)。ただそれさえも、これまでまったくやったことがないということは、パパたちを守るため命を惜しまないかわりに、面倒くさいことは全部オトナたちでやりますよということなのだろうか(ただ、掃除はコドモたちがやっている)。

第16話の絵コンテは、舛成孝二さん。『R.O.D』シリーズや『かみちゅ!』の監督であり、『アイドルマスター』シリーズでも絵コンテを数多く担当している方で、個人的にも大好きなのだが、とても細かい芝居付けをする印象があるので、こういう日常回を担当してくれることが嬉しい。

そして今回からオープニングの絵が変わった。曲は同じく「KISS OF DEATH」で、2コーラス目を使用しているのだが、赤い世界から青い世界になった。さらに新キャラも登場していたし、最後のゼロツーを抱きしめられなかったヒロの決意のこもった背中など、今後が気になるオープニングだった。

ゼロツーの屈託のない笑顔、フランクス博士の手の平の上で踊らせている感、ナナの頭痛、植木ばさみで器用にミツルの髪を切るココロ。しかもミツルが愛しくなって思わずキスしてしまうココロ。そして女の子たちの水浴び、そこでのミクの白髪化……。

と、日常回と思わせておいて、不穏な描写をもりもりと入れてくるところが、この作品らしいと言えるのかもしれない。ちなみに、白髪になるというのは、26部隊のCode:090が、彼らの最期となった戦いで真っ白な髪になっていたので、もしかしたらフランクスに乗れるリミット的なことを表しているのかもしれない。


謎の少女の出現。彼女はいったい何者なのか
Bパートでは、ゼロツーと持ち前の好奇心とリーダーシップが戻ってきたヒロの意見から、コドモたちで自炊をするという流れになっていく。しかもこのヒロに真っ先に賛同したのがミツルというのも良かった。

前半の水汲みのところでは以前と同じように接してしまったミツル。でもそのあとココロに内心を吐露したことで楽になれたのか、今度は自分から歩み寄ろうとする。ミツルのアシストに驚いたヒロと一瞬視線を交えるミツル。そこで思わず笑顔がこぼれるヒロ。2人の視線のお芝居が本当に素晴らしかった! ここでやっと2人の間のわだかまりがなくなったんだなと感じることができたので演出的にも見どころだったと思う。

釣ってきた魚を調理して食べるコドモたち。食事前のパパたちへの祈りもこの時点でやめてしまう。それがコドモたちが自立をしてくるという合図にもなっているのか、助けてくれないパパに対する不信感の表れなのか。

だが、意外にもこの生活に一番馴染めていなかったのがフトシで、かなり繊細なところがあった。ただ、それを見逃さないのもゾロメらしいところで、「ていうか、まず痩せろ」とか言ってるけど、実は誰よりも周りを見ているのかもしれない。そんなフトシをきっかけに、それぞれが不安に思っていたことを打ち明けていく。

その状況で、みんなをまとめ上げたのがヒロだ。もともとみんなに慕われていた存在なので、そのヒロが戻ってきたというところだろう。ついに“仮にパパに捨てられたのが本当だとしても、みんなと一緒にいるから不安じゃない”と言い切ってしまう。これまで戦うことだけしか教えてもらえなかったコドモたちが、そこに疑問を持つようになる。つまり16話は、コドモたちがパパの支配から逃れ始める物語だったのかなと思う。

だが、それだけでは終わらないのがダリフラ。最後の最後で叫竜と少女の姿(オープニングでも登場)が現れてエンディングとなった。また、このエンディングテーマもすごく不穏な感じがするイントロで、曲調もこれまでとはガラッと変わっていた。この作品は、エンディング曲の入り方にすごくこだわっている作品だし、エンディングの曲自体が演出のひとつに組み込まれているところがすごいところだ。

そして次週はコドモたちのもとにナインズが現れる話。博士の実験の意図は何なのか、それが少しずつわかっていく話になるだろう。徐々にこの世界の謎が解明されてくるはずだ。



[文/塚越淳一]

 
作品概要
■放送情報
TOKYO MX:1月13日より毎週土曜23:30~
とちぎテレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
群馬テレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
BS11:1月13日より毎週土曜23:30~
ABC朝日放送:1月13日より毎週土曜26:29~
メ~テレ:1月13日より毎週土曜26:39~
広島ホームテレビ:1月18日より毎週木曜27:00~
BSS山陰放送:1月19日より毎週金曜26:18~
BBCびわ湖放送:1月22日より毎週月曜26:45~
※放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

■主題歌情報
・オープニング主題歌
アーティスト:中島美嘉
曲名:KISS OF DEATH(Produced by HYDE)
作詞・作曲:HYDE
編曲:HYDE/Carlos K.

・エンディング主題歌
アーティスト:XX:me(キス・ミー)
作詞・作曲・編曲:杉山勝彦

■スタッフ
原作:Code:000
監督:錦織敦史
副監督:赤井俊文
シリーズ構成:錦織敦史/林直孝(MAGES.)
キャラクターデザイン/総作画監督:田中将賀
メカニックデザイン:コヤマシゲト
アクション監修:今石洋之
ミストルティンデザイン:中村章子
叫竜デザイン:岩崎将大
美術設定:塩澤良憲
美術監督:平柳 悟
色彩設計:中島和子
3Dディレクター:釣井省吾/雲藤隆太
3DCG:スタジオカラー/A-1 Pictures
モニターグラフィックス:座間香代子
撮影監督:佐久間悠也
音楽:橘 麻美
音響監督:はたしょう二
編集:三嶋章紀
制作:TRIGGER/A-1 Pictures

■キャスト
ヒロ:上村祐翔
ゼロツー:戸松遥
イチゴ:市ノ瀬加那
ミツル:市川蒼
ゾロメ:田村睦心
ココロ:早見沙織
フトシ:後藤ヒロキ
ミク:山下七海
ゴロー:梅原裕一郎
イクノ:石上静香
ハチ:小西克幸
ナナ:井上麻里奈
フランクス博士:堀内賢雄

■ストーリー
彼らは夢を見る。
いつの日か大空へはばたく夢を。
ガラスによって遮られたその空が、どれだけ遠いものだと知っていても。
遠い未来。
人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。
その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“鳥かご”。
コドモたちは、そこで暮らしている。
外の世界を知らず。
自由な空を知らず。
教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。
敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。
まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。
それに乗ることが、自らの存在を証明するのだと信じて。
かつて神童と呼ばれた少年がいた。
コードナンバーは016。名をヒロ。
けれど今は落ちこぼれ。
必要とされない存在。
フランクスに乗れなければ、居ないのと同じだというのに。
そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。
彼女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。

「――見つけたよ、ボクのダーリン」

●TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」×「アニメイトタイムズ」コラボページ
https://www.animatetimes.com/darli-fra/

TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式サイト
TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式ツイッター(@DARLI_FRA)

(C)ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
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