今年もやってきた!声優事務所の81プロデュースが全国から一般公募する『第3回 81オーディション』を開催!
これまで多くの声優を輩出している81プロデュースが、全国から一般公募による声優発掘オーディションを昨年から開催しているが、事務所名にちなんだ8月1日に『第3回81オーディション』が東京・内幸町ホールにて行われた。
81プロデュースの南沢道義社長が審査委員長を務め、司会に熊谷ニーナさん、ゲストにはくまいもとこさん、羽多野渉さん、江口拓也さんと81プロデュース所属の声優も参加した。
全国1,109名から34名がこの日、集合し、精一杯自分をアピール。その結果、優秀賞に大久保瑠美さん、急遽設けられた特別賞には西山宏太朗さん、吉谷彰彦さん、寺本和泉さんが選ばれた。
●1,109名の参加者から声優への道を開くのは?
3回目となる今回は全国から1,109名という前回以上の応募があり、事前に書類&課題審査を行い、選出された34名が最終選考会場に集合した。81プロデュース、音響制作会社・HALF H・P STUDIOの南沢道義社長が審査委員長を務め、そのほか、81プロデュースのマネージャー、HALF H・P STUDIOの音響プロデューサーなど計6名の審査員が審査に臨んだ。
最終選考会では81プロデュース所属の熊谷ニーナさんが司会を担当。参加者に温かい言葉をかけながら奮闘を見守った。
1次審査では34名それぞれ実技や質疑応答などが行われた。個性があり、魅力的な参加者が集まったためか、審査も難航。予定時間を大きくオーバーしていた。
最終審査に残ったのは男性3名、女性4名の計7名。ステージ上で課せられたのは事前に用意されたセリフとナレーション原稿を2つずつ選んで読むことと、“夏”をキーワードにした3分間のトーク。最後に好きな歌を即興でワンフレーズ歌うテストも加えられた。
●声優の先輩が楽しいトークとエールのプレゼント
審査員が合格者を選んでいる間、81プロデュース所属のくまいもとこさんと羽多野渉さん、そして『第1回81オーディション』合格者の江口拓也さんの3人によるトークショーコーナーへ。最終選考の様子を我が事にように「心臓バクバクしながら見ていた」と言う江口さん。羽多野さんは「みんな、トークがうまいですね」、くまいさんも「ハートが伝わってきた」と感心していた。
江口さんは自らのオーディションを振り返って「自分の全力を出し切ることだけを考えてました。この情熱が伝わればいいって。いまだに自分がどうして合格できたのか、わかりません。でもこの思いのまま、頑張ればいいと今も思いながらやってます」と話すと、羽多野さんは「気持ちは大事だから今回、残れなかった方もこの想いはなくさないでほしい」、くまいさんは「情熱を燃やし続けていればいつか夢はいつか叶うはずだからあきらめないでください」とエールを送る。
印象に残ったオーディションについて、『東のエデン』に出演する江口さんは「オーディションで声を聴いた瞬間にキャラの顔が浮かんだと言われました」と語り、「自分の名前を言った声で決まることもありますよ」と羽多野さん。くまいさんは「オーディションに臨む時はトチるのが当たり前と思って、自分らしさを出し切ることが大切」とアドバイス。
そのほか、会場の参加者の質問に答えたり、普段は聞けない有意義なお話に時に笑い、時に真剣にうなずく参加者の表情が印象的だった。
●レベルの高い参加者のため、3名の特別賞含めて4名が受賞!
南沢社長が「甲乙つけ難く、審査に苦労した」と語った後、入賞者が発表された。優秀賞は大久保瑠美さん、急遽設けられた特別賞は西山宏太朗さん、吉谷彰彦さん、寺本和泉さんが選ばれた。賞状は南沢社長から、花束はくまいさん、羽多野さんからそれぞれ贈られた。
くまいさんから花束を受け取った後、「お待ちしております。頑張ってください」と声をかけられると「はい!」と元気よく返事をした大久保さんは「言葉にならないくらいうれしいです。自分がこんなふうにここに立てることが本当に不思議で……一番幸せです。ありがとうございました!」と感謝の言葉を述べた。
最後に南沢社長から「いろいろなコンテストやオーディションの審査をするにつけて思うのはしっかりした若い人が多いということです。結果として優秀者を選んだり、順位がつけられたりしますがその差は僅差です。むしろ苦労したり、壁にぶつかって、それをバネにして伸びていく人をたくさん見てきたし、そういう人達に広く門戸を開いているのがこの業界のいいところだと思います」とこの日の参加者と声優を目指す人達への激励のメッセージが送られ、オーディションは幕を閉じた。
●来年30周年を迎える81プロデュースの歴史の1ページを刻もう!
オーディションの様子を見守っていた「みんな、台本を持つ手が震えなくてすごいですね。僕は震えたのに(笑)」(江口さん)、「セリフをかんでもすぐに立て直せるのがすごいです」(羽多野さん)、「私がこのオーディションを受けたら普通に落ちますね(笑)」(くまいさん)とそれぞれ口にするほど、レベルの高いオーディションになった。
来年創業30周年を迎える81プロデュースの歴史を刻んでいく若者の息吹と、今後の声優界を背負って立つやる気が感じられた1日だった。次回のオーディションに合格するのはあなたかもしれない!?