ネム・柩・橘が大暴れ!? 『停電少女と羽蟲のオーケストラ』のインターネットラジオ『停電ラジヲ戒』の出張版をレポート!
2013年3月17日(日)、東京・日本橋三井ホールで『停電ラジヲ戒出張版!! 停電少女と羽蟲のオーケストラ ~ 蛍、夏に向けて休憩中につき、花鶏全域に熊・出没注意報発令! 停電少女と羽蟲のオーケスくま襲来編 ~ あかい昼の部/きいろい夜の部』が開催された。
ドラマCDシリーズ『停電少女と羽蟲のオーケストラ』のインターネットラジオ『停電ラジヲ戒』の出張版として行われた本イベントでは、“くま”に扮したネム役の竹内順子さん、柩役の寺島拓篤さん、橘役の下野紘さんが登場。前代未聞のくまからのお悩み相談、くまだらけのすごろくなどに挑戦し、大盛り上がりを見せたイベントの様子をレポートする。
●あがれない地獄のすごろく――。下野さんが歌ったオリジナル「森のくまさん」とは!?
『停電少女と羽蟲のオーケストラ』は2009年よりリリースされたドラマCDシリーズで、ゲームやマンガ、音楽CDなどのメディアミックス展開も行っている人気作。2009年9月から2012年4月までインターネットラジオ『停電ラジヲ』・『停電ラジヲ戒』を配信しており、現在も根強い人気を誇っている。今回のイベントはラジオの特別イベントとして開催されたもので、昼と夜の2部制で行われた。
17時開演の「きいろい夜の部」では、最初に薄暗いステージから柩役の寺島拓篤さんが登場。会場からは「キャー!」という悲鳴に近い声援が起こり、それに対して寺島さんは「ここは恐怖の館ではありません」と鋭いツッコミを入れ、会場の笑いを誘っていた。その後、ネム役の竹内順子さんと橘役の下野紘さんが登場し、3人によるアフレコ風のお芝居が展開。アダルティな言葉遣いのネム様が降臨したり、彼女の命令で下野さんが必至にオレさまドSを演じようとするなど、ハイスピードなボケ&ツッコミ劇が行われた。
オープニングトーク後は、リスナーの恋のお悩み相談を解決するコーナーに移行。普段は「ネムクリニック」というタイトルで行われていたコーナーを、今回はなんと“クマが抱く恋のお悩み相談”を解決していく「ネムくまにっく」という予想の斜め上を行くものが行われた。たとえば最初のお悩みは、「蜂蜜が上手にとれません。すぐに手がべとべとになってしまいます。こんなにべとべとじゃあ若いメスぐまをゲットするなんて夢のまた夢。どうしたら僕はモテますか?(好きなミツはダンミツさんのお悩み)」というもの。くまからの真剣な(?)相談に対して、3人はそれぞれマジメに回答していった。
「好きな相手が蜂蜜好きとは限らない。相手をちゃんとリサーチして、それに合わせるといい」という寺島さんの大人な意見のあと、下野さんは「上手に取れないと端から思っていることがダメだと思う。そんなんじゃいかーん!!」と一喝。「私を見てください。全部ダメだと思わずになんとかやってみようとがんばったら、ここまでやってまいりました! 自分はダメだからと否定していたら、きっとお客さんは応援してくれません! 心折れずにガンバレ!」という熱いエールに、観客からは大きな拍手が巻き起こっていた。
これでベスト回答は下野さんか……と思いきや、竹内さんの「人に好かれる前に、まず自分を好きになりましょう」という一言アドバイスが観客の心を打ち、最終的には満場一致で竹内さんの意見がベスト回答に選ばれた。
その後も、お土産の定番である木彫りのクマのアピール方法や、かわいい飾り方などの相談を3人で解決していき、コーナーは終了。柩・橘、灯屋の看板息子による作品グッズの紹介のあと、次のコーナーである「停電すごろくま」が行われた。
「停電すごろくま」とは、その名のとおり『停電少女と羽蟲のオーケストラ』を題材にしたすごろくゲームで、サイコロを振って止まったマスの指令をクリアしていきながら、最終的に全員ゴールを目指すというもの。振ったサイコロを場外に蹴り落として無効にするという竹内さんの荒技が炸裂するなか、3人は作品の宣伝を行う、子守歌を歌う、愛の告白セリフを言うなど、種々様々な指令をクリアしていった。
中でも下野さんとお客さんによる「森のくまさん」の合唱は、会場が沸きに沸いた。なんと下野さんが2番以降、歌詞も曲調も即興で作り、J-POP風の「森のくまさん」をソロで歌ったのだ。
ちなみに、以下に歌詞を可能な限り文章化してみたので興味のある方はご覧あれ。
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~「森のくまさん」下野さんオリジナルver.~
くまさんが突然話しかけてきた 蜂蜜いりませんか?
突然言われたけど 必要ないし なんかベトベトするから
「いらない」と言ったら襲いかかってきた
助けてだれか 私のことを助けてほしい
王子のような狩人大募集中 誰か 誰か私を助けてください
そんなこと言いながら いい汗かいて 熊さんとお友達になれた
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さて、「停電すごろくま」の結果はというと、1位は竹内さんに決定。だが2位は、寺島さんと下野さんはゴール手前にある「ふりだしに戻る」に苦戦し、なかなかゴールできないという泥沼の戦いを繰り広げていた。あまりに勝負が決まらないので、「あと1回サイコロを振って、ゴールに近い方が勝ち」というルールに変更されると、2人は全身全霊を込めてダイスをロール! 先に振った寺島さんは下野さんのいるマスへ届かず敗北か……と思いきや、なんと下野さんは「ふりだしに戻る」マスへ行ってしまい、2位決定戦は寺島さんが制した。
そしてイベント最後には、『停電少女と羽蟲のオーケストラ』の今後の展開が発表。詳細は下記のとおり。
<一迅社より完全小説化決定>
諸口正巳さん、イラスト:片桐いくみさん、原作の二宮愛さんによる書き下ろしドラマCDが付属
<柩が歌う新キャラクターソング『集真愛』と『一輪花 - 散リ逝ク君ヘ。』の2曲が入ったマキシシングル発売決定>
ジャケットイラストは田倉トヲルさんによる描き下ろし
<ボーカルベスト&サウンドトラック『花ヤ夏成り詩、紡詩。』発売決定>
『停電少女と羽蟲のオーケストラ』のボーカル曲13曲と劇中で使用されたBGMを完全収録
竹内順子さんが歌う『劇場版 停電少女と羽蟲のオーケストラ 深淵からの招待状』の主題歌が初収録
<スペシャルイベント開催決定>
2013年9月22日(日)、新木場・STUDIO COASTにて開催
まだまだ新たな展開を見せる『停電少女と羽蟲のオーケストラ』。今後の盛り上がりにも大いに期待しよう! ちなみに、出演者がステージから去ったあと、音声のみで柩と橘のやりとりが流れた。そのなかで、柩が「じゃあもうちょっと“くま”やるか。具体的には5月だ。よろしくな」という言っていたが、これは一体……!?
>>『停電少女と羽蟲のオーケストラ』公式HP
>>劇場版特設サイト