伊藤静さんが語る、櫻子さんのやりがいとは……?『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』第1話先行上映レポート
100万部突破! 骨を愛してやまない残念美人お嬢様・九条櫻子と、その櫻子に振り回される館脇正太郎が、数々の謎を解決していく、太田紫織のミステリ小説『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』が10月7日(水)より、ついにアニメ化です! それに先駆け、9月26日(土)角川シネマ新宿にて第1話先行上映会が開催されました。
上映前と上映後には、九条櫻子役の伊藤静さん、館脇正太郎役の榎木淳弥さん、鴻上百合子役の今村彩夏さんのキャスト3名と、監督・加藤誠氏らが登壇し、今作の見どころや演じた上での意気込みをたっぷりと語ってくれました! 今回はその模様を、皆さまにお届け致します。
■今村さん「ホラー小説かな? まず櫻子さんって生きてるのかな? とか思って(笑)」
ピアノの旋律が印象的なテーマ曲と共に登場したのはメインキャストの伊藤さん、榎木さん、今村さん、そして監督の加藤氏! まずは上映前に、作品についてや、アフレコにまつわるトークがスタートしました。最初のテーマは「この作品のタイトルについてどう思いましたか?」というもの。『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』というタイトルを聞いて、伊藤さんは「聞いた時は、物騒だなと思いました(笑) 『櫻の樹の下には』(梶井基次郎氏の短編小説)の一文だなって分かってからは、そうは思わなかったんですが……。でも、ミステリーというか、“ひと死に”はあるなぁって(笑)」と、率直な感想を述べました。続いて榎木さんは、「すごいタイトルだなと。“死体”が入っているなんて今のご時勢めったに無いじゃないですか。でも、“櫻子さん”の表記があることによって和らいでいる感じもするので、怖いだけじゃないんだなって」と、考察を交えた感想に、伊藤さんから「すごい、深いところまで!」とのお言葉も。今村さんは「最初見たときはホラー小説かな? まず櫻子さんって生きてるのかな? とか思って(笑)」と、タイトルから斬新な切り口で内容を想像していたようです。
そして、原作や台本を読んだ後の印象についてですが、伊藤さんは「最初に感じた物騒という印象は無くなり、櫻子さんが色んなことを解き明かすことに重きを置いてるんだなと。気になると次をどんどん読んでしまうような」と、原作小説にかなりのめり込んだ事を語りました。さらに「ミステリや、推理モノとか読んでも、まったく伏線とか拾えないタイプで。私に(櫻子さん役が)できるかな? ってちょっと不安になりましたが、頭が良さそうに見えるにはどうしたらいいんだろう?(笑) ってことを考えながら、役に挑んでいます」と櫻子役についての不安と、様々な努力をしていることを明かしました。
榎木さんは「骨にすごく詳しくなりました。人生で骨にこんなに興味をもったのは初めてです」と、本作の重要なアイテムである“骨”が好きになったとのこと。続けて「僕はミステリや推理モノって後の展開とかが、想像できてしまうタイプなんですね。でもこの作品は、最後の最後にまた1つひっくり返るような、展開の読めない作品だと感じました」と、本作の秀逸なストーリーラインを大絶賛していました。今村さんは「みんなすごい良いこと言うからどうしよう(笑) 私は、原作と台本を読んで一番楽しみになったことは、原作とアニメでどう変わるのかなってところです」と語り、非常にワクワクしているようでした。
■伊藤さんもまだ把握しきれない、櫻子さんの難しさ
お次は、それぞれが演じるキャラクターの印象についてのお話へ。「最初はクールな骨好きみたいな印象だったのですが、やっていくと考えていることが分からない点が多々あったりして。進めていく中で、私の中の櫻子さんはこう考えるけど、櫻子さんは違うことを考えてるかもしれない。そういうことが読み解くのが難しいんですが、すごくやりがいのあるキャラクターです」と、人の嫌がることを好む“九条櫻子”というキャラクターに苦労したようです。それに対して加藤監督は「櫻子さんは扱いが難しくて、見た目だけだと美人で良識人みたいになっちゃうんです。なので正太郎、百合子とはまったく違うタイプでいきましょうと、伊藤さんへアフレコ前にお話しました」と、演技指導についてお話しました。また、伊藤さんは「私も骨に興味をもって、骨の本を買って読んだりもしました」と、骨に興味を持つことで櫻子への理解が少し深まったようです。
続いて榎木さんは、「櫻子さんと共に行動しているので、一般的な感覚をもっていないと奇人の集まりになってしまうんです(笑) 視聴者と同じ感覚で、怖いとか、ヤバイ! とかを感じられるキャラクターなのかなと。あとは……くいしんぼうですね!」と、館脇正太郎への印象を話しました。それに対して加藤監督は「重い話が多いんで、正太郎には癒しになってほしい」と期待を寄せていました。今村さんは「最初はありがちな、ちょっと優秀な女の子な感じかな、と思ったんですが、それを乗り越えたあたりから、性格がイジワルになっていって(笑)」と、予想と違うキャラクター性に驚いたようです。また、「演じるにあたっては、正太郎には年頃の女の子の気持ちで、櫻子さんに対しては櫻子さん好き♪ っていう気持ちを込めています」と、しっかりとしたビジョンをもって鴻上百合子役にあたっているそうです。
第1話のみどころについては伊藤さんは「櫻子としては、櫻子さんが謎を解いていくシーンです。本当に……すべてが頭の中に浮かんでるんだなって」と、気持ちの良いシーンになっているとオススメしていました。榎木さんは「この文が、この映像になるのか! と想像力を刺激される映像です。正太郎としては、やはり食べ物を食べるシーン(笑)」と、やはり食事シーンには力が入ってるようです。今村さんは「キャラクターの表情の変化ですね。櫻子さんの普段のクールな表情や、ちょっとスネた時の顔とか、細かい表情に注目してください」と、猛烈な櫻子さんへのラブコール。最後に監督は「オープニング前(アバンタイトル)は、映画でいうところの最初の5分って位置づけにしました。ここに普段使えないようなカメラワークや、お芝居、映像の美しさを追及しています。そこは一番の見所ですね」と、導入部分は想像以上のものになっているそうです。前半トークはここで終了し、いよいよ観客のみなさんへ第1話ならぬ、第一骨が先行上映されました。
■主題歌担当・TRUEさんの生ライブに、北海道トークも!
先行上映後には、なんと主題歌を担当するTRUEさんが登場し、本作のオープニングテーマ「Dear answer」を生披露! 披露の後には、TRUEさんが「映画館で歌うの初めてです! いつも、観客側から見ていた立場なので、ここに立っていいんだって緊張しました」と、語っていました。また、TRUEさんは作詞も担当しており「私なりの櫻子という、力強いイメージで書きました。なぜ骨が好きなんだろう? と考えた結果、骨を集め骨を組む作業ってその先の答えを探してるんじゃないのかなと。その答えを、みんなでみつけてほしいという思いをこめて、Dear answerというタイトルをつけました」と、歌詞とタイトルの意味を明らかにしていました。
ここからは伊藤さん、榎木さん、今村さん、加藤氏も交えて、上映後のトークが再スタート! もちろん先行上映を見た方向けのネタバレトークですので、一部をピックアップしてレポート致します。北海道・旭川を舞台とし、非常に美麗ながらも透明感のある映像美が見所の本作。その美術については、加藤監督自ら北海道へ取材したようで「現地で味わった空気感、清涼感をあますことなく伝えたかった」と、かなりのこだわりを持った映像のようです。
続いてはアフレコ現場の様子について。とても和気藹々とした現場のようで、伊藤さんは「テスト収録をした段階でいろいろこうしたい、という話から、自分達もああしたい、という意見交換ができて気持ちいいです」と語り、続けて榎木さんは「丁寧に意見を言ってくださるんです」と、収録は非常に充実感に溢れているようでした。また、内海洋貴巡査役の高橋広樹さんについて、榎木さんは「内海巡査だけノリが違いますよね(笑) あと、高橋さんが劇中、関係ないところで、アイタタ……腰が……。なんて言ったりして、なごやかにしてくださるんですよね」とのこと。「高橋さんのアレは、アドリブですね。存在感がもってきてくれますし、現場が明るくしてくれます」と、加藤監督も喜んでいました。
さらにトークは続き、劇中の食べ物がすごくおいしそうだった! というお話から、話題は北海道へのお話へ。北海道に行く機会があったら……と切り出すとキャスト陣全員が「行きたい!」と、目を光らせていました。何が食べたいですか? と聞かれ、伊藤さんは「海のものが食べたいです!」と言うと、「作中でたっぷり海産物を描きます」と、加藤監督が明かしました。また、今村さんは「旭川のしょうゆラーメンが食べたいです!」と続き、TRUEさんは「蟹です、蟹!」と即答! 北海道・旭川のご当地グルメが、本作ではどんどん出てくるとのことなので、これは2015年秋アニメ一番の飯テロ作品になるかもしませんね!?
最後には第弐骨ダイジェスト版の上映と、それぞれ登壇者のお別れの挨拶をもって、先行上映イベントは終了となりました。
<放送情報>
★10月7日(水)より、TOKYO MX、KBS 京都他にて放送開始
TOKYO MX:(水)24:30~25:00(深夜0時30分~)
KBS 京都:(水)25:00~25:30(深夜1時~)
サンテレビ:(水)25:30~26:00(深夜1時30分~)
テレ玉:(日)24:30~25:00(深夜0時30分~)
チバテレ:(日)24:30~25:00(深夜0時30分~)
tvk:(日)24:30~25:00(深夜0時30分~)
北海道放送:(土)26:28~26:58(深夜2時28分~)
岐阜放送:(月)25:00~25:30(深夜1時~)
BS11:(月)27:00~27:30(深夜3時~)
三重テレビ放送:(火)26:20~26:50(深夜2時20分~)
TVQ 九州放送:(火)27:05~27:35(深夜3時05分~)
※都合により放送日時は変更の可能性がございます。予めご了承ください。)
<STORY>
北海道・旭川。この街には、「櫻子さん」が住んでいる。櫻子さんは、美人で名家のお嬢様。なのに三度の飯より「骨が好き」。そんな彼女と一緒にいると、なぜか僕まで骨と縁ができるようで。骨にまつわる事件と櫻子さんに振り回されっぱなしの僕だけど、それが嫌じゃないのは櫻子さん、きっと、あなたのせいだと思う。
<STAFF>
原作:太田紫織(E★エブリスタ掲載・KADOKAWA 角川文庫刊)
監督:加藤誠
副監督:別所誠人
シリーズ構成:伊神貴世
キャラクター原案:鉄雄
キャラクターデザイン・総作画監督:サトウミチオ
プロップデザイン:小川浩
美術監督:伊藤聖 キム ヒョン ス
色彩設計:篠原真理子
撮影監督:津田涼介
編集:右山章太
CGディレクター:小林学
音響監督:菅原輝明
音響効果:上野励
音響制作:ダックスプロダクション
音楽:TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
音楽プロデューサー:吉江輝成
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:TROYCA
製作:「櫻子さん」製作委員会
<CAST>
九条櫻子:伊藤 静
館脇正太郎:榎木淳弥
鴻上百合子:今村彩夏
ばあやさん:磯辺万沙子
内海洋貴:高橋広樹
磯崎 齋:石田 彰
今居陽人:柿原徹也ほか
<書籍情報>
【原作小説】
『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』シリーズ1~8 巻好評発売中!
第8巻『櫻子さんの足元には死体が埋まっている はじまりの音』9/25発売
【コミック】
ヤングエース『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』連載中!
●原作:太田紫織●漫画:水口十●キャラクター原案:鉄雄
>>TVアニメ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』公式サイト
>>TVアニメ『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』公式ツイッター(@/SakurakoKujo)