これは夢か幻か!? キスショットの隣で阿良々木のような“従僕気分”を味わえる『傷物語VR』の素晴らしさを少しだけお見せします!
劇場映画として展開された『〈物語〉シリーズ』のひとつ、『傷物語』を楽しむ新たな可能性として提示された『PlayStation(R)VR』(以下、PS VR)用コンテンツ『傷物語VR』。その体験会が、2017年5月20日(土)に行われました。
この『傷物語VR』は、仮想空間上に再現された学習塾後の教室で、作中のキーキャラクターであるキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(CV:坂本真綾)と『傷物語』を振り返るというもの。本稿では筆者の感想を交えつつ、この『傷物語VR』の魅力をご紹介します!
また、当日は一般のお客さんたちの体験会も実施されました。その模様も写真でお届けします。
甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるキスショットが可愛い!
まずは指示に従ってVRヘッドセットを装着。映像がスタートすると、そこは映画でも阿良々木暦(CV:神谷浩史)たちが使っていた学習塾跡の教室! 声に従って隣を見ると、第1章〈I 鉄血篇〉の姿のキスショットがいました。隣を見たらすぐそこに彼女がいるというシチュエーションに、ドキドキしてしまうかも!?
そんな彼女の反応も注目すべきところです。恥ずかしながら筆者はVR体験が初めてで、最初にキスショットからお願いされる「机の上にあるリモコンを取って、映像のスイッチをONにする」という操作すらしくじってしまいました。しかし、そういった場合の反応も用意されており、VRを初体験する人へのフォローもバッチリ!
ここから映像が流れ始めるのですが、映像と一緒にキスショットも変化していきます。場面に合わせて隣で驚きの声を上げるのはもちろん、雨のシーンでは雨合羽を羽織っていたり、こちらが濡れないように(※VRの中でのことなので、実際に濡れることはありません)傘を差してくれたりと、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれます。
加えて映像内に再現された自分の影も面白い! なぜなら寝癖が付いている訳でもないのに阿良々木のような触覚、いわゆるアホ毛が付いているからです。さらに、この影に注目してほしい理由がもうひとつ。キスショットと言えば吸血鬼で、影のなかに潜む能力を持っています。VRではその力を垣間見ることができるのです! 先述したアホ毛の件もそうですが、気分はもうキスショットの従僕である阿良々木そのもの!!
『傷物語VR』を通して作品のなかに居る感覚
キスショットにばかり言及してきましたが、もちろん映像も素晴らしいクオリティです。今回体験できたのは、キスショットの四肢を取り戻すために阿良々木が戦った三人の吸血鬼ハンター・“ドラマツルギー”、“エピソード”、“ギロチンカッター”とのバトル映像を特別に編集したものでした。
『傷物語VR』で見るとまた違った見方ができることは、ピックアップしたいポイント。先ほどの雨のシーンではキスショットが傘を差してくれたと述べましたが、ここではドラマツルギーとのバトルが行われた雨の校庭へと移動しています。続くエピソードとのバトルでは彼の投げた巨大な十字架が現れ、さらに物語を際立たせていました。
ギロチンカッターに捕らわれた羽川翼(CV:堀江由衣)を助ける場面では、風と一緒に流れている空気中の塵が再現されており、非常に臨場感があります。その後の阿良々木が人間を辞めた場面は、彼が見ている世界を追体験できると言っても過言ではありません。キスショットが隣にいてくれることからも、まさに『〈物語〉シリーズ』の世界に居るような感覚に陥りました。
筆者の個人的な感想になりますが、今回『傷物語VR』を体験してみて『〈物語〉シリーズ』とVRの親和性は非常に高く、今後は他のシリーズ作品や、Blu-ray&DVDの音声特典のお約束である副音声でも体験してみたいところ。今後の展開に期待が高まる体験イベントになりました!
[取材・文・写真/胃の上心臓]
>>『傷物語VR』公式サイト