京極夏彦氏の傑作をアニメ化した野心作『魍魎の匣』のDVD発売記念イベント後に中村亮介監督にインタビュー!「自分の全力でやり切った作品です!ブルーレイ版もお楽しみに!」
09年2月1日(日)、東京・銀座文祥堂イベントホールで、TVアニメ『魍魎の匣』のDVD発売を記念したトークイベントが開催され、原作者の京極夏彦氏、京極堂役の平田広明さん、そして中村亮介監督が参加、抽選で選ばれた来場者との交流を楽しんだ。来場したのはDVD第1巻と第2巻を購入したファン。それだけに、みな熱い視線で3人のトークに耳を傾けていた。さらに『魍魎の匣』は、5月にブルーレイBOXのリリースも予定されている。映像化困難とも言われてきた原作を、ハイクオリティな映像、緻密な構成で見事演出してみせた中村監督は、今作が初監督作品。今回は、イベント終了後の監督にインタビュー。イベント出演も初めてという監督に、イベントの感想はもちろん、初監督を終えての今の心境、そして5月発売のブルーレイ版のポイントなどをうかがった。
イベントの模様はコチラ!
●初のイベント、ファンのみなさんに感激しました
――初めてのイベント出演ということでしたが、本日の感想をお聞かせください
中村監督:ファンの方と実際にお会いする機会はなかなかないので、嬉しかったです。来てくださったファンの方が、作品を愛してくださっているんだなというのが、同じ場にいれば伝わってきますから、その気持ちが嬉しくて、感激してしまいました。
――やっぱり実際にDVDを買ってくださったファンの方とお会いできるというのは嬉しいですよね。またイベントがあれば次回も……
中村監督:嬉しかったですよ。やっぱり。次回ももちろん参加したいです。
――今回、初監督ということですが、TVアニメを1作品作り終えた今の心境、手ごたえはどうですか?
中村監督:今は、自分の全部でやりきったな、と思っています。もちろん至らない点や課題とかを感じたところもありますが、とりあえずは、今の自分の全部で演出できたかな、と思っています。あとは、とにかくスタッフ、キャストに恵まれました。本当に楽しい現場で、制作も含めて一緒に仕事したすべてのみなさんに感謝したいです。
――昨年9月のアフレコ取材で「映像の文法的なものを表現したい」とおっしゃっていましたが、それは成功しましたか?
中村監督:(映像の文法を)なかなか言葉では表現しづらいので、観て感じてくだされば嬉しいのですが、手ごたえ、達成感は感じています。
●これからも真摯に作品作りに取り組んでいきたいと思います
――今回、1本作品を作られたということで、次回作で挑戦なさりたいことはありますか?
中村監督:作品によって何を挑戦するかっていうのは変わってくるので、今の時点で、次はこれに挑戦したいと決めているわけではないんですけど、毎回真摯に取り組んでいきたいなとは思っています。僕もまだまだこれからで、キャリアがそんなにあるわけではないので、毎回毎回、全力で真摯にやるということを忘れないでいきたいと思っています。
――もし京極先生の作品を再び手がけるとしたら?
中村監督:僕は『鉄鼠の檻』(てっそのおり)がやりたいです(笑)。アプローチとしては、今回と同じ部分も違う部分もあると思うので、今回と同じには作らないんじゃないかと思うんです。何年後になるかわかりませんが、その分の成長を見せることができたらと思っています。
――ブルーレイBOXが5月に発売されますが、ブルーレイ版のみどころは?
中村監督:この作品は映像的にも、微妙な色調の部分が多くて、ブルーレイの方がより再現されて美しさを感じることができるんです。僕らは映像をチェックする際にブルーレイの画質で観ているので、是非そのクオリティでも観ていただきたいです。撮影も美術も、ものすごくがんばっているので、ぜひそこを観てください。
――最後に本日参加したファンのみなさん、DVD&ブルーレイBOXを予約・購入した方へのメッセージをお願いします
中村監督:本当にありがとうございます。一生懸命作った作品を、買って、手元に置こうと思ってくださることが嬉しいです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
DVD『魍魎の匣 第三巻』
2009年2月25日発売
4,725円(税込)
発売元:バップ
DVD『魍魎の匣 第四巻』
2009年3月25日発売
4,725円(税込)
発売元:バップ
※Blu-ray BOX 2009年5月発売予定!
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