愛と狂気のミステリー恋愛AVG『POSSESSION MAGENTA』（ポゼッションマゼンタ）出演キャスト連続インタビュー【蘇明杰役・小野友樹さん編】

　2011年に“乙女ゲーム×少年マンガ”をコンセプトに、今までにないタイプのゲームとしてリリースされた『アルカナ・ファミリア』。その人気の高さからドラマCDからアニメまでさまざまなメディア展開をしたが、そんな作品を生み出した人気イラストレーター・さらちよみさんと原作・開発を担うHuneX、ゲームメーカー・COMFORTが再びタッグを組んで2015年、PSVita専用ゲームとして新たな乙女ゲームを発売する。その名も『POSSESSION MAGENTA』。

　東京・お台場にあるという私立暁臨海高等学校に通う主人公と彼女を取り巻く6人の男性たちが突如、怪奇事件に巻き込まれ、恋愛と謎解きを繰り広げていくという“愛と狂気のミステリー恋愛アドベンチャーゲーム”だ。

　発売を前に、当サイトでは出演キャストのインタビューを連続掲載する。今回は蘇明杰役・小野友樹さんのインタビューをお届けしよう。

――まずは収録を終えての感想をお聞かせください。

小野友樹さん（蘇明杰役／以下、小野）：小説を読んでいるみたいな感覚になるシナリオで、謎解きも展開していましたし、真相に迫っていく感じがすごくおもしろかったです。僕が演じる蘇は中盤くらいからグイッとくる感じで、完成しつつあるストーリーや仲間同士の関係をかき回すような立ち位置だったのですが、お芝居については僕の好きにやらせていただけた部分も多く、とてもありがたかったですし、楽しかったです。


――本作は乙女ゲームですが、謎解きの場面が多かったんですか？

小野：そうですね。もちろん恋愛をする場面や甘いセリフもありますが、事件を追いかけて真相を究明するというのがとてもおもしろかったので印象深いです。また、エンディングが複数あります。ストーリーの真相を究明していくからこその、複数の結末であり、作品としておもしろい所以はそこにあるのかなと思います。どんなエンディングが用意されているかは……秘密です。

――シナリオがおもしろかったということですが、最初にシナリオを読んだとき、またキャラクター設定を見たときはどのように思われましたか？

小野：キャラクターが中国人だったので、中国語をどれくらい話すんだろう？僕で大丈夫かな？というのが気になりましたけど、彼は大変賢く、日本語をかなり勉強している中国人なので、おかげで日本語ばかり話しています（笑）。とはいえ、中国語はちょこちょこ出てきます。でも僕はちゃんとした中国語を話せるわけではないので、あくまで蘇らしい中国語として発音しています。


――蘇はかなり俺様なキャラクターのようですが、小野さんは彼の魅力はどこだと思いましたか？

小野：金持ちなところです(笑)。あと望月という優秀な付き人がいるところでしょうか。蘇はあまり人を信用しない、側に寄せつけない人なのですが、望月に対してだけは全幅の信頼を置いて仕えさせているんですよ。ただ残念なことに、声が江口拓也という……。


――最高の組み合わせだと思いますよ。

小野：いやいやいや。そこだけが実に残念ですよ(笑)。ただ、キャラクターとしては、望月は優秀なので頼りにしたいなと思います。


――俺様でお金持ちで、非の打ちどころがないキャラクターですが、女性にかんしてはかなり特長的な考えを持っていますよね。

小野：開口一番、「オレの女になれ」って言いますからね。何でも自由にできるもんだと思っている人ですから。でも、今まで本当に好きになった女性はいないので、ヒロインとの出会いを通して彼がどう変わっていくのかにご期待ください。


――ヒロインと出あうことで、蘇の考え方というのは変わっていきますか？

小野：かなり変わりますし、成長もします。最初は「俺様×金持ち」という設定の通りやってきますけど、お金を何のために使うようになるのか、ヒロインや周囲との関係性が変わることによって俺様な感じがどう変化するのか、そこが見どころかなと思います。


――役作りをするうえで、苦労した点はありましたか？

小野：最初はスタッフさんと議論を重ねながらもある程度収録したんですけど、「やっぱり録り直そう」ということで、それまでに収録したパートを全部収録し直したんですよ。収録していても、何かしっくりこなくて……。再び議論しつつ、キャラクターを固めていきました。紆余曲折を経て、最終的には全員が納得する「これだ！」という役にたどりついたのですが、そこが一番苦労したところですね


――それは小野さんがイメージしていたものと制作陣のイメージしていたものとのすりあわせに時間がかかったんですか？

小野：すりあわせるというよりは、キャラクターとしてより際立たせるにはどうしたらいいのか、という点で議論を重ねた感じです。蘇は誰よりも超越した存在なので、よりキャラクター感が出た方が魅力的だと思ったんですよ。その辺を、どういう風に音にしたらみなさんに届くようなキャラクターになるのかなというのをかなり相談しあいましたね。

――それではもし蘇が身近にいたら、友だちになれると思いますか？

小野：どうでしょうね（苦笑）。お金目当てで近づくかもしれません。でも、リアルにいたら彼に取り入る術がわからないので、僕の友だちのなかでも男性に近づくのが得意そうな女の子と一緒に蘇のところに行って、ご相伴にあずかる感じでお付き合いしていくと思います(笑)。


――本作のヒロイン・美原鈴の印象についてもお聞かせください。

小野：容姿端麗で頭脳明晰な子です。凛として「強い」というイメージがあります。だって、普通、蘇みたいな変な人が現れたら「嫌です」って拒否すると思うんですけど、ちゃんと話を聞いてくれますし、疑問にも答えてくれますし。ストーリーが進むにつれてより女性としての強さ、信念が見えてくるのでステキだなと思います。


――小野さん個人としては、鈴みたいな子は好きですか？

小野：僕はアホで変な子が好きです(笑)。彼女は強くて賢い子なので、彼氏としては付きあいづらいだろうなと思います。僕からすると完璧すぎて近寄りがたいんですよ（苦笑）。


――ゲーム中で印象的だったシーンやセリフについて教えてください。

小野：アイスを食べるシーンです。蘇にとって珍しいタイプのアイスを食べるシーンがあるんですけど、庶民の食べ物がまったくわからないので、そういうのに触れる場面がかわいかったですね。


――女性ファンが期待するような甘いセリフはありましたか？

小野：甘いというよりも上から発言の連発でしたね。それでもいいという方は、ぜひ蘇をご賞味ください(笑)。だって、そもそもいきなり「オレの女になれ」ってくるんですよ？　すごい上からですよね？　でも彼の本当の言葉というのが終盤に見えてくるので、そこは楽しみにしていてください。


――蘇とかかわりが深いのは岡本信彦さんが演じる桃井優一郎ですが、彼の印象はいかがでしたか？

小野：貧乏な子です(笑)。蘇とは対極にいます。節約家で一生懸命に働いていて、あまりにも真逆な人なんですけど、だからこそ気になる存在なのかなと思います。また桃井はとても賢いですから、蘇とのやりとりの相性もよくていいコンビだなと思いました。


――ということは、蘇は桃井に対しては優しく接するんですか？

小野：優しく接するというよりも、施しを与えている感じですね(苦笑)。蘇としては、表面上は役に立つからだと言っていますけど、桃井には一目置いて接しています。何かしてやらねばという思いもありますし、いい関係性だと思います。

――増田俊樹さん演じる橙山光介は紳士的で、蘇とは女性への接し方が対極にありますが、彼とはヒロインをめぐってのやりとりはありましたか？

小野：僕の記憶のなかではそこまで会話してる印象がないんですが、橙山の女性に接する態度は計算ですよね？　僕からしたらそっちの方が嫌ですよ。蘇みたいに「金やるからオレの女になれ」の方がまだわかりやすくていいんじゃないでしょうか。すがすがしい！　駆け引きがありますもん、橙山の場合は。


――お話は変わりますが、本作はタイトルに“MAGENTA”という色が入っているように、また一部のキャラクターの名前にも色が入っており、こだわりのある作品になっています。そこで小野さんが好きな色を教えてください。また、自分にイメージカラーをつけるとしたら何色だと思いますか？

小野：好きな色はオレンジです。あたたかみがあっていいなと思うので。好きな理由は、応援していたサッカーチーム・清水エスパルスのイメージカラーがオレンジだったので、それが元です。イメージカラーも同じオレンジだといいなと思っています。


――ありがとうございました。最後に発売を待つファンへのメッセージをお願いします。

小野：蘇はとっつきづらく「何だこいつ？」と思うようなキャラクターですが、知れば知るほど「何だこいつ！」となります(笑)。それでも彼のことを深く知ってほしいです。必ず最後の最後に「こいつ、いいじゃん！」と思ってもらえるはずです。ぜひともかわいがっていただけると……蘇に、顎で使われていただけるとうれしいです（笑）。発売まで楽しみにお待ちください。

■『POSSESSION MAGENTA』
ジャンル：愛と狂気のミステリー恋愛AVG
プラットフォーム：PlayStation(R)Vita
発売日：2015年5月28日予定
価格：
[通常版] 6,800円(税抜)
[初回限定版] 8,800円(税抜)
[アニメイト限定版] 9,800円(税抜)
CERO[C](15歳以上対象)

[スタッフ]
原画・キャラクターデザイン：さらちよみ
シナリオ：ウサギリス
サウンド：フレアウエイブ
企画原案：さらちよみ・HuneX
発売元：COMFORT


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