『吉田尚記がアニメで企んでる』第6回放送のゲストは『直球表題ロボットアニメ』の福原慶匡さん・石舘光太郎さん
NOTTVで毎週火曜日、20時から生放送中の番組『吉田尚記がアニメで企んでる』(再放送は日曜12:00~12:58)。司会はアニメ好きとして知られるニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さん。そして、5月21日の第6回目の放送は、『直球表題ロボットアニメ』を作った福原慶匡さんと石舘光太郎さんがゲストに登場した。
オープニングトークのあと、ゲストの福原さんと石舘さんがスタジオに現われた。おふたりは今回のテーマである『直球表題ロボットアニメ』とはまったく関係のないアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』と『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のTシャツを着ていた。吉田アナが「アニメ業界の人を呼んだとき、普通はアニメTシャツを着て来ることはない!」と語ると、石舘さんは「いやぁ~、好きな作品なんですよ」と笑顔で答え、スタジオを沸かせた。
このように、今日の番組は普段よりも和やかな雰囲気で始まったのだが、その理由はなんと、吉田アナとゲストのおふたりの初対面は、仕事の現場ではなくコミケ会場だったと言う。吉田アナは「自分で話すのは恥ずかしい」と前置きをしつつ、7年連続で「オタク落語」の同人誌を頒布していると紹介。一方、福原さんと石舘さんは、数年前から料理の同人誌を制作している。そんな吉田アナと福原さん・石舘さんのブースは毎回近い場所にあるそうなので、今年の夏コミに参加する読者はふたつのブースに立ち寄ってみては?
■ゲストの福原さんと石舘さん、衝撃の自己紹介にスタジオは大爆笑
番組中に自己紹介を求められたゲストのおふたりは、特殊な経歴を含めてプロフィールを紹介。あの花Tシャツを着ている石舘さんが監督で、俺妹の黒猫Tシャツを着た福原さんがプロデューサーなのだが、石舘さんは元芸人で、福原さんはアーティスト川嶋あいさんの元マネージャーだ。
これだけでも十分おもしろいエピソードなのだが、ここからの話題は福原さんと石舘さんが出会ったころの爆笑トーク。石舘さんは福原さんを「昔はガチDQNだった」と過去を暴露するとスタジオ全体から大きな笑いが起こった。さらにこのころの福原さんと石舘さんはいっしょに住んでいたため、これを聞いた吉田アナは「アニオタにとって、DQNと同居するなんて人生最大の罰ゲームですよ」とコメントしていた。
続いてのテーマは、アニオタの石舘さんとDQNの福原さんがアニメの仕事に関わるようになった経緯。石舘さんは昔からアニメが好きだったのだが、福原さんはDQNだったのでアニメは見ない。そんななか、石舘さんは福原さんと共通の話題を作るためにアニメを見させたようだ。そのころの様子を問われた石舘さんは、「おっぱいの大きな女の子が大好きな福原さんに『ハルヒ』を見せたら、まんまとみくるちゃんにハマりました」と答えた。
それから福原さんはアニメに興味を示し、多くの作品を見るようになった。それまで3次元の女性にしか興味がなかった福原さんだが、「オレの求める女性は2次元の世界にしかいない」と言い切るまでになってしまったそうだ。このような冗談のような過去があって、現在ではアニメの仕事に携わるようになった。
■『gdgd妖精s』から『直球表題ロボットアニメ』に! そして当番組からオリジナルアニメも誕生!?
今回の放送はゲストのおふたりのトークがおもしろすぎたため、番組の約半分が経過して、ようやく話題が『直球表題ロボットアニメ』に移った。『直球表題ロボットアニメ』は全編『MMD(ミクミクダンス)』という3DCGツールで作られた3DCG作品なのだが、このアイデアは福原さんが石舘さんに持ちかけたようだった。当時の石舘さんはCGアニメ『gdgd妖精s』を作っていたため、福原さんは「経験のある石舘さんを誘った」と語った。
そして話題は『直球表題ロボットアニメ』の制作現場について。『MMD』の紹介VTRでは映像監督のcortさんが登場し、ツールの仕組みや使い方を紹介していた。福原さんと石舘さんは制作時を振り返り、「1話を10日で作った」とか「映像を作るスタッフは全部で5人くらいしかいない」、「コミケやtwitterでスタッフを集めた」、「映像のマスターデータはUSBメモリーに入っていた」などと、一般的なアニメでは考えられないエピソードを披露し、吉田アナを驚かせていた。
番組中、さらにトークは盛り上がり、なんと吉田アナと福原さん・石舘さんの3人で、オリジナルアニメを作るというコトになった。この話が実現するか否かは、今後の打ち合わせで決定するそうだ。もし実現したら2014年春をメドに完成させる予定。CGアニメファンのみなさんは期待して待つべし!
■放送終了後、福原さんと石舘さんにインタビュー
笑いっぱなしの1時間の生放送が終了した後、『直球表題ロボットアニメ』プロデューサーの福原さんと、監督の石舘さんにインタビューを行ないました。こちらも放送された番組同様に笑いの連続! もうすぐ発売にもかかわらず、番組中にほとんど宣伝されなかった『直球表題ロボットアニメ』のBD(5月29日発売予定)についても大いに語って頂きました。
──とてもおもしろい生放送でした。生放送でなければ、明日の朝までも続きそうなくらい盛り上がっていました。番組に出演された感想はいかがですか?
福原さん:アッという間でしたね。吉田さんは話がおもしろいから話しやすかったです。アニメも詳しいですし! もともとコミケ会場で「あれっ?」みたいな感じでお会いして、行くたびにご挨拶してるんです。それまでは川嶋あいが出演してたニッポン放送のレギュラー番組で会っていたので「アナウンサーの人だ」という認識でした。
石舘さん:僕は「コミケで会う人だ」と思ってました。オタク仲間ですね。
一同:(爆笑)
──今日はいままでの放送のなかで、スタジオの笑いがもっとも大きかったです。
石舘さん:ホントですか? なんかスイマセン……出たがりな裏方みたいで(笑)。
──番組中に話し足りなかったことはありますか?
石舘さん:「吉田さんとアニメを作ろう」という話は、もっともっと話したいですね。
──それはサービストークではなく、本当に作るのでしょうか?
福原さん:そうですね、やるんじゃないですか? 僕らはやる気があるので、できます!
石舘さん:はい! 今年の10月から新しい作品をやるんですけど、そのワンクールが終わったら作業できますね。
福原さん:石舘さんは『直球表題ロボットアニメ』の作業をしているタイミングで『僕の妹は「大阪おかん」』を並行してやってましたから、2作品くらいならいけるんじゃないですか?
石舘さん:そ、そうですねぇ。
一同:(笑)。
──福原さんと石舘さんのおふたりで、今後作ってみたい作品はありますか?
福原さん:企画はたくさん出ますよ。いろんな理由でNGになったネタがいくつもあるので、そのときはできなかったけど、他ではできそうな企画は蓄えてます。
石舘さん:ネタのストックは10本以上ありますね。
──いま、一番作ってみたいのは?
福原さん:原作モノだったら、コミックの『サナギさん』です。すばらしい作品なんです。
石舘さん:『サナギさん』はいつかアニメ化させていただきたい作品です! コアなファンも多いですから。他にもアニメ化したい原作、いくつかありますね?!
──福原さんと石舘さんは、コアなファンを喜ばせるのがお好きですか?
福原さん:僕はJ-POPなど、普通の音楽をずっとやってきました。マスに対してのプロモーションばかりだったので、お客さんがカンペキに見えてる仕事じゃないんです。「なにかをすれば誰かが喜んでくれる」というアバウトな感じなんです。でも、いま関わってるアニメの世界は、喜ばせる相手が明確に見えています。なので、お客さんの反応もわかりやすいですし、とても楽しい仕事です。
石舘さん:僕の場合、内容は一般の「お笑い論」にもとづいて作ることが多いので、見ていただければ誰でもそれなりに楽しめるような要素を入れています。だから最初にどこかのコアな層が引っかかってくれて、彼らが口コミで広げてさえくれれば、需要はあるだろうなぁ~と思っています。
──「需要はあるだろう」とは、とても謙虚な姿勢ですね。
石舘さん:そうですね、ほら、いまはパッケージ発売のタイミングなので極めて謙虚です(笑)。
一同:(笑)。
福原さん:そうだ! 番組中、もうちょっと告知の話をしたかったな。
石舘さん:あ~、そうですね。がんばって作った豪華な特典がついてるのに! もっと話せばよかった!!
──では、5月29日に発売になる『直球表題ロボットアニメ』BDについて語ってください(笑)。
福原さん:キャストコメンタリーもあるし、作中で戦っていた軍事ロボットたちの居酒屋トーク映像も入っています。特典はがんばりました!
石舘さん:あと、BDにはCDが1枚ついてくるんです。内容はキャストさんたちの「ラジオ」が収録されてます。それと、本編のAパートの音声を編集する前のロングバージョンで収録してます。『直球表題ロボットアニメ』本編はロボットボイスなので、音声にエフェクトがかかってるんです。でも、せっかく買ってくれた方のために、エフェクトがかかっていない声優さんの生の声で楽しんでいただきたいと思いまして、あえて声優さんの声だけの音声が入ってます。
──おおっ! それはすごい貴重な音源ですね!! ファンにはたまりません。
福原さん:「モリ」がすごいことになってます(笑)。
石舘さん:そうなんです。モリの「ノンエフェクトver」が聞けちゃうんです。で、ラジオの方も短いときでも16分くらい。長い回なんて30分近くも入ってます。
──音声の他に映像特典も?
石舘さん:BD各巻のなかに、キャストさんひとりずつのワンショットの顔出しコメントVTRが10分くらい入ってます。そのなかで、モノボケのときに自身が描いたイラストのなかから、一番気に入っている絵を紹介してもらいました。なので、キャストさんが描いたその絵が、こんなCGになってるんだよ~というところも楽しんでいただけると思います。もちろんイラストは初公開ですね。
──ものすごい贅沢な特典ですね! というか、番組中に言わなきゃいけないことがたくさんあるじゃないですか!(笑)
石舘さん:そうだ! これ、どこにも出してない情報だった。言うべきだったわ~!!
一同:(爆笑)。
石舘さん:番組中は普通に会話を楽しんじゃったなぁ。
──本当におもしろい番組でした。BD発売記念とかで、なにかトークショウなどのイベントはやりませんか?
石舘さん:仮にやったとしても、僕らがしゃべるイベントじゃないですよね。そこはキャストさんでしょ!
一同:(笑)。
福原さん:イベントとかやりたいですねぇ。普通にやれるのかと思ったら、初めに関係者に企画を出しておかなきゃいけなかったんですよね。勉強になりました。プレスコで作ったアニメなので、当時は「なんなのこれ?」って、誰もわかってなかったんですよ。そんな入り口からスタートしたアニメで、いまやっと話題になってくれてる感じです。
石舘さん:そうなんですよ。初めのころは、関係者みなさんの警戒心がハンパないんですよ!
一同:(笑)。
石舘さん:それでアニメが放送されて、ジワジワと話題になってくれて、みなさんが「あぁ、なるほどねぇ」と理解し初めたころに終わっちゃった。
──『gdgd妖精s』を作ってた人だって知ってても、警戒されちゃうんですか?
石舘さん:そうなんですよね。
福原さん:ニコニコ動画で5月30日に放送される『電波諜報局』という番組で、明坂聡美さんとウチのキャストさん3人(西明日香さん、荒川美穂さん、大久保瑠美さん)が出るんです。そのときに初めて「妖精 vs ロボット」の共演が見えます。
石舘さん:すごい番組ですね。僕はこうやって『gdgd妖精s』と『直球表題ロボットアニメ』の2本を経験したので、次からはそれを生かして警戒されずにできるんじゃないかなぁ~と(笑)。
福原さん:レコーディングのときも、僕らの雰囲気って普通のアニメ制作の現場と違うみたいなんです。普通は黙々と作業をするんですか? なのに僕らは「わーい!」みたいに騒いでる感じ。
石舘さん:ほら、福原さんはガチDQNなもんでね……。
一同:(笑)。
石舘さん:「チョリース!」とか「おつかれちゃーん、ケーキ持ってきたよー!」とか言ってるんですよ。
──どこまでホントかわかりません(笑)。
石舘さん:全部ホントですよ。ずっとこんな感じのハイテンションです。この雰囲気に馴染んでくださるキャストさんもいますし、最後まで「なんだろこれは?」と不安に思われたまま終わってしまう方もいます。
福原さん:そうですねぇ。終わってしまうといえば、普通キャラソンって、アニメが始まって1か月後くらいに出すじゃないですか?
──通常はそうですね。
石舘さん:僕らの『直球表題ロボットアニメ』のCDは、アニメが終わって2ヵ月が経った6月26日に出ます。
一同:(笑)。
──6月26日発売になってしまった理由はナゼですか?
福原さん:完全に忘れてましたからね!
石舘さん:真ん中くらいの話数を作ってるときに、「そういえばOPとEDは出すんですか?」って聞いたら「あっ、忘れてた」って(笑)。それで6月26日に出すことになりました。
一同:(笑)。
石舘さん:でも、放送が終わった後、EDを担当してくださったZAQさんは、すごく喜んでくれてました。「こんなに作品に深く関わらせていただいたのは初めてでした」とツイートしてくださいましたね。
福原さん:テキトーな歌詞になってますけど、あのテキトーさになるまで、2~3回直しのやり取りをしているんですよ。僕がアーティストのマネージャーをやってるときに、こんなに細かく直しが来たら怒るくらい直していただきました。
石舘さん:なのにご本人が楽しんでくださったんですね。ありがたいです!
福原さん:歌詞の中に作品の伏線を入れたりして、とにかく凝ってくれました。しかも「作詞活動のなかで勉強になった」とまで言ってくれたんです……でも、たぶんアニサマでは歌ってくれないんだろうなぁ。
一同:(笑)。
石舘さん:あえて歌ってほしいなぁ!
福原さん:たぶん『中二病』とか『ささみさん』とか歌うんでしょうね。
石舘さん:だってそっちのほうが間違いなく会場は盛り上がるもん。
一同:(爆笑)。
「吉田尚記がアニメで企んでる」
NOTTV 毎週火曜 20:00~20:58 生放送 (再放送:毎週日曜 12:00~12:58)
ニッポン放送 毎週日曜 25:30~26:00
今後のゲスト
6月4日(火)「言の葉の庭」新海誠監督
6月11日(火) 「009 RE:CYBORG」 神山健治監督
6月18日(火) 「サカサマのパテマ」 吉浦康裕監督
<放送内容>
“今、自分がいちばん見たい番組を作る”というコンセプトのもとに吉田尚記が話題のアニメに仕掛けます!
アニメ界にその名を轟かすカリスマアナウンサー、ニッポン放送の吉田尚記(よしだひさのり)が“今、自分がいちばん見たい番組を作る”というコンセプトのもとに、ラジオだけではできない、テレビだけでもできない、NOTTVだからできる「企み」を話題のアニメ作品に仕掛けていきます。
作品作りにこだわりぬいたクリエイターの核心に迫るアニメファンのためのアニメ新番組。
<出演者>
吉田尚記
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