田中真弓さんが歌う『みんなのうた』4~5月新曲の完成披露会が開催――歌詞は「大人にも当てはまる」と曲の聴きどころを語った
2015年3月31日、NHK放送センターにて『みんなのうた』で4~5月に歌われる新曲の完成披露会が行われた。
『みんなのうた』は、NHKがテレビとラジオ向けに放送している、5分枠のミニ音楽番組。今年で55年目に突入する長寿番組であり、これまでに1300以上の曲が放送された実績を持つ。毎年さまざまな曲が作られているが、今回の新曲は田中真弓さんが歌う「つもりヤモリ」、ガッツ石松さんとポカスカジャンが歌う「OK食堂」の2曲が新たに放送される。
「つもりヤモリ」は、“やっているつもり”や“言ったつもり”など、弱気なとき口にしてしまう「つもり」を食べてくれるヤモリが主人公の歌だ。一方の「OK食堂」は、美味しい食事は人を元気にしてくれる、そうした気持ちを思い出させてくれる歌で、どちらも聞く人に元気を与えてくれる曲となっている。
関係者向けに開催された完成披露会では、この2曲が実際にテレビで放送されるアニメーションと合わせて上映されたほか、田中真弓さん、ガッツ石松さん、ポカスカジャンのうちタマ伸也さんと省吾さんを招いてのトークショーも行われた。
トークでは、曲の収録エピソードについて「レコーディングで一回歌ったらOKが出て、歌い足りないぐらいでした」(田中さん)、「練習だと思っていたら、(作曲の)佐瀬先生からOKが出ました」(ガッツさん)と述べ、二人ともスムーズに終わったことを明かす。
また、田中さんは劇団に入団したころから『みんなのうた』で曲を歌いたいとずっと思ってようで、今回のオファーが来た際はやっと夢が叶い、うれしい気持ちだったとのこと。実際に歌ってみて感じた曲の印象については、子どもに向けた“つもり”の言葉がたくさん出てくるが、この“つもり”は大人にも当てはまるという。掃除したつもりだったり、お弁当を作ったつもりだったりと、自身のエピソードを交えつつ、大人バージョンがあってもよさそうと話してくれた。
記者からの質問のひとつに、過去に演じたキャラクターがこの曲を聴いたらどんな評価をしてくれそうか?という変わった内容が飛び出す場面もあった。これには「『宿題はやらなくていいよ!』と、ある人が言ってくれそうですね(笑)」と、見事なコメントを返す一幕も。
最後には、田中さんと同じく『みんなのうた』に憧れを持っていたポカスカジャンの二人から「年末年始はガッツさんと、そして田中さんとも一緒に過ごさせていただきたいですね」と、NHKらしく紅白出場へ向けた夢でトークがひときわ盛り上がった。田中さんも「2曲とも大ヒット間違い無しですからね!」と自信を見せていたので、一度番組をチェックしてみてはどうだろうか。
«作品紹介»
● OK食堂
うた:ガッツ石松&ポカスカジャン
作詞:もりちよこ
作曲:佐瀬寿一
映像:青木純
食べることは生きること。おいしいものは人を元気にします。「OK食堂」は、こうした気持ちを実感できる食堂です。ちょっと大袈裟ですが、この曲をきっかけに“食べる”という日常の何気ない行為について思いを馳せてください。ここで食べると、みんな明るく元気で前向きになる…そんな不思議な食堂を舞台にしたメルヘン・ソングです。
● つもりヤモリ
うた:田中真弓
作詞:下地悠、Jam9、小林照弘
作曲:Jam9、家原正樹
映像:小林照弘、神谷圭介
「やっているつもり」「知っているつもり」「言ったつもり」・・・弱気なときに、つい口にしてしまう言葉です。でも、「つもり」はやっぱり『つもり』でしかありません。もし、この「つもり」を食べてくれるヤモリがいたとしたら・・・そんな思いを歌にしました。日本中の「つもり」をなくして、子どもたちをもっと元気にしたいという願いが込められている曲です。
>>NHK みんなのうた