ささきいさおさん、畑亜貴さんの作詞による新曲を発表! 4時間に及んだデビュー55周年記念アンコール公演レポート!
昨年デビュー55年を迎えた“アニメソング界の大王”ささきいさおさんが、3月6日にZepp DiverCity (Tokyo)にて『デビュー55周年記念スペシャルライブ・アンコール』と題した公演を開催。5月25日にリリースする55周年記念曲「今の向こうの今を」を初披露しました。
同公演は、昨年5月17日によみうり大手町ホールにて開催した『デビュー55周年記念バースデーライブ』のチケットを即日完売させたささきいさおさんが、ファンからの熱い要望に応え2部構成で行ったもの。期待を膨らませる約1100人のファンを前に暗転すると、『銀河鉄道999』よりメーテル&鉄郎のナレーションのもと、幻想的な星の海の広がる演出の中、汽笛が鳴り響くとともにスパンコールの煌く衣装で登場する。「銀河鉄道999」を歌い上げ、集まったファンに感謝の言葉を述べると「去年の5月のコンサートのチケットがあっという間に売れてしまい、見れなかった人のためにアンコール公演をすることになりました。見てください、このメンバーですよ!」とステージ上のバンドにブラス、コーラス隊を見渡すと会場からは盛大な拍手が送られました。
<銀河鉄道999コーナー>に続いては、<巨大ロボットコーナー>へ。「ブラスメンバーに頑張ってもらいましょう!」とささきさんが衣装のジャケットを脱ぎ、『ゲッターロボ』OPテーマ「ゲッターロボ!」で始まると、手をつきあげる観客との息もぴったりに、最後は自身も拳を突き上げ圧巻のパフォーマンス。コーナーのラストを飾った『UFOロボ グレンタイザー』挿入歌「もえる愛の星」では、途中“アニメソングの女王”堀江美都子がサプライズで登場し、ささきさんとステージを交代する場面も。その後MCにて「こんばんは、堀江美都子です。昨年の55周年ライブに引き続き声をかけてもらいました。今回は特命係として『(場を)繋げよ』と言われました。』と明かすと、ささきさんが「“繋ぎ”なんて失礼な、司会だよ。」と返して再登場し、笑いを誘います。
ロカビリーで初めてささきさんの存在を知ったという堀江さんのMCにより、ライブは<オールディーズコーナー>へ突入。ポール・アンカ「ダイアナ」のほか、エルヴィス・プレスリー「好きにならずにいられない」など、衣装もプレスリーさながら観客を魅了する。人生を変えたというエルヴィス・プレスリーのエピソードとして、「生まれて初めてレコード屋で『今流行ってるのを1枚ください』とドーナツ盤を買って、毎日聴いていた。」と明かし、「当時のど自慢の番組で服部良一さんに『君は東京のプレスリーだね!』と言われた」と笑顔で語った。ラストはその初めて買ったというレコードでもある「I need your love tonight」を披露し、拍手喝采を浴びました。
第1部も早くも終盤に差し掛かると、悲鳴にも似た歓声があがる中、ナレーションや声優として活躍する野島昭生さんがシークレットゲストとして登場しました。ステージ上で『ナイトライダー』のキット役を演じ、マイケル役のささきさんとの生アフレコが実現すると、会場は歓喜の渦で包まれました。序盤より盛りだくさんな内容で進行する第1部の締めとして、ステージは<大人の世界コーナー>で歌謡曲ナンバーをメインにその魅力的な低音を響かせていきます。そして昨年10月にリリースし、自身で作詞を手がけたオリジナル曲「悠久浪漫」を披露すると、「これで最後かと思っていましたが、今度は畑亜貴さんが作ってくれました。」と突如新曲の発売をアナウンス!そのまま“今の時代の阿久悠”と称し、ステージに畑亜貴さんを招きました。ささきさんのファンだという畑さんは「愛と勇気とセクシーですよ!」と彼を褒めちぎり、笑いを交えた掛け合いで会場を沸かせると、「(新曲で)励ましてもらいたい。“今の向こうの今”まで連れていって欲しい。」と熱烈なコメントを添えました。その気持ちに応えるように、ささきさんが新曲「今の向こうの今を」を初披露すると、大歓声の中ライブ前半が終了しました。
第2部は「皆さんまもなく宇宙戦艦ヤマトが発進します。」と『宇宙戦艦ヤマト』よりスターシャのナレーションで、大ヒット曲「宇宙戦艦ヤマト」で会場のテンションを再び加熱していきます。<宇宙戦艦ヤマトコーナー>の終盤では「ヤマトといえば」とスペシャルゲストに『銀河鉄道999』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』などを手がけた漫画家の松本零士さん、そして「宇宙戦艦ヤマト」等の作曲を手がけた宮川泰さんの息子で作曲家・音楽家の宮川彬良さんが登場し、大歓声で迎えられました。松本さんは「“999”は未だ終わっておりません。続きは頭に残っていて書き始めたところです。“999”は未完成、“1000”で完成。」の一言に歓喜と期待のどよめきが沸き起こった。ささきさんも「完成して欲しいような、して欲しくないような」と心境を語ると、松本さんは「音楽のおかげでアニメは支えられているんです。」と激励を送り、ステージを去りました。<宇宙戦艦ヤマトコーナー>はその後「父の雄姿に憧れて音楽を始めた」と語った宮川さんが、ピアニカ一本での息を呑むパフォーマンスで披露した「宇宙戦艦ヤマト」を経て大興奮の内容で終了しました。
その後も<カムバックコーナー>では『新・巨人の星』テーマを、<タツノコプロコーナー>では『新造人間キャシャーン』テーマや『科学忍者隊ガッチャマンⅡ』テーマで堀江美都子さんとのデュエットによる「明日夢見て」など、普段あまり歌うことのないレアな曲も含めて観客を喜ばしていきます。“レッド”色の鮮やかな衣装に着替えて迎えた最後のコーナー<スーパー戦隊シリーズコーナー>は、堀江さんと出会うきっかけになった曲「進め!ゴレンジャー」のデュエットで幕を開けます。たたみかけるように「一気にいっちゃおう!」とファンとの掛け合いもばっちりに『秘密戦隊ゴレンジャー』、『ジャッカー電撃隊』そして昨年リリースの「ミッドナイトデカレンジャー 10 YEARS AFTER」ではサックスソロで魅了すると、『超人機メタルダー』より「君の青春は輝いているか」で本編は終了となりました。
迎えたアンコールでは感謝の言葉とともに「宇宙戦艦ヤマト」を再度熱唱し、これまでの活動について「やっぱり人生背中を見せると思い通りにはいかないものだな、と辛い時期もありました」としっとりと振り返ります。「そしてガッチャマンという漫画に巡り合って、コンドルのジョーの声をやって、続くキャシャーンの主題歌を歌って。イベントをやっても誰も知らないんだろうなと思ってたら、ものすごい声援でびっくりしました。“ささきさん”という人はいなくてアニメの名前ばかりだったけれど、それでも嬉しかったです。本当に歌というものは、色んな思い出が渦巻いています。そんな思い出を綴りました、この曲を最後に聴いてください」と「マイウェイ」を響かせます。全36曲4時間にも渡るパフォーマンスを届けた“アニメソング界の大王”に、観客もスタンディングで拍手を送ると、ささきさんは「ありがとうございました、また会いましょう!」とステージを去りました。
■ささきいさお デビュー55周年記念スペシャルライブ・アンコール
2016年3月6日(日)
Zepp DiverCity (Tokyo)
出演:ささきいさお
司会:堀江美都子
ゲスト:野島昭生(声優)、畑亜貴(作詞家・音楽家)、宮川彬良(作曲家・音楽家)
[第1部]
●銀河鉄道999
M1. 銀河鉄道999 <銀河鉄道999 OP>
M2. 青い地球 <銀河鉄道999 ED>
M3. 銀河鉄道は遥かなり <銀河鉄道物語 OP>
M4. 銀河の煌(ひかり) <銀河鉄道物語 ED>
●巨大ロボット
M5. ゲッターロボ! <ゲッターロボ OP>
M6. さがしに行かないか <超合体魔術ロボ ギンガイザー ED>
M7. 超常スマッシュ!ギンガイザー ~ 大空魔竜ガイキング ~ 星空のガイキング ~ 立て!闘将ダイモス <ロボットメドレー>
M8. とべ!グレンダイザー <UFOロボ グレンダイザー OP>
M9. もえる愛の星 <UFOロボ グレンダイザー IN>
●オールディーズ
M10. ダイアナ
M11. It’s Now Or Never
M12. 好きにならずにいられない
M13. I need your love tonight
●大人の世界
M14. おまえに
M15. 雪の慕情
M16. レクィエム
M17. 悠久浪漫
M18. 今の向こうの今を
[第2部]
●宇宙戦艦ヤマト
M19. 宇宙戦艦ヤマト <宇宙戦艦ヤマト OP>
M20. 真赤なスカーフ <宇宙戦艦ヤマト ED>
M21. 好敵手 <さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち IN>
M22. テラサよ永遠に <宇宙戦艦ヤマト2 ED>
M23. ヤマト!! 新たなる旅立ち <宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち OP>
●カムバック
M24. 行け行け飛雄馬 <新・巨人の星 OP>
M25. よみがえれ飛雄馬 <新・巨人の星 ED>
●タツノコプロ
M26. たたかえ!キャシャーン <新造人間キャシャーン OP>
M27. おれは新造人間 ~ 戦え!ポリマー ~ われらガッチャマン ~ ガッチャマンファイター <メドレー>
M28. 明日夢見て <科学忍者隊ガッチャマンⅡ ED>
●スーパー戦隊シリーズ
M29. 進め!ゴレンジャー <秘密戦隊ゴレンジャー OP>
M30. ゴレンジャーストーム <秘密戦隊ゴレンジャー IN>
M31. 秘密戦隊ゴレンジャー <秘密戦隊ゴレンジャー ED>
M32. ジャッカー電撃隊 <ジャッカー電撃隊 OP>
M33. ミッドナイトデカレンジャー 10 YEARS AFTER <特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER 主題歌>
M34. 君の青春は輝いているか <超人機メタルダー OP>
●アンコール
Enc1. 宇宙戦艦ヤマト <宇宙戦艦ヤマト OP>
Enc2. マイウェイ
【RELEASE】
2016年5月25日
ささきいさお「今の向こうの今を」
作詞:畑亜貴/作曲:黒須克彦
COCC-17192 ¥1,200+税
【プロフィール】
本名・佐々木 功。
1942(昭和17)年5月16日、東京に生まれる。
'60年に日本コロムビアよりロカビリー歌手としてデビュー。
“和製プレスリー”のキャッチフレーズで人気を博す。
同時期、大島渚監督作品『太陽の墓場』('60年)の主役に抜擢され、1年間、松竹映画の専属俳優として、ヌーヴェルヴァーグ作品などに出演。
その後は演劇・ミュージカル・テレビ映画などに出演を続ける。
声優として'72年に『科学忍者隊ガッチャマン』にコンドルのジョー役で出演したのが縁となり、'73年の『新造人間キャシャーン』にて“ささきいさお”として初のアニメソングをレコーディング。
以降は生涯の代表作といえる『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ('74年~)を筆頭に数多くのアニメソングを歌う。
主題歌を担当した作品に『ゲッターロボ』('74年)、『破裏拳ポリマー』('74年)、『UFOロボ グレンダイザー』('75年)、『大空魔竜ガイキング』('76年)、『惑星ロボ ダンガードA』('77年)、『新巨人の星』('77年)、『銀河鉄道999』('78年)、『ザ★ウルトラマン』('79年)などのTVアニメ、『秘密戦隊ゴレンジャー』('75年)などの特撮テレビ映画がある。
声優としても多くの仕事をこなし、アニメでは上述のジョーのほか、劇場映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』('78年)の斉藤始役など。
洋画吹替でもシルヴェスター・スタローン、クリストファー・リーヴ、テレビシリーズ『ナイトライダー』のデヴィッド・ハッセルホフなどの当たり役をもつ。
今年、東京アニメアワードフェスティバル2015にて功労賞を受賞。
>>ささきいさお オフィシャルウェブサイト
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