彩音バースデー・ワンマンは意外性&躍動感のステージ!

バースデー・ワンマンでまさかまさかの“あんな姿”に!?――彩音ワンマンライブの意外性と躍動感にあふれたスペシャルな様子をレポート!

 最新シングル「Crest of Knights」のリリースを受け、今年2回目となるワンマン・ライブを、みずからの誕生日のお祝いも兼ね、10月15日に渋谷O-EASTにて開催した彩音。その日の臨場感を、さっそくお伝え致しましょう!!


●開演前の場内には、彩音のMusic Clipの数々が映し出されていた。その映像に合わせ、手拍子や掛け合う声か飛び交う場面も…。

 幻想的な調べが鳴り響く場内。哀切なピアノの音色が鳴り出すと同時に幕が開き、中から巨大なフラッグに囲まれた彩音が姿を現した。荒ぶる音が一気に高鳴るや、演奏は、勇壮さ満載な最新シングルの表題歌「Crest of Knights」へ。凛々しくも逞しい彩音という新しい表情を冒頭へ掲げたことで、進化し続ける姿勢を、まずは観客たちへと提示。フラッグ振るダンサーたちを従えた逞しいステージングという姿にも、彼女の中に目覚めた、高揚する野生な魂を感じた気分だ。

 力強く、確かな躍動を持って音が鳴り響き出した「GRAVITY ERROR」にノせ、華麗に踊りながら、彩音はパワフルな演奏の上へ芯の太い歌声をはべらせてゆく。序盤から凛々しい姿を描きあげてゆく様が恰好いい。

 新しい表情を通し、今の彩音を提示しながら幕を開けたこの日のステージだが、ここからは、これまでの彩音を形作り続けてきた多彩な姿を提示し始めた。

 まずは「Memories Off」シリーズより、軽快ながらも哀切な表情抱いた「ribbon」を演奏。会場中がオレンジ色のサイリウムに包まれた躍動的な「ORANGE」では、秘めた強さを優しい歌声の中に醸し出しながら歌唱。物語の世界観へ誘いつつ、同時に懐の深さも提示していった彩音が、そこにはいた。

ドラマチックな四つ打ちビートが響き出した。早替えをした彩音がタオルを手に歌い出したのは「Go→Love&%Peace」。哀愁メロ抱きながらも身体躍動させる曲調。デジタル/生音のクロスオーバー・ スタイルの申し子的な側面を持つ彼女に、とても似合う表情の一つだ。間奏では、タオル振りまわし会場中が一体化してゆく場面も。

ここからは『ひぐらしのなく頃に』シリーズへ。感情の琴線を熱っしていった爆裂開放ダンスビート・ナンバー「その先にある 誰かの笑顔の為に」を通し、場内を笑顔あふれる熱狂の宴へ導けば。芯の太い旋律を突き刺した「コンプレックス・イマージュ」では、クールな姿でせまっていく彩音がいた。サビでは大合唱飛び出す場面も。感情掻きむしるHOTなダンスビート系ナンバーこそ、彩音の原点を彩る姿。そして。。。

魂を熱く高揚させゆく躍動的な彩音もいれば、心の内側を晒しながらむせび泣く姿を見せる彩音も、彼女の魅力を司る大切な一部分。

 着替えを終えた彩音は、揺れる優しい音色に身を預け、穏やかな声色と共に「カカシ」を歌い出した。どこか切なさ秘めた声の揺れに、気持ちも哀愁さ抱きながらそよいでいた。続いて、歪んだギターの旋律がダウナーな世界へ誘い出した。「静かなる瞬間の中で」を通し、彩音は感情の内側の風景を描き出した。その深い心の情景は「Key of Dream」でさらに儚く、切なさを持って、その姿を心の中へと映し出していった。

 中盤で描きあげた、彩音の内に秘めた風景/心模様の数々。その音の景色たちが、胸にしっかり刹那な色を持って焼きついていった。

「ARCHIVE LOVERS」では、まさかまさかのメガネ姿の彩音が登場。衣装も含め、二次元をテーマにした恋愛ソングを、疑似“電波娘”風な出で立ちで表現していくところに嬉しい意外性を実感。

「イクよ!!」。一転、シンフォニック・ハード歌「Endless Tears...」を通し、熱狂の渦へと観客たちを巻き込んでゆく彩音。極端に表情を変えながら、1曲1曲しっかり観客たちの心を惹きつけてゆく様が刺激的じゃない。そして次のブロックでは、まさかの展開が…。

彩音のステージを彩るうえで魅力の一つにしている、カバー・コーナー。今回登場したのは、とても嬉しい意外性を持った曲たち。会場中の人たちがサビ歌を絶叫した、ロックな魂あふれる雄々しい歌声も轟いた『聖戦士星矢』から「ペガサス幻想」。『機動戦士ガンダムSEED』楽曲「INVOKE」では、その情熱的な演奏に乗せ、会場中が熱い盛り上がりを描き出していた。

 舞台は終盤戦へ。雅びやかな和な旋律が飛び出した。「Fullmoon rhapsody」の登場だ。かなり速度早い楽曲だけに、誰もが拳振り上げ熱狂の渦を作りあげていた。熱気高まる場内。最後はシンフォニックロマン/ハード作「Lunatic Tears...」を演奏。会場中を赤/橙を軸にしたカラフルな花揺れる熱狂へと染め上げ、一度、舞台の幕は閉じていった。

一体化した熱狂の物語を作り上げ、その熱さを身体に刻んでこそがライブの醍醐味。

熱狂的な盛り上がり描いた「真実への鎮魂歌」から幕を開けたアンコール。晴やかな風を運んだ「KIZUNA~絆」を通した、心地好い一体化。オーラス「ロマンシングストーリー」では、とても開放的かつ爽やかな演奏に合わせ、会場の人たちが♪ロマンシングストーリー♪と大合唱。笑顔で一つに溶け合うこの熱狂が、とてもとても心地好いじゃない。もちろん、誰もが笑顔をズッと心に仕舞い込みながら、この日の会場を後にしていった。

 今年2回目となるワンマン・ライブを終えた彩音。11月19日にはLIVE 5pbへの出演も決まっているので、そちらもにもぜひ足を運んでいただきたい。
<TEXT:長澤智典>

「Crest of Knights」
「GRAVITY ERROR」
「ribbon」
「ORANGE」
「Go→Love&%Peace」
「その先にある 誰かの笑顔の為に」
「コンプレックス・イマージュ」
「カカシ」
「静かなる瞬間の中で」(n)
「Key of Dream」(n)
「ARCHIVE LOVERS」(N)
「Endtrss Tears…」
「ペガサス幻想」
「INVOKE」
「Fullmoon rhapsody」
「Lunatic Tears…」

「真実への鎮魂歌」
「KIZUNA~絆」
「ロマンシングストーリー」


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