舞台『らき☆すた≒おんすて』のゲネプロをレポート

等身大のこなた達がステージで大暴れ!? いっしょに歌って騒げるミュージカル『らき☆すた≒おんすて』のゲネプロをレポート!

 美水かがみ原作の大人気マンガ『らき☆すた』が、歌ありダンスありのミュージカルになって登場! リアルになったこなたたちが、東京ドームシティのシアターGロッソを駆け巡った。コメディ要素たっぷりの本公演では、オリジナルの楽曲以外に、ボーカロイドや人気アニメからの提供曲もたっぷり。セリフにも、『マクロスF』や『TIGER & BUNNY』などからの引用があり、オタク度MAXの内容となっている。今回は、2012年9月20日に行われたゲネプロ公演の様子をお伝えしよう。

 物語は、高校生活最後の文化祭の準備から始まる。クラス展示に合同パフォーマンスと、短い期間で慌ただしく準備するこなた達。いろいろあって、やっと完成したと思いきや、その成功を阻む魔の手が忍び寄る。はたして、こなた達は無事に文化祭を楽しむことができるのか……!?

 公演の日程は、2012年09月20日~30日までの全15回。一般指定席チケット以外にも、平日限定ときめきハイタッチチケット、文化祭参加チケット(学生割引)、リピーターチケットなどが用意されている。公式HPをチェックして、自分に合ったチケットを選ぼう。

■楽しい曲ばかりの『おんすて』スタート

 舞台は、公演前イベントでも恒例だったMC森さん(森 雅紀)とあきら様(長島瑞穂)の会場を巻き込んでのトークからスタート。女の子がステージに一列で並ぶ『もってけ!セーラーふく』のオープニングでは、さっそくヒラヒラと揺れるスカートと生足が拝める。

 序盤のクラスの出し物を決めるシーンでは、つかさ(小川真奈)の案で「埼玉郷土料理」に決定。初めは、こなた(酒井 蘭)を筆頭にブーイングしていたクラスメイトたちが、みゆき(萩原和佳奈)とつかさが歌い出した途端、全員がノリノリで加わるのがおもしろい。原作キャラクターと舞台オリジナルキャラクターが、うまい具合にかみ合っており、こういうクラスだったら、さぞかし文化祭も楽しめるだろう。放課後には、かがみ(櫻井ゆりの)も登場し、メイン4人が勢ぞろい。和気あいあいと彼女たちがおしゃべりするシーンは、原作の雰囲気も出ており、『らき☆すた』のムードを感じられるはずだ。

 基本的にコメディタッチの『らき☆すた≒おんすて』だが、意外にも少し切なくなるシーンがある。それが、こなたと父・そうじろうのデュエット場面。ここは、こなた役の酒井さんが他界した母・かなたとして歌うシーンでもあり、ステージの上と下を天国と地上に見立ててお互いを想う姿は胸を打たれる。全体の99%は変態で出来ているそうじろうが、時折かもし出すイケメン臭はちょっと卑怯だ。

 中盤のラストでは、『恋愛フィロソフィア』『雨上がりのミライ』『READY!!』のメドレーで盛り上がる! しかも、メイド服を着た4人がステージから下りて、観客席通路でダンスしてくれるからたまらない!! 『恋愛フィロソフィア』では、手を銃に見立てた振り付けで「バキューン♪」攻撃をしてもらったり、持っているチラシを渡してもらったり、と萌え要素が豊富。下のステージでは、男子生徒たちがオタ芸を披露する部分もあるので、踊れる人はいっしょにダンスやコールをするのもいいかもしれない。

■男ならば必ず盛り上がるカードバトルからのエンディング

 舞台には珍しく衣装替えが多い本作。合同パフォーマンスの練習シーンでは、ジャージ姿の女の子たちが登場! それぞれキャラクターの個性にあったジャージが見られるのだが、ここで注目すべきはジャージでさえわかるミラクルボディを持つみゆきさんの姿。巨乳みゆき VS 貧乳(ふつうも含む)女子7人の『小さいことは良いことだ…』の歌では、大笑いすること間違いないだろう。

 そして、とうとう文化祭当日へ。合同パフォーマンスが始まるまで、自由行動をしていると、メインの4人以外の女子が集合場所に来ないというトラブルが発生。なんと非モテ男子4人が「告白防止のため、カワイイ三次元女子を監禁する!!」と醜くも熱い思いのもと、合同パフォーマンスを阻止しようとするのだ。

 そこで、こなた達は彼らとカードバトルで勝負。「デュエルファイト!」「私のターン!」などのカードバトル定番の台詞が飛び交うシーンは、「これはなんの舞台だったっけ?」と思うほど熱い展開になる。しかし、ここで見に来ているファンにとってカードバトルは身近なもののはず。彼女たちの戦いを見守ってほしい。

 男子生徒を打ち負かしたこなた達は、チアガールの姿でパフォーマンスに臨む。物語のクライマックスであるダンスは『もってけ!セーラーふく』のミュージカルアレンジ。オープニングとは違い、女子、男子、総出演のダンスは迫力満点。もちろん、通路側にも出てきてくれるので間近でチア姿を見られるのもうれしい。

 そして、舞台オリジナルのエンディング曲『おんすて!オトメたちがとまらない!』が終わると、「歌い足らない!」とこなたが叫び出す。「じゃあ、さっさと歌いなさいよ!」という、かがみのかけ合いに応えて、ボーカロイドの人気曲が鳴り始める。正真正銘最後の曲となった『FREELY TOMMOROW』では、ストロボを使い、スタイリッシュにキメる彼女たちが照らし出された。

 演技、歌、ダンスとエネルギーを全身全霊でステージにぶつける彼女たち。息遣いをも共有する舞台は、見る人を熱くさせ、必ず元気をもらえるはずだ。

●データ
らきすた≒おんすて
公演日:2012年9月20日(木)~30日(日)
会場:東京ドームシティ シアターGロッソ
価格:一般指定席:6,800円【税込】、平日限定ときめきハイタッチチケット:6,800円【税込】、文化祭参加チケット:2,000円【税込】、リピーターチケット:5,000円【税込】
キャスト:酒井 蘭、小川真奈、櫻井ゆりの、萩原和佳奈、水越朝弓、小市眞琴、三宮ユリカ、吉岡茉祐、小新井涼、三宅克幸 ほか


>>らきすた≒おんすて公式サイト

 

 

 

(c)美水かがみ・角川書店/「らき☆すた≒おん☆すて」製作委員会2012
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