人気トレーディングカードゲーム『Z/X(ゼクス)』がアニメに！　2014年1月放送に先駆け、アフレコ現場で主役・下野紘さんを直撃!!

　ブロッコリーが手がける人気トレーディングカードゲームのTVアニメ『Z/X（ゼクス） IGNITION』が2014年1月よりテレビ東京ほかで放送スタート！　主役の天王寺飛鳥を演じるのは下野紘さん。初の関西弁キャラで奮闘中の下野さんへのインタビューとアフレコ現場レポートをお届け！

●細かいニュアンスで議論も！　キャストもスタッフも熱いアフレコ現場

　『Z/X IGNITION』は人気トレーディングカードゲーム『Z/X（ゼクス）』が原作。近未来の日本を舞台に、5カ所の黒点（ブラックポイント）から出現した門から未知の生物達が侵攻。それぞれ白、赤・青・黒・緑の5つの世界の住人と人類との戦いや交流を描いたSFアクションバトル作品だ。

　この日の収録はまだ序盤。しかしAパートから各色の陣営が入り乱れる、激しいバトルシーンが繰り広げられて、テンション高い演技にブースの中は熱気がこもる。オンエアでは更に躍動感がある映像が見られると思うと楽しみ。

　一転してキャラ同士の会話劇になる。下野紘さん演じる飛鳥は関西弁をしゃべるキャラということで、神戸出身のスタッフがアクセントをチェック。慣れない関西弁に苦戦しながらも必死に飛鳥像を作り上げていく。作中で、最初は何もわからない飛鳥が成長していく様子に重なる。

　もちろん各キャラのセリフのニュアンスについても、山口監督と川添音響監督を含め5人以上のスタッフが話し合う。各パートの本番後に1つ1つ細かい指示が。全員が納得いくまで妥協せず、テイクを重ねる。また山口監督から「ここはあとで絵を直します」の声が上がることも。収録がフィードバックされることもあるようだ。



　フィエリテ役のM・A・Oさん、藍那役&ED曲を歌う遠藤ゆりかさんなどフレッシュな声優、内田真礼さんと小倉唯さんなど若手声優を、中村悠一さんと沢城みゆきさん、そして井上和彦さんが支える、バランスの良いキャスティングにも感心。休憩中には和んだ雰囲気だが、収録がいったん始まるとスタジオ内の空気が引き締まる。

　収録現場を見るだけでも、スタッフとキャストのこだわりと熱意を感じさせる『Z/X IGNITION』。まだ収録は始まったばかりだが回を重ねるごと、物語が動き出し、キャストとスタッフのパワーは増していくはず。

●天王寺飛鳥役・下野紘さんインタビュー

――昨年、アニメ化に先駆けて、スマートフォンアプリ『Z/X PLAYER VOICE DEVICE』でキャラクターボイスを収録されていたんですよね。

下野紘さん(以下、下野さん)：飛鳥が関西弁をしゃべるキャラと聞いて、僕は東京生まれ、東京育ちなので、「僕にできるのかな」と不安でいっぱいに。収録前に「エセでいいです」と言われたけど、何度も何度も「大丈夫ですか？」と確認していたのを覚えてます（笑）。

　収録後に「アニメ化しますので、よろしくお願いします」と言われて、HP上でも“「アニメ化プロジェクト」発動！”と書かれていたけど、音沙汰がなく……。「あれはアニメ化できたらいいな」ということなのかなと。その時のスタッフさんに別の現場でお伝えしたら、ブロッコリーさんの耳に入ったらしく、ある飲み会の席で「下野さんが信じていないと聞いたので、こちらを」と『Z/X』の公式プレイガイドと「下野さん、アニメ化されますので、ぜひともよろしくお願いします」と書かれた手紙を渡されて（笑）。

――手紙をもらうまでアニメ化は半信半疑だったと（笑）。

下野さん：正直に言えばそうですね（笑）。ただ、やると決まった時は、関西弁自体、たまにイベントやラジオなどで、ちょっとエセっぽいのは冗談で話したことはあるけど、これほどがっつり話すのは初めてなので、大変そうだけど、おもしろそうだなと思いました。


●関西弁に挑戦も、まずは楽しんで収録

――飛鳥を演じる時に心がけていることは？

下野さん：アフレコ前は全セリフ関西弁ということでプレッシャーもあったけど、飛鳥は神戸に住んでいるけど、元々、東京に住んでいたという設定だし、スタッフさんの中に神戸出身の方がいて。またアプリの音声収録の時ともそれほどキャラに変化や変更もなかったので、それほど緊張しなくてもいいのかなと。「とにかくのびのび演じることが一番」とディレクターに言われたので、必要以上にイントネーションを気にしないように、それよりも芝居に集中したほうがいいと思いながら毎回演じています。

――今日の収録では、この作品独自の用語、“リソース”などのアクセントに細かいディレクションが飛んでいましたが、結局、「飛鳥は関西弁だからいいか」みたいな声もスタッフから上がって（笑）。

下野さん：まだ収録が始まったばかりということもあって、「どうしたらいいんだろう？」と悩むところも多々ありますが、回を重ねるごとに慣れていくと思うので、まずは楽しんでやることかなと。

●飛鳥と一緒に『Z/X』の世界を勉強中！

――本作は人気トレーディングカードゲームが原作ですが、飛鳥が属する白の世界陣営のほか、赤、青、黒、緑の世界の陣営がいて。一見、複雑そうな感じも。

下野さん：世界の5カ所に異世界へのブラックポイントが突然開いて、その住人達が侵攻してきたり、住人同士が戦いあったり、作品名にもなっている“Z/X”の存在や謎など、かなり複雑で壮大な世界観ですね。

　アニメでは飛鳥のいる白の世界を主軸に描かれていますが、序盤では他の色の世界からキャラクターがやって来て、戦ったり、心を通わせたりして。それぞれの世界の人達にはそれぞれの事情や思惑があって。でも飛鳥自身が自分の置かれている立場や、 カードから召喚して戦わせる“ゼクス”について、武器となるカードデバイスなど認識がまだまだ浅くて。僕自身もまだまだ初心者なので、毎回一生懸命勉強してます（笑）。

――『Z/X』の世界に初めて触れる人達は、飛鳥と同じ視点で楽しめるかも。

下野さん：まず『Z/X』の世界観がわかっていくことで、ゲームの世界がどう構築されてきたのかも理解できて、より深く楽しめると思うし、ゲームのシステムも少しずつわかって、興味が湧いてくると思います。


●1話はチュートリアル？　「下野紘のエセ関西弁講座」？

――飛鳥にはフィエリテ、綾瀬にはズィーガー、あづみにはリゲルというゼクスがいて。どうしてゼクスを召喚できるようになったのかや、それぞれの関係性も気になります。

下野さん：前半は各世界のキャラとゼクスとの関係や秘密が描かれているので、続けてみていくとわかるし、それぞれに共感できるところもあると思います。飛鳥は人がいいから、敵かもしれない相手でも助けてしまって。それでフィエリテさんに「甘い」と怒られちゃうんですけど（笑）。

――今日の収録ではAパートがいきなりのバトルシーンで、かなり熱くかったですね。

下野さん：そうなんですよね。でもまだ飛鳥は本当の戦闘ができていないので、早く参加したくて。チュートリアル的な要素がある第1話は、僕的には「下野紘のエセ関西弁講座」と思っていて。「天王寺飛鳥を勝手に演じてみよう！」みたいな（笑）。

●シリアスな物語に清涼剤となる飛鳥のキャラと、一同のこだわりに注目！

――最後にこの作品の見どころとメッセージを。

下野さん：結構、シリアスなストーリーですが、飛鳥の明るいキャラと僕のエセ関西弁がやわらげている部分もあるのかなと。他のキャラ達も意外にコミカルなところも見られるので、親しみも湧くと思います。ゲーム自体のおもしろさに加え、アニメならではのバトルの激しさやテンポ感、緩急などを楽しんでいただければと思います。

　収録では微妙なニュアンスまで、スタッフ間で議論して、僕らも楽しみながら毎回、熱を込めた芝居をしています。キャラ達の熱さと作品に関わる人達の熱さが合わさった、素晴らしい作品ですので、ゲームからプレイされている方も、今回、『Z/X』に初めて触れる方もぜひ見てください！

【放送情報】
2014年1月よりテレビ東京ほかにて放送開始予定

【スタッフ】
監督：山口祐司　　
キャラクターデザイン/総作監：渡辺純子
デザインワークス：新妻大輔
アクションエフェクト作監：神谷智大
美術監督：山子泰弘
色彩設計：磯部知子
撮影監督：光石奈歩
編集：笠原義宏
音響監督：川添憲五
シリーズ構成：砂山蔵澄

【キャスト】
天王寺飛鳥（CV：下野紘）
各務原あづみ（CV：小倉唯）
上柚木綾瀬（CV：沢城みゆき）
黒崎神門（CV：中村悠一）
青葉千歳（CV:内田真礼）
御影藍那（CV：遠藤ゆりか）
フィエリテ（CV：M・A・O）
リゲル（CV：内田彩）

【音楽】
OPテーマ『EX:FUTURIZE』／日笠陽子
EDテーマ『モノクロームオーバードライブ』／遠藤ゆりか

【あらすじ】
　時は近未来。世界中に突如、ブラックポイントと呼ばれる異次元と繋がる扉が出現。そこから通称【ゼクス】 と呼ばれる異形の怪物たちが現れ、人類に侵攻を開始する。そこからゼクスと人類の熾烈な戦いが始まった。それから数年後、戦いは小康 状態となり、地球上には束の間の平穏が訪れる。そんな中、主人公・天王寺飛鳥は日本の神戸にて普通の高校生活を送っていたのだが、あ る時、街角で出会った不思議な少女から「カードデバイス」を受け取ると、彼の運命は大きく変わり始める。


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