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アニメ『ばらかもん』ファンイベント【昼の部】詳細レポート

アニメの集大成、そしてリアル「石垣」がここに――アニメ『ばらかもん』ファンイベント【昼の部】詳細レポート

 長崎県・五島列島を舞台に、書道家・半田清舟と個性豊かな島民たちとの生活を描く『ばらかもん』が現在、月刊少年ガンガン・ガンガンONLINEにて連載中だ。2014年7~9月には本作のアニメも放送され、全国に旋風を巻き起こしている。アニメ化に伴い、様々なイベントも開催され、2015年2月1日(日)には、小平市・ルネこだいらで「アニメ『ばらかもん』ファンイベント」が開催された。

 イベントは、トークショー、生アフレコ、書初めなどなど盛りだくさんの内容が展開。登壇キャストも会場に集まったファンも全員で“ばらか”になるイベントであった。本稿ではそんなイベントの模様をレポートでお伝えしよう。

【登壇者】
・小野大輔さん(半田清舟役)
・内山昂輝さん(木戸浩志役)
・古木のぞみさん(山村美和役)
・大久保瑠美さん(新井珠子役)
・潘めぐみさん(新井明彦役)
・梶裕貴さん(神崎康介役)

【司会】
・ピエール杉浦さん(脚本家)


●怒涛のアドリブラッシュにファンも大爆笑

 「えーテスト、テスト。緊張してきた……。先程、中学校の生徒が無事に長崎に到着しました。ああ! 原稿間違えた……」と、のっけから半田先生のドジっぷりが現れた影ナレでイベントがスタート。会場諸注意の原稿を読もうとしたら、間違えて島内放送の原稿を読んでしまうという、なんとも半田先生らしいアナウンスに会場も笑いつつ拍手を贈る。

 その声援に応えるように「アニメ『ばらかもん』ファンイベント、スタート!」という元気な掛け声で幕が開き、キャストが登場。「今日はずっと笑ってイベントを楽しみましょう!」(小野さん)などと、みなさんから挨拶が行われた。司会を務めるピエールさんが「遠くからいらっしゃった方もいるそうですね」と会場に問いかけると、なんと長崎から会場に駆けつけたファンの姿もちらほら。「おおー!」とキャスト陣も驚いた様子で会場に手を振る。

 会場が笑顔に包まれる中、早速最初のコーナー「ベストシーン生アフレコ」が展開。こちらはアニメの名シーンを生アフレコで挑戦するといったもので、アニメ第1話の半田先生が海辺で夕日を眺めるシーンや第3話で珠子のマンガを見るシーンなどを披露してくれた。第1話のシーンをアフレコし、「本気出しました。いいシーンですよね。何か壁にぶつかったときに、このシーンを思い出して俺も頑張らないと……って思っています」と感慨深くなる小野さんに「まだ最初ですよ! 長くなっちゃうから!」と突っ込む梶さん。

 第12話のラストシーンでは、「子供は偉大だなって思いました」(大久保さん)、「オィ(自分を指す一人称)っていいですよね」(潘さん)、「小さい「っ」が多いんだよね」(内山さん)、「五島の言葉は文字になると読みづらくて……」(古木さん)などと、収録現場を思い出すキャスト陣。そんな姿を見て梶さんが「島のみんなは楽しそうですね……」と寂しそうなコメントをするも「そんな梶くん、みじょかよ(「かわいいよ」という意味)」と小野さんがフォローし、笑いに包まれた。

 続いてイベントオリジナルストーリーを生アフレコで挑戦する「アドリブ劇場みじかもん」が開幕。今回のシナリオを書いたのはピエールさんで「さぞ、楽しいアドリブが聞けるんでしょうね!」とキャスト陣に期待するコメントを贈るが、みなさんからはブーイングの嵐が……。

 そんな中、最初に行われたストーリーは、半田先生、浩志、美和、康介がルネこだいらにやってきた、という設定だ。美和が東京に来たことを喜んだり、小平が23区ではないことにガッカリしたり、それに半田先生が小平のみなさんに謝ったりと、ドタバタ展開が繰り広げられる。気になるアドリブは「ルネこだいらの“ルネ”の由来は?」という質問に答えるもので、「わかった! 寝るの業界用語じゃない? ルーネーみたいな?(笑)」(古木さん)、「お菓子の「ねるねるねるね」の消費量が日本一だから!」(内山さん)と回答。突拍子もない回答かと思われたが、実はヤスば役の鈴木れい子さんは「ねるねるねるね」のCMに出演していたとのことで、意外な共通点も明らかになった。

 ふたつ目のストーリーは半田先生、浩志、珠子、明彦が登場。「なんでも言うこと聞く券」を巡って珠子の暴走が巻き起こる。半田先生と浩志が昨晩なにやら汗をかく作業をしたそうなのだが、それを聞いて珠子の妄想が爆発! 「どんな風にしたんすか!?」と大久保さんのアドリブにも熱が入り、これには会場も大爆笑。結局、バスケをして遊んだだけで、珠子もガックリとなってしまったのであった。そんな珠子を見て、「「なんでも言うこと聞く券」を使ってお姉ちゃんを救いたい」とアドリブを披露する潘さん。最後には「「なんでも言うこと聞く券」を使って、先生とずっとバスケをしたいな」と内山さんがさらにアドリブを重ねると、「えー! なんでぶっこんで来るの!? 私をどうしたいの!?」と激しく動揺する大久保さんのアドリブでストーリーが幕を閉じた。

 圧巻のアドリブの嵐には会場も大満足のようで、大きな拍手がキャスト陣に贈られていた。「展開に困ったときに「アドリブで」って書くのもいいかもしれませんね!」とピエールさんの意味深なコメントも飛び出し、次のコーナーへと移っていく。


●まるで、なるそのまま!?

 ここで琴石なる役の原涼子ちゃんがVTRでスペシャルゲストとして登場し、「クイズ! 正解はなるが決める!!」のコーナーが行われた。こちらは繰り出される問題にキャスト陣が回答し、涼子ちゃんと同じ答え、またはピエールさんのお眼鏡にかなった答えになるとポイントが加算されていく、といったコーナーだ。優勝者には豪華プレゼントが贈られる。「アフレコで一緒になったみんななら全問正解できるよね? 特に先生。一問も正解できないとかないよね~?」と涼子ちゃんもプレッシャーをかけていくが、果たして。

 最初の問題は「なるといえば「マンダム」! 涼子ちゃんが「これができるとオトナだ」と思うこととは?」。この問題に「小野さんにご馳走してもらえたら大人」と回答する潘さん。その回答を見て「「らじかもん」収録後に子役のみんなとご飯を食べに行ったんだよ。そのときにケン太(木村聖哉くん)が10年後に先生とこの店で一緒にお酒を飲む!って言ってくれて」と、小野さんが心温まるエピソードを語ってくれた。そんな話とは裏腹に、涼子ちゃんの答えは「むしをつかまえられること」。涼子ちゃんらしい回答にキャスト陣からも「ああ~」と納得の表情が。

 その他の問題でもみなさんを翻弄していく涼子ちゃん。「先生はザヤクが苦手。涼子ちゃんがどうしても苦手な物は?」という問題に「カマキリのおなかの中のハリガネむし!」と答えたり、「なるが集めた「セミの抜け殻」。涼子ちゃんが集めている物は?」との問題に「貝がら」と答えたり、悪戦苦闘するキャスト陣。「先生にあげたからなー。先生わかった? 正解できなかったらダメ人間だよ~」と涼子ちゃんに言われて、小野さんがガックリと崩れ落ちる一幕も。

 そしてラストの「片づけの進まない美和たち。出演者で片付けられなさそうなのは?」という問題は、まさかの一兆点! 今までの問題は何だったのか……というのはさておき、「ダメ人間」(潘さん)、「我」(大久保さん)、「古木」(古木さん)、「わかぞう(梶さんのこと)」(小野さん)、「潘さん」(内山さん)、「うっちー」(梶さん)とそれぞれ回答。気になる結果は、涼子ちゃんが「わかぞー」と答え、見事小野さんが名誉挽回!

 一兆点を獲得した小野さんには、五島名物の「このもん」がプレゼントされた。「うまか~。俺の作ったのよりうまい!」と小野さんもご満悦の様子であった。


●書初め、そしてリアル「石垣」へ……

 イベント終盤には「ルネ小平院展」と題して書初めにチャレンジするみなさん。作中で半田先生が大事なものとして「石垣」という作品を制作したことにあやかり、みなさんの大事なものを書初めしていく。「収録期間中に小野さんはけっこう筆を握っていたんじゃないですか? 台本に毎回書いていましたよね」と内山さんがコメントするように、小野さんは毎週の収録で台本に意気込みを筆で書いていたそうだ。小野さんだけでなく、みなさんもアニメの開始前に意気込みを筆で書くことがあったそうで、今回どんな作品が生まれるか見ものである。

 ファンが固唾を呑んで見守る中、できあがった作品は以下の通り。

【梶さん】
「片付け」

【内山さん】
「共演者」

【古木さん】
「ふるさと五島」

【大久保さん】
「緩急」

【潘さん】
「ばらかもん」

【小野さん】
「おまえら」

 それぞれがそれぞれの“らしさ”が溢れる作品に、会場からも拍手が贈られる。「五島があって、この作品にも出会えて、こんなにたくさんの人たちとも出会えました」と五島出身の古木さんが目頭を熱くさせてしまうシーンも垣間見えた。

 最後のコーナーは五島観光協会のマカロニさんをお招きしてのスーパーライブだ。衣装を自分で作ってきたとのことで、マカロニさんも気合十分だ。最初に披露されたのは「らじかもん」でも聴かせてくれた「思い」。30年前に別れた彼女と再会したときの切ない一曲だ。

 「こんな景色は五島じゃ見られん。ありがとうみんな!」と感謝の言葉を会場に贈ると、キャスト陣をバックに『ばらかもん』をイメージして作った「ばらか人生」を歌い上げる。元気のいい曲に合わせ、会場全体で手拍子したり、キャスト陣が観客席にモチをまいたり、お祭り騒ぎでステージを盛り上げた。

 そして、お楽しみの時間も終了へ。イベントのラストは登壇者から会場にメッセージが。「みなさんありがとうございます。『ばらかもん』を忘れないでください。忘れなければ『ばらかもん』は、ずっと続きます!」(小野さん)など、キャストのコメントはどれも感謝を述べる言葉ばかりで、みなさん一様に『ばらかもん』を愛していることがわかる。それを一心に聞き入るファンも作品も、もちろん同じ気持ちであろう。そうしてステージが幕を閉じた……

 と思いきや、スクリーンにはある映像が公開される。そこには大きな紙を広げ、筆を手に取る小野さんの姿が。何をするのかと見ていると、キャストやスタッフの名前をひとつひとつ丁寧に書き綴っている。そう、なんとこのイベントのためにリアル「石垣」を制作していたのだ。制作時間は約9時間という超大作。そしてスクリーンには「ありがとう」の文字が。最後にはその「石垣」とキャストがステージに登場し、割れんばかりの拍手に包まれる中、イベントが終了した。

 今回のイベントは最後になぜだか笑顔になってしまうイベントであった。それは『ばらかもん』に詰まっている優しさや愛がキャストやスタッフ、そしてファンにも伝わって会場中に溢れていたからなのであろう。そんな『ばらかもん』の世界がこれからも続いていくことに期待しよう。

■テレビアニメ『ばらかもん』

【スタッフ】
原作:ヨシノサツキ
(掲載 「ガンガンONLINE」/月刊「少年ガンガン」スクウェア・エニックス刊)
監督:橘 正紀
シリーズ構成・脚本:ピエール杉浦
キャラクターデザイン・総作画監督:まじろ
書:原 雲涯
美術:加藤 浩・保木いずみ
色彩設計:宮脇裕美
プロップデザイン:今村 望
撮影監督:若林 優(T2studio)
編集:須藤 瞳(REAL-T)
音響監督:若林和弘
音楽:川井憲次
アニメーション制作:キネマシトラス

【キャスト】
半田清舟:小野大輔

琴石なる:原涼子
山村美和:古木のぞみ
新井珠子:大久保瑠美
木戸浩志:内山昂輝
久保田陽菜:遠藤璃菜
ケン太:木村聖哉
新井明彦:潘めぐみ
郷長:杉野田ぬき
教頭:立木文彦

川藤鷹生:諏訪部順一
神崎康介:梶裕貴

ほか

【ストーリー】
 書道界の重鎮を殴った罰として、日本西端の島で一人暮らしを始めることになった若きイケメン書道家・半田清舟。都会育ちで神経質な「半田先生」の前に現れるのは、自由奔放で個性豊かな島民ばかりで……!? 慣れない田舎暮らしの洗礼を受けながら、書道家として人として少しずつ成長していく青年のハートフル日常島コメディ!!


>>テレビアニメ『ばらかもん』公式サイト
>>テレビアニメ「ばらかもん」Webラジオ『らじかもん』
>>テレビアニメ『ばらかもん』公式Twitter
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(C)ヨシノサツキ/スクウェアエニックス・「ばらかもん」製作委員会
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