2010年はSuaraライブで幕開けだ! 最新シングル『赤い糸』が好評発売中&2010年1月には初の2daysワンマンライブを行なうSuaraさんインタビュー!!
2009年10月に9枚目となるシングル『赤い糸』をリリースし、2010年1月には4枚目のアルバム『キズナ』をメインとしたライブ「Suara LIVE 2010~歌始め~」を行なうSuaraさん。
最新シングル『赤い糸』は、TVアニメーション『WHITE ALBUM』のED曲として現在も放送中で、1980年代という時代設定の作品を見事に表現した曲調と詞に、力強く透き通るようなSuaraさんの歌声が重なり、歌謡曲テイストでありつつ、懐かしさを感じさせる1曲となっている。また、カップリング曲の「私だけ見つめて」は、アニメ本編では使用されていないが、「赤い糸」では伝え切れなかった思いをSuaraさんらしく解釈し、詞を書いているというもう一つの「赤い糸」として収録されている。2曲とも、恋する女性の不安や切なさを歌った曲になっている。
また、この2曲は勿論、アルバム『キズナ』を引っさげての「Suara LIVE 2010~歌始め~」は、2010年1月2日・3日の2日間、Shibuya O-EASTで行なわれる。『キズナ』リリース後の初のライブであり、また2daysのワンマンライブも初めてということで、存分にSuaraさんの楽曲を味わうことが出来るぞ。今回、ライブを前に、最新シングルについてやライブなど、色々とお話を伺った。
●Suaraさんが歌う「赤い糸」は、恋する女性の不安な気持ちを表現
――9枚目のシングル『赤い糸』(c/w 私だけ見つめて)が10月に発売されましたが、まず、表題曲の「赤い糸」についてどのような曲なのか教えて下さい。
Suaraさん:タイトルがストレートに「赤い糸」となっていますが、自分が大切に思っていて「自分にはこの人しかいない!」という人と“赤い糸”“運命の糸”で繋がっていたらいいなという想いが凄く詰まった曲です。歌詞はとても切なくて、その想いを表現するのに相応しいものになっています。アニメの設定が1980年代なので、それにピッタリの懐かしさがある歌謡曲テイストの曲になっています。
――「赤い糸」という曲名を見ると、明るい曲調でハッピーエンドな歌詞をイメージしていました。
Suaraさん:私もどちらかというとハッピーエンドで「私たち、赤い糸で繋がっているよね!」みたいに可愛らしい感じで、ほんわかする歌詞が多いように思っていました。(笑)
私が歌っている「赤い糸」は「赤い糸で繋がっているはずなのに…どうして、何で、こんなにすれ違ってしまうんだろう」という不安な気持ちがストレートな言葉で表現されています。
また、最初曲を頂いた時にメロディもアレンジもシンプルで、歌の世界観に入っていきやすい曲だったんで、「あぁ、いいなぁ。こういう曲歌えるんだ」と嬉しく思いました。昔から歌謡曲を聞いて育ちましたし、好きで歌っていたのもあって、歌謡曲ノリというか、懐かしい感じの曲調が好きなんですよね。
――歌詞を見ると「会えない夜に 夢で会えたら」など、好きな人を思う女性の願望が書かれています。そんな中で、Suaraさんが共感したフレーズというのはありますか?
Suaraさん:全てのフレーズに共感しますね。「あぁ、こういう気持ち分かる」って(笑)。
確かにサビの歌詞は純粋な気持ちが表現されています。特に2番のサビの『吹雪の夜に 裸でいても あなたの温もりを 感じていられる』という表現は純粋過ぎて逆に怖くもありますが。すぐ傍に好きな人がいて、温かさを感じられるというのが普通だと思うんですけど、傍にいなくてしかもなかなか会えなくてすれ違いの日々を送っていて…だけど、ずっと心の中には常に貴方はいるのよって。だからどんなに寒い中でもあなたが心の中にいるから温もりを感じていられるという、熱くて切ない想いを表現しているところが共感というか、インパクトあるなと思いました。そういう一途な気持ちが感じられる歌だなって思います。
●歌う時には、曲の世界に入って主人公を“演じている”
――2009年9月にご結婚されて、恋する切ない女性の気持ちを歌ったこの曲を改めて聞いて、何か心境の変化のようなものはありましたか?
Suaraさん:う~ん…特にはないですね(笑)。
歌詞に自分の喜怒哀楽という感情を重ねることはありますが、歌を歌う時はどちらかというと、詞の中の主人公の気持ちを演じて歌うんですよね。曲の世界に入って主人公を演じているので、プライベートな自分というのは歌う時にはほとんど出てこないかな。自分の周囲の環境や心境の変化というものが、歌う時に影響することや左右されるということはあまりないというか、影響されないように心がけています。
――「曲の世界に入って演じている」というのは、具体的には?
Suaraさん:具体的には・・・難しいですね!(笑)強いて言うなら、先ず客観的にメロディーやアレンジ、そして歌詞を分析し、それから歌うということですかね。
デビュー当時やそれまでの自分だったら、先ず自分の感情だけで歌うことが多かったんです。歌に自分の感情を乗せるというのは大事なことだとは思うんですが、感情をこめて歌ったからといって、その気持ちが伝わるというわけでもないし…そういう部分が、歌っていく中で「歌って難しいなぁ」と感じる所なんです。気持ちを伝えるためには自分の感情以外の部分で、空気感や時には歌い回しや抑揚など、歌の技術的なことも必要だと思います。
――感情を込めつつも、曲ごとにそれぞれの世界に入っていき、“演じている”“歌っている”という感じなんですね。
Suaraさん:そうです。それが出来ないと色々な楽曲が歌えないんです。感情だけだと、自分が経験したことや自分が本当にそうだと思うものだけしか表現出来なくなるのかなって。勿論、自分が曲に共感することも大事だし、楽曲ごとに「このフレーズ、分かる!」って共感する部分はありますけど、自分の主観的な感情が入る前に、客観的に「この曲をどう歌おうか、どう伝えていこうか」っていう風に考えるようにしているので。年々歌うことの難しさを感じています(苦笑)。
●作詞は、物語を作っていくようにストーリーの世界と登場人物を設定して書く
――カップリング曲の「私だけ見つめて」は、Suaraさん作詞ですが、こちらの楽曲はどのような曲なのでしょうか?
Suaraさん:歌詞的には「赤い糸」と共通する部分があって、『WHITE ALBUM』のどこかのシーンで使って頂いてもいいくらい、世界観に凄い合っている曲になっています(笑)。元々の曲は、前回のアルバム『太陽と月』の制作中に候補としてあったデモ曲なんですけど、『太陽と月』のテイストとはちょっと違うかなということで、アルバムには収録されませんでした。今回、『赤い糸』のカップリングをどのような曲調のものにしようかと考えていた時に「あ、そういえば『WHITE ALBUM』にピッタリな曲があった!」と、この歌謡曲テイストのデモ曲を思い出しまして(笑)。イントロのピアノソロからグッと引き込まれていくというか、その中でどういう歌詞を書こうかなと色々と考えました。
付き合っている2人がいるんですけど、喧嘩をしたわけではないのにすれ違う日々が続き、言葉を交わす機会も減って、そんな中、女性の方が彼に何かあったんじゃないかな?と、勝手に想像して不安になるんです。そんな気持ちが膨らんでいって、不安でどうしようもない気持ちが溢れ出してしまう前に、どうか安心させて欲しい…という気持ちを乗せて作詞しました。
――作詞する際には、自分の経験や実体験を基に書くとおっしゃっていますが、「私だけ見つめて」もSuaraさん自身の経験からなのでしょうか?
Suaraさん:そういうことも過去にあったようななかったような(苦笑)。
作詞する際に、自分の経験を基にしているという風にお話していますが、勿論、このストーリーそのままを経験しているわけではありません(笑)。書く時にそのストーリーの世界や登場人物の設定を作った上で、その中に自分も登場させるんです。だって、その世界に自分がいないと、自分の感情がないと書けないですし、感情を膨らませていけないですから。詞そのものが実体験というわけではないですよ。
「普段、Suaraはこういうこと考えているんだ~」って思われると恥ずかしい所ではあるんですけど(苦笑)、「私だったらこう思うな」というのをストーリーごとに、自分の気持ちを当てはめて考えています。「自分がこのシチュエーションだったらこうするなぁ」って。そういう意味で、歌い手・Suaraというよりも1人の女性・巽明子として書いています。
――「ストーリーの世界や登場人物の設定を決めて、『自分だったらこうする』と感情を膨らませて書く」というのは、物語を作っていく作業のようですね。
Suaraさん:はい。どういうストーリーに展開していくのかが決まれば、詞は出来たも同然の状態になるので、その中で使いたい言葉を選んだりしています。続いていくストーリー展開と人物設定がかなり重要です。時間は凄くかかるんですけど、そうやって設定を作って、それから、例えば自分の好きな人が離れて行っているようなシチュエーションだったら、自分ならどうするのかなって、作詞期間中はそれを主人公になりきってず~っと考えているんです。だから、「私だけ見つめて」を作詞中は、不安な気持ちで暗い感じになっていましたね(笑)。ずっと考え続けていると、「お!」っていう言葉や表現が見つかったりして、それで詞が完成していくんです。
1番のBメロでは「愛って難しい」なんて歌詞を書いていますが、ちょうど「私だけ見つめて」の作詞途中で「赤い糸」のレコーディングをしていました。ですので、「赤い糸」で言い足りなかった気持ちを別のストーリーに準えて、自分なりの解釈で「赤い糸」を書いてみました。「赤い糸」…運命の糸ってなんだろう。赤って何から来ているの?愛って何?と、ずっと考えていく中で、最終的な結論として「愛って難しい」という言葉になったんですよ。そこで、「私だけ見つめて」の1番Bメロの歌詞が仕上がったんです。
――「赤い糸」「私だけ見つめて」の2曲共、切ない女性の気持ちが歌われていますが、Suaraさん自分は歌う際にどのような気持ちで歌っていたのでしょうか?
Suaraさん:2曲に共通する軸というのが、「切っても切れない運命の赤い糸」というか、恋人は他人同士なんだけど血よりも濃い特別なもので繋がっていたいという気持ちを相手にぶつける思いで歌いました。恋愛をした結果の「ハッピーエンド」って、実際はなかなかないんじゃないかなって思うんですよ。常に幸せに思うなんて、考えれば考えるほど実はないんじゃないかなって。そこが女性の悲しい所というか(苦笑)。目に見えているもの以上のものを見ようとしてしまったり。普通なら、幸せな所だけを見て何も考えないでいればいいのに、ちょっとした隙に何かあるんじゃないかとか、疑ったり不安になったりするんですよね。実際に目に見えている以外の余計なものを見つけてしまおうとしてしまう所が、女性ならではなのかなと思ってしまいます。
●反省点を次に繋げて、ライブごとに成長する自分を見てほしい!
――さて、2010年は年明け早々にライブが控えています。どのようなライブにしたいと思っていますか?
Suaraさん:歌とトークだけというシンプルなライブをいつもやっているので、どんなライブというのはなかなか難しいですね(苦笑)。今まで積み重ねてきたワンマンライブの中での反省点を次に繋げたいというのが、自分の中にはあります。ワンマンライブというのが、私の中の位置付けとしてはとても大きくて、大体1年ごとに1枚、アルバムを出して、1日1回だけ、ワンマンライブをやるというのが今まででした。1年ごとというのもアルバムを聞いて頂いて私の成長を聞いてもらいたいというのもあり、ライブというパフォーマンスを見せることでより伝わるかなって思っているんです。前回のライブよりもステップアップしている私を見てもらいたいという、1回1回の段階が本当に大きくて重要で、次に繋げていくための大事なライブなんです。だから、音楽的に歌を磨いて、もっといい歌を聴いてもらいたいなと思っています。
――今回は『キズナ』発売記念ライブですが、『キズナ』の収録楽曲以外にも歌う歌というのは決まっていますか?
Suaraさん:はい、セットリストも大分決まって来ました。年1回くらいのライブだとCDを出すごとに、ライブで歌っていない曲がどんどん増えていくんですよね。私自身全部大好きで、聴いて欲しい曲ばかりなので、全部歌いたいくらい!今回の2日間のライブでは、曲を入れ替えたり、アレンジを変えてみたり、出来るだけたくさんの曲を聴いてもらいたいなと思っています。
今までライブで歌った曲は、前回よりも成長したなと思ってもらえるように頑張りたいなと思っています。是非、2日とも来て頂けると嬉しいです。
――最後に、Suaraさんファンは勿論、このライブを楽しみしている多くのファンの方へのメッセージをお願いします。
Suaraさん:前回のライブから1年半、お待たせしました!ということで、年明け早々、まさかお正月にライブが出来るとは私も思っていませんでした。新しい年を大好きなファンの皆さんとライブで迎えられるというのが本当に嬉しいです。
ワンマンライブというのが、私の中でも大きな意味のあるライブで、凄く大事な位置付けになっているので、前回よりもステップアップしたSuaraを見せられるように頑張りたいなと思っています。是非、私が今まで出したシングルやアルバムをじっくり聞いて頂き、それからライブに遊びに来て頂きたいなと思います。年明けを一緒に過ごしましょう!
■『赤い糸』/Suara
好評発売中!
初回限定盤仕様:Blu-Spec CD 1,050円(税込)
通常盤 1,050円(税込)
■『キズナ』/Suara
好評発売中! 3,000円(税込)
発売:フィックス
販売:キングレコード
<ライブ情報>
Suara LIVE 2010~歌始め~
2010年1月2日(土)17:00開場 18:00開演
1月3日(日)16:00開場 17:00開演
東京・Shibuya O-EAST
5,250円(税込・ドリンク代別)
イープラス、ローソンチケット、電子チケットぴあで好評発売中!
問い合わせ:ムービックプロモートサービス 03-3530-1461(平日10~17時)
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