声優
『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』森川智之さんインタビュー

大川透さんと、イイ声祭り!? 海外ドラマ『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』G・カレン役の森川智之さんにインタビュー

 イケメン&マッチョのコンビが、ロサンゼルスを舞台に潜入捜査で事件を暴く『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』が、現在BSチャンネル・Dlifeにて絶賛放送中。あるときは大手会社の御曹司、あるときは環境保護団体の局員、そしてあるときは単なるゲーマー!? そんななりすましのプロである主人公、G・カレンの吹き替えを担当した、森川智之さんに今回はインタビュー!

 演じるうえで心がけていたことや、吹き替えならではの苦労、そしてG・カレンの相棒であるサム・ハンナの吹き替えを担当した、大川透さんとのエピソードなども語っていただきました! 

■「見ている人へ向けてのアンサンブルのように、心地よく聞こえるようにしていました。」

――まずは、G・カレンを演じた感想をお願いいたします。

G・カレン役、森川智之さん(以下、森川):G・カレンは潜入捜査官ですから犯罪者に成りすますわけですが、変装などをするわけではなくて、会話術と度胸で潜入していくのが本当に楽しかったですね。もう、本当に普段のかっこうで行って、自分はこういう者だって言って潜入していく感じが面白くて(笑)。もしかしたら、本当の潜入捜査官もそれぐらい度胸が据わっていて、なりきって会話するのかなと思っています。

――“なりきって”という部分から、演じる難しさは感じなかったのでしょうか?

森川:それはなかったですね。ただ、たどたどしくしゃべらないようには気をつかっていました。役をしっかり作り込んでしまうと、吹き替えの場合はたどたどしくなってしまうんですよ。なので、サラっとできるように心がけていたんです。

――ほかには、大事にしていたことはありますか?

森川:パートナーのサムが大川透さんなので、あのいい低音のいい声で演じられるんですよ。なので、僕のほうは軽めな感じで演じて、見ている人へ向けてのアンサンブルのように、心地よく聞こえるようにしていましたね。大川さんの声に対抗して低音で演じても、お互い張り合っちゃって、ただのイイ声祭りになっちゃいますから(笑)。

――それはそれで聞いてみたいですね(笑)。アフレコ収録は大川さんといっしょにやっていたんですか?

森川:アフレコスタジオに、キャスト陣全員が集まって演じていました。1話完結ですし、すでにしっかりとできあがっている作品でしたから、本当にテンポよく収録していましたね。作品への感想を言い合ったり、本当にみんな『NCIS:LA』のお話を楽しみにしながらやっている感じで、すごく雰囲気も良かったです。

――本作は相棒であるサムとのコンビが特徴ですが、魅力はどこだと思いますか?

森川:サムはエリートですが、G・カレンは経歴が何もないんですよね。キャリアを積み重ねてきた男と、自分が何者かは分からないがこの仕事をやらざるを得ない男。そのコンビが面白いんです。

――森川さん自身は正反対な人物と仲がよくなることはありますか?

森川:惹かれますね。同じ趣味を持っている人はいっしょに遊ぼうってなりますが、まったく違う趣味を持っている人には違う魅力を感じます。たとえば、休みの日とかに朝早くから釣りに行くような人。船酔いしないかな? 虫とか飛んでないかな? って思ってしまって、僕は絶対できないんですよ(笑)。なので、アウトドアができる人がうらやましいんです。

――ということは、森川さんは完璧にインドア派なんでしょうか?

森川:車が好きなのでドライブにはよく行くんです。車の窓から景色を見るのが好きなんですよ? でも、外に出て暑い日差しを浴びながら草むらとかに入っていくのが、僕はダメなんです(笑)。それができる人はうらやましいので、惹かれてしまいますね。

――なるほど、半分はアウトドア派なんですね(笑)。本作のキャラクターの中で、オススメしたい人物はいますか?

森川:G・カレンとサムは鉄板です。僕が好きなのは、ケンジーですね。男勝りな女性なんですが、彼女の恋バナみたいなものが、作品の中でのオアシスになっているんですよ。あと、心理学者のネイト・ゲッツが面白くて。行動してどんどん進んでいくG・カレンと、心理分析をするネイトの距離感がドラマとして面白いんです。

▲OSP特別捜査官 ケンジー・ブライ

▲OSP特別捜査官 ケンジー・ブライ

■「ひとつの役に長く付き合ってみたいなって思っていました。」

――第3シーズンまで吹き替えが完了しているそうですが、実は本作は第6シーズンまであるとお聞きしています。

森川:そうなんですよ! 第3シーズンで、数年前に止まってしまいました。ここは声を大にして言いたいのですが、続きの吹き替えをぜひやっていきたいんですよ。これは大川さんにも言っていましたし、ケンジー・ブライ役の木下紗華さんにも「森川さん、続きがほしいってインタビューで言ってきてね!」って言われてるんで、ぜひ! 偉い人が読んでいましたら、本当にお願いします(笑)。

――(笑)。長くやられているだけに、キャスト陣の結束力も強なっているんですね。

森川:それはもう、より良くなっています。収録中もG・カレンだったらこう言うよね、サムだったらこうだよね、っていう感じで、台本から目を離してもみんな勝手にセリフが口が出てくるんですよ。『NCIS:LA』の魅力のひとつって、潜入捜査班本部でくり広げられるのテンポの良い会話だと思うんです。そのテンポも、みんな染みついている感じでしたね。

――お話は変わりますが、長い連続シリーズの海外ドラマに、出演が決まったときはどんな想いがありましたか?
 
森川:もともと刑事ドラマや海外ドラマが大好きで、いつか長いシリーズのものに出演できたらいいなとずっと思っていました。僕らの世代でいう『刑事スタスキー&ハッチ』みたいな作品に出たくて、機会があったらスタスキーみたいな刑事がやってみたかったんです。中学生ぐらいのころは、スタスキーの吹き替えをしていた、下條アトムさんの真似をしていた記憶もありますね。

――では、本作は本当にやりたいことが叶った作品ということでしょうか?

森川:僕って長年のキャリアはありますが、実はそこまで長寿番組に出演したことがないんですよ。なるべく息の長い作品になってほしいという気持ちがあって、ひとつの作品を本当に何シーズンも演じてみたくて。G・カレンを演じるクリス・オドネルも、きっと長年彼を演じて、感じかたとか考えが変わっていると思うんですよね。そういう経験を僕もしてみたかったので、もっと続けて夢をより叶えたいですね。

――最近のテレビアニメなどは、1クールで終わってしまうことが多いですよね。

森川:昔の作品ですと1年間演じることが多かったですが、今は出会ってすぐ最終回、という感じなんですよ。やっと役を自分のものにできてきたな、と思っていたら終了してしまうのって、すごく寂しいんですよね。なので、ひとつの役に長く付き合ってみたいなって思っていました。

――吹き替えという作業で、意識しているポイントはありますか?

森川:元からあるものにどれだけ近づけながら、面白さを伝えなくてはならないというのが使命だと思っています。本作が長く続いている作品ということは、それだけ人気があるということですから。「なんだ、吹き替えにしたら全然面白くないじゃないか」って思われるかもしれないプレッシャーを感じていましたね。

――やはり、テレビアニメのお仕事とは違ったものになるのでしょうか。

森川:テレビアニメはゼロから作っていくものですからね。逆に言ってしまえば、その役は基本的に自分しかやらないわけですから、違った責任感があります。むずかしさで言えば、テレビアニメは割とゆったりしていますが、吹き替えですと映画のほうが難しいですね。たったひとことで、役にハマらないといけないのは苦労します。

――森川さんにとって、相棒と呼べる人はいますか?

森川:やはり車が好きなので、自分の車は相棒と感じていますね。人となると、いろんな相棒が居ると思います。たとえば、長年いっしょにトークライブをしている檜山修之さんとは、いつ会っても楽しい話ができますし、歌で言えば、“2HEARTS”というボーカルユニットを組んでいる立木文彦さんですとか。大川さんもそういう意味では、今回の相棒です。

――その相棒である大川さんとのエピソードなどはありますか?

森川:サムについてなんですが、彼を演じているLL・クール・Jさんはヒップホッパーでもありまして、すごくいい筋肉をしているので、大川さんと「この筋肉はラップに必要なのかな?」とか雑談してましたね(笑)。あと、作中で他の海外ドラマである『Hawaii Five-0』とコラボする回があって、吹き替えキャストもそのままコラボで演じたことがあったんです。そのとき大川さんと「この先ずっと続くといいですね」ってお話していましたね。


――最後に、アニメファンや声優の女性ファンの皆さまが、本作を見始めるきっかけになるような見どころを教えてください。

森川:僕と大川さんがコンビを組んでいるので、会話を楽しんでもらいたいです。主人公のG・カレンは女性からすると、母性本能をくすぐるようなほっとけない男なんですよ。今後判明していくわけですが、G・カレンの名前に付いた“G”という過去の苦悩と、軽口をたたくようなノリとのギャップ。そんなヤンチャなG・カレンを支える、ナイスガイのサム。そこがきっと、婦女子のみなさまにはたまらないポイントだと思いますよ。あと、G・カレンは幼少期を孤児院で過ごしてきて、里親も点々としいて、記憶が断片的にしかないんですよ。重い過去を背負いながら、自分をつねに探し続けているところも彼のカッコイイところです。1話完結で見やすい作品ですので、ぜひ1度、見てみてください。

――本日は、ありがとうございました!

[取材・文・写真/西川くん]

■作品情報
全国無料のBSテレビ局・Dlife(ディーライフ/チャンネル番号:BS258)にて放送中!
「NCIS: LA ~極秘潜入捜査班~」
(二)毎週水曜21:00~22:00
(字)毎週火曜25:00~26:00

■放送スケジュール
6月22日(水)9:00 PM  EP9 [二]監禁
6月29日(水)9:00 PM  EP10 [二]業火

>>Dlife 「NCIS: LA ~極秘潜入捜査班~」番組サイト
>>Dlife(ディーフライフ)公式サイト

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