神谷浩史さんの対応が「英雄」と「変質者」の瀬戸際だった!? 映画『ハンガー・ゲームFINAL:レボリューション』舞台挨拶詳細レポート
2015年11月21日(土)、ついにシリーズ完結編となる映画『ハンガー・ゲームFINAL:レボリューション』の舞台挨拶がTOHOシネマズスカラ座にて行なわれました! 舞台挨拶に登壇したのは日本語吹き替え版のキャストである水樹奈々さん(カットニス役)、神谷浩史さん(ピータ役)、前野智昭さん(フィニック役)。本稿ではクライマックスを迎える本作の魅力がたっぷりと詰まった舞台挨拶の模様を、詳細レポートとしてお届けします!
【『ハンガー・ゲーム』シリーズとは】
前3作が全世界で空前のメガヒットを記録し、映画史にその名を刻む超人気シリーズとなった『ハンガー・ゲーム』。2015年11月20日(金)に全世界同時公開される今世紀最強のSFアクション超大作シリーズの完結編『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』は、公開前から『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』との全米年間興収第1位レースの話題で早くも湧いており、先日行われたワールドプレミアには、全世界からマスコミが480媒体、ファンが約6,000人つめかけ、世界中から熱視線を浴びています。
■ 舞台挨拶もついにファイナル!
舞台挨拶には日本語吹き替え版のキャストであるカットニス役・水樹奈々さん、ピータ役・神谷浩史さん、フィニック役・前野智昭さんが登壇。水樹さんは、メイン画像のカットニスをイメージしたような真っ赤な衣装で登場。一方で神谷さんと前野さんは対象的にダークな雰囲気の衣装で水樹さんを守るかのよう両端に立ちます。
およそ3年の歳月を経て、完結編を迎える本作について司会に尋ねられると、水樹さんは「ついにファイナルということで、カットニスと同じく反射的に怒れるよう原作を読まずアフレコに臨みました。そして台本をもらったときに“まさか、こんな展開が待っているなんて……!”と衝撃的でした。ぜひ皆さんには一瞬足りとも逃さないで見欲しいシーン満載です」と話します。
一方で神谷さんは「前作でピータは敵に捕まっており、拷問を受けるシーンがショッキングでした。前作ののラストシーンでは、救出されたところで終わったので、今回こそは活躍するんだろうなと思い頑張って臨みました」と語るも水樹さんに「(前作では)ピータ姫でしたもんね(笑)」と冗談めかしく言われてしまう場面も。
『ハンガー・ゲーム2』からの登場となった前野さんは「前回それほど出番がありませんでしたが、今回は凄い活躍をしていますよ! インパクトのある活躍をしてますので。みなさんの期待をいい意味で裏切ると思います」と、フィニックの活躍を自信満々に話しました。
3年にも渡るシリーズの完結とのことで、司会から全体を通しての感想を尋ねられ、水樹さんは「カットニスの気になる三角関係の結末に決着が着きます! 個人的には少し複雑な決着のつき方ではありますが、すごく幸せな結末だと思います」と恋愛模様の行く末について語ります。
水樹さんと同じく、カットニスを3年間見守ってきた神谷さんは「壮大な物語のピリオドとなる一作ですので、どんな決着のつき方をするのか非常に楽しみではありました。所謂、政府公認の殺し合いゲームで、その勝者であるカットニスが祭り上げられた人生は今後どうなっていくのか、そういった点を大きく左右する完結作ですからね。やっぱり幸せになってほしいと思うんですよ。ゲームの勝者から革命の象徴にまで祭り上げられた彼女はまだ17歳ですから。彼女の運命が本作で決まることは興味深いなと思いますし、見どころの一つだと思います」と彼女の未来に期待を寄せました。
カットニスと共闘する場面が多いフィニックを演じてきた前野さんは「回を増すごとに、カットニスの判断力が研ぎ澄まされていくのが印象的でしたね。本シリーズは一瞬の判断で生死を分けるシーンが沢山出てくるんですけど、瞬時に最善の方法選んで行動できるカットニスの判断力の凄さをアフレコで目の当たりにしました」と回を重ねる度に成長する彼女に驚きを隠せない様子です。
もしも『ハンガー・ゲーム』の世界の市民になった場合どういった行動をとるか、との質問に対して神谷さんと前野さんは、戦闘に向いていないため逃げると回答。しかし「幸せの象徴として奈々ちゃんには歌っていてほしいですね」と神谷さんに言われ水樹さんは「えぇ!? ……じゃあ歌って盛り上げます! 心が折れるまで(笑)」と苦笑いながらも、カットニスのような役割を担うことを宣言。言い出しっぺの神谷さんらも「もちろん我々は支えていきます。……でも折れないよ~、この人は(笑)」と話し、会場から笑いが起こります。
■ キャストの身に起きたレボリューションとは!?
本作のタイトルにちなみ、自身の中で今年起こした革命的なことについて水樹さんは、ガラケーからスマートフォンに機種変更したことを挙げます。特に多彩なカメラ機能には感動しており、パノラマモードについて熱弁していると神谷さんに「奈々ちゃんがうちの母親と同じようこと言ってる(笑)」とツッコまれてしまう一幕も。
また神谷さんも流れに則り、スマートフォンの画期的な使用法を発見したと話します。それは電車に乗っていた際、目の前に疲れきった表情で立っている女性がおり、ジーンズのチャックが開いていたとのこと。気がついた神谷さんは、スマートフォンのメモ帳機能を使用し“すみません、大変言いづらいのですが、ズボンのチャックが空いていらっしゃいます”と降りる際に見せて立ち去ったエピソードを披露し、会場からは大きな拍手が贈られました。しかし「恐らく納得してくれたと思います。だって彼女からすれば変質者じゃないですか。英雄と変質者の瀬戸際だったんです(笑)。英雄になっていればいいなと思い、僕は電車を降りました」とも語り、もう少しで事件になっていたかもしれないことを危惧していました。
対する前野さんは「そんな話をされたら、僕はそれ以上のエピソードがないので困るんですけど……(笑)。でも僕のような凡人が、2人のようなカリスマと英雄と共に壇上に立たせて頂いたことがエボリューションじゃないのかなと思いますね」と話し、綺麗にその場を締めました。
■ 今回は“何故か”登壇しなかったあの人からメッセージが到着!
前作の舞台挨拶には登壇していたものの、今回の舞台挨拶では姿の見えないゲイル役の中村悠一さんから手紙が届いており、会場で早速読み上げられました。
【中村悠一さんメッセージ】
スタッフ・キャストの皆様、3年間本当にお疲れ様でした。本当は僕もその場に顔を出し、皆様と『ハンガー・ゲーム』の結末を見守りたかったのですが“とある”理由により、参加が困難になってしまいました。劇場の皆様には最後までじっくりご覧になって頂き、エンディングクレジットを見終わった後、何故僕がこの場に姿を表さなかったのか考えて頂ければ幸いです。お元気で、さようなら。そして、さようなら。
以上のメッセージに対しキャスト陣は「……お疲れ様でした」と深々と頭を下げ、神妙な面持ちをしていました。前野さん曰く「ゲイルも今回非常に重要な役割を担っているキャラクターです。だから中村さんのコメントが何を意味するかは、実際に見て確認していただけたらと思います……」とコメントを残し、会場が独特な雰囲気に包まれます。
そして完結編ということで、今回登壇した3名にはサプライズが。3年間の感謝の意を込め、作中でスノー大統領が育てていた白いバラの花束がプレゼント! そして最後となる舞台挨拶で、ファンへ向けてメッセージが送られ舞台挨拶は締めくくられました。
● カットニス役・水樹奈々さん
まさかの展開の連続で私も台本を見てビックリしました。アクションシーンや映像の美しさにも注目していただきたいのですが、一番は人間ドラマに注目してほしいと思います。当初カットニスは幼いこともあって、周りに踊らされるがままに動いてきましたが、最終的に自分の目で見たことだけを感じて生きることを貫き通していきます。その凛々しい姿でいることが、女性として共感できる部分だなって思いました。もちろん戦いもフィーチャーされていますが、カットニス的には女性としても成長しており、三角関係も見どころだと思いますので、皆さん最後までぜひ楽しんでいただければと思います。
● ピータ役・神谷浩史さん
『ハンガー・ゲーム』シリーズがついにピリオドということで、本作は世界的に類を見ない作品だと思います。彼女がギネスに載るほどの活躍をしている点でも、お分かり頂けると思います。また女性を主人公としているアクション映画で、これだけの超大作は類を見ないと思いますし、その完結編を最後まで見る行為は意味のあることだと思っていますので、最後までゆっくり楽しんでいただければと思います。
● フィニック役・前野智昭さん
今回で壮大な本シリーズにピリオドが打たれるということですが、完結編に相応しく色々なものがパワーアップしている作品です。僕が声をあてさせていただいたサム・クラフリンさんを始め、主演のジェニファー・ローレンスさんらオリジナルキャストの方々が本当に凄い演技をされています。もし日本語版を見終わり面白いと思った方は、字幕版でオリジナルのキャストさんの演技を見ていただけたら、より『ハンガー・ゲーム』を楽しめるのではと思います。3年間の応援、ありがとうございました。
◆ 『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』作品情報
★反乱軍vs独裁国家の全面戦争が、いよいよ最終局面。固い決意を秘めたカットニスのファイナルステージの果てに衝撃のラストが待ち受ける!
【ストーリー】
カットニス率いる第13地区の反乱軍はついに、スノー大統領が支配する独裁国家との最終戦争に突入。ゲイル、フィニック、そしてピータを従え、カットニスはスノー暗殺作戦を決行。しかし一行は、死のトラップや無数の敵に直面。それはまさにスノーが仕掛けた戦争という名のハンガー・ゲームだったのだ。そして、これまでのどのゲームの戦闘よりも困難な状況に陥る。その先には、予想だにしなかった衝撃的なラストが待ち受けているのだった。
【Staff】
監督:フランシス・ローレンス(「アイ・アム・レジェンド」「コンスタンティン」「ハンガー・ゲーム2」)
原作:スーザン・コリンズ著「ハンガー・ゲーム3 マネシカケスの少女」(KADOKAWA刊)
【Cast】
ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、ジュリアン・ムーア、サム・クラフリン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ドナルド・サザーランド
<公開情報>
『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』
配給:KADOKAWA
大ヒット公開中
>>映画『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』オフィシャルサイト
Photo courtesy of Lionsgate./TM&(C)2015 LIONS GATE FILMS INC.ALL RIGHTS RESERVED.
Photo Credit Murray Close/TM&(C)2015 LIONS GATE FILMS INC.ALL RIGHTS RESERVED.