ゲームのモーションを生身で体現! 舞台「戦国BASARA4」東京公演 キャスト・スタッフコメント&通し稽古レポート
今年の1月に発売されたPS3用ゲーム『戦国BASARA4』が早くも舞台化! 足利義輝、島左近、柴田勝家、3人の新キャラクターが加わり、ゲーム『4』同様、“戦国創世”というべき新たな舞台「戦国BASARA」が誕生した。
こちらでは、10月30日(木)に東京ドームシティホールにて行われた通し稽古の模様をレポート。キャスト&スタッフ陣によるコメントもお届けする!
●舞台「戦国BASARA4」キャスト・スタッフコメント
通し稽古の前にキャスト&スタッフ陣から舞台「戦国BASARA」への意気込みが語られた。
□石田三成 役・中村誠治郎さん
今回で卒業公演となりますが、今まで通り積み重ねてきたものを本番で発揮できるように頑張りたいと思います。
□徳川家康 役・広瀬友祐さん
最後の最後まで全員でお客様のために気を引き締めて頑張りたいと思います。
□島左近 役・加藤慶祐さん
今回新キャラということで、舞台「戦国BASARA」の新たな風になれればいいと思っています。千秋楽まで頑張るのでよろしくお願いします。
□柴田勝家 役・藤田玲さん
左近同様新キャストなので、これまで皆さんが作り上げてきた世界の中でしがみついて頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
□伊達政宗 役・山口大地さん
3代目の伊達政宗なんですが、ご覧のとおりこの座組みの中で一番身長が低いですが、態度は大きいです(笑)。最後まで駆け抜けていきたいと思います。
□真田幸村 役・松村龍之介さん
最後まで精一杯頑張らせていただきます。よろしくお願いします。
□片倉小十郎 役・吉田友一さん
今回、伊達政宗役に山口大地くんを迎えての新しい伊達軍となりました。2人で原作を凌駕できるようにと思っています。
□猿飛佐助 役・村田洋二郎さん
舞台「戦国BASARA」はいつ何をやっても、新しいことにチャレンジしている集団だと思っております。誰ひとり欠けることなく駆け抜けたいと思います。
□大谷吉継 役・新田健太さん
魂を込めて最後まで全力で駆け抜けたいと思います。
□風魔小太郎 役・高橋光さん
風魔小太郎は本編ではしゃべりませんが、声を出してオールキャスト駆け抜けたいと思います。
□織田信長 役・窪寺昭さん
舞台「戦国BASARA」ならではの熱量と、ご覧いただいた方に舞台のライブ感が伝われば本望……寺の変でございます(笑)。
□明智光秀 役・谷口賢志さん
うちの信長がすみませんでした(笑)。とにかく俳優の命がけの姿を皆さんに伝えたいと思います。
□浅井長政 役・桜田航成さん
1年半ぶりの登場ということで大変嬉しく思っております。最後まで全力で力いっぱい頑張っていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。
□お市 役・玉置成実さん
私も旦那の浅井長政同様1年半ぶりの登場で、またこのカンパニーでできるのを大変嬉しく思っています。しかも見ていただくとわかる通り、男性キャストの中に女子ひとり。負けないように精一杯頑張っていきたいと思います。
□足利義輝 役・天野浩成さん
僕も初参加なんですけど、先輩方からご指導いただき、観に来ていただく方により良い作品を見せられるよう頑張りたいと思います。
□構成&演出&振付・西田大輔さん
舞台「戦国BASARA」初演から丸5年、9作の作品を作ってきました。今回は『4』ということでもあるんですけど、新しく入った4人のキャストが頑張ってくれています。本当に強い力の作品になったと思います。そして、今までのメンバーと共に新しい何かを探して旅をしてきたんですけど、ようやくたどり着けた気がしています。その気持ちを持って、1か月間ケガなく頑張っていきたいと思います。
□原作監修・小林裕幸さん(CAPCOM)
舞台「戦国BASARA4」は、今年の1月23日に発売されましたゲーム「戦国BASARA4」をベースに作っていただいています。こちらに出ている役者さんを含め、裏にもたくさんいるスタッフの皆さんにかなり頑張っていただいて、本当にゲームがそのまま舞台になったような作品になっています。1月に発売されたばかりでまだまだ新キャラクターの馴染みがないところもありますが、今までの5年間でさらに上をいく新しい舞台ができました。「戦友システム」なんかも舞台に入っていますので、そういう意味でもスケールアップした舞台「戦国BASARA」になったと思います。よろしくお願いします。
●「さあ朋よ、今こそ創世の時!!」
足利義輝(天野浩成)が将軍の位を天に還した「天政奉還」により、時代のすべてを零に戻し、「戦国創世」がここに始まる! ゲーム『4』のテーマ曲「Count ZERO」(T.M.Revolution)をBGMに、15武将のアクションがゲームのOPムービーさながらに描かれ、全員揃っての決めポーズにこれから始まる物語に胸が高まる。
足利による“天政奉還”が宣告され乱世に突入した日ノ本では、魔王・織田信長(窪寺昭)、覇王・豊臣秀吉、そして新たに「竜王」を名乗る伊達政宗(山口大地)が天下に名乗りを上げた。豊臣軍を指揮するのは石田三成(中村誠治郎)。軍師・大谷吉継(新田健太)と島左近(加藤慶祐)が支えつつも、豊臣を離反した徳川家康(広瀬友祐)に恨みを募らせていた。
一方家康は、豊臣秀吉の力による支配ではなく、絆の力で民を救いたいという想いを抱えつつ、自らの拳で戦う矛盾に悩む。魔王・織田信長に従うのは、明智光秀(谷口賢志)と柴田勝家(藤田玲)。信長は勝家に、足利側についた浅井長政(桜田航成)を討つ命を出す。
北の地では、伊達政宗(山口大地)は「竜王の天下ってやつを見せてやるぜ!」と決意を固めていた。武田軍の大将・真田幸村(松村龍之介)は、自分だけの「風林火山」を見出すため、そして好敵手・政宗が「竜王」の名乗りを上げた真意を問うため、国を飛び出す。そして、足利義輝の元には松永久秀から風魔小太郎(高橋光)が献上される。
各キャラクターの関係性が密接に刻々と変化していく様子に、物語にいつの間にか引き込まれてしまう。「竜王」の真意を知った幸村は政宗に同調。伊達・武田は同盟へ。三成のために家康を問いただした左近の働きで、家康がまさかの豊臣軍へ帰還。ファンには嬉しいタッグに心躍る。
そんな大きな動きの中、キャラクター同士の関係性も繊細に描かれている。三成との出会いを描いた「島左近誕生」。浅井長政を守るため一途に刃を振るうお市(玉置成実)。そんなお市に想いを寄せるが浅井夫婦の思いやる姿に絶望する勝家。全身から絞り出すような想いに心が揺さぶられる。
さらに、舞台「戦国BASARA」恒例の宴会芸コーナーも健在だ。豊臣軍は三成の号令のもと、宴会部長こと左近のサイコロで「なにが出るかな~」と宴会芸を披露。「刑部さんによるチャレンジ!」では大谷のあぐらをかいたままの走り幅跳び! そして「豊臣の舞」では一糸乱れぬパラパラを魅せる! 豊臣軍に帰還したばかりの家康も1回見ただけで完璧に舞ってみせ、三成がショックを受ける場面も(笑)。家康に「右腕!」と言われると、条件反射で「左腕!」と言ってしまう三成も笑いを誘った。
一方、宴会芸といえば伊達軍・武田軍も忘れてはいけない。連合軍のリーダーを決める「無礼講バトル」ということで、両軍とも全力で宴会! 伊達軍は宴会部長・片倉小十郎(吉田友一)による「森の片さん」「カタナクラ小十郎ゲーム」でシュールな笑いを見せ、武田軍は猿飛佐助(村田洋二郎)が卒業生に扮して卒業式コントを展開。ラストの「猿飛ローテーション」を歌う最高の見せ場を、政宗&小十郎に奪われながらも、伊達・武田連合軍らしいオチとなった。
アクションも素晴らしく、ゲームのモーションを生身で体現している。三成の高速の剣劇&納刀、左近の連続キック技、勝家が頭上で回転させる薙刀、お市の黄泉の手など、見どころたっぷり。ゲームに登場した「戦国ドライブ」や「粋の至り」の描写や、クライマックスで描かれた「戦友システム」による「戯画バサラ技」も! さらには、松永久秀(松田賢二)が映像で出演し、その場にいるようなアクションが! 笏を刀・槍・弓へと変形させる義輝の多彩なる武器も再現され、圧倒的な力を見せられた。
ステージから猛烈な熱量を感じる作品、舞台「戦国BASARA4」。足利義輝を倒すのは誰か!? 10月31日(金)から東京公演がスタート。その後、福岡・大阪公演と続き、12月7日(日)の名古屋公演で千秋楽を迎える。舞台でしか見られないその結末をぜひ自分の眼で見届けよう。
<公演概要>
舞台「戦国BASARA4」
【東京】東京ドームシティホール2014年10月31日(金)~11月9日(日)
【福岡】キャナルシティ劇場 2014年11月22日(土)~11月24日(月・祝)
【大阪】森ノ宮ピロティホール2014年11月27日(木)~11月30日(日)
【名古屋】中日劇場 2014年12月5日(金)~12月7日(日)
■構成・演出・振付: 西田大輔
■原作: CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)
■原作監修: 小林裕幸(CAPCOM) 山本真(CAPCOM)
■出演:中村誠治郎 (石田三成) 広瀬友祐 (徳川家康)/加藤慶祐(島左近) 藤田玲(柴田勝家)/山口大地(伊達政宗) 松村龍之介 (真田幸村)/吉田友一 (片倉小十郎) 村田洋二郎 (猿飛佐助) 新田健太(大谷吉継) 高橋光(風魔小太郎)/窪寺昭 (織田信長) 谷口賢志 (明智光秀) 桜田航成 (浅井長政) 玉置成実 (お市)/天野浩成 (足利義輝)
[取材&文・磯貝綾子/写真・アニメイトTV編集部]
>>舞台「戦国BASARA4」公式サイト