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春アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』本渡 楓✕田野アサミ✕河瀬茉希インタビュー【連載12 Part.1】

アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』源さくら役 本渡 楓さん✕二階堂サキ役 田野アサミさん✕紺野純子役 河瀬茉希さんインタビュー|2期最終回で披露された「追い風トラベラーズ」、そして今後の展開が気になる衝撃的なCパート【SAGA_R:12_ Part.1】

 

2期で描かれたメンバーそれぞれの過去との決別。新キャラが続々と登場もすべてが最終回に繋がるすごさ

――改めて『ゾンビランドサガ リベンジ』全体の印象をお聞かせください。

田野:フランシュシュからの発信や目線が描かれることが多かったけど、デスおじを通して応援してくれる人の目線も描かれてきました。1話の乱闘シーンやその後のライブやイベント、12話ではスタジアムに駆け付けてくれて。特に2期ではファンの皆さんの視点や立場で描かれることも多かった気がします。そのおかげで私自身もファンの方の目線でフランシュシュを見ることができました。


河瀬:1期で皆さんに愛してもらえるキャラクターができ上がって、2期で更に彼女たちを深堀するようなエピソードが続いたので、よりキャラクターについて知ることができたし、更に愛おしくなりました。

新キャラクターも続々と登場して、そのすべてのエピソードが最終回で繋がるところもエモくて。台本を見た時、「伝説だ」と無意識に言っていました(笑)。それくらい熱くなったし、アフレコ前日になったらみんな、「行きたくないな。終わっちゃうからやだな」と思ってしまったくらい、みんなで作り上げてきた実感があるし、もの作りって楽しいなと改めて感じさせてくれた全12話でした。



本渡:1期では「ゾンビだけど、やれることってこんなにあるんだ!?」とポジティブになれて、何かあってもみんなで笑い飛ばせたものが、2期では、生きている人との対比で辛く感じる部分が多かったです。ぐっとくるものが各キャラクターにあったと思いますが、その中でも「そっちはそっち、私たちは私たちの道を生きていくんだ」と過去との決別や決意がそれぞれ描かれているんだなと思います。

例えばさくらなら7話で新メンバーと加入してくれた舞々ちゃんのドジ具合やアイドルを好きになる過程は、さくらと似たものを感じますが、舞々ちゃんは生きていて、今後も未来があって。そうやって未来を歩んでいくことはさくらにはできないことだけど、さくらにはフランシュシュのメンバーがいて、一緒にできることもあります。「ゾンビであるという現実を突きつけられたけど、ゾンビの良さもありますよね」と(幸太郎役の)宮野(真守)さんとお話ししたことがありました。

「幸太郎さんは『永遠のアイドルになるんだ』とフランシュシュに言いますよね。ぐっときますね」と話したら「俺は永遠のほうじゃないからさ」と。確かに幸太郎は人間で、そこでまた考えてしまいました。

田野:そもそも幸太郎が人間なのか、わからないよね。

河瀬:マスターみたいに違う形で生きているかもしれないし。

――2話のサキとホワイト竜のエピソードはゾンビゆえの悲しい現実も。

河瀬:サキは1期の段階で、早くからゾンビであることを受け入れて、「今は、ゾンビだから楽しくやろうぜ」みたいに言っていましたが、2期でソンビである現実を突きつけられたのかなと思いました。

田野:「追い風トラベラーズ」の「夢物語も好きだよ だけど今を生きる」はまさにサキであり、私で。全力で走った後、ふと「あの時、こうだったかも?」と気付く瞬間があるんですよね。サキもゾンビであることを深く考えていなかったけど、ここに来て壁にぶつかることで理解したんだなと思います。

――純子はこれまではどこか愛に頼っていたけど、4話で自立できたのかなと。

河瀬:純子と愛は2人で1つみたいな描写もあったものの、生前はソロで活動していた純子が本当の意味でフランシュシュの一員になれたと感じました。だから「激昂サバイブ」は愛だけに捧げた曲ではないし、自分に対してギターのネックを突き付けている曲だと思っていて。

アイアンフリルという大きなライバルに対し、フランシュシュは誰一人欠けてもやっていけないし、愛の腕を取って渡さないという強い意志が見えて。例え他のメンバーだったとしても同じ行動をとったと思います。

1期では昭和アイドルの誇りを持って、そのままの自分で戦ってきたけど、2期ではチームとしてやっていく意志が固まったかなと。もちろんソロでも嬉しいですよ。「50と4つの忘れ物」で紺野純子というアーティスト名が出た時も嬉しかったけど、フランシュシュのメンバーとして今後も活躍する彼女を見られるのが幸せです。

――さくらはやっぱり7話での舞々とのエピソードですよね。

本渡:さくらにとっては、記憶を全部取り戻した上での『リベンジ(続篇)』でした。愛ちゃんに対しては時々ファンの表情を見せることがありますが、自分が憧れられていると知った時、恥ずかし混じりの「どやんす」も誕生しましたね(笑)。

8人編成でのライブシーンを見た時も表情やカメラワークがキャラの心情そのままで感動しました。さくらは楽しいと思いながら前に出るというよりも、噛みしめながら、舞々ちゃんを心配そうに見ている表情や目くばせをしたりして。

「舞々ちゃんはこんな表情だったかな?」と思いましたが、「ステージに上がる時には卒業を決心していたからこの表情だったんだ」と。みんなの背中を見ている舞々ちゃん目線でのカットもあって、3周目くらいに「これ、舞々ちゃん目線なんだ!」と気付きました。

河瀬:ずっと憧れだったアイドルグループのメンバーに入れたのに、卒業すると決断するのはすごいことだなと思います。

田野:台本を読んだ時も、アフレコの時も「えっ!?」と思ったけど、オンエアを見ている時も舞々が「卒業します」と言った時、「えっ!?」と言っちゃって(笑)。
本渡:卒業宣言の後、みんなが「えっ!?」と驚いているなかで「光へ」が流れ始めて。

田野:メンバーが動揺するなかで舞々だけ普通に歌って。

本渡:たえちゃんは少しついていっててそこも細かいなとおもいました(笑)。

――「どやんす」とおどおどしていたさくらも憧れられる存在になったんですよね。

本渡:本当に強くなったなと思います。1話で酔っぱらっている幸太郎を連れ戻そうとした時にも怒りの表情を見せたり、逆境に遭うたびに「負けない!」と飛び越える人だなと思っていましたが、まるで幸太郎を見ているようなくらい強くなりましたし、言葉や表情にも説得力を感じました。1期の1話とは別人のような、たくましさが出てきたと思います。

田野:最初の頃は「私なんて」と自信なさげだったのに、終盤でみんなの心が折れかけた時、「私はあきらめない!」と引っ張る姿はめちゃめちゃカッコいいし、信じて良かったなと思います。


 

3人のお気に入りエピソードは?

――2期全話の中で好きなシーンやエピソードを教えてください。

河瀬:最近のお話だと11話で、子供たちが「フランシュシュだよ」と言ってくれた時、愛ちゃんが振り返って涙目で「みんな!」と相づちを打ってくれるところです。

純粋無垢な存在である子供たちが「ゾンビは怖いけど、お姉ちゃんたちは怖くない」、「優しくて楽しいからゾンビじゃないよ」、「何だっけ?」、「そうだ! フランシュシュだ!」というやり取りがあって。これが今までやってきたことの答えなのかなと思って、嬉しかったシーンでした。

田野:私は6話のたえちゃんのお買い物回で、1期の9話に登場したライバルレディースの殺女の美沙がショートカットになって、ボートレーサーになっていたのにまず驚きました(笑)。

レース中にサキのことを想い出してくれて、コーナーに突っ込む時に「夜露死苦ゥ!」と言いながらターンするシーンがあって嬉しかったです。

1期の9話でサキがチキンレースをして、ガケから飛び降りた時、台本では「うわ~っ!」だった箇所を私が「『夜露死苦~!』に変えていいですか」と提案したんですけど、それが2期で反映されていて。積み上げてきたものがここで活きた気がしました。

またライバルチームだったみんなが美沙を応援したり、サキに万梨阿が声をかけられて嬉しそうにしたり。フランシュシュ以外のキャラとの絡みができたり、繋がりを感じられて嬉しかったです。

本渡:私はシーンではないのですが、「おはようございます」は、『ゾンビランドサガ』を象徴するあいさつや、言葉になっていて、1期の1話から2期でも、最終話で流れた曲の歌詞にも入っていて。幸太郎さんが歌詞を書いたと考えると、あいさつを大切にしている人なんだなと感じます(笑)。

あいさつは日常生活のよくある風景なのですが、日常ではなくなった瞬間を味わっている人だから大切にしているのかなとふと考えた時がありましたし、自分も大事にしようと思いました。

田野:私もする!

河瀬:大事にしよう!

――そういえば4話で純子が幸太郎のエレキィを叩き折るシーンがありましたが、幸太郎は何で作曲していたのかなと。

河瀬:ボンドで繋げたので大丈夫だと思います。

本渡:純子とたえが…。

河瀬:きっと、ライブ後に純子と詩織が「愛は渡しません」というやり取りをしている時に、スタッフさんたちが破片を集めてくれたんですね(笑)。


 

1話と12話で違う意味合いに聞こえた「REVENGE」。ぐっときた幸太郎の「Never ending saga」

――2期の楽曲の中で好きな楽曲を教えてください。

河瀬:「REVENGE」すごくなかったですか?

田野:良かった!

河瀬:1話で流れた「REVENGE」は駅スタライブへの再チャレンジの気持ちでしたが、12話では佐賀県のみんなに対してのエールや想いが込められていて。聞く人にとっては違った意味でも捉えられるし。「例えまた未来を 奪われたって 立ち向かわずにいられない」という歌詞もすごいし、彼女たちのための曲がみんなのための曲になっていく過程も素晴らしいなと思いました。

田野:11話で幸太郎が歌った「Never ending saga」が気になっています。収録時は仮歌の状態で、アフレコ後にレコーディングするとおっしゃっていたので、この時点ではまだ聞けていないんですけど、ここに来て歌うのが衝撃的で。きっと一生懸命、めちゃめちゃ熱く歌われると思うので、ぐっとくるでしょうね。

河瀬:「誰かの苦しみを背負って 生きる者が居たとしても 尊大なエゴイストで 自惚れ屋だろう」や「不甲斐なさと 夢の重さ どこか言い訳にして」とか。そして「どれくらい叶うのだろう 色褪せてない夢」ですよ!

本渡:色褪せていないんですよね。10年という月日さえあっという間で。フルサイズで聞いていただきたいですし、歌詞も見ていただきたいです。

田野:あと5話の「リトルパラッポ」もいいんだよね。天使の歌声で。3話のアイアンフリルの「Nope!!!!!」もカッコよくて。フランシュシュにはないタイプで、幸太郎にはこんな感じはないんだなと。

河瀬:アイアンフリルだからこそで。

田野:そしてサキ的には2話のホワイト竜さんの「風が強い日は嫌いか?」も。

河瀬:泣けますよね。

本渡: それと「佐賀事変」は、第2期のアフレコ前にレコーディングしましたが、8話と9話を見た後で聞くと意味がより重く感じられました。「止めて 心中願望洗いたい」「愛に行けぬ運命なら 時を超えて待ち侘びる」なんて、いったい何年待っているんだろう…。

河瀬:「地獄だって会いに来て」も人ならぬものとして生きているけど、会いに来てほしいという願いが込められているのかなとか考えちゃいますよね。

本渡:会えると信じていたから、9話で死を恐れていなかったのかもしれませんね。

田野:純粋だよね。

本渡:最初は捉え所のないカッコいい人だと思っていたけど、激動の時代を生き、いろいろな人間を見てきたからこそ、この懐の広さがあるんだなと思いました。今日、ちゃんまき(河瀬さん)に借りていた『花宵道中』というマンガをやっと返せたのですが、その作品も吉原遊郭の世界を描いていて、読んでいるうちにゆうぎりさんをもっと知りたくなりました。

(C)ゾンビランドサガ製作委員会
(C)ゾンビランドサガ リベンジ製作委員会
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