いよいよ新メンバーオーディションの面接官が決定！――ツキノ芸能プロダクション」所属『劇団アルタイル』ショートストーリー連載第10回！

　2.5次元芸能プロダクション「ツキノ芸能プロダクション」に設立されたバラエティタレントユニット『劇団アルタイル』。歌もダンスもお芝居も……というマルチなタレント活動をする彼らの日々を、ショートストーリーと挿絵でお届けする連載です。

　前回から引き続き、劇団アルタイルの新規メンバーオーディションに参加する面接官を誰にするのか、話し合うメンバーたち。そしてついに今回、アル劇代表の面接官としてオーディションに臨むメンバーが決定することに！

劇団アルタイル『続・面接官は誰が？』
【あらすじ】
　前回から引き続き、劇団アルタイル新規メンバーオーディションの特別面接官を決めるために話し合うメンバーたち。自分たちがオーディションを受けたときの思い出話に花を咲かせつつも、ついに面接官が決定！？

【ストーリー】
　ええと……前回はちょっと脱線しちゃいましたけど、ここからが本番です！

　あっ、引き続き司会は俺、市ヶ谷リンタロウです！
　議題は「劇団アルタイル、新規メンバーのオーディション面接官選抜について」になります。

「あのー。ちょっといいかな？」

　はい。イツキさん、どうぞ！

「面接……ってことは、俺たちってオーディションで、新規メンバー候補の子たちに質問したりするのかな？」

　タツヒコさん、その辺り、どうなんでしょう？

「代表として選出されたメンバーは、アル劇の初期メンバーとしてのコメントや、質問をしてもいいらしい」
「オーディションでのコメントや質問っていうと、志望動機とか抱負とか？」
「そんなところだろうな」

　そういえば聞かれましたよね。志望動機と抱負。

「ちんちくりん。お前、マネージャー志望なのに間違えてオーディション会場に潜り込んだんだろ？　なんつったんだよ？」

　えっと……マネージャー志望だったってことと、自分なりの、タレントに対する憧れを……たぶん。

「たぶんてなんだ、たぶんて」
「リンタロウ、すごく慌ててたから。ね」

　リツくん、フォローありがとう……。

「タレントは、毎日たくさんのひとに元気や勇気を与えることができる。そんな彼らを尊敬しているし、彼らを影ながら支える職業に憧れた……確か、そんな感じのことを言ってた」

　マキさん、よく覚えてますね！

「近くで聞いていたからな。焦ってるのに、言うことはしっかりしてるなと思ったし」
「で、そーゆーマキさんは？　なに言ったか聞いてもいいです？」

　あ、トウマくんそれいい！　俺も聞きたいです。

「俺は、姉が応募しましたって言った」
「えっ、それ、そのまま言ったんだ！？」
「ウソをついてもしょうがないだろ」
「でもさ、たぶんマキちゃんが言ったの、それだけじゃないだろー？」

　て、ヨウスケさんが言ってますけど？　マキさん！

「三次選考まで残れたということは、俺に期待をかけてくれた人がいるということだし、結果を残したいって言ったと思う」
「ほらなほらなー！　聞いたかトウマー！」
「オーディション組はそろって真面目かーっ！　てゆーか、なんでヨウスケさんがドヤ顔なんです！？」
「だって俺、うちの子かわいい勢だから。な、イズモ？」
「俺はなんも言ってねーだろバカ！」
「またまたー。照れちゃってー」
「うるせーバカ！」
「Rigelの自慢話ですか……ハイハイ……」

　あはは……。

「それより。また盛大に脱線しているが、いいのか？　面接官を選ぶんだろう」

　あ、そ、そうでしたっ！
　ヒジリさん、ありがとうございます！！

「けど、正直みんな面接官には興味はありますよね？　オーディションする側が気になるってだけじゃなくて、受かったやつは、俺たちの仲間になるかもしれないんだし？」
「そうだな。トウマの言う通り、立候補にすると収拾がつかないかもしれない」
「タツヒコ、僕に任せてもらえないかな？　素敵な方法があるんだ」

　ユウリさん？　その、手に持ってるの、なんですか？

「ふふ。これは、古くからスウェーデンに伝わる方法なんだ。
　ひとり一本引き抜いて、ルーン文字の書かれたものを引き当てたひとは、精霊たちの祝福があるよ」
「ん？　それって、ただのくじ引きのような……」
「シー！　イツキさん、ホントのコト言っちゃダメ！」

　ト、トウマくん、声がおっきいよ……！

「精霊さんが見ててくれるなら、きっとオーディションもうまく行くね」
「うん。きっとね」

　えっと、リツくんが可愛くまとめてくれましたし、ユウリさんの方法で決めちゃいましょうか。
　タツヒコさん、どうでしょう？

「そうだな。じゃあ、ユウリのくじ引きで……」
「「「「「「シー！！」」」」」」」

～～～しばらくお待ちください～～～

「俺か……」
「あ、俺、当たっちゃったっ！」

　引き当てたのはタツヒコさん、イツキさん！　そして――

「ちんちくりん、お前、マジ運いいな……」

　あはは……当たっちゃいました……！

　というわけで！　新メンバーのオーディションに三人でお手伝いに行くことになりました！
　どんなメンバーと会えるのか、エピソードなどなど、またみなさんに報告できればと思っています！
　引き続き、劇団アルタイルをどうぞよろしくお願いいたしますね！

　以上、司会の市ヶ谷リンタロウでした！　またねっ！