![映画『私の優しくない先輩』ダンスパフォーマンス付き試写会レポ](https://img.animatetimes.com/news/visual/2010/1277887537_2_1.jpg)
この映画はアニメファン向けじゃない。『涼宮ハルヒの憂鬱』『かんなぎ』を手がけた山本寛監督の初実写映画作品『私の優しくない先輩』ダンスパフォーマンス付き試写会レポート!
『涼宮ハルヒの憂鬱』の演出や『らき☆すた』『かんなぎ』の監督を務めた山本寛監督が初めて手がける実写映画『私の優しくない先輩』が7月17日に公開される。
本作はテレビアニメ化もされた『狂乱家族日記』を手がけた日日日さん原作の青春ラブコメディ作品で、西表耶麻子役の川島海荷さんと不破風和役のはんにゃ・金田哲さんがW主演を務めており、川島さんが出演するカルピスウォーターのCMに金田さんが出演し映画とのコラボレーションもされている。
7月13日の公開を前に、山本寛監督と耶麻子の友達である筧喜久子を演じる児玉絹世さんが登壇するダンスパフォーマンス付き試写会『ヤマカン☆ダンスナイト』が、6月29日、秋葉原・UDXシアターで開催されたので、その模様をご紹介しよう!
●本業はアニメ、たまには我が家に帰らなきゃ。
イベント初めには山本監督が演出を務めた『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディングテーマ『ハレ晴レユカイ』のダンスを秋葉原にあるライブ&バー『DEAR STAGE』のスタッフが披露。リハーサルで山本監督から直々に振り付けのアドバイスをもらったといったエピソードも紹介された。さらに児玉さんも制服姿で登場し『私の優しくない先輩』の見所のひとつでもある『MajiでKoiする5秒前』のダンスを披露し会場を盛り上げた。
スーツ姿で登場した山本監督は、そのスーツ姿について「三谷幸喜さんやヒッチコックのように監督というのはチームのリーダーだから、だらしない格好をしてはいけない。」とその理由を説明。そんな山本監督が実写映画を受けた理由について「仕事が来たから喜んで受けたら実写だった」と話し、さらに「本業はアニメなので、浮気性だということですね(笑)。たまには我が家に帰らなきゃ、ということでアニメに戻るみたいな。だめな奴だな俺(笑)」と会場を笑わせていた。
そして話題はダンスシーンへ。主題歌である『MajiでKoiする5秒前』の振り付けを担当したのはモーニング娘。やAKB48の振り付けも手がける夏まゆみさんということで、そのダンスにも注目が集まる。ダンスシーンは長回しで撮られており、全部で6テイク撮った中で最終的に一番目のテイクが使われている。一番目のテイクを選んだ理由について「1テイク目はやっぱり皆疲れていなかった(笑)」と会場を笑わせつつ「6テイク目のほうが踊りの完成度は高かったんですけど、やはり緊張感や勢いが良く光線の具合もよかったので総合的に判断して1テイク目を採用しました」と選択の理由を話した。
●アニメファン向けではなく女子中高生向けの作品
見所について聞くと「喜久子は最初暗いのですが、だんだん明るくなっていきます。良く見てみると細かい変化をしているのですごく面白く感じると思います。」(児玉)、「客層を絞って「この人に向かって作らねば」という作り方をするので、八方美人的な作り方をしないんですよね。耶麻子くらいの女子中高生向けと僕は覚悟を決めたので、そういう意味では、僕の作品を見てくださったアニメファンに向けられた作品ではないです。ごめんなさい。まずはお詫びをした上でそれでも気に入っていただけたのなら幸いです。」(山本監督)とコメント。
そして最後に山本監督からは「スタッフ・キャストのおかげで自分の能力をはるかに超えたものができたということだけは確信しています。それが皆さんに伝わればいいなと思っています。」と挨拶し舞台挨拶は幕となった。
<取材・文:藤本 厚>
『私の優しくない先輩』
7月17日(土)、新宿バルト9/新宿武蔵野会館ほか全国公開
配給:ファントム・フィルム
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