『戦国BASARA』完全新作ストーリーを豪華声優陣が朗読劇で熱演！「バサラ祭2017 ～もののふ語り～」昼の部レポート

　2017年2月5日（日）、千葉・舞浜アンフィシアターにて『戦国BASARA』のイベント「バサラ祭2017 ～もののふ語り～」が開催されました。

　カプコンから発売されている大人気アクションゲームシリーズのスペシャルイベントで、ゲーム最新作『戦国BASARA 真田幸村伝』をフィーチャーし、今回のメインは真田幸村。そこに豊臣秀吉をはじめとした歴戦の兵たちが参戦し、完全新作の物語を朗読劇で披露しました。

　朗読劇中心というのは、『戦国BASARA』のイベントにおいては“原点回帰”。しかも朗読劇といっても、舞浜アンフィシアターの円形ステージを活かした立ち位置や、照明の切り替えで素早い場面転換をする演出は、驚くほどスピーディーかつダイナミック　そこで豪華声優陣による熱演が繰り広げられるため、朗読なのに脳裏には武将たちが激突する様子がありありと浮かぶほどでした。

　イベントは昼・夜の2公演が行われ、出演者も一部入れ替わりましたが、今回は昼の部の模様をお届けします。

■出演者
保志総一朗（真田幸村役）、森田成一（前田慶次役）、関智一（石田三成役）、三木眞一郎（後藤又兵衛役）、置鮎龍太郎（豊臣秀吉役）、岡本信彦（柴田勝家役）、大原さやか（雑賀孫市役）、小林裕幸（「戦国BASARA」シリーズプロデューサー）
《昼の部のみ》
大川透（徳川家康役）、玄田哲章（武田信玄役）、速水奨（明智光秀役）
《夜の部のみ》
石野竜三（長曾我部元親役）、中原茂（毛利元就役）、小山力也（黒田官兵衛役）、能登麻美子（お市役）

　

覇王秀吉降臨！　朗読劇なのにステージ上の動きがド派手な「太閤御前試合」
　前説で登場したのは徳川家康（大川さん）と、なんと天海！（速水さん）。

　天海は、舞浜にある超人気テーマパークに遊びに来た「金吾くん」のお守りでついてきただけだそうで、「ランド」と「シー」というギリギリの隠語を交えながら、勝手気ままに振る舞う金吾くんの様子を実況します。そしてそれをたしなめる家康の言葉が、会場での諸注意にもなっているという、前説からして笑える上になかなか凝った作りです。

　それが開幕した途端、雰囲気が一変！　いきなり30分という長尺の大ボリュームで、完全新作の朗読劇「太閤御前試合」が始まります。

　「小田原の役」をもって戦国乱世が終結し、豊臣の天下が盤石となった「豊臣全盛期」。
　父・昌幸、兄・信之と共に真田家を歩んできた真田幸村。
　織田残党として追われる前田利家・柴田勝家を救うべく奮闘する前田慶次。
　「小田原の役」にて伊達政宗に敗北し、鬱屈の転落人生を送る後藤又兵衛。
　主君秀吉に恭順の意思を示さぬ者へ、怒りの刃を向ける石田三成。
　もののふ達は各々の想いを秘めて、太閤秀吉が催す大坂城「太閤御前試合」へと集結する――。

▲左から、三木眞一郎さん、保志総一朗さん、置鮎龍太郎さん、関智一さん、森田成一さん

　後方に段が作られた円形ステージと、それを取り囲む客席。舞浜アンフィシアターの特殊な会場が、朗読劇にかつてない躍動感を与えます。

　朗読劇といえば、スタンドマイクの前で直立不動で喋るイメージがありますが、「太閤御前試合」ではヘッドセットを着けたキャスト陣が、シーン毎に立ち位置を変えながら朗読します。

　「小田原の役」後の、秀吉の天下がほぼ決まった情勢の中で、刻々と立場が変化する武将たちの様子が立ち位置で表されたり、対決する武将同士がスポットライトで照らし出されたりと、朗読劇なのに舞台上では武将たちが飛び交っているように見えるほど。

　とりわけ、舞台中央でどっしり構える太閤秀吉（置鮎さん）の存在が、ステージに重厚感を与えていました。

　太閤御前試合の本当の狙いは、危険分子を一堂に集めて一掃しようという、竹中半兵衛の策。しかし秀吉は、武将たちの熱戦を見守るうちに血を滾らせたのか、自らも試合に出場。巨大な影が天空より舞い降ります。

　そして覇王秀吉の参戦を、舞台中央でスポットライトを浴びた置鮎さんが、両手を広げて表現！　物語の盛り上がりと音楽、効果音、それに見た目の演出が合わさって、この日一番の大喝采シーンとなりました。

▲新日本プロレスのエース、オカダ・カズチカ選手のレインメーカーポーズばりの、圧倒的なカリスマ感！

　続いては出演者が勢揃いしてのトークコーナー。終えたばかりの「太閤御前試合」の感想では、前後左右から観られている感覚の円形ステージでの朗読というのが、演じた側にとってはかつてない緊張感だった様子。

　一方ほかの出演者たちは、円形ステージを縦横無尽に歩き回りながら喋る朗読劇というのが斬新だったようで、大変そうではありつつも、次は自分もやってみたいと意欲を見せていました。

　また、サイコキャラ的な後藤又兵衛が、「太閤御前試合」で秀吉にゴマをするような素振りを見せた場面で観客から笑いが上がるなど、武将たちがこれまでにない面を見せたことも話題に上がりました。

▲速水さんもダイナミックな朗読劇に触発されたようで、せっかくならフライングしてみたいとか！

▲昼の部紅一点の大原さんは、2010年以来の『バサラ祭』参加！

　
戦国ドラマ絵巻より、5編のエピソードを圧巻の生披露！
(1)『戦国BASARA４』「賤ヶ岳・織田尖兵侵攻ステージ」より
　三木眞一郎、岡本信彦、速水奨

　後藤又兵衛（三木さん）を発見し、織田軍本隊に狼煙で知らせる柴田勝家（岡本さん）。そこに明智光秀（速水さん）が現れ、又兵衛を挑発。勝家を下がらせた光秀が、ぬらりと鎌を構える――。

　又兵衛、勝家、光秀と、怪演で知られる3キャラクターの揃い踏みとあって、ステージ上に狂気が吹き荒れます。

(2)『戦国BASARA２』「豊臣秀吉ストーリー」より
　置鮎龍太郎、速水奨

　織田信長を謀反で討ち取った明智光秀（速水さん）に、その真意を問い質す豊臣秀吉（置鮎さん）。快楽殺人者のように振る舞い、掴みどころのない光秀から真相は聞き出せないと悟った秀吉は、巨大な掌で掴んで握り潰そうとする――。

　これぞ圧巻のステージ！　速水さん演じる光秀の狂気と、置鮎さん演じる秀吉の覇気の一騎打ちは、まさしく天王山の戦いとなりました。

(3)『戦国BASARA３』「前田慶次ストーリー」より
　森田成一、大原さやか

　友・秀吉の死をきっかけに、生きる道に迷いが生じた前田慶次（森田さん）は、惚れた雑賀孫市（大原さん）に逢いに行き、道標を得ようとする。孫市はその恋心が芝居、嘘であると見抜いた上で、慶次に助言。彼女の言葉に光明を見た慶次は、改めて孫市に情をくすぐるような態度を見せる。

　本作には珍しい恋物語を、華の傾奇者と誇り高き麗人が艶やかに演じました。

(4)『戦国BASARA 真田幸村伝』第七章「九度山幽閉」より
　保志総一朗、玄田哲章

　真田幸村（保志さん）の前に、突如現れた武田信玄（玄田さん）。信玄は風林火山のなんたるかを幸村に伝え、幸村の心の炎が燃え上がる――。

　幸村と信玄が、どんどんテンションを上げながら互いの名前を呼び合うおなじみの場面も完全再現！　最後は拳で幸村を吹き飛ばしながら叫んだ信玄ですが、玄田さんの音圧で会場全体が吹き飛ばされたかのような大迫力でした。

(5)『戦国BASARA３』「徳川家康ストーリー」より
　大川透、関智一

　秀吉との絆を断たれた石田三成（関さん）。その絆を断った張本人たる徳川家康（大川さん）が、絆の大切さを説くことに激怒し、ついに刃を向ける――。

　三成と家康の決別の場面。関さんと大川さんが、最後に互いの名前を絶叫するシーンの凄まじさに、思わず満場から拍手が湧き上がりました。

　
完全新作で「if」の戦国ドラマ絵巻が描かれる！
　後半は、本公演のために書き下ろした完全オリジナルストーリーで、『戦国BASARA3』の「if」の世界を描く戦国ドラマ絵巻が展開します。

(1)「西国からの訪れ」
　大川透、速水奨

　豊臣秀吉亡き後、東西に分かれた日ノ本は天下分け目の戦に向けて緊張が高まっていた。そうした中、東軍総大将である徳川家康のもとを訪れた謎の僧・天海。この西国からの客人と、それを迎え入れた家康の思惑とは……。

　関ヶ原直前、小早川秀秋が東軍に寝返るきっかけになったと思われる家康と天海の会談を、大川さんと速水さんが互いの腹を探るようなセリフ回しで濃厚に見せました。

(2)「真田幸村伝・織田領からの脱出」
　岡本信彦、森田成一、保志総一朗、玄田哲章

　単独で織田領を通過中の真田幸村。その行く手を阻むのは、血気盛んな若武者・柴田勝家と、前田利家の甥・慶次であった。噛み合わない三人。謎めいた天の声。果たして幸村は突破口を見つけられるのか。

　『戦国BASARA 真田幸村伝』の物語なので、本来は既に死去している信玄が、どのように登場するのかが注目の一編。幸村に対し、槍も乙女心も押し引きが肝心と説く慶次。戦に乙女心は無用だろうと幸村が言い返したところで、幸村の心にのみ語りかける天の声が！　玄田さんの重音ボイスで乙女心の大切さが説明されるなど、全体的にコメディ色が際立ったエピソードとなりました。

(3)「思惑の雑賀荘」
　玄田哲章、大原さやか、三木眞一郎、速水奨、岡本信彦

　織田の鉄砲隊に大打撃を受けた武田信玄は雑賀衆へ同盟を求めるが、その動きを察知した明智光秀も、柴田勝家を従えて雑賀荘を強襲する。身構える雑賀孫市。影に潜む後藤又兵衛。それぞれの思惑が行き着く先とは……。

　『戦国BASARA4』の時代。孫市と信玄のトップ会談の場に、織田軍から光秀と勝家、さらに豊臣軍より又兵衛が姿を見せる。雑賀衆を味方につけようと、各陣営の思惑がぶつかったかと思いきや、信玄が単独で来ていることの意味に気づいた光秀は、勝家を連れて引き返す。それは、真田隊が織田本隊を襲撃するための陽動として、甲斐の虎自らが囮になるという大胆な策だった。

　信玄が孫市を頼りに行くという、斬新な状況を描いたエピソードでしたが、孫市役の大原さんは大好きな信玄公に頼られたことがすごく嬉しかったそうです。

▲大好きな玄田さんとのシーンで大喜びの大原さん。対する玄田さんは大照れ

▲声を震わせて喋る又兵衛の語り口はかなり印象的ながら、演じる三木さんはけっこう大変らしい!?

(4)「紡がれ行くもの」
　大川透、大原さやか、置鮎龍太郎、関智一

　ついに対峙する徳川家康と豊臣秀吉。そして、同様に相対する徳川方の雑賀孫市と、豊臣の左腕たる石田三成。今まさに、拳と拳、刃と銃弾が交わろうとする一触即発の決戦の場。そこで紡がれる、それぞれの言葉と想い。

　家康対秀吉、孫市対三成という2組の戦いが同時進行する様子が、スポットライトの切り替えで印象的に描かれました。スタンドマイクを使っての朗読劇なのに、武将たちがステージ狭しと飛び交っているような感覚になる見事な演出には、出演者も大満足とのことでした。

　エンディングトークでは、これだけの豪華キャストで朗読劇を行えたことに、出演者たちも本当に貴重な経験だったと感謝しきりでした。これからも様々な展開を見せるであろう『戦国BASARA』から、目が離せない！

　
■BD・DVD発売決定！
　豪華キャストによる朗読劇をメインとした今回のイベント。イベントオリジナルのストーリーもあり、必見です!!

【タイトル】バサラ祭2017 ～もののふ語り～
【発売日】2017年5月26日（金）
【形態】
●Blu-ray Disc （品番:EYXA-11362）
●DVD2枚組 （品番:EYBA-11360～1）
【価格】
●Blu-ray Disc ¥ 7,800 （本体価格）+税
●DVD ¥ 6,800 （本体価格）+税
【出演】保志総一朗、森田成一、岡本信彦、関智一、三木眞一郎、置鮎龍太郎、大原さやか、小林裕幸
《昼の部のみ》玄田哲章、大川透、速水奨
《夜の部のみ》石野竜三、中原茂、小山力也、能登麻美子


　バサラ祭2017～もののふ語り～　夜の部・昼の部（ダイジェスト編集収録）ほか

　ブックレット
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