植松伸夫氏とのコラボアルバムをリリースするカノンにインタビュー!

巨匠、植松伸夫氏とのコラボアルバム『A New Story』を完成させたカノンにインタビュー――「“新しい物語を描く”壮大なコラボレーションで聴き応えある作品になりました!」

 ゲーム音楽界の巨匠、植松伸夫氏とコラボレートの元、カノンが作りあげたアルバム『A New Story』。中には、『FINAL FANTASY』関連の楽曲にカノンが歌詞を付けた楽曲から、任天堂Wii(R)用RPGゲーム『THE LAST STORY』の主題歌「翔べるもの」。さらに、カノンや植松伸夫氏の楽曲など、植松伸夫氏とカノンが手を組み作りあげた楽曲を収録している。さらに初回仕様限定盤と通常盤のジャケットのアートワークを、天野喜孝氏が担当。まさに、世紀のコラボ作となった『A New Story』。その魅力を、カノンに伺いました。

――まずは、植松伸夫さんとの出会いから教えてください。

カノン:ゲーム好きな弟がFFシリーズをずっとやっているのをみていたので、昔から植松さんの楽曲には触れていました。植松さんの作りあげる壮大な世界が大好きで、わたし自身、かなりインスパイアされていたというルーツがあります。
初めての共演は、植松さんが劇伴を手がけていたアニメ『グイン・サーガ』。このエンディング曲「Saga~This is my road」はわたしの楽曲なのですが、同時に植松さんが作曲されたの手による挿入歌「マリウスの歌」も、わたしが歌わせていただきました。その時点では、まだ間接的な接点しかなかったのですが。『グイン・サーガ』の打ち上げパーティのときに、偶然にも植松さんと同じテーブルの、しかも植松さんの横に座らせていただくことになり座ることになり、そこでお話をしたことが、直接出会うきっかけになりました。

――そこでの出会いが、今に繋がる運命を作りあげたわけですね。

カノン:そうなんです。植松さんはとてもフレンドリーな方で、ものすごくフランクにわたしに話しかけてくださいました。しかもお話をしていく中、植松さんの音楽的なルーツはウィーン少年合唱団にあると伺いました。わたしも小さい頃から合唱団に参加していましたし、わたし自身も目指しているスタイルが、ウィーン少年合唱団のような“澄み渡る透き通った歌声”ということから意気投合。
そのときのご縁をきっかけに、先に植松さんから“WillのRPGゲームの『THE LAST STORY』の劇伴を手がけてるんだけど、主題歌の「翔べるもの」を歌ってもらえないかな?!”とオファーをいただきました。そこで改めてご一緒させていただいた中、自然と“植松さんと一緒にコラボレートした作品を作れないだろうか?!”というお話がわたしのスタッフ内から持ち上がり、それを植松さんにお話したところ、今回のコラボレート・アルバムの制作へと繋がっていきました。

――『A New Story』では『FINAL FANTASY』シリーズの中から、「プレリュード」「ファイナルファンタジー」「Eyes On Me」「仲間を求めて」の4曲をセレクト。そのうち3曲にはカノンさんが作詞を添えたうえで、新たなアレンジを施していきました。

カノン:誰もが耳にしたことのある楽曲ばかりですから、そこへ、わたしが英詞で綴った歌声を乗せてゆくことは、相当のプレッシャーがありました。「仲間を求めて」は、SNS内にこの曲だけのコミュニティーもあるくらい支持の高い楽曲ですからね。今回はどの曲も、楽曲の世界観へ寄り添いながら、歌声で彩りを加えるように歌いました。聴いてくださったみなさんが、どんな感想の声を返してくださるのか、不安半分、楽しみ半分です(笑)。

――「Eyes On Me」を、弦楽を主体としたシンプルな形にアレンジしていたのは、嬉しい驚きでした。

カノン:フェイ・ウォンさんが歌っていたアジアンなテイストとはガラッと趣を変えた、生の弦楽編成にして頂きましたからね。どの楽曲もそうですが、植松さんチームの方々と、何度もアレンジのキャッチボールを行いながら、お互いの世界観を活かす形で仕上げていますので、植松さんのファンの方々も、カノンのファンも、お互いの良さを感じたうえで楽しんでいただけると思います。

――それは、カノンさんや植松さんが提供した、アルバム用のオリジナル曲を聴いても感じました。お互いの個性がWin/Winで成り立っていますからね。

カノン:わたしのオリジナル曲の「Shalom」は、植松さんの持つ壮麗なシンフォニックワールドと、カノンの持つハーモニーの魅力を余すところなく活かした楽曲になりました。「You Are The Light」でも、ポップスになりすぎることなく、植松さんの持つ美しい広がりを持った音世界の中へ上手く歌を落とし込むことが出来たと思っています。


――嬉しかったのが「Guin Saga Medley」でした。

カノン:植松さんの手による「マリウスの歌」とわたしが手がけた「Saga~This is my road」を一つの流れにするというアイデアにも驚いたのですが。もともと異なる表情を持っていた2曲が、みごとに一つに溶け合っていますから、あれは聴き応えがあると思います。

――他にも「翔べるもの」の収録はもちろん、「Wings To Fly~翼をください(Remix version)」も、嬉しい収録歌になりました。

カノン:NHK連続テレビ小説『ちりとてちん』の挿入歌として流れたことをきっかけにカノンのことを知ってくださった方も多かったので、今回収録を決めました。今回、植松さんチームにリミックスを委ねたことで、これも壮麗な雰囲気を持った楽曲として完成。まさにアルバム全体へ植松さんワールドとカノンワールドが溶け合いながら広がった、美しくも壮麗な世界観味わえるアルバムになりました。

――嬉しいのが、ジャケットのアートワークを天野喜孝さんが手がけていることなんです。

カノン:初回仕様限定盤と通常盤に、“男性”と“女性”という対を成す形でファンタジックな絵世界を描いてくださいました。今回はポスターも制作しますから、きっと欲しい方も多いんじゃないかと思います。わたしだって、この絵は家宝にしたいくらいですから。

――5月14日には、原宿クエストホールを舞台に、『A New Story』を軸にしたカノンさんのコンサートが開催になります。

カノン:この日は、弦楽カルテットにピアノ/ギター/パーカッションを加えた編成を構築。『A New Story』の世界観を、植松チームの方のアレンジも加えたうえで、演奏する予定です。しかもこの日は、植松伸夫さんも登場。対談コーナーも設けていますので、ぜひ、そちらも楽しみにしてください。

――それは、見逃せないです!!最後に、今のカノンさんにとって『A New Story』はどんな1枚になりましたか??

カノン:これからのカノンの音楽人生を描くうえで、大きなターニングポイントになる、まさに“新しい物語を描く”大きなきっかけになったアルバムになりました。と同時に、わたしのことを初めて知る方にとっても、とても良いきっかけになる1枚になったと思います。この『A New Story』は「植松ワールド/カノンの世界観」両方とも活かされていますので、どちらのファンの方にも楽しんでいただけると思います。

<TEXT:長澤智典>

>>カノン 公式サイト


<b>『A New Story』/カノン</b><br>2011年4月27日発売 3000円(税込)<br>初回仕様限定盤ジャケット

『A New Story』/カノン
2011年4月27日発売 3000円(税込)
初回仕様限定盤ジャケット

<b>『A New Story』/カノン</b><br>2011年4月27日発売 3000円(税込)<br>通常盤ジャケット

『A New Story』/カノン
2011年4月27日発売 3000円(税込)
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