TVアニメ『アスタロッテのおもちゃ!』OP&EDアーティスト連続インタビュー!今回はEDを歌うazusaに迫る――「今なにかに悩んでいる人がいたら、この曲を聴いてちょっとでも前向きになってもらえたら嬉しい」
人気アニメ『アスタロッテのおもちゃ!』のエンディング・テーマ“真夏のフォトグラフ”で、透明感溢れる歌声を響かせている azusa。
自作の楽曲の作詞・作曲のみならず、同アニメのキャラクターソングの作詞も担当するなど、マルチな才能を持った稀有なシンガーである。どんな気持ちで楽曲の制作に挑んでいるのか。シングル“真夏のフォトグラフ”~キャラソンの話までじっくり聞かせてもらった。
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●「あんな声でツンデレされたら……たまらん!(笑)」
――『アスタロッテのおもちゃ!』のエンディング・テーマを歌われているazusaさんですが、ホームページのプロフィールを見たら、「歌手になる、というよりも、音楽制作への興味が大きい」と書かれていて。自身の曲も全曲作詞・作曲、さらには『アスタロッテのおもちゃ!』のキャラクターソングの作詞もされていますが、もともと作ることのほうに興味があったんですか?
azusa:そうですね。楽曲を作ることが大好きで、今までは自分のための曲しか作ってこなかったんですけど、今回はエンディング・テーマのみならずキャラクターソングの作詞や劇中歌まで作らせていただけることになって、みんなにオススメしたいくらい面白いアニメなので、こういう風に関わらせて頂けることが凄く嬉しいです。絵も可愛いし、ストーリーも面白いですし、声優さんがとにかく豪華ですし、あんな声でツンデレされたら、たまらん!っていう感じです!もう見事にハマっていく自分がいます!
――(笑)じゃあキャラソンの作詞のお話をもらった時は凄く嬉しかったんじゃないですか?
azusa:すっごく嬉しかったです。 いまは“次はこんな曲です”ってスタッフさんから連絡がくるのが凄く楽しみで、スタッフさんに“まだですか? まだですか?”って急かしちゃうくらいなんですよ!
――凄い制作意欲ですね!
azusa:私自身もビックリしちゃうくらいです。キャラクターソングの作詞に関しては、毎回アニメを見ながら“こんなコたちがこんな歌を歌ったら良いな”っていう妄想を膨らませつつ書かせてもらっているんですが、全曲ホントに楽しく書かせてもらっています。どのキャラの立場に立ってもロッテちゃんがみんなに愛されるんだなぁと実感しますね。
――ところで先日まで1週間1日1曲ずつ自身の曲を作られていたとか……。
azusa:普段から日記的な感じで曲を書いているんですが、1週間で1日1曲っていうのは、改めて自分に喝を入れて、自分を奮い立たせたいなと思ったんです。それで、“1週間で、1日1曲ずつ曲を書きます!”って私がメインパーソナリティーとして出演しているラジオ「2h」やブログで宣言したんです!それが達成できたらまた新しい曲が生まれるんじゃないかなと思って、自分への挑戦でやってみました。最初はアイディアが無くなっちゃうんじゃないかなって不安もありました。でも実際に書き出すと“次はこういうテーマの曲を書いてみたいな”っていうアイディアが浮かんできて、目標を達成することが出来ました!ただ、コレっていう1曲にはたどりつくことが出来なくて、今はそこが悔しいところなんです。
――確かに“コレ”っていう1曲は様々な経験があってこそ出るものなのかもしれません。でも、それにしても凄いと思いますよ。アイディアの泉というか……その制作作業のモチベーションってどこから沸いてくるんですか?
azusa:どこからなんでしょう!? 私って普段から怠け癖があるので、もう曲を作る!って決めたら周りに宣言しちゃうんです。そうじゃないと持続できなかったりするので。でも、モチベーションに関しては分からないです。
●「奄美に行ったことでよりリアルな色彩を表現できた」
――では、エンディング・テーマを飾っている “真夏のフォトグラフ”はどんな思いで書かれたんでしょう? 柔らかなミディアム・バラードですが……。
azusa:原作を見て、とても優しい雰囲気があるなぁと感じて、そういうところを一番に出せたら良いなと思い、今までにはないようなゆったりとした曲にしました。ロッテが直哉に出会って毎日が楽しくなっていったように、私たちもひとつの出会いで変わる瞬間ってあると思うんです。そういう出会いの大切さを書きたいと思い作った曲です。
――例えば音楽に関してもそうですよね。知った瞬間に世界が変わると言うか……。
azusa:そうですね。私の曲もそういう曲になってくれたら嬉しいなって思います。
――レコーディングはいかがでした?
azusa:ミディアム・テンポの曲なので大変なところもありました。1番はテレビサイズ用にわりと早めに出来たのですが、実は2番はその当時まだ書いていなかったんです。それがちょうど(資料にあるジャケット写真を見て)私の地元・奄美でこの写真を撮ったんですけど、その撮影のあとに書いたのが2番以降なんです。奄美に行ったことでよりリアルな色彩を表現できたんじゃないかなって思います。
――リンクするところがあったのかもしれませんね。奄美で生まれ育ったazusaさんならではと言うか……。
azusa:奄美の景色を見ることで、“真夏のフォトグラフ”の世界観をより広げることが出来ました。そして、最近言われて気づいたんですが、この曲は“思いっきり奄美(民謡の)音階だよね”と。自分では意識してなかったんですが、細かくピアノで弾いていくと“あ、ホントだ!”と気付いて、自分でもビックリしました。どの曲もそうなのかも知れないですが、自分が生まれ育ったルーツみたいなものが自然と入っているのかもしれないです。
――個人的には、<過去の涙も 過ちも 寂しさも 今この手にある幸せにつながってる 二人出逢った今日の日につながってる>という歌詞にグッときたんですけど、どんな気持ちで歌われたのでしょうか。
azusa:ありがとうございます。これは恋愛のうたになっていて言葉の通りでもあるんですが、自分自身もこのエンディング・テーマを歌うところにたどりつくまでに凄く色々な出来事があって、悩んだりとか立ち止まった日々もあったんです。でも、今こうやって歌っているっていう事実がある中で、もし今なにかに悩んでいる人がいたら、この曲を聴いてちょっとでも前向きになってもらえたら嬉しいなと思って、そのフレーズを歌いました。
●「c/wの2曲の違いを楽しんでもらいたい」
――ではc/w“Good Day!”はどんな気持ちで書かれたんでしょうか? アップ・ビートで弾けるナンバーですね。
azusa:女子同士で話をしているときって“今年こそは彼氏見つけたい!”みたいな会話が絶対と言って良いほど出てくると思うんですが、今までの曲は付き合っている2人がテーマだったり、失恋する話だったり、 “2人の曲”が多かったんです。なので今回の曲は“おひとりさま”をテーマに書こうと決めました。こういう曲は初めてだったので自分でも歌っていて楽しかったです。
――3曲目の“pastel”はスタイリッシュなイメージがあるんですけど、こちらはいかがでしょう?
azusa:テーマ自体は“Good Day!”と似てるところがあるんです。ただ、もうちょっと大人の女性のイメージで、“Good Day!”が10代なら、“pastel”は20代半ばの女性像をイメージして、 “ひとりでも楽しめるわよ”くらいの余裕を持たせた曲にしたいなと思いました。曲調に合わせてちょっと声を変えてみたり、重ねてみたりして楽しくレコーディングできた曲です!
――じゃあ、この2曲を聴き比べるのも面白そうですね(笑)。
azusa:そうですね!是非、2曲の違いを楽しんでもらいたいです。
――では最後にメッセージをいただければ。
azusa:1曲、1曲楽しんでもらえるように作っているので、じっくりと聴いていただけたら嬉しいです。あと、実は『アスタロッテのおもちゃ!』内でもちょっと参加させて頂いているんです。第6話で放送された、ロッテのお部屋でテレビが流れているシーンがあるんですけど、そこで流れているアニメ“しまぱんまん”の登場の歌を作っていたり、今後もそういうシーンが出てくるかもしれないので、注目していて欲しいです!
<TEXT:逆井マリ>
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