馬場徹さんを始めとする、豪華キャスト陣による舞台『青山メインランドpresents SAMURAI 7』をレポート
2012年3月31日(土)、東京・青山劇場にて、舞台『青山メインランドpresents SAMURAI 7』のゲネプロが行われた。
『青山メインランドpresents SAMURAI 7』は、黒澤明監督作品『七人の侍』から50周年を記念して2004年にリメイクされたフルデジタル・アニメーション『SAMURAI 7』の舞台作品。現代的で重厚なサムライの世界を舞台上に再現し、2008年に初舞台化。2010年に待望の再演を果たし、2012年の今回で3度目となる。
キャストは、初演から出演している俳優の加藤雅也さんがカンベエ役を、ヒロイン・キララ役を疋田英美さんが、カツシロウ役に馬場徹さん、キュウゾウ役に中河内雅貴さん、シチロージ役に磯貝龍虎さん、ヘイハチ役に市瀬秀和さん、ゴロベエ役に声優・高橋広樹さんを、キクチヨ役にお笑い芸人である住谷正樹さんを迎えての公演となっている。また、特別出演として前公演に引き続き、天主ウキョウ役に中川晃教さんが出演。シンガーソングライターとして活躍しながら、数々のミュージカルでその美声を活かした演技を披露し、今回の舞台への参加となった。
ミュージカル『テニスの王子様』での出演経験のある役者、多くのアニメ舞台化作品に出演するキャスト陣によって生み出される、舞台での『SAMURAI 7』は、肌で熱を感じられるほど迫力に満ち溢れていた。劇中では、キャスト陣の舞台外でのキャラクターをいじった台詞や、出演作品を越えた意外な演出があり、思わず笑みがこぼれる場面も。アニメでのストーリーを追いつつ、今回出演するキャスト陣の役者としての味を活かした舞台に仕上がっている。また、観客参加型の公演となっており、お気に入りのキャストに熱い声援を送れる場面もあり、ファンには嬉しいイベントが多く用意されていた。
そして、ゲネプロ開始前に舞台出演陣よりコメントをいただいたのでその模様をお伝えしよう。コメントをいただいたのは、カンベエ役・加藤雅也さん、ヒロインのキララ役・疋田英美さん、カツシロウ役・馬場徹さん、キュウゾウ役・中河内雅貴さん、キクチヨ役・住谷正樹さん。それぞれが抱く、3回目を迎える舞台『SAMURAI 7』への意気込みを最後までチェックしていただきたい。
●本公演に向けての意気込み
――今回『SAMURAI7』3回目の舞台化となりますが、今のお気持ちはいかがですか?
加藤雅也さん(カンベエ役):同じものを3回ということから、回数を重ねて慣れるというよりも進化したより面白いものをつくらなければならないというプレッシャーがあります。初演のときは、僕にとっても初の舞台だったのでガチガチでしたね。二回目では余裕がでて、ガチガチなところはなくなりましたが初演の良さである力強さがなくなっていました。なので、今回は初演の力強さと余裕なところを両方だせるように頑張っています。
馬場徹さん(カツシロウ役):前回、前々回と出演させていただきましたけど、今回が初演というぐらいの勢いとパワーでやっていけたらいいなと思います。
疋田英美さん(キララ役):私は再演から出演させていただいているんですけども、今までキララを演じていた方のキャラクターに合わせていくべきか、自分流のキララを出していくべきか試行錯誤しました。今回の舞台では、私なりの新しいキャラクター性を出していければと思っています。ヒロインへの抜擢で、大きいプレッシャーがありますが、プレッシャーをいい緊張感に変えて頑張ります!
中河内雅貴さん(キュウゾウ役):初演に出させていただいて、3回目である今回でまた戻ってくることができましたので、動きと、お芝居にさらに磨きをかけて頑張っています!
住谷正樹さん(キクチヨ役):本業が芸人ですが、こうやって違う畑に出していただいているので、世の芸人たちに勇気を与えれたらと思ってます。もちろん、今でも本業は芸人です!(笑)。
●ちょっとイラッときた!? 今だから言える共演者への秘かな想い
――馬場さんと中河内さんの奇跡に近い共演が実現なさいましたが、今のお気持ちは?
中河内:自分たちで作ったショーなどでの共演はありますが、外でお仕事をするのはこれが初めてですね。今回の演技は彼との共演によってよりブラッシュアップされたと思います。
――お互いの演技についてアドバイスされたり?
馬場:中河内さんはすごいズバズバ言ってくるので、たまにちょっとですけどイラッとしました(笑)。先に稽古に入れなかった分、ありがたくアドバイスをたくさんいただきました。
中河内:初演を経験していたので、気づいたことは確かによくアドバイスをしていました(笑)。頑張っていらっしゃたので、僕も負けないようにと思いましたね。
馬場:改まるとなんだか恥ずかしい(笑)。
――加藤さんは3度目の座長をつとめていらっしゃいますが、みなさんから見ての座長ぶりはいかがでしたか?
住谷:稽古でみんなが中だるみしたときは、その空気を察して座長らしく稽古前に気合いを入れ直してくれましたね。非常に周囲に気を配ってくださるんですよ。
中河内:引っ張るときには引っ張り、支えるときには支える! 男のなかの漢で、憧れでもありますしとても尊敬しています。加藤さんが演じているカンベエそのものにとても似ていますね。
住谷:似ているけど、稽古後にえらい疲れた声を出すときもあるので、その声を聞いたときは加藤さんらしさを感じられてホッとしましたね(笑)。
疋田:おいしい差し入れをたくさんいただいて、いつもありがとうございます! という感じです(笑)。
住谷:いや、そこじゃないだろ!
一同:(笑)。
馬場:近くで見ていてとてもかっこいいですね。僕は、稽古に参加するのがとても遅かったのですが、カツシロウを演じるうえでのアドバイスもたくさんいただいたので、それを活かして演じています!
●カンベエ役、加藤さんが感じる『SAMURAI7』の魅力とは
――初演、再演、そして今回の公演と演じてみて、この作品の楽しさや、難しさ、醍醐味など加藤さんなりに感じることとは?
加藤:舞台で演じてみて感じるのは、やはり脚本のうまさですかね。とても良くできています。派手なアクションが大事なのではなくて、脚本・ストーリーがちゃんとできているものは、最終的に良いものに仕上がるんだなと感じましたね。アニメチックな格好をしていますが、劇中の台詞がグッと心に響いて泣けたりするのは台本の力じゃないかと感じています。
――舞台を見ている方に一番伝えたいこと、ファンの方へメッセージをお願いします。
加藤:「生きる」っていうことの大変さや喜び、大切さですかね。舞台の台詞で全て語っていますので、よろしくお願いします!
<舞台『青山メインランドpresents SAMURAI 7』公演概要>
演出:岡村俊一
脚本:渡辺和徳
主催:フジテレビジョン/バーニングプロダクション/ネルケプランニング
[CAST]
馬場 徹・中河内雅貴・ 磯貝龍虎・ 市瀬秀和・高橋広樹・住谷正樹(レイザーラモン)・疋田英美・中川晃教(特別出演)・加藤雅也 ほか
>>『青山メインランドpresents SAMURAI 7』公式サイト
>>アニメ『SAMURAI 7』公式サイト