「おれパラ」スペシャルメドレーを歌うサプライズも! 寺島拓篤さん2ndライブツアー千秋楽レポート
寺島拓篤さんの2ndライブは、福岡・大阪・東京と全国3か所を回るツアーとなった。2014年12月7日に東京・zepp diver cityでファイナルを迎えたライブの模様をたっぷりとレポートする。
●寺島拓篤と仲間とファンとの絶妙な距離感を体現したライブ!!
2ndアルバム『PRISM』を引っさげ全国3か所を回ったツアーの最終地点は、東京・zepp diver city。ステージには、”PRISM”の結晶をかたどったオブジェがセッティングされ、これから始まる“テラシマワールド”にワクワク。青木繁男氏の手によるOPENIG SEのピコピコ音に、これが前回のライブ「NEW GAME」の2ND STAGE=2面だと思い起こされる。さあ、ゲーム再開だ!
SEは次第に「lunar orbit」のイントロに繋がると、ステージ奥から本日のゲームマスター・寺島拓篤が、プリズムの枠の中に姿を現す。グングンと高まるグルーヴ感の中、1番を歌い終わると、プリズムが頭上に上がり、寺島さんが両手を広げてゆっくりとステージの前方で歩き、ようやく全身をみんなの前に現した。
「来たぜ!! ツアーファイナル! 盛り上がってくぞー!!」
「SCARLET SIGN」は、ヘドバンしちゃうくらいハードなアレンジに。続く、「Architect」はツアーに参加しているバンドメンバー・ベース担当の工藤嶺の作曲で、寺島さんはテンション上がりっぱなしで、イントロからジャンプジャンプ! 最初のMCは嬉しくってたまらない様子で、「きたぞ、ツアーファイナル!」。「うわー、めっちゃドキドキしたー」と胸を抑えつつも、「すげーめっちゃおもしろいよっ」とテンション上がりっぱなしだ。
「今日ここにいるみんなと、最高の特別な1日にしたいと思います!」
と言って披露したのは言葉通りの「Special Day」。ステージのミラーボールが2つ輝き出し、ダンサーが加わったと思ったら、なんと寺島さんもダンスを披露! 「君はどうだい」のフレーズの甘い声もあって、大きな歓声が上がった。
「スターテイル」は原曲からよりソリッドなアレンジでカッコイイ。ここでどこからか雨が降りしきる音が聴こえ始め、静まりかえる会場に寺島さんの口笛の音色が響き渡る。そう「雨に笑えば」だ。全身で歌い、汗びっしょりな寺島さんの姿がまるで雨に打たれたかのように濡れていて、それでいて笑顔なので、気が付けば曲と同じシチュエーションだ。
MCでは「俺だけ雨降ってるみたいになってない?」と話しつつ、「この後トークイベントになるくらいしゃべるよ」とおしゃべりモードへ。全国各地から駆けつけた人、そして初めて寺島拓篤のライブに来た人、さらには声優のライブ自体初めての経験という人の存在を知って、寺島さんは感激しきり。「みなさんの楽しいのスタートになれたのが嬉しい」と、自分が音楽活動を始めて続けている意味を語りつつ、感謝の気持ちを述べた。
そうやって話している間に、セットはアコースティックモードにチェンジ完了。
「みなさんにはちょっと大人っぽい時間に付き合ってもらおうと思います」
アコースティックコーナー1曲目は繊細なピアノの旋律が印象的な「good night,good bye」。「この曲は歌っていてもグッときますね。この曲を書いてくださった木根(尚登)さんに感謝感謝です」と話した後に、もう1曲。なんと「magic words」のアコースティックVer.だ。静かに歌い始めると、寺島さんはおもむろに椅子から立ち上がり、ステージ中央の台に腰掛け、より観客との距離が近くに。1人1人の表情を見ながら歌い、アットフォームな雰囲気に包まれた。
青木繁男氏のDJタイムを挟むと、ライブも折り返し地点。「silent stride」、「colors of love」と2曲続けて披露。どちらも切ないラブソングだけれど、寺島さん独特の歌詞の世界観に心が奪われていく。
衣装チェンジをしてきたということで、クルリと1回転して改めてお披露目した後にコートを脱ぐと、「今日は何の日……」と質問しようとすると、観客は食い気味に「おれパラー!」と返答(笑)。そう、2014年12月7日は『おれパラ』神戸公演の日でもあった! 「実は音声だけ中継が……繋がってません!」とオチャメに話した後で、「神戸ではアニキたちが頑張っている。ということで、先輩たちから曲を借りてきました!」とファンには嬉しいサプライズ! 「短い時間だけど、ここからここは『おれパラ』になるから!」と披露したのは、「おれパラ」スペシャルメドレー!
まずは小野大輔さんの「熱烈ANSWER」から! 会場は一気にダンスホールに早変わり! お次は森久保祥太郎さんの「Parallel World」でシャウト! 鈴村健一さんの「あいうえおんがく」ではクラップで会場との一体感を味わい、ラストは昨年「おれパラ」を卒業したレジェンド・岩田光央さんの「かわいいオシリ」でオシリふりふりして……。なんと贅沢なラインナップ!
そこからベース・工藤氏の楽曲「FAKE」でガツンとテラシマワールドにシフトチェンジ! 森久保祥太郎さん提供楽曲の「nightmare」も披露するなど、「おれパラ」ファンへのサービスも残しつつ、「DRIVE!」からはラストスパートに突入する。寺島さんの「Are You Ready?」の掛け声で始まる「Right Rebellion」、タオルをブンブン振り回しどこまでも駆け抜けていくような「HERO」。
そして本編最後のMCへ。「もうすぐ終わりの時間が近づいています」の寺島さんの一言に、観客からは「え~」と惜しむ声が大きく上がる。「俺もまぜてまぜてー」「ずっと一緒にいたいよ」と寺島さん自身の本当に終わってしまうのが寂しい気持ちがヒシヒシと伝わってくる。「1個1個大事だけど、1個1個繋がってたんだな」と自身の曲たちを振り返りつつ、元気を入れ直してラストの曲「Prismatic World」へ。間奏で寺島さんは「このライブツアーができて本当に良かった! また絶対やろーねー!」と叫ぶ。この曲の歌詞にもある「限りある今が君と僕とのリアリティー」の言葉通り、今この瞬間を寺島さんと共有できた気持ちが何よりも忘れられない思い出となった。
「テラシー」コールを受け、アンコールへ……と思いきや、ここでサプライズ! 12月20日は寺島さんのお誕生日ということで誕生日祝いをバンドメンバーが演奏で仕掛けました! 「早すぎるだろ!」とツッコミつつも寺島さんはニコニコ。テラもんが描かれた誕生日ケーキも登場し、みんなで「お誕生日おめでとう!」とお祝いしたのだった。
寺島さんの誕生日祝いを挟み、そして始まったアンコールでは、ドラムの北村望さんとベースの工藤嶺さんとの共作楽曲「a blank map」を披露。間奏ではバンドメンバー&ダンサーの紹介もあり、「この曲は仲間をモチーフにした曲で、ライブで歌いたいって、バンド紹介に使いたいとずっと思っていました。作ってくれた北村くんに拍手を!」と念願かなったシチュエーションに寺島さんも満足そう。
仲間の話が出たところで、「もう1人仲間がいるんですよ」と、ミニテーブルから“テラもん”を肩に乗せて紹介。“テラモン”は寺島さんの1stアルバムのジャケットに登場したアバターで、以降、マスコットキャラクターとして顔を出している。「めちゃカワイーよね」とチュー!! 「メガネ置きの案もあってね」とテラもんにメガネを置こうとすると、観客からは「メガネ外して!!」の大コールが! 実はライブで寺島さんがかけていたメガネもライブグッズとして販売していたのだとか。
「終わりたくなーい!」とワガママ言いつつも、「でもまたやろう!」と次への約束を観客と固く交わし、次の曲へ! アンコール曲は「まだまだ夢は終わらないぜ!」と、「DREAM GO ROUND」を披露! そしてパーティーソング「JUMBLE TOWN」で明るく楽しくみんなで笑顔で締めくくった。メンバーを見送り、ステージに1人残った寺島さんは生声で感謝の気持ちを叫ぶと、袖に姿を消す際に、Wピースと笑顔でみんなに別れを告げた。ファン想いでサービス精神旺盛な寺島拓篤さんだからこそ、きっと「またやろう!」の約束を守ってくれるはず。再会の時を信じ、次の新たなステージをみんなと待ちたい。
[取材&文・磯貝綾子]
<寺島拓篤ツアーファイナルin Zepp Tokyo Diver Cityセットリスト>
1. OPENING SE
1.luner orbit
2.SCARLET SIGN
3.Architect
4.Special Day
5.existence
6.スターテイル
7.雨に笑えば
8. good night,good bye
9.magic words(アコースティック)
10.silent stride
11.colors of love
「おれパラ」スペシャルメドレー
12.FAKE
13.nightmare
14.DRIVE!
15.Right Rebellion
16.HERO
17.Prismatic World
ENCORE
EN1.a blank map
EN2.DREAM GO ROUND
EN3.JUMBLE TOWN
>>寺島拓篤 | Artist | Lantis web site