ファンへの感謝を込めて、「舞一夜」最後のステージ!「ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』ファン感謝祭」開催[東京・渋谷C.C.Lemonホール]
コーエーの人気ゲーム『遙かなる時空の中で』の舞台版となる、ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』。異世界「京」で繰り広げられるヒロインの切ない恋物語と彼女を守る“八葉”たちの活躍を描いたこの作品は今年1月に初演されるや大好評を博し、8月には再公演も行なわれた。そして9月14日、舞台版「舞一夜」の最後のステージとなるイベント「ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』ファン感謝祭」が渋谷C.C.Lemonホールにて開催された。バックステージ映像の上映をはじめ、主要キャストたちの歌やトーク、舞台の再現コーナーなど、舞台を応援してくれた皆さんへ感謝の気持ちが込められた今回のファン感謝祭。昼夜2回公演で行なわれたこのイベントの夜の部の模様をお届けしよう。
●バックステージ映像とキャストトークに会場は爆笑の嵐
開演前のステージには、スクリーンに楽屋前のライブ映像が流され、キャストたちがカメラを横切るたびに歓声があがり、期待感に満ちた会場はイベントの始まりを待ちきれない様子。やがて開演時間になると、客席通路から怨霊の惨魏(中村英司さん)と禍虫(滝田明仁さん)が登場。「急げ!」と言い合いながらステージにあがった惨魏が文箱を拾い上げるのだが、中に入っていた文にはイベントの諸注意が書かれているという演出に早くも笑いが巻き起こる。そして2人の「それではファン感謝祭、はじまり、はじまりぃ~」というスタートの音頭で、「舞一夜」最後のステージが幕を開けた。
今回のイベントでは舞台のワンシーンを再現する再現コーナーがあり、そして稽古場の様子を収めたバックステージ映像の上映を交えながら、キャストたちによるトークコーナーへ進むという構成。最初のトークコーナーでは藤原鷹通役の根本正勝さんが司会進行役となり、源頼久役の成松慶彦さん、永泉役の長谷部恵介さん、多季史役の木村啓介さん、藤姫役の森林永理奈さんのメンバーで舞台裏のエピソードを披露することに。「季史から怨霊に入れ替わるときに、お客さんに見えてしまうのではと思ってドキドキした」と語る木村さん。舞台の横で見ていた他キャストによると「入れ替わりの瞬間がものすごく早いので、“おおっ!”と思いました」(森永さん)、「でも、そのときに白いスモークが勢いよく上がるから、衣装が頭までベラベラーッと捲くれて振り向くと大変(笑)」(根本さん)。
そして長谷部さんがトークに加わろうとすると、舞台からは突然笛の音が。すると長谷部さんが立ち上がり、懐から取り出したのは横笛……ではなくリコーダー。キャストのリクエストに答えてリコーダーの腕を披露しようとするが、音を外しまくる長谷部さんに「もういいよ~!」とストップがかかり、会場は大爆笑。さらにバックステージ映像の「寿里ママ」をやってみようと根本さんが長谷部さんにもちかけ、「トス」のフリで根本さんが待ち構えていると、間から「アタック~!」とフィニッシュを決めてしまう成松さん。「やっちゃった……」とテレる成松さんに、客席からは笑いと拍手が巻き起こっていた。
●寿里さん登場のサプライズに会場はヒートアップ!
2回目のトークコーナーは、司会進行役を安倍泰明役の八戸亮さんがつとめ、元宮あかね役のはねゆりさん、森村天真役の中村誠治郎さん、流山詩紋役の河野弘樹さん、小天狗役のやまだまいこさんというメンバー。「雨の迷い子」を歌うときのエピソードでは、「前の芝居が終わったらすぐ舞台に出ていかないといけないので大変でした」というはねゆりさんに、「マイクチェンジをしながら舞台裏をものすごい勢いで走っていた」と他キャストが暴露。その模様を再現してみせると会場から大きな拍手が。そして稽古場では練習中に笑わせようとする人が多かったという話題になり、「一番ふざけていたのは?」という質問に「絶対に寿里!」と断言する中村さん。すると舞台から「それはどうかな?」という声とともに、橘友雅役の寿里さんが登場! 夜の部のみ飛び入り参加となった寿里さんだが、その突然のサプライズに会場から大歓声があがり、イベントはさらにヒートアップ! そしてトークは寿里さん加入でバックステージ映像の「寿里ママ」にちなんだ「スナック寿里」を披露することに。寿里ママを筆頭に、お店のナンバーワンを狙うハチ子(八戸さん)、誠子(中村さん)、弘子(河野さん)、常連客にはねゆりさん、やまださんという配役で繰り広げる即興コントに会場は大爆笑となった。
トークコーナーが終わると「雨の迷い子」を歌う木村さんのステージとなり、続いては「ミスキャスト」のコーナーがスタート。舞台公演でのトークショーではキャストとキャラクターを入れ替えての朗読劇を行なっていたが、今回は入れ替えた役でそのまま舞台のワンシーンを再現してしまおうという企画だ。あかね役は「話が進まなくなるから」という理由ではねゆりさんのまま、天真役を長谷部さん、詩紋役を中村さん、イノリ役を八戸さん、頼久役を河野さん、小天狗役を成松さんという衝撃のキャスティングが発表されると、舞台版「舞一夜」オープニングでの悪夢にうなされるあかねのシーンを再現。それぞれに衣装をチェンジしたキャストが舞台に登場するたび、客席から歓声があがる。もう一幕は怨霊3人組が集うシーン。邪香妃役にやまださん、禍虫役に根本さん、惨魏役に木村さんがキャスティングされ、根本さんと木村さんの違和感のなさにまたしても笑いが巻き起こり、最後に木村さんが惨魏の衣装のまま「また、雨か……」と季史のセリフで舞台からはけると、会場が爆笑となったコーナーが終了した。
続いては怨霊チームによるトークコーナー。邪香妃役の真山奈緒さんを司会に、中村さん、滝田さんをはじめ、舞台でアクションシーンを彩った殺陣衆の皆さんが集結。舞台での思い出を語りだすメンバーたちだが、アクションシーンの話題になると会話の流れから中村さんがカッコイイ立ち回りに挑戦することになり、「舞一夜」の殺陣を担当した滝田さんがその場でアクションの流れを組み立てて中村さんに指導。会場の声援を受け、「役者生命かかってるから!」と奮闘する中村さんだが、最後は滝田さんにカッコイイところを全て持っていかれるというオチで終了となった。
●ライブコーナーではAshのデビュー曲も披露
イベントも終わりに近づき、カーテンコールで出演者全員が登場すると、突然スクリーンに「ネオロマンス・ステージ第2弾制作決定!」の文字が! 来年の1月に東京・大阪にて公演されるという新たなネオロマンス・ステージへの期待に会場は興奮に包まれると、ステージには今年8月にアーティストデビューを果たした中村さんと根本さんのユニット、Ashが登場。「この会場で歌わせていただけて、とても幸せです」という2人はデビューシングル「With You」を熱唱し、中村さんは今回のイベントに合わせてギターの生演奏も披露。そしてラストは中村さん、根本さん、成松さん、八戸さん、長谷部さん、河野さん、寿里さんの八葉キャストによる「虹」。手拍子が起こる客席に降りて、会場と一体になりながら力強く最後の曲を歌い上げるキャストたち。歌が終わり、出演者全員が舞台に並ぶと寿里さんが「このメンバーとまたステージに立てたことが本当に嬉しいです。これからも“舞舞”ファミリーを応援してください」と挨拶。木村さんも「『舞一夜』の舞台化が発表されてから1年、皆さんのあたたかい声援をうけて走ってくることができました。これから色々なかたちで皆さんの前に立てるように頑張りますので応援してください」と感謝の言葉をファンの方々へ贈り、イベントの幕を下ろした。
ステージと客席が一体となり、最後の「舞一夜」にふさわしいイベントとなった「ネオロマンス・ステージ『遙かなる時空の中で 舞一夜』ファン感謝祭」。なお、来年の1月に東京・大阪にて公演されるというネオロマンス・ステージ第2弾『遙かなる時空の中で 朧草紙』の詳細は、順次公式サイトにて発表される予定だ。
ネオロマンス・ステージ 遙かなる時空の中で 舞一夜 ファン感謝祭
開催日:2008年9月14日
会場:渋谷C.C.Lemonホール
出演者:はねゆり/成松慶彦/中村誠治郎/河野弘樹/根本正勝/長谷部恵介/八戸亮/木村啓介/森林永理奈/やまだまいこ/中村英司/真山奈緒/滝田明仁/マイケル津金/小野友広/春見しんや/玉城裕規/高橋澄人/黒川淳
(C)舞一夜舞台製作委員会