劇場版『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY』のキャストへリレーインタビュー第2弾 ドラゴン紫龍役の赤羽根健治さん
1980年代後半を代表するアニメの一本ともいえる「聖闘士星矢」。その名作が10年の時を経てスクリーンで2014年6月21日(土)より劇場版『聖闘士星矢 LEGEND o fSANCTUARY』として復活!
アニメイトTVでは、青銅聖闘士(ブロンズセイント)を演じる5名のキャストへリレー形式の独占インタビューを行っており、第2回目は「ドラゴン紫龍」を演じる赤羽根健治さん(以下、赤羽根)のインタビューをお届けしよう!
――読者、あるいは視聴者として「聖闘士星矢」にふれた思い出などありますか?
赤羽根:作品の名前や知名度の高さは知ってましたけど、しっかり観たことはなくて、再放送で子供の頃に観た覚えがあるくらいです。内容は覚えてませんが、「ペガサス流星拳」は「かめはめ波」みたいな感じで、ジャンプごっこをして遊んでたときに使ってました。
――今回ドラゴン紫龍役が決まった時のお気持ちを聞かせて下さい。
赤羽根:テレビアニメ版「聖闘士星矢」では、有名なキャストの方が担当されていることもあって、「自分もとにかく頑張ります!」という感じでした。これまでに何度も映像化されて歴史のある作品ですが、劇場版『聖闘士星矢』を作るにあたって、いろいろな方々から「新しい聖闘士星矢を作りたい」とお聞きしていたので、台本を読んで僕なりの紫龍を演じられたらいいのかなと思って収録に臨みました。
――紫龍を演じる上で気をつけられた部分はどこですか?
赤羽根:今回の「聖闘士星矢」はデザインもストーリーも今風に新しくなっていて、世界観も今どきの世界観で聖闘士が現れたらという話になっています。ですが、「聖闘士星矢」として外してはいけない軸があるので、そういう意味でいうと紫龍は義理堅く仲間思いで真面目というところは昔と変わらない部分です。仲間を思う強い気持ちを持っているのは、紫龍のいいところなので意識して演じさせてもらいました。
また、紫龍らしさを守りつつも「あれ? 紫龍って三枚目だっけ?」と思わせる天然ボケの部分も今回はあったりします。そこが新しい紫龍の魅力ですね
――常に凛としたままの紫龍だからこそ、笑いをそそらせるシーンなどもありましたね!
赤羽根:そうなんです。監督の意図した通りだと思います。劇中ではあまり触れないけど、あいつちょっとおかしいぞっていう(笑)。今回の紫龍はちょっとずれているんですよね。俺はこれが正装だみたいな。――同世代とも言える若い役者さんで構成された青銅聖闘士のアフレコ現場の様子はいかがでしたか?
赤羽根:青銅聖闘士の総意としてはとりあえず「全力で行こう」って決めましたね。そうすれば、黄金聖闘士(ゴールドセント)の方々は役者的にも「ゴールド」な方々ばかりなので、僕らがぶつかっても全部受け止めて下さるはずだから僕たちは全力で当たって砕け散ろうと。
――役に入る前に、そういう話をしたんですか?
赤羽根:話しましたね。アフレコブースの裏にミキサールームがあって、そこに関係者の方が見ていらっしゃっいますし「もうやるしかないね」って皆で言ってました。監督も「全力でやってくれ。気になるところがあれば遠慮なく言ってくれ」とおっしゃって下さって、ディスカッションをしながら丁寧にアフレコをやらせて頂いたなと感じました。
――赤羽根さんがこだわったシーンはありますか?
赤羽根:デスマスク(CV:平田広明)との戦いのシーンは3回くらいやり直させて頂きました。重要な場面なので、どこまで怒りを露わにしていいのかっていう匙加減を考えました。最初はわりと淡々と表現していたんですけど、後で監督から「もっとドスを利かせてもらっていいです」という指示が入ったので、最終的にそっちの方向で演じました。
――原作でも過去のアニメでも印象深いシーンですね。デスマスク役の平田さんとのやり取りはいかがでしたか?
赤羽根:残念ながらスケジュールの都合で平田さんと一緒に収録することが出来なかったんです。僕が先に収録だったので、やれるだけやってこれを後で平田さんに料理してもらおう、置き土産をして行こうと思って演じました。後日、皆から「平田さんがすごかった!」と聞きました。僕自身も、デスマスクの弾け具合と静かに怒る紫龍の対比が面白いなと思いました。本当にテスマスク役の平田さんはすごいですよ!
――他に、先輩のお芝居に感銘を受けられたエピソードなどはありますか?
赤羽根:ムウ役の宮本充さんが必殺技をどれくらいのテンションで言えばいいのか、監督と綿密にディスカッションされていたのが印象的でした。僕たち青銅聖闘士を受け止めると同時に、ご自身も全力で作品にぶつかって行って下さっているんだなと感じました。他の黄金聖闘士の方々も「もう少しこうしたい」とか自分から何度もやり直しをされて、その姿勢に身が引き締まる思いでした。
――では、少し話題を変えて、もし赤羽根さん自身が聖衣を着るならどれがいいですか?
赤羽根:そうですねぇ。ドラゴンの聖衣をまといたいんですけど、紫龍の場合脱ぎますからね?(笑)。監督にも「紫龍は聖衣を脱いでからが強いんだ」って言われましたから(笑)。最初にアイオリアが襲ってきた時も、皆が私服なのに、紫龍だけは聖衣を来ているのに同じようにやられちゃうんですよ(笑)。だから、紫龍は聖衣を脱がないといけないので、それを考えるとやっぱりペガサスの聖衣を着たいです。子どもの頃に「ペガサス流星拳」で遊んでいたし、界人くんの熱演を見てやっぱり星矢はいいなと思いました。
――ドラゴン紫龍を演じられた赤羽根さんが考える映画の見どころを教えて下さい。
赤羽根:新生「聖闘士星矢」ということで、まずは映像美と音楽。そして映画作品ならでは豪華キャスト。そういった目新しい点に注目していただきつつも、テレビアニメ版「聖闘士星矢」のいいところも残されています。今の時代だから出来ることを監督が作り上げて下さっていると思います。あと、僕らが小さい頃のヒーローとして「聖闘士星矢」があったので、まだ「聖闘士星矢」を知らない今の子どもたちにも、この映画をきっかけにヒーローの一人として星矢たちを受け止めてもらえると、映画に出演させて頂いた僕たちとしても嬉しいなと思います。
――ありがとうございます。実は、先にインタビューを終えられた石川さんから赤羽根さんへ質問をお預かりしております。「赤羽根さんは紫龍のような長髪にされたいと思いますか?」とのことですが、いかがですか?
赤羽根:髪を長くしてみたいなとは思うんですけどね。でも、年をとるごとに短くなっていきます。もうセットが面倒くさいので。逆に、界人くんの方が髪を伸ばしてもいいんじゃないかな?と思います!
――次は、キグナス氷河役の小野賢章さんにお話をうかがうのですが、赤羽根さんから小野さんへ聞きたいことはありますか?
赤羽根:「小野くんは、なんでそんなにお洒落でかっこいいんですか? その色気はどこから来ているんですか?」です。同年代の役者さんと比べても小野くんは色っぽいので、それでお願いします!
――わかりました。ありがとうございました。
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作品情報
【STAFF】
原作・製作総指揮:車田正美
監督:さとうけいいち
脚本:鈴木智尋
CGディレクター:さとうえい
音楽:池 頼広
【CAST】
天馬星座(ペガサス)星矢:石川界人さん
龍星座(ドラゴン)紫龍:赤羽根健治さん
白鳥星座(キグナス)氷河:小野賢章さん
アンドロメダ瞬:岡本信彦さん
鳳凰星座(フェニックス)一輝:野島健児さん
城戸沙織/アテナ:佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)
牡羊座(アリエス) ムウ:宮本 充さん
牡牛座(タウラス) アルデバラン:小山力也さん
双子座(ジェミニ) サガ:山寺宏一さん
蟹座(キャンサー) デスマスク:平田広明さん
獅子座(レオ) アイオリア:井上 剛さん
乙女座(バルゴ) シャカ:真殿光昭さん
蠍座(スコーピオン) ミロ:浅野真澄さん
射手座(サジタリアス) アイオロス:森川智之さん
山羊座(カプリコーン) シュラ:川田紳司さん
水瓶座(アクエリアス) カミュ:浪川大輔さん
魚座(ピスケス) アフロディーテ:桐本琢也さん
【イントロダクション】
1985~90年に週刊「少年ジャンプ」にて連載された「聖闘士星矢」。ギリシア神話に由来したファンタジックな設定や星座をモチーフにした聖衣(クロス)が少年少女の心を掴み、テレビアニメ放映は漫画連載から9ヶ月後という当時としては異例の早さでスタート。魅力的な登場キャラクターと聖闘士の多彩な必殺技が多くのファンに根強く愛され80年代後半を代表する名作となった。
原作コミックスの世界累計発行部数3,440万部、さらにテレビアニメはフランスやイタリア、ブラジルなど世界80ヵ国以上で放映されるなど海外からも絶大な支持を得、今なおその名は不動のものとなっている。
そして2014年、ついに全世界が待望した劇場版『聖闘士星矢』が10年の時を経てスクリーンに再び登場。数あるエピソードの中でも一番の人気を誇る聖域十二宮編を、「TIGER&BUNNY」や『黒執事』などの監督を務める、さとうけいいち氏が新たに甦らせスクリーンへ解き放つ! 原作者である車田正美氏も製作総指揮として参戦した、21世紀の新生聖闘士星矢神話の幕開けに、全宇宙の歴史が変わる!!