宮崎駿監督「あと10年は仕事をしたい」――「株式会社スタジオジブリ 記者会見」速報レポート
2013年9月6日(金)、都内某所において、『風立ちぬ』を最後に引退することを発表した宮崎駿監督らが登壇しての「株式会社スタジオジブリ 記者会見」が行われた。
本記者会見には、宮崎監督のほか、鈴木敏夫スタジオジブリ代表取締役プロデューサー、星野康二代表取締役社長も同席。これまで何度か引退を宣言してきた宮崎監督だが、「今回は本気です」と壇上で述べていた。
さらに鈴木プロデューサーからは、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』のほか、来年の夏公開を目指して新作を1本製作中であることがアナウンスされた。また、会見後には宮崎監督による公式引退の辞も公表された。公式引退の辞は以下のようになっている。
ぼくは、あと10年は仕事をしたいと考えています。自宅と仕事場を自分で運転して往復できる間は、仕事を続けたいのです。その目安を一応“あと10年”としました。
もっと短くなるかもしれませんが。それは寿命が決めることなので、あくまでも目安の10年です。
ぼくは長編アニメーションを作りたいと願い、作って来た人間ですが、作品と作品の間がずんずん開いていくのをどうすることもできませんでした。要するにノルマになっていくばかりでした。
“風立ちぬ”は前作から5年かかっています。次は6年か、7年か………それではスタジオがもちませんし、ぼくの70代は、というより持ち時間は使い果たされてしまいます。
長編アニメーションではなくとも、やってみたいことや試したいことがいろいろあります。やらなければと思っていること――例えばジブリ美術館の展示――も課題は山ほどあります。
これ等は、ほとんどがやってもやらなくてもスタジオに迷惑のかかることではないのです。ただ家族には今までと同じような迷惑をかけることにはなりますが。
それで、スタジオジブリのプログラムから、ぼくをはずしてもらうことにしました。
ぼくは自由です。といって、日常の生活は少しも変わらず、毎日同じ道をかようでしょう。土曜日を休めるようになるのが夢ですが、そうなるかどうかは、まぁ、やってみないと判りません。
ありがとうございました。
2013,9,4
なお、後ほど本記者会見の詳細レポートも掲載予定なので、こちらもぜひチェックしてみてほしい。
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