野沢雅子さんが『ドラゴンボール』ゲームでギネス世界記録認定! 祝福に駆けつけた氷川きよしさんと“かめはめ波”ポーズも披露!
2017年1月31日、東京・バンダイナムコエンターテインメント本社にて、声優・野沢雅子さんのギネス世界記録認定式が行われました。
野沢雅子さんといえば、人気キャラクターを多数演じ、日本にその声を知らない人はいないほどの大ベテラン声優。何といってもその代表作は、鳥山明さん原作の国民的TVアニメ『ドラゴンボール』ですが、その主人公である孫悟空役が、「ひとつのビデオゲームのキャラクターをもっとも長い期間演じた声優」「ビデオゲームの声優として活動した最も長い期間」の2つ項目において、ギネス世界記録に認定されることになりました。
野沢さんと氷川さんは、互いにそれぞれの大ファン!
今回認定された、野沢さんが『ドラゴンボール』のゲームに出演された期間は、1993年3月にスーパーファミコン向けソフトとして発売された『ドラゴンボールZ 超武闘伝』から、2016年10月にPS4向けに発売された『ドラゴンボールゼノバース2』までの23年218日。授賞式に登壇した野沢さんは「言葉にならないくらいビックリしていて、健康で良かったなと。普段から、それくらい長くやってやろうという意気込みで『いつかギネスに載ってやる』と言っていたくらいなので、本当に嬉しいです」と、その喜びを語ります。
その後には、TVアニメ『ドラゴンボール超(スーパー)』の新主題歌「限界突破×サバイバー」を担当する、歌手の氷川きよしさんもギネス記録授賞を祝うために登壇。実は氷川さんは、子供の頃から『ドラゴンボール』で育ったという大の『ドラゴンボール』ファンで、主題歌を担当すると決まった時を「今まで生きていた中で一番幸せな瞬間」と表現していたほど。
今回ギネスを授賞することになった『ドラゴンボール』のゲームに関してもかなりの数をプレイしており、中でもファミリーコンピューター向けに発売されていた『ドラゴンボール 神龍の謎』をやり込んでいたのだそうです。
一方で野沢さんも、氷川さんがデビューした頃から大のファン。その氷川さんがお祝いに駆けつけてくれたことに対して、「ずっと声優をやっていて良かった!」と興奮気味の様子で、デビュー当時の氷川さんが「歳をとったら喫茶店のマスターをやりたい」とTV番組で明かしていたというマニアックな思い出を語り、氷川さん本人を大いに驚かせるという一幕も。
さらに会場には、『ドラゴンボール』の原作者である鳥山明先生から、ギネス記録達成を祝福するメッセージも到着。声優としての野沢さんの功績を称えながら、それに自身が少しだけ貢献できたことを喜ぶといった内容になっており、「もう最高です。これは私の宝物にします」と、野沢さんも感無量といった様子で、そのコメントを噛み締めていました。
氷川さんが歌う新曲「限界突破×サバイバー」に関する話題では、「演歌とは歌い方を変えて、子供の頃に大好きだった、アニメソングをイメージした気持ちで歌わせていただきました。こぶしを効かせていないので、知り合いからは自分が歌っていると気づかれないことも」というエピソードを明かして笑いを誘うと、野沢さんは「今までの氷川さんとは印象が違いますよね。こぶしを使わないというのは、声の出し方から変わってくるんです」と、声優ならではの観点から楽曲を分析します。
ゲームの収録での思い出では、特に最初に音声が収録された『ドラゴンボールZ 超武闘伝』が印象に残っているらしく、当時は台詞ではなく戦闘中の叫び声のみの収録だったため、ほんの僅かな違いの「ハァッ!」という台詞を何パターンも撮り、演じ分けに苦労したのだとか。
TVアニメの収録に関しては、「戦闘シーンでは一人だけで収録することも少なくないので、どちらのキャラクターが吹き飛ばされているのか分からなくなることも」と、孫悟空を始めとし、何役ものキャラクターを兼任する野沢さんならではの苦労が語られることに。
一方で野沢さんは、できるだけその時の悟空と同じ気持ちで演じたいとも考えているそうで、現場にいくまで先の展開は一切見ないようにしているのだとか。そのため、新たにスタートする「宇宙サバイバル編」の見どころを尋ねられた際には「視聴者の方々とまったく同じ立場なので、全然わかりません!」と実に清々しい回答を披露し、会場の爆笑を誘っていました。
国民的キャラクターである孫悟空役を、今も変わらず演じ続けている声優・野沢雅子さん。氷川さんからその健康の秘訣を聞かれた際には、「生きていれば何とかなるや、と呑気に生きることです。特に運動とかは何もしてません(笑)」と、あっけらかんと明かします。
最後には孫悟空の声で、「あと100年くらいは続けるつもりだからよろしくな!」と溌剌とした意気込みも語り、今後も野沢さんによってギネス記録が更新され続けていくことは間違いなさそうです。
[取材・写真・文/米澤崇史]