TVアニメ『sin 七つの大罪』欲望回想 第一話:個性が強すぎる七人の魔王たち降臨!!
噂に違わぬセクシー描写で注目の春アニメ『sin 七つの大罪』(2017年4月よりTOKYO MXほかにて放送中)。地上波ではさすがに隠される部分もあるものの、豪華声優陣による「セクシーの競演」は聴きどころです。
そして魔王たちのオリジナリティ溢れる戦い方も、今後のお楽しみポイントとなるでしょう。
そんな『sin 七つの大罪』の各話放送後に、見どころを解説する連載企画。まずはルシファーが堕天し、地獄で傲慢の魔王となる物語の始まり、第一話「傲慢たる堕天使」の見どころを 解説を交えて紹介します!
世界一有名な堕天使、ルシファー。旧約聖書「イザヤ書」および新約聖書「ヨハネの黙示録」によれば、かつては天使の中で最も神に近い存在であり、慢心から神に反逆した際には、天界の3分の1の天使がルシファーに従ったというほどの圧倒的なカリスマを持つ天使長でした。
そんな由来を持つルシファーが十字架に磔にされ、傲慢の罪によって真っ逆さまに堕天させられるところから物語は始まります。
そして地上で傷ついたルシファーに手を差し伸べたのが、「十」の字と聖母の名を持つ女子高生、十束真莉亜。実に象徴的な名前ですね。
霊的な存在である天使は、常人には見えません。それが見えている時点で、ルシファーは何かを感じ取ったのか、真莉亜に大きな役割を与えます。
さりげないですが、ここはシリーズを通してかなり重要なシーンとなります。
さて、地獄の最下層コキュートスまで堕とされたルシファーに、落下地点付近にいた魔王が駆け寄ります。
嫉妬の魔王・レヴィアタン。いずれは“七つの大罪”に列せられたいと考えるものの、具体的には何も考えていない能天気な魔王様です。ちなみに登場時のポーズは、原作フィギュア「邪神像」と同じ。ファンならニヤリですね。なお、レヴィアたん様の大きな要素である「下着代わりの絆創膏」は、地上波では残念ながら拝むことができませんでした。
AT-Xでの放送、あるいは今後予定されている各種上映イベント、さらにはBlu-ray&DVDでぜひご堪能ください。それと原作以来のレヴィの使い魔・べひもす君。活躍の機会としてはホエーユなどの、アニメからの使い魔に先を越された感がありましたが、なんとエンディングにものすごい見せ場が用意されていました。
レヴィアタンとルシファーの接触により、本作品の醍醐味たる「紳士」成分がいよいよ姿を現します。
ホエーユの熱湯でルシファーの天使の衣を溶かす「服溶かしプレイ」を皮切りに、レヴィがルシファーの乳首に吸いつくシーンなどが続きます。もちろん地上波では映像的には一部隠されておりますが、そこは声優陣の熱演をお楽しみください。特にルシファー役の喜多村英梨さんは、十束真莉亜役の戸田めぐみさんと並んで全編で喘ぎまくります。
ここで差し込まれる、ルシファーの回想。十字架にかけられた天使長ルシファーに相対するのは、天界の“七つの美徳”のひとり、第一の美徳“忠義”のミカエル。原作サイトにすらまだほとんど姿を現していない天使が、アニメでほぼ初お目見えとなります。
キャストは内山夕実さん。今後、魔王たちとどう絡んでいくのかも含めて大注目です。
まとわりつくレヴィアタンを気合いで弾き飛ばし、十字架を杖に変えて、堕天使ルシファーが誕生。その強さ、神々しさにレヴィアタンは一目惚れし、以後どこまでもルシファーお姉様に付いていきます。
得体の知れない地獄の悪魔たちのお話ではありますが、レヴィアタンのルシファーへの愛情は作中一といえるほど深く、この時点から未来永劫、決して裏切ることはないだろうと思わせるほど。さすがは嫉妬の魔王。ロックオンした相手に対しては、ものすごく一途です。そのぶん周囲への嫉妬を爆発させるのですが、そちらは第二話で詳しく描かれます。
いよいよ“七つの大罪”登場! だが揃いも揃ってくせものばかり!
地獄に堕ちたからには、地獄を支配してやろうと乗り出すルシファー。現時点での支配者、“七つの大罪”が座す万魔殿に向かったルシファーたちの前に、扉を守護する憤怒の魔王・サタンが立ちはだかります。
純粋な戦闘力においては“大罪”最強の魔王ですが、戦闘狂ゆえに、強い相手と出会うと戦いそのものを楽しんでしまうようなところがあります。この辺り、もう負けたら後がないルシファーとは、余裕が全然違います。
ルシファーに押されているのは、ここで退いてもサタン的には別に問題ないからと考えながら観ると、サタンの行動が面白くなります。これがもしも、ベルゼバブに襲いかかろうとするルシファーを撃退する戦いだったならば、サタンの真の恐ろしさを目の当たりにしたことでしょう。
サタンを蹴り飛ばし、万魔殿に乗り込むルシファー。そこに居たのは、七つの玉座で自由気ままに過ごす魔王たちでした。
柔和に見えて、万魔殿に入る資格がないレヴィアタンを嗜めたように、時折怖い面がこぼれる強欲の魔王・マモン。圧倒的な心の余裕により、どんな相手が来ようとも楽しめてしまう色欲の魔王・アスモデウス。ただひたすらに物を食べまくり、その愛らしさには誰もが魅了されずにいられない暴食の魔王・ベルゼバブ。地獄一の怠け者で、興味がないことには驚くほどドライな怠惰の魔王・ベルフェゴール。
個性が強すぎる、地獄きってのオレ流集団です。
そしてもうひとり、“七つの大罪”の首座として登場したのが、虚飾の魔王・ベリアル。ほかの魔王たちがルシファーに対し、それほどの危機感を抱いているようには見えない中で、ベリアルだけは天使の策略ではないかと訝しむ辺り、かなり真面目な性格であることが伺えます。さらに、胸の大きさも“大罪”の中でも一、二を争うと推測されます。重要ですね。
そんなベリアル様ですが、悲しいほどに人望がありません。ルシファーを撃退するべく魔王たちに命令を下しますが、誰ひとり応じません。この無反応タイムからの、仕方がないから自分でやるという流れは、ベリアルのポンコツぶりがばれる最初の場面であると共に、彼女のかわいそうでかわいい部分がよくわかる名シーンでもあります。
ちなみにベリアルといえば、ほぼ全裸に前貼りのみの痴女コスチュームで知られますが、アニメ第一話ではなんと、初めてまともな服を着た状態で登場しました! こちらのベリアル様も、大変魅力的であらせられます。
魔王大戦勃発! ルシファー圧倒的なり!
その頃、ルシファーの堕天に遭遇した真莉亜は、ルシファーと自分との間で起こった不思議な現象について思いを巡らせます。ズバリ、ここが物語の鍵となるシーンです。
また、思い悩む真莉亜に、友人の美菜が手を差し伸べます。友情もしっかり描かれています。ただし、差し伸べた手が向かった先は真莉亜のお尻でした。劣情もしっかり描かれています。
場面は地獄に戻り、誰も手伝ってくれないため、“七つの大罪”首座のベリアルが直々に堕天使ルシファーの相手をします。ここでベリアルが取り出したのは、バーンデール家に伝わりし魔剣ダインスレイブ。原作にはない、アニメで初登場した武器です。
さらにその魔剣で繰り出す必殺技が、サウザンドアポカリプス。こちらも原作にはない、アニメで初登場した技です。ベリアル様、わりと中二病的なセンスをお持ちです。
それを受けるルシファーですが、杖の一突きで魔剣ダインスレイブが木端微塵に。そのうえ服も弾き飛ばされて、わりといつものベリアル様の姿に近くなります。それにしてもベリアル様、ここまでポンコツとは。
ルシファーがベリアルを圧倒したことで、ようやく目の色が変わる魔王たち。とりわけサタンが強敵の出現に喜んでいるのが象徴的です。
ここで登場したのが、炎の魔戦車グノーシス。彼の、自らの身を鎧に変える献身によって、ベリアルの威厳が保たれます。これで原作フィギュアでおなじみのベリアルの姿になりました。
そしてベリアルが、とびきり邪悪な呪いをルシファーに発動。これによってルシファーはほぼ魔力を封印されてしまいます。
危機に陥り、脱出を図るルシファーを、魔王たちが一斉に取り囲んで総攻撃。やはり魔王。やるとなったら非情です。このシーンで非常に珍しいのが、ベルフェゴールがモーニングスターで戦っている姿。本気を出せばすごいと言われるベルフェゴールの、数少ない本気かもしれません。
それとベルゼバブの後ろを、ベルフェゴールが謎の物体に座って漂いますが、これも原作フィギュアでベルフェゴールが座っているものです。原作サイトの「罪の告白」によれば、あれは魔界のキャベツだそうですが、真偽は定かではありません。
ここでクイーン・オブ・エロス、アスモデウスの登場です。どんな状況になろうとも、彼女がやるのはただひとつ、破廉恥なことだけ。傷ついたルシファーの身体をしなやかな指でなぞり、弾力を確かめます。
何が起ころうとも、自分の信念にしか従わない。魔王とはどういうものか、アスモデウスが最も体現しているといえます。
地獄の責め苦の仕上げに、ルシファーの天使の翼を斬り落とすベリアル。その趣味の悪さに、興を削がれた魔王たちは一斉に引き始めます。
魔王の中でも、加虐的な嗜好を持つのはベリアルくらいで、この辺りが周囲からいまひとつ尊敬を得られない理由かもしれません。地獄の頂点に君臨すればこそ、敵にすら良識をもって当たる。それが魔王なのです。
天使の翼を斬り落とされたことで、逆に神のくびきから解き放たれたルシファーは、魔王たちが見守る中でついに完全悪魔体となり、傲慢の魔王・ルシファーを名乗ります。第一話最大の見せ場です。
魔王になったと同時に冥府の蓋が開き、地上に追放されるルシファーと、それをどこまでも追うレヴィアタン。ルシファーを侮るベリアルに対し、すでにその実力を高く評価しているサタン。それぞれの関係が端的に描かれ、今後の展開に期待を持たせます。
そしてオチは、ベリアルの前貼りが剥がれ、風に飛ばされていくシーン。主人公たるルシファーの力を前貼りで示したというのは、日本のアニメ100年の歴史の中でも初の演出でしょう。
地上に送られたルシファーは、そこで真莉亜と再会します。
ところが――
はたしてルシファーは、非情なる傲慢の魔王なのか……?
そしてこのエンディング。なんとべひもすがいろいろ隠しています。べひもすの視界がうらやましすぎる!?
[文/設楽英一]
■TVアニメ『sin 七つの大罪』
TOKYO MXほかにて毎週金曜深夜より放送中!
【放送情報】
TOKYO MX:毎週金曜日25:05~
BS11:毎週月曜日24:30~
AT-X:毎週金曜日24:00~(リピート放送あり)
[配信情報]
毎週土曜12時 最新話配信中!
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【スタッフ】
原作:ホビージャパン「七つの大罪」
監督:よしもときんじ
ストーリーコンセプト・シリーズ構成:吉本欣司
メインライター:鈴木雅詞
キャラクター原案:Niθ
キャラクターデザイン:安田祥子
総作画監督:安田祥子、小関 雅、ごとうじゅんじ
インダストリアルデザイン:枝松 聖
美術監督:益田健太
ビジュアルコーディネーター:松原貞姫
色彩設計:梅本江里、古市裕一
撮影監督:藤田智史
編集:坂本雅紀
録音監督:森下広人
音楽:横山 克、堤 博明
プロデュース:ジェンコ
制作:ティー・エヌ・ケー×アートランド
オープニングテーマ:Mia REGINA「My Sweet Maiden」
エンディングテーマ:Mia REGINA「Welcome To Our Diabolic Paradise」
製作:「sin 七つの大罪」パートナーズ
【キャスト】
ルシファー:喜多村英梨
レヴィアタン:藤田茜
サタン:櫻庭有紗
ベルフェゴール:加隈亜衣
マモン:日笠陽子
ベルゼバブ:小倉唯
アスモデウス:たかはし智秋
ベリアル:伊藤静
アスタロト:田所あずさ
十束真莉亜:戸田めぐみ
【ストーリー】
神に背いた“傲慢”の罪により、大天使ルシファーは地獄に堕とされ“堕天使”となった。さらに地獄の最下層“万魔殿”では、地獄を統べる魔王たちがルシファーの力を封印。すべてを失ったルシファーだったが、彼女を慕う嫉妬の魔王レヴィアタン、地上で出会った女子高生の十束真莉亜を供に連れ、“傲慢の魔王ルシファー”となって七人の魔王たちへの逆襲の旅に出る。美しき魔王たちによる、“七つの大罪”を巡る黙示録が今、幕を開ける。
【WEBラジオ】
■sin 七つの大罪 ~π(パイ)ラジ~
配信日時:毎週土曜配信予定
インターネットラジオステーション音泉にて配信
番組へのお便りの宛先:pairadi@onsen.ag
配信ページ:http://www.onsen.ag/program/pairadi/
>>TVアニメ『sin 七つの大罪』公式サイト
>>TVアニメ『sin 七つの大罪』公式ツイッター(@7sins_tv)