世界観と音楽が交差するカタルシス。セブンスシスターズ「SEVENTH HAVEN」
株式会社Donutsのスマホゲーム『Tokyo 7th シスターズ』から、伝説のアイドルユニット「セブンスシスターズ」の新曲「SEVENTH HAVEN」が2016年2月24日にリリースされます。
ナナシスの愛称でも親しまれている本作は、西暦2034年のアイドル氷河期を舞台とした近未来テイストな世界観が特徴で、既にリリースされている音源やCDもどこか未来的で先鋭的なサウンドを持っています。
しかし、今回の新曲「SEVENTH HAVEN」はそんな中においても異彩を放つヤバい一曲です。
ゲーム内でレジェンドとして語り継がれているアイドルユニット「セブンスシスターズ」が2030年にデビューした当時の楽曲という位置づけになっており、彼女らの圧倒的なスタイル・カリスマを象徴する一曲とも言えます。
「セブンスシスターズ」は、御園尾マナ、寿クルト、羽生田ミト、七咲ニコル、遊佐メモル、若王子ルイの6人からなる伝説的アイドルグループ。アイドル文化の頂点で活躍していたが、2032年に突如解散してしまいその後の行方は明らかになっていません。
ゲーム中では強烈な個性と魅力を体現した存在として描かれていますが、その未来的なアイドル像は他のアイドルモノとは違った切れ味を持っています。ナナシスのデザインそのものが先鋭的ですしね。
しかも今回の楽曲を手がけるのはこれまでにもナナシス楽曲に携わってきkz(livetune)さん。世界観と楽曲のシンクロについては言わずもがな、いや、シンクロというよりももっと双方向的な関係と言った方が正しいやもしれません。
■SEVENTH HAVEN
作曲:kz(livetune)
作詞:kz(livetune)
もう出だしからこの、この圧倒感よ。「やりすぎじゃないの?」ってレベルのサイドチェイン(キックのタイミングでベースやシンセの音量にセーブをかかる)で完全に目が覚めます。注目させられます。まるで「これからすごいことするから」と言っているかのようです。
「現在を砕く」という歌詞が印象的な導入ボーカル部。2030年当時の旧態依然なアイドル文化に留まろうとしない「セブンスシスターズ」の意思なるものを如実に感じるフレーズです。終わり2小節の連打スネアピッチコントロールが最高なのは言うまでもありませんか? ありませんね。
間奏部分、途中のフルミュートが間延び感のあるリフをグっと引き締めてくれます。この手のエレクトロ系EDMチューンはkzさんのセンスが光りますね。ここでそうしてくるか、みたいな。
Aメロ、ここはキレイ系で短くまとめ次へのタメゾーン。Bメロは盛り上がり手前特化の四つ打ちスタイル。特にBメロは似たメロディー展開が続くので、この後に控えるサビへの解放感につながります。ここも終わり部分のピッチ差あるスネアが気持ち良い。
この後は2コーラス目、イントロ回帰、Cメロに繋がっていきます。どのパートにも言えることですが、とにかく歌詞が良いです。「セブンスシスターズ」というキャラクターが見てるものが、聞いてる我々にも届いてきます。これのカタルシスは世界観と楽曲のシンクロがあってこそでしょう。
この曲を一言にまとめるなら、強烈苛烈なEDMにのせた開拓系アイドルソング…でしょうか。どのあたりがアイドルソングなのかと自問してみましたが、そもそも「アイドルとは○○だ」という固定的価値観を変え始めたのが「セブンスシスターズ」なので、むしろアイドルソングです。アイドル、自己主張、変革!
2030年当時にこの曲や彼女らが注目されるようになったんだなぁと思うと、当時の「セブンスシスターズ」がいかにセンセーショナルだったか絵が浮かびます。いつの世も大衆は新しいものを欲するんでしょう、生活に、文化に、アイドルに。
[文=ヤマダユウス型]
>>「Tokyo 7th シスターズ」公式サイト
>>「Tokyo 7th シスターズ」公式ツイッター(@t7s_staff)
>>「Tokyo 7th シスターズ」Victor Entertainment
>>「Tokyo 7th シスターズ」「SEVENTH HAVEN」
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