キュートでポップなゆかり姫の魅力にメロメロ~♪「アニメロミックス presents田村ゆかり LOVE▽LIVE2011 SPIRING*Mary Rose*」をレポート!!
田村ゆかりのファンは、田村ゆかりをゆかり王国の“姫”と位置付けていて、自らはその王国の“国民”と称し(などと真面目に書くのもナンですけど)、ライブ会場はイコール、ゆかり王国そのもの。この世界観は、特に日本武道館のような大会場では生きてくる。この日も、王国を思わすステージが展開された。
開演を待つ観客たちがまとうピンクのハッピとサイリウムで、一色に染め上げられた場内。やや唐突にSEが止んで場内照明が落ち、バックバンド、ホーン隊が音を奏で始める。ポンポンを持ったチアリーダー風のダンサー8人に、着ぐるみのねこ2匹も踊り出す。それだけで、すでに華やいだ空気に。
そこへ田村ゆかりが、ステージ階段上に床下からポップアップで登場した。真っ白な衣裳。彼女も片手で赤いポンポンを振る。1曲目は「LOVE ME NOW!」。片脚ずつ跳ね上げるキュートなフリも交えて歌うと、客席のサイリウムが一斉に左右に振られる。オープニングから楽しさ満開!
3曲目「Happy Life」では早くも、ステージから突き出した動くミニステージ=ゆかり丸に乗り、アリーナ後列まで移動しながら歌った。歓声に両手を振って応えつつ。最初のMCでは2階席を見上げて「いっぱいいますねー」と言っていたが、本当にアリーナ席から1階、2階最後尾までギッシリ。ゆかりんは「闘牛場の牛の気分です」とも。
前半は女のコな曲が並ぶ。「天使のお仕事」ではロリータ風の甘い声が映えた。ダンサーたちが大きなバランスボールを転がしたり、2匹のねこも踊ってたり、見た目もにぎやか。
「Don't wake me☆Up」では、ゆかりんとダンサー8人、ねこ2匹が横1列になり、そのままステージ上を2階までグルリと1周、歌いながらパレードした。さらに、次の「流れ星ジェニー」ではダンサー達も大勢登場して、いっそう盛り上がった。一転、「宵待ちの花」はアコースティックでしっとり歌い上げて。
「2002年の『Love parade』のカップリングであまり日の目を見なかった、初めて1人で作詞した名曲?」という「Baby blue sky」や、同様に懐かしい『ときめきメモリアル2』伊集院メイのキャラクターイメージソング「Super Special Day」も披露した中盤。
「恋におちたペインター」では、ステージにソファや姿見やイスが置かれ、ダンサーたちが小芝居してる中、ゆかりんがねこ2匹と練り歩く。こうしたミュージカル風の雰囲気も、遊園地のアトラクション的に楽しい。
「神聖炉」ではアリーナの中央から、きらびやかなゴンドラに乗り、2階席の高さまで宙に吊り上がった。このブロックではカッコいいナンバーを固めて、ヴォーカルに熱がこもる。お祭りの中で、シンガーとしての聞かせどころも抑えて。
そして、スクリーンVTRでの振り付け講座から「めろ~ん音頭」。両手を左右に振って、手拍子から腕をクルクル回して♪めろめろになって踊ろうよ……と、祭り気分、満喫! MCでの“めろ~んコーナー”では、姫が魔法のステッキを振ると会場のみんながメロメロに……のはずが、バンドメンバーが振ってもメロメロに。
それでも、ゆかり姫が振ると会場がさらなるメロメロ状態になって体を反らせる。後は「おしえてAtoZ」から怒涛のラストスパートへ。イントロからコールが入りまくる「You&Me」、アゲアゲで跳ねる「ラブラブベイビーハッピースター」と盛り上がりは最高潮。さらに止まらずタテノリの跳び曲をたたみ込んで、「この指とまれ」ではタオルが回る。早替えを挟み、ノンストップで6曲。
「最後の曲です!」。♪ハッピーハッピー~と歌い出した「チェルシーガール」では、ヴォーカルをかき消すほどの“ゆかりん”コールが飛び交う。引き合うように、彼女の歌声もどんどん伸びやかに。ものすごい熱狂。ジャンプ、またジャンプで武道館が揺れる。最後も「せーの!」でジャンプしてキメた。それにしても、スクリーンに全身が映ったゆかりん、細っ!脚きれい!!
すかさず起こったアンコールには、赤いTシャツと白いスカート姿で、オープニングと同じくポンポンを持ち登場。“ありがとう”と歌う「Gratitude」で応えた。
エンターテイナーとして立ち続けたステージの最後のMCで、「前回武道館をやったとき、実は半年前にノドを手術して、いろいろ不安でした」と、生身の部分がふと出た。「また武道館で、しかも2日できるので、とても楽しみにしていて。盛り上がってくれて、無事に終わりそうで、とてもとても嬉しいです」。
大団円の「fancy baby doll」では客席も明るくなり、“世界一かわいいよ”とコール&レスポンスで沸く。ゆかり丸に乗ってアリーナ中央から、プレゼントを投げたり、バズーカで遠くに打ったり。
オーラスは四つ打ちの「Super Special Smiling Shy girl」。これも“大好きゆかりーん”“笑ってゆかりーん”とコール&レスポンスが矢継ぎ早に入る。「アリーナ!」「1階!」「2階!」と合唱を煽り、自らも「大好きー!」と大きく歌う田村ゆかり。最後もみんなでジャンプ。「どうもありがとう!」という彼女に満面の笑顔が浮かんでいた。「ゆかりーん!」と叫び続ける観客たちも、みんな笑顔、笑顔……。
王国のエンターテイメントショーの最高のフィナーレだった。
<TEXT:斉藤 貴志>
※文中の「▽」はハートマークです。
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「田村ゆかり LOVE ▽ LIVE 2010 *STARRY☆CANDY☆STRIPE*」(東京国際フォーラム公演)
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