2012年1月放送開始!TVアニメ『輪廻のラグランジェ』製作発表会が開催!OP&EDに中島愛!「OP&ED両方歌わせてもらうなんて緊張です!宇宙を感じさせるような曲です!」
2012年1月放送予定のTVアニメ『輪廻のラグランジェ』製作発表会が、2011年10月16日、横浜・NISSANホールにて開催され、第1話の先行上映と作品にまつわるトーク・発表が行なわれた。
『輪廻のラグランジェ』は、『機動戦艦ナデシコ』や『宇宙のステルヴィア』の佐藤竜雄監督が総監督を担当、原作・制作協力をProduction I.Gが手がけるオリジナルアニメ。アニメーション制作はXEBECが担当する。青い海が広がる千葉県・鴨川市を舞台に、3人の少女たちが描かれるロボットアニメだ。作中に登場するロボット「ウォクス」のデザインを、日産自動車グローバルデザイン本部内のコンペで選出したことでも話題となっている。
今回の製作発表会には、佐藤竜雄総監督、鈴木利正監督、京乃まどか役の石原夏織さん、ラン役の瀬戸麻沙美さん、ムギナミ役の茅野愛衣さん、日産自動車常務執行役員・チーフクリエイティブオフィサーの中村史郎氏、Production I.Gの石川光久社長、主人公たちが乗る「ウォクス」デザインを担当した日産自動車の大須田貴士氏、バンダイビジュアルの大河原健プロデューサー、読売テレビの諏訪道彦プロデューサーが參加。さらにOP・ED主題歌を担当することが当日発表された中島愛さんが登場するサプライズもあった。
『輪廻のラグランジェ』の企画について、佐藤竜雄総監督は「企画の成り立ちが特殊で、まず日産さんにデザインをお願いしたロボットがありきで、どういったキャラクターが乗れば似合うか、という観点で女の子3人を主人公にしました。鴨川に住んでいる女の子が宇宙人と友だちになって、鴨川から宇宙を描きます」とコメント。
鈴木利正監督は「鴨川は南房総で、海があって山があって、季候がおだやか。そういう場所で、(ヒロインの)まどかの成長を描きやすい土地。SFで女の子が主人公なので、心情を丁寧に拾って描いていきたいです」と語っていた。
今回の目玉の一つであるロボット「ウォクス」のデザインは、日産自動車のグローバルデザイン本部内でコンペを実施。元々、車が大好きな石川社長たちと、デザインチームにロボット好きが多い日産の間に『攻殻機動隊』で縁ができ、今回の企画が実現。日産の中村史郎常務によればなんと100人以上、若手のほとんどから応募があったそうで、「100人以上から応募がありました。今の世代のデザイナーから見ると、アニメのロボットというのはインスピレーションの塊。デザイナーにもいいモチベーションになりました」と語った。
Production I.G石川社長は、「世界を相手に戦える日本のアニメと、世界で戦ってきた日産のコラボは必然。大須田さんのデザインは曲線美があって女性的なのがいいですね」と語った。
デザインを担当した大須田貴士氏は、「自動車会社に就職して、まさかロボットをデザインすることになるとは思わなかったです。カーデザイナーにしか描けない線を求められていると思うので、自分がカーデザイナーであることを強く意識して描きました。でも車が持っている線や面構成、カタマリ感みたいなものは、ロボットにも通じるものがあると思うんです。四六時中デザインを考えていたので、決まったときはある意味、本業のコンペを通った時より嬉しかったです」と語っていた。
当日の会場では、主人公ロボ・ウォクスのヒューマンスケールモデルが初公開。京乃まどか役の石原夏織さんは感激した様子で、「ずっとアウラに会いたかったので…大好きです!!」と思わずウォクス・アウラのモデルに向かって告白する場面も。
京乃まどか役の石原夏織さん、ラン役の瀬戸麻沙美さんは同年代の高校生同士ということで、出会ってすぐに仲良くなり、かおちゃん、あさちゃんと呼び合う仲だそう。ムギナミ役の茅野さんはそんな2人を見守るお姉さんポジションとのことで、2人から「茅野さんは座っているだけで癒されて、ゆるふわなムギナミにぴったりです!」と言われて照れていた。
役柄や作品について石原さんは「オリジナル作品なので、まどかにどう近づいて演じるかに苦労しました。その分自分らしさを取り入れて演じられたと思います。まどかとは明るいところが共通点。演じていて元気になります。すごい戦闘シーンだけじゃなく普段の学校生活など日常も描かれいて、見所満載です!」。
瀬戸さんは「ランはクールさを心がけて演じました。世界観にも謎があってまだわからないこともたくさんあると思いますが、私たちも頑張りますのでよろしくお願いします!」
茅野さんは「ムギナミは1話には登場していませんが、ふわーっとしたゆるふわ女子です。まだ私自身もわかっていない部分もあるので、これからキャラを作り上げていきたいと思います」とそれぞれ語った。
そしてこの日もうひとつのサプライズが、オープニングとエンディングを中島愛さんが担当するという発表。登場した中島さんは「オープニングとエンディングを両方歌わせてもらうなんてめったにないことで緊張しています。オープニングは海外の世界的なプロデューサーにプロデュースしてもらって、宇宙を感じさせるような楽曲になっています。EDはハンドクラップが入るような、まどかちゃんらしい快活な曲です。私もジャージ部の一員になった気持ちでがんばります!」と喜びのコメント。
発表会の最後は、読売テレビ諏訪道彦プロデューサーが「今日この場をもって、『輪廻のラグランジェ』完全始動です! 日産とのコラボを含めた全てが日本のアニメの歴史を変えます。よろしくお願いします!」と力強く宣言し、発表会は幕となった。
発表会後にはプレス向け取材が行なわれ、佐藤竜雄総監督はタイトルロゴにあしらわれた花やサブタイトルについて、「今回作品で大事にしているのは、ロボットではなく、乗り込んだ女の子たちのメンタルの高まりを描くことなんです」と語り、花は主人公の少女たちや、ロボットとして、友人としてのウォクスたちを描く上でのなんらかのモチーフになっていくようだ。
鈴木監督がイベント中に語った「スパロボでもリアルロボットでもない、魔法少女物的なニュアンスの入ったロボットアニメ」という言葉も方向性のヒントになりそうだ。
TVアニメ『輪廻のラグランジェ』は、2012年1月より、読売テレビ、TOKYO MX、チバテレビ、札幌テレビ、中京テレビ、福岡放送にて放送予定。「響 - HiBiKi Radio Station」にてWebラジオ『ラグラジ!』が石原夏織さん&瀬戸麻沙美さんパーソナリティで11月5日より配信予定とのことだ。また、この日公開されたウォクス・アウラのヒューマンスケールモデルと、日産ジュークの『輪廻のラグランジェ』仕様アートカーを、10月16日~11月11日まで日産グローバル本社ギャラリーで展示するとのことだ。<取材・文:中里キリ>
TVアニメ『輪廻のラグランジェ』公式サイト