方言をテーマにした新しい恋愛ドラマCDシリーズが遂に発売! ドラマCD『方言恋愛』第一巻より小野大輔さんインタビューをお届け!!
2010年4月から、方言をテーマにした新しい恋愛ドラマCDシリーズ『方言恋愛』が発売される。
『方言恋愛』は「――方言で、告白されました。」をキャッチコピーに、各都道府県を舞台とし、それぞれ出身地の声優が方言で告白をしてくれるというシチューエーションドラマCDだ。普段、聞くことの出来ない声優たちの方言が聞け、また、告白されるというから、ファンにとっては何とも嬉しい内容になっている。更に、第一巻では出演者を一部オーディションで募集しており、男女2名の一般オーディション合格者が出演している。
今回、第一巻「愛知県」「高知県」の収録現場にて、高知県編に出演する小野大輔さんにインタビュー。収録を終えての感想や方言である「土佐弁」について、また出身地・高知について色々とお話を伺った!
>>同じく第一巻に出演する櫻井孝宏さんからのコメントはこちらから!
●標準語を封印しての土佐弁
――収録を終えての感想をお願いします。
小野さん:今年は坂本龍馬効果もあり、高知県に注目が集まっている年ですが、そのような中で、こうした方言を題材にした作品に参加することが出来て、率直に嬉しいです。
今日の収録は、キャストの皆さんがほぼ高知県出身の人でばかりで、そういう意味ではとてもリラックスできました。休憩時間などももの凄く楽しく地元トークが出来て楽しかったです。反面、演じるにあたっては緊張しました。僕たちは声優になるにあたって、セリフを標準語で読むということを徹底して勉強するわけで、書かれている活字を読んでしまうと土佐弁ではなくて標準語の方で読んでしまうんです。クセというか、職業が持っている一つのスキルですよね。そのスキルを1回封印しつつ、若しくはそこを経由して土佐弁で喋らなければいけないという所があったので、セリフを言う時には一言一言、集中して、大事に発したような収録でした。
――高知を離れてどれくらいになりますか?
小野さん:18歳の時に東京に出てきたので、もう12~3年ですね。
――地元を離れてかなり経ちますが、土佐弁は忘れてしまうものですか?
小野さん:忘れるというよりも、ただ使わないだけなんですよね。相手が土佐弁じゃないと土佐弁にならないという感じなんですよね。だから、このドラマCDでは、僕の事務所の後輩の松浦チエが主人公の女の子を演じていますが、主人公は標準語。でも僕は土佐弁ということで、標準語との掛け合いなんですよ。なので、結構、標準語に引っ張られるんです。だから土佐弁を意識して、自分は高知県民なんだ、ということを守って演じなくてはならないということに神経を使いましたね。
逆に、島本さんと一緒に掛け合いをするシーンでは母親との会話ということで土佐弁同士なので、「土佐弁だから気をつけなきゃ」とかそういったこともなく出来ましたね。不思議ですけど、やっぱそうなんだなぁって。土佐弁は土佐弁を呼ぶ、というか、方言って相手との会話になると相手に伝わるように話をしようと考えるので、主人公と喋っている時はやや土佐弁がマイルドになっていると思うんです。お母さんと喋っている時は、よりネイティブに近いなという風に思いました。
収録にあたっては、完全にネイティブでいいですと言われたので本当に土佐弁で喋っていますが、1、2箇所はどうしても分かりにくかったので、標準語に近づけてもらえませんかという部分もありました。「なまける」って土佐弁だと「ごくどうする」って言うんですよ。「ごくどうしなや」って言ったりするんですけど、通じないのでボツに(笑)でも、全体的に自由にセリフを変えさせてもらったのでやりやすかったです。
――土佐弁の特徴ってどういったものですか?
小野さん:土佐弁ってちょっと乱暴な部分があるんですよ。方言としては柔らかくはないですね。相手に投げるというような言葉が多いですね。あと、「~している」の「ちゅう」と「~だから」の「きー」と「にゃあ」という言葉あるんですが、語尾が動物っぽいって休憩時間に話していました(笑)。
●リアルに描かれた作品の世界
――ドラマの中での土佐弁という雰囲気作りがあったと思いますが…
小野さん:高知県に来ました、という感覚が出ないと意味がないですし、そうしたいなと思いました。そういう空気感と言いますか、絵が見えるといいなと。ドラマCDなんですけど。高知の情景とか高知の空気や暖かさとかが自然と出るといいなと思いました。暖かい、そして熱いセリフの言い方をしようと思ってやりました。
――ちなみに、演じたキャラクターはどのようなキャラクターでしたか?
小野さん:高知にいそうなタイプの“いごっそう”だなと思いました。器用じゃなくて、好きとか嫌いとか恋愛ごとに関してはそんなに手練手管を尽くすタイプではなくストレートな人なんです。僕、収録中に、「高知県民はウィスパーで喋らない」って言葉がぽろっと出たんですけど、今日の現場でそれは、公式見解になったんですよ。愛を囁くのってウィスパーになりがちなんですけど、こと高知県民である有壱君みたいな子はストレートに声をしっかり出して言うだろうと。「好きやき!」って。だから、“いごっそう”らしさが出せたんじゃないかなと思っています(笑)
●地元と東京の違い、そして地元で行きたい場所はまさかの…!
――東京に出てきて感じた高知との違いとは?
小野さん:まず電車。今もだと思うんですけど、単線なんです。ワンマン電車で一両だけですし…高知はそれで成立しているんですけど、だから東京凄いなって思いましたね。電車の本数とか車両の長さとか、そこにまず驚いた記憶がありますね。あと味付けの濃さですね。まぁでも、食べ物ってそういう風に違いはあるだろうなと思っていたので、割り切れましたけど。僕、ラーメンが好きなんですけど、東京に来たばかりの頃はラーメンばかり食べていましたね。高知ってラーメン文化があまり発達していないんです。でも有名店が何店舗かあって…僕の出身地の隣の須崎市には鍋焼きラーメンというのがあります。それがご当地ラーメン的なものとしてあったり、市内にも「かわさき」という美味しいラーメン屋さんがあったり局地的にはあるんですけどね。徳島ラーメンとかみたいな特徴的なラーメンというのはないので、東京に来て「ラーメンが凄いうまいなぁ」って思いました。
あとはテレビのチャンネルですね。夕方の5時から「笑っていいとも!」がやっていたので、高知から東京に出てきて「あ、お昼にやってる!」ってビックリしました(笑)「♪お昼休みは~」のお昼休みってそういうことだったのかって知りました。
――人柄的に高知の人というのは?
小野さん:う~ん…田舎と都会の違いじゃないでしょうか?田舎って隣近所が「あそこの誰それさんは何をしている人だ」とか「あそこの子が高校に受かった」とかご近所の情報を皆で共有している感覚というのが東京は薄いのかなと思いました。でも、アパートとか住んでいて隣とか上の階の人のことを全部知っていたらそれはそれで怖いですもんね。だから、それは文化の違いなんだと思いますね。
――地元での思い出の場所はありますか?
小野さん:「二番」というラーメン屋さんがあるんですが、そこに高校生の頃にお世話になった担任の先生に連れられていっておごってもらったことを凄い覚えていて…そのラーメン屋さんがある意味、思い出の場所ですね。
――地元で「ここは行ってほしいな」という場所はありますか?
小野さん:高知のアニメイトですかね(笑)。僕のコーナーがあるそうなので!でも、僕、まだ行ってないんですよね~凄いお世話になっているので、僕も凄く行きたいんですよ。でも、マネージャーと話していたら「アポなしで行くと、それはそれでお店も大変になるんじゃないかな」って言われたので…。
あと、高知にお越し頂く際は『海がきこえる』を見てから来て頂けると、公園とかお城とかアーケードとか凄く楽しめるかと思います。予習をしてくると面白いです。
――最後にファンへのメッセージを、土佐弁でお願いします。
小野さん:まっことええCDになったき。こじゃんち聞いてや。
(訳:とてもいいCDになりました。是非、聞いて下さい。)
<取材・文:編集部>
ドラマCD 「方言恋愛」 第一巻
アニメイト独占販売商品
発売日: 2010年4月発売予定
価格: 2,625円(税込)
キャスト:
第一話「愛知県」櫻井孝宏
共演:鈴木達央、下屋則子、早瀬ゆか
第二話「高知県」小野大輔
共演:島本須美、松浦チエ、沖佳苗、西川光義、窪田謙介
企画:楽音舎×☆船長
製作:studioぴえろ×ムービック
シナリオ構成:浅川美也
音響監督:菊田浩巳
<第1巻より、第一話「愛知県」あらすじ>
長期出張で愛知を訪れたOLの主人公は、宿泊先で間瀬(CV:櫻井孝宏)と出会う。
寡黙だが誠実な間瀬の人柄に主人公は魅力を感じ、惹かれていく……。
<第1巻より、第二話「高知県」あらすじ>
自動車学校の免許合宿に参加した大学生の主人公は、昔高知に住んでいた時、隣に住んでいた年上の弘瀬(CV:小野大輔)と再会する。
いたずら好きで悪ガキだった弘瀬との合宿教習も、卒業検定で終わりを迎え……。
>>ドラマCD「方言恋愛」特設サイト:アニメイト