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声優
舞台「マリア・マグダレーナ来日公演『マグダラなマリア』~マリアさんのMad(Apple)Tea Party~」公演レポート! 伝説の美女(!?)たちが繰り広げる耽美な世界!
19世紀生まれの歌姫、マリア・マグダレーナ。彼女の舞台「マリア・マグダレーナ来日公演『マグダラなマリア』~マリアさんのMad (Apple) Tea Party~」が、2008年11月12日~16日に東京の新宿・シアターアプルにて行なわれた。
脚本・演出を手がけるのは、ミュージカル『DEAR BOYS』『エア・ギア』など数々の舞台で活躍する俳優の湯澤幸一郎さん。舞台では米原幸佑(RUN&GUN)さん、齋藤ヤスカさん、津田健次郎さんが美女に変身し、KENNさん、市瀬秀和さん、永嶋柊吾さんなど個性豊かな9人の俳優たちが出演。巧みな喜劇的構成のもとに芝居、歌、トークを繰りひろげ、エロティックで耽美な世界を作り出した。
主役のマリア・マグダレーナとは、湯澤さんがプロデュースする歌手で女優、さらに高級娼婦でもある華麗な美女。当年130歳という年齢を重ねながらも、彼女の美しさと歌唱力は輝きを失うことはないのだ。そして物語は路地をさまよう孤児の少年(永嶋柊吾さん)が、食いぶちを探してマリアの元へやってくるところから始まる。ウィーンのとある町で娼館を経営するマリアは、少年の音楽的教養を見て、彼を「ハンス」と名づけて雇い入れることになった。娼館にはマリアのほかに、彼女の親友・グレイス(津田健次郎さん)、他の店から流れてきたクララ(齋藤ヤスカさん)、娼婦になりたての少女・ローズマリー(米原幸佑さん)という3人の娼婦がいる。やり手のグレイスや落ち着いた物腰のクララと反対に、ローズマリーは常連客のカール男爵(KENNさん)に夢中の様子だ。
そんなマリアたちだが、今は日本からのオファーにより大規模な来日公演が実現するとあって、その準備に余念がない。しかし現地に潜りこませた情報屋クリッパラ(藤原祐規さん)の報告により、日本での知名度がゼロに近いことが判明する。そこで日本人の心をつかもうと、マリアは娼婦たちや取巻きたちをまきこんで情報収集にはげむのだが、どれも実際の日本とはズレているようで……。
一幕では登場するなり『カルメン』のハバネラを歌うマリアの圧倒的な歌唱力に目を奪われ、3人の娼婦たちも女性そのものといった妖艶さで観客を惹きつける。しかし華麗な美女たちは館にやってくる男たちについて下ネタ満載のトークを繰り広げ、会場は終始笑いに包まれることに。そして公演の準備をすすめていくうちに、グレイスと健康診断に行ったマリアが自分は不治の病だと勘違いしたり、日本で調査をすすめるクリッパラのところに「コマ劇場に出演するはずが間違えてシアターアプルに来てしまった」というサムライ(市瀬秀和さん)が突如乱入して、すったもんだのあげくマリアの館の従業員になったりとコメディタッチで様々な事件が巻き起こる。
さらにカール男爵の策略によってローズマリーがマリアを毒殺しようと決意し、ますます来日公演に不穏な空気が漂いはじめるのだが、一幕のラスト、ローズマリーとカール男爵がデュエット曲を披露するシーンでは、熱唱のあまり舞台を飛び出し、客席通路で激しく抱き合う2人。そのテンション高さに観客は大爆笑のうちに二幕を迎えることとなった。
幕間では執事のコバーケン(小林健一さん)がパジャマ姿で登場して、荒ぶるワンマンショーを開催。“ドクロマークの小瓶”の中身を盗み食いして倒れた彼は、残念ながらマリアの館でお留守番だとボヤく。そして「マッパマンに変身!」と叫んでパジャマを脱ぎだし、客席に乱入して爆笑を巻き起こしていた。
二幕の舞台はついに始まった来日公演のステージ。不治の病だと勘違いしたマリアは楽屋で倒れ、毒薬の影響かと誤解したローズマリーは思い悩む。さらに楽屋裏で偶然カール男爵とクララが抱き合っている姿を目撃したローズマリーは、男爵の裏切りを知り、絶望する。実は男爵の毒殺計画は、マリアの娼館を乗っ取るためにクララが発案したものだったのだ。
しかし公演前にグレイスの機転によって毒薬がすりかえられていたことを知ったクララは、さらに毒薬を用意して男爵をそそのかし、ローズマリーにマリアを毒殺するように追いつめる。一方、人生の終わりを悟ったマリアはハンスを呼び出して何かを伝えようとするのだが、彼女の出番を呼ぶ声がそれを許さない。力の限りをつくして最後の曲を歌いきり、ステージで倒れるマリア。そしてグレイスはハンスに、マリアの過去を明かすのだった……。
二幕では美術を担当した丸尾末広氏による無残絵のパネルが、赤を基調とした耽美な舞台にグラン・ギニョル的な妖しさをかもし出す。そしてマリアたちが歌い踊る魅惑のステージとともに、舞台裏では陰謀と誤解が渦巻く人間模様が描き出されるのだ。しかしこの一連の騒動には爆笑のオチがつけられ、ステージを成功させようと奮闘するクリッパラやサムライたち、楽屋で繰り広げられるグレイスとマリアの会話はユーモアにあふれ、アドリブも満載。ストーリー展開に引き込まれると同時に、見て楽しいエンターテインメントな舞台に仕上がった。
物語の幕切れ、すべてが終わり、本当の家族のように罪を許しあうマリアたち。いつものように礼拝室に向かうマリアは、自分はマリアの子供ではないかと疑うハンスにひとつの言葉を投げかける。歌手として、高級娼婦として生きるマリアの芯の強さとともに、暖かな余韻を残すラストシーンだ。
なお今回の舞台はDVD化が決定しており、DVD発売は来春を予定している。
公演期間:2008年11月12日~16日
会場:新宿シアターアプル
<スタッフ>
脚本・演出・音楽:湯澤幸一郎
美術:丸尾末広
企画・製作:マーベラスエンターテイメント/ネルケプランニング
<キャスト>
マリア・マグダレーナ
KENN、市瀬秀和、小林健一(動物電気)
米原幸佑(RUN&GUN)、永嶋柊吾、藤原祐規、齋藤ヤスカ/津田健次郎
脚本・演出を手がけるのは、ミュージカル『DEAR BOYS』『エア・ギア』など数々の舞台で活躍する俳優の湯澤幸一郎さん。舞台では米原幸佑(RUN&GUN)さん、齋藤ヤスカさん、津田健次郎さんが美女に変身し、KENNさん、市瀬秀和さん、永嶋柊吾さんなど個性豊かな9人の俳優たちが出演。巧みな喜劇的構成のもとに芝居、歌、トークを繰りひろげ、エロティックで耽美な世界を作り出した。
輝き続ける130歳!?マリアはすごい!
主役のマリア・マグダレーナとは、湯澤さんがプロデュースする歌手で女優、さらに高級娼婦でもある華麗な美女。当年130歳という年齢を重ねながらも、彼女の美しさと歌唱力は輝きを失うことはないのだ。そして物語は路地をさまよう孤児の少年(永嶋柊吾さん)が、食いぶちを探してマリアの元へやってくるところから始まる。ウィーンのとある町で娼館を経営するマリアは、少年の音楽的教養を見て、彼を「ハンス」と名づけて雇い入れることになった。娼館にはマリアのほかに、彼女の親友・グレイス(津田健次郎さん)、他の店から流れてきたクララ(齋藤ヤスカさん)、娼婦になりたての少女・ローズマリー(米原幸佑さん)という3人の娼婦がいる。やり手のグレイスや落ち着いた物腰のクララと反対に、ローズマリーは常連客のカール男爵(KENNさん)に夢中の様子だ。
そんなマリアたちだが、今は日本からのオファーにより大規模な来日公演が実現するとあって、その準備に余念がない。しかし現地に潜りこませた情報屋クリッパラ(藤原祐規さん)の報告により、日本での知名度がゼロに近いことが判明する。そこで日本人の心をつかもうと、マリアは娼婦たちや取巻きたちをまきこんで情報収集にはげむのだが、どれも実際の日本とはズレているようで……。
美と笑いのステージに魅了!
一幕では登場するなり『カルメン』のハバネラを歌うマリアの圧倒的な歌唱力に目を奪われ、3人の娼婦たちも女性そのものといった妖艶さで観客を惹きつける。しかし華麗な美女たちは館にやってくる男たちについて下ネタ満載のトークを繰り広げ、会場は終始笑いに包まれることに。そして公演の準備をすすめていくうちに、グレイスと健康診断に行ったマリアが自分は不治の病だと勘違いしたり、日本で調査をすすめるクリッパラのところに「コマ劇場に出演するはずが間違えてシアターアプルに来てしまった」というサムライ(市瀬秀和さん)が突如乱入して、すったもんだのあげくマリアの館の従業員になったりとコメディタッチで様々な事件が巻き起こる。
さらにカール男爵の策略によってローズマリーがマリアを毒殺しようと決意し、ますます来日公演に不穏な空気が漂いはじめるのだが、一幕のラスト、ローズマリーとカール男爵がデュエット曲を披露するシーンでは、熱唱のあまり舞台を飛び出し、客席通路で激しく抱き合う2人。そのテンション高さに観客は大爆笑のうちに二幕を迎えることとなった。
幕間では執事のコバーケン(小林健一さん)がパジャマ姿で登場して、荒ぶるワンマンショーを開催。“ドクロマークの小瓶”の中身を盗み食いして倒れた彼は、残念ながらマリアの館でお留守番だとボヤく。そして「マッパマンに変身!」と叫んでパジャマを脱ぎだし、客席に乱入して爆笑を巻き起こしていた。
公演がDVD化で感動を再び味わえる!
二幕の舞台はついに始まった来日公演のステージ。不治の病だと勘違いしたマリアは楽屋で倒れ、毒薬の影響かと誤解したローズマリーは思い悩む。さらに楽屋裏で偶然カール男爵とクララが抱き合っている姿を目撃したローズマリーは、男爵の裏切りを知り、絶望する。実は男爵の毒殺計画は、マリアの娼館を乗っ取るためにクララが発案したものだったのだ。
しかし公演前にグレイスの機転によって毒薬がすりかえられていたことを知ったクララは、さらに毒薬を用意して男爵をそそのかし、ローズマリーにマリアを毒殺するように追いつめる。一方、人生の終わりを悟ったマリアはハンスを呼び出して何かを伝えようとするのだが、彼女の出番を呼ぶ声がそれを許さない。力の限りをつくして最後の曲を歌いきり、ステージで倒れるマリア。そしてグレイスはハンスに、マリアの過去を明かすのだった……。
二幕では美術を担当した丸尾末広氏による無残絵のパネルが、赤を基調とした耽美な舞台にグラン・ギニョル的な妖しさをかもし出す。そしてマリアたちが歌い踊る魅惑のステージとともに、舞台裏では陰謀と誤解が渦巻く人間模様が描き出されるのだ。しかしこの一連の騒動には爆笑のオチがつけられ、ステージを成功させようと奮闘するクリッパラやサムライたち、楽屋で繰り広げられるグレイスとマリアの会話はユーモアにあふれ、アドリブも満載。ストーリー展開に引き込まれると同時に、見て楽しいエンターテインメントな舞台に仕上がった。
物語の幕切れ、すべてが終わり、本当の家族のように罪を許しあうマリアたち。いつものように礼拝室に向かうマリアは、自分はマリアの子供ではないかと疑うハンスにひとつの言葉を投げかける。歌手として、高級娼婦として生きるマリアの芯の強さとともに、暖かな余韻を残すラストシーンだ。
なお今回の舞台はDVD化が決定しており、DVD発売は来春を予定している。
マリア・マグダレーナ来日公演『マグダラなマリア』~マリアさんのMad (Apple) Tea Party~ 公演情報
公演期間:2008年11月12日~16日
会場:新宿シアターアプル
<スタッフ>
脚本・演出・音楽:湯澤幸一郎
美術:丸尾末広
企画・製作:マーベラスエンターテイメント/ネルケプランニング
<キャスト>
マリア・マグダレーナ
KENN、市瀬秀和、小林健一(動物電気)
米原幸佑(RUN&GUN)、永嶋柊吾、藤原祐規、齋藤ヤスカ/津田健次郎