天下分け目のBL合戦 夏の陣:合同座談会!選考基準のポイントとは

「天下分け目のBL合戦 夏の陣」参加出版社が集まって、ホンネぶっちゃけ合同座談会!選考基準のポイントとは――

2017年7月に情報解禁されたあと、まさかの大手出版社がズラリ勢揃いで業界内にも驚きが走った、小説・コミックなどの投稿サイト「エブリスタ」発、10社合同・史上最大級のBL小説新人賞『天下分け目のBL合戦 夏の陣/秋の陣』。

夏の陣に参加する各社のうち、今回はビーボーイ、ルチル文庫、小説Dear+(ディアプラス)3社の編集部員たちが一堂に集合。新人賞における選考基準の本音や、ここだけの話が熱く飛び交う座談会に、アニメイトタイムズがお邪魔してきました!

『キャラクター重視で選考します』『応募ジャンルを違う角度から見るのが大事』『意味のあるエロ場面を書いてみること』などなど、各出版社の担当者がエントリーされる作品へ求めることや高評価のポイントを出し惜しみなく教えてくれる姿に感動!

天下分け目の大勝負!合戦を勝ち抜くための有益な情報盛りだくさんでお届けします!

 

変わりゆくBL小説、学園モノからファンタジー、異世界モノが人気の時代へ
――まずBL小説というジャンルの傾向が過去から現代に向けて、どう変わってきたと思われますか?

ルチル文庫:昔は学園モノが定番でしたが、最近は少なくなったとは思います。とは言え、ギムナジウムやパブリックスクール等は復活して人気はあります。ただ日本の学園モノは減ったように感じます。

ディアプラス:かつては物語の設定が込み入っていたり、それを頭に入れてから読まないとならない作品はなるべく避けようという感じでしたが、今は逆に設定モノというのは大変多く人気もあり、設定を踏まえてお約束で読んでいく、という形が多いですね。

ビーボーイ:BL小説が読まれ始めた初期の頃からの読者の方々が、学生時代から段々遠ざかってきているのもあって、学園モノは減っているのかな?と思います。

また読者の方々が成熟されてきているので、昔はタブーとされていたファンタジーや異世界モノ等、複雑かつさまざまな世界観や設定でないと物足りない、という傾向もあるのではと思います。特にオメガバースや異世界ファンタジーは人気があり、弊社で書籍化した電子書籍投稿サイトさんの作品には作家名の有名無名に限らず、予想以上に多くの読者さんが付いている印象があります。

ディアプラス:ディアプラスはそもそも設定モノがあまり無いので、その流れに乗ってない感じなんですけども(笑)。

一同:フフフッ(笑)


BL小説は、感情面を細かく丁寧な描写で書くことが大事。

――その流れを汲んできた上で編集部が考える、BL小説の最大の魅力とはどこだと思われますか?

ディアプラス:BLに限らない話ですが、マンガ以上にキャラクターの心理描写や恋愛感情を丁寧に書けることですね。ただ、一般の小説愛読者と、BL小説愛読者は別で、小説が好きだからBLも読みますということはなく、押さえなくてはいけないポイントがあります。

いかに物語が面白くても、カップリングとしてのLOVEが成立している、エロがそれなりにある等萌えどころがちゃんと確立されていないと、いくら手に汗握るお話であっても受け入れられないのでそういうところが魅力というか、大切だと思っています

ルチル文庫:BL小説は一般の小説に比べて恋愛する、という感情面がハッキリ前面に出ているところなのでは、と思います。一般の小説を書いている人がBL小説を書いたものを読んだことがあるのですが、情景描写→情景描写→ちょっとエッチな描写→また情景描写でどんな感情でいるのか分からないまま終わってた、という事がありまして。

それから考えるとBL小説は主人公の恋愛感情を凄く追っているんだな、と。自分が作家さんに『ここは直して下さい』とお願いする時も登場人物の感情が読めない箇所を訂正してもらう事が多いです。

ビーボーイ:皆さんのおっしゃる通り感情面が深く描ける、その部分だと思います。読者さんとしても深い部分まで辿っていけるので長い時間楽しめる、頭の中でその世界に浸ってられる、そういったところが魅力だと考えています。


募集ジャンルをその言葉どおり解釈せず色んな角度から見る!
――それぞれの社が、今回募集したジャンルをそのテーマに決めた理由はなんですか?

エブリスタ:企画段階で弊社から各社にヒアリングをして、それをもとにテーマを複数設定しました。もちろん、人気のジャンルや各社重複する「いまアツいテーマ」というのもあったのですが……

ビーボーイ:ビーボーイは『人外/オメガバース/バディ』です。最初『モフモフ』を、半分人間半分獣のようなのを希望していて。こういう題材は各社人気で!

一同: (笑)

ビーボーイ:でも毛のあるモフモフの可愛らしさ、愛くるしさにこだわらなくても、異種間交流、人間と人間でない者の恋愛だったら、きっとドラマチックな作品が読めるのでは、と思ったのでモフ以外の『人外』を決めたのと、二番目はやはり今人気の『オメガバース』と。これらの旬ジャンルは創作者さんの方が楽しんで書いてくれるのではないかな、という期待もあります。

また三番目の『バディ』に関しては、BL小説に昔からある『核』のような物だと思っていて、『対等な男性二人が、組むなり反発し合うなりしながら惹かれ合っていく』というBLの根本に立ち返って新しい作品を読めたらいいな!と思いこの三つに決めました。

ルチル文庫:ルチルは『子育て/花嫁』です。現在人気の高いジャンルです。この二つのジャンルで応募してくる皆さんはどういう作品を書いてくるのかな?というのが見たいという気持ちです。

もちろんオメガバースとしての子育て要素もありですが、BLで『子育て/花嫁』と聞いて、何を考えるのか?どういうものを『子育て/花嫁』と捉えるか。結婚と捉えるのか、それとも?という解釈の仕方で発想は無限に広がります。

例えば時代もヒストリカル的な意味で子供が出て来ても全然アリなんです。縛りがあるようで、実は無いです。

ディアプラス:ディアプラスは『お仕事/契約結婚』です。実際に社会に出て頑張っている読者の方も多いので、お仕事ものはリアリティや共感度が高いですし、仕事を頑張っているキャラクターは好感度が高いこともあり、弊社の中での鉄板のジャンルです。

契約結婚に関しては、普段、年二回の募集をしていますが実はあまり応募されないジャンルなんですね。なので今回の機会に是非このテーマで応募していただき、どんな作品と出会えるか、と期待しているところですね。書いてみたら面白い、となるテーマなのではと思います。

エブリスタ:エブリスタでは、テーマを設けた短編小説のコンテストを定期的に開催しています。「クリエイターさんのインスピレーションには凄いものがあるな」と唸らされる作品も多く、「テーマを限定して募集しても、編集部の期待に添えるのではないか」と思い、各社に今回ご提案させていただきました。


思い入れはたっぷりと!意味のあるエロ、キャラクター設定はしっかりと
――応募する作品に期待するポイントどころ、どんな作品だと「おっ!」となるか教えて下さい。

ビーボーイ:感情面の流れがしっかり書かれている作品を読みたいと強く希望します。出会って、恋に落ちて、色々あり、でもあなたなんです、というこの流れが書けているかどうかが凄く大事です。

弊社に投稿されてくる作品の中には、キャラクター設定もストーリーも良く出来ているのに、キャラクター達が恋愛していく過程がすっ飛ばされていたり、突然レイプまがいのエロが始まったりというものが結構多いのですが、そうでなく、相手を思う気持ちの最大の表現としての『意味のあるエロ』が必要です。

読んでいて『ああ分かる』と共感できる過程を丁寧に書いた作品は、選考者の目を惹き高評価のポイントになりますね。

ルチル文庫:期待するポイントはテンプレート通りの話でなく、投稿者さまならではのエピソードが書かれているか、です。それが見えると『この人は汎用性が高い作家さんなんだな』と分かります。ストーリーの起承転結を整えることに気を配りすぎてしまい、形はできているけど書きたいことが書ききれなかった、という作品は印象に残りにくいです。

逆に、多少文章に難があっても『ここは思い入れたっぷりに書きました』という場面が二、三あれば『じゃあ他のパターンも出せるかな?』と期待が高まり、他愛もない場面であっても、LOVEエピソードが細かくネチネチ書いてあると『あっ、やる気があるんだな』と凄く伝わります。

本筋にはあまり関係なさそうなエピソードなのにすごい丁寧に書いている、という作品は『おっ、素敵なLOVEエピソードを何個も持っていそうだ』と投稿者さまへの興味が沸きます。あとは一作入魂の勢いで『この投稿者さんはこの一作を書き上げたら倒れるのでは…』と心配になるぐらい、これで燃え尽きるんだ……!という勢いで書いて下さっている投稿者さまの熱意のある作品は、実はその思いが選考者には物凄い伝わっています。

夏のセミのように全力でミーン!と鳴いている!と思わせるような作品は大好きなので、評価したくなります。繰り返しますが、そのぐらい熱量を持っていると『もしかして他の題材でもこの人いけるのかもしれない』と強く感じます。

ディアプラス:ディアプラスは『魅力的なキャラクターを作れているか』の部分を重要視します。とにかく、キャラクター重視です。エピソードや展開というのは、実は編集者と相談して作れる部分もあるんです。でもキャラクターだけは作家さんの中からしか出て来ないもので、どんなに編集者と一緒に直そうとしても魅力的にならないものは、ならないんですね。

なので、その魅力的なキャラクターを生み出す力を持っているか、の部分を見たいです。キャラクターありきで動いていく作品は、弊社ではおっ……!と高ポイントになります。そういった作品は読みやすいですし、引力のある小説になるんです。

そしてそのキャラクターのままで、ちゃんと濃厚なエロをしていて欲しい。攻と受がただ絡み合っているだけでなく『このキャラクターだから、エロの最中この台詞なんだな』という説得力のある描写が必要です。ジャンルはお仕事モノではありますが、ただの職業小説でなく、キャラクターが反映された濃厚なエロが書かれていると高ポイントです。

あと、大事なのは制作期間。弊社はいつも応募用紙で『この作品は何日位で書き上げましたか?』という質問をさせていただいています。ルチルさんとは逆になってしまいますが、理由は今後お仕事として続けていただく時に『デビュー作はすごく面白かったけどそれを一年かけて書きました』では、続けていけない。この作品をそんなに期間をかけて書いたのか……となると評価は下がります。情熱はもちろん必要ですが、やはりある程度お仕事として割り切り、自分をコントロールできる事が必要です。一定のクオリティを一定のペースで量産していけるのかは、とても知りたいところです。

――今回の大賞募集の〆切期間は文字数に対して期限がタイトのような気もしますが……

一同:いや、そんなでもないです。商業のプロ作家としては普通のボリュームです……!

エブリスタ:デビューはゴールではないですから。そのあともプロとして継続的に活動していっていただきたいですからね。

一同: (頷き)


対応力、作品に鮮度があれば年齢制限は一切なし!

――では次に、アマチュアでBL小説を書いている中で応募する年齢制限があるか気にしている方も比較的多いようにも思いますが、その辺の実状はどうなのでしょうか?

ディアプラス:ディアプラスは年齢制限なしです。ただ、同じクオリティレベルの作品が来たときは年齢が若い方を上にします。今後の将来性を見込むと、そういう順位付けになりますね。

――いま現在の作家さんの年齢層はどんな感じですか?

ディアプラス:20年前くらいは二十代半ばくらいがメインでしたが、現在は三十代がメインです。二十代ですと、若いな、という印象になります。

ルチル文庫:弊社も年齢制限はなしです。とは言え、文章の中で『もう今それ使われてないだろう…』みたいなワードを今も流行っている感じで使っているとなると、若い方でも感性がある地点で止まってしまったのかな、と不安になりますね。でも、逆に流行り廃りを感じさせない普遍的な表現の文章であれば、実年齢が何歳であっても別に何の問題もないですし、やはり文章の地力があればあるほどむしろ良いですね。作品自体に瑞々しさがあり、鮮度が保たれていることが大切だと思います。

ビーボーイ:ビーボーイもまったく同じで、特に年齢制限はないです。ただ、ディアプラスさんと同じく、クオリティレベルの同じ作品が来たときは年齢が若い方を優先します。若い方ですとこれから伸びしろや、頭の柔らかさ、これ以降も長く頑張ってもらえそう、といういろいろな思いが正直あるので評価したくなります。

でもそれも、対応力があるか無いかの部分なので、実際のところはルチルさんがおっしゃっていたように読み手さんや時代に合わせた作品が書けるかどうかのところが大切だと思いますので、実年齢は特に意識していません。

――なるほど、実年齢というよりも、対応力、作品の鮮度ということですね。

ビーボーイ:これはそういう意味の質問だったんですね(笑)、すごい若いけどエロの場面を書いて応募しても大丈夫なのか心配しての質問かと思っていました(笑)

一同: (爆笑)

エブリスタ:「BL小説」といっても、R18のみの募集ではないので、15歳や18歳のクリエイターさんが書いても別に問題はないと思いますよ。才能が爆発しているのであれば、若い方にもチャンスはあるので、幅広い年齢層の方々に応募していただきたいですね!

ルチル文庫:逆に上限の年齢層としては、いったん子育てや色々なことでBLから離れていた方が一段落して、また時間もできたので戻って来られて応募される方なども実際いらっしゃるので、本当に年齢制限に関しては上下関係なく挑戦してくださるのを期待します。


BL界の薩長同盟!? 業界初のライバル同業者座談会!
――通常、各出版社、新人作品募集は巻末等に記載された応募方法で編集部個々での募集が多いですが、今回合同で、エブリスタで一斉に募集した理由とはなんでしょうか?

エブリスタ:エブリスタでもBLは人気のジャンルで、作家さんもたくさんいらっしゃいますし、ふだんエブリスタ外でBLを書いている方にも応募していただきたいなという思いで、この「BL合戦」を企画しました。逆に皆様がよくこの企画に乗ってくださったな、という思いもあり……。

ディアプラス:いまBL小説業界全体が厳しい状況なので、必要とあらば手を取り合って業界自体を盛り上げたいというのが本音です。弊社でも年二回募集をしていますが、年々厳しくなっていくので、何か注目されるきっかけがあったら良いなと思いまして。また他の会社の皆さんが参加されることも聞いて『うちも参加したい!』とこの企画に参加しました。

ルチル文庫:うちはそこまでの危機感を覚えずに参加したのですが、やはり出版社ができることとエブリスタさんができることは役割的に違うじゃないですか。出版社に足りないのはエブリスタさんの能力、と思って、なら乗っかって行こう、乗っかりたいな、と(笑)

エブリスタ:ありがとうございます。それはWEBでの拡散力だとか、そういった部分でしょうか?

ルチル文庫:そうですね、色々ありますがすごくその部分は重要な要素のひとつだなと思います。

エブリスタ:Wordで原稿を書いてプリントアウトして、それを出版社さんに郵送で投稿している方々と、WEB上で小説を書いている方々、両方いらっしゃいますよね。もちろん両方に投稿している方もいるとは思うのですが。「WEBだけで完結している才能」は増えているのではないかと思います。

ディアプラス:確かにpixivなどWeb上で人気のある作家さんの作品を『読んでみよう』と思って見てみましたが、ちょっと量が多すぎて追いつかないんですね。ですので、投稿者の方のほうからいらしてくれるならチャンスですので、やってみよう、と。


ビーボーイ:ディアプラスさんが先ほどおっしゃったように、残念ながらBL小説業界も本当にいま段々縮小していっている流れを感じています。エブリスタさんからお声掛けいただいた時も、何社さんくらい集まるのかな?と最初は思っていましたが、フタを開けてみたら物凄い数の出版社さんが参加されていたんですね。

今回のこの企画でお祭りのように盛り上がることができたら、このジャンルが再注目されるきっかけになったり、エブリスタさんが新たな創作者さんの泉になるきっかけになったりするんじゃないかと思いました。エブリスタでこんな楽しそうな企画があるなら、お祭り参加するしかないでしょ!という感じで、参加しました。

もしかしたら一昔前では、このようにBL出版社同士で語りあうという場が設けられるなんて、考えられなかった事なんじゃないでしょうか?

――それはすごいですね、BL界の薩長同盟ですね!

一同: (笑)

エブリスタ:二十年前だったら出版社さんのところに持ち込まれていたかもしれない作品がWEB上にある、という側面は実際にあって。そういった作品をしっかり吸い上げていきたいという意向はあります。

――今までエブリスタで非BL作品を投稿していた人にも挑戦してもらいたい意図はあるのでしょうか?

エブリスタ:エブリスタとしては挑戦してもらえたら素晴らしいな、とは思っています。海のものとも山のものともつかぬところからの爆発力、というのもありますから。でも出版社さんからしたら、「一度うちの文庫を読んでから参加してほしい」とか、そういった要望はありますか……?

ルチル文庫:いや、特にそれはないです。ですが、うちの文庫というか前述したように一般の作品とBL小説ならではの乖離はありますのでどの出版社さんでも良いので、一度BL小説を読んでああBL小説ってこんな感じ、というのを頭に入れてから作品を出した方がもしかしたら良いのかも知れませんね。

エブリスタさんのところに掲載されているBL小説等を読んでいただくだけでも充分に理解してもらえると思います。

エブリスタ:この座談会で話されたポイントや注意点も、結構核心をついてますよね。よく読んで、センター試験対策のようにしてもらえたら……(笑)。

――ある意味、BL新人大賞の赤本みたいな。


デビュー後は手厚くお世話します!色んな人達に包まれた作家に

――入選した作家さんは、その後デビューまでどのような経緯をたどっていくのでしょう?

エブリスタ:大賞受賞作、および入選作は書籍化を検討します。もちろん各出版社さまの担当がつきますので、良い作品作りに向けて活動していただくこととなりますね。
今回の一作目だけでなく、これからのBL小説を担っていける、ずっと継続的に書いていける作家さんを見つけたいと考えています。

ディアプラス:入選後は担当編集が付きますので今後のお仕事についても継続してお願いする形になっていくのですが、エブリスタさんで大賞を受賞した場合は、エブリスタさんでも読めてこちらでも、という形になると思います、でも原則普通の募集でデビューした新人さんと同じ待遇です。次の話の相談をして、雑誌なり単行本なりで依頼して書いてもらう形ですね。

エブリスタ:エブリスタで作品を読んでファンになる方もいれば、出版社さんから出た本を読んでファンになる方もいると思います。いろんな読者に包まれた作家さんになっていってほしいですね。


自分の中の萌えを思いきり!上手くやろうと思わず本気の自分を見せて
――最後に改めて、各編集部の意気込みとメッセージをよろしくお願いします!

ビーボーイ:いつでもそうですが、とにかく面白い作品に出会いたいなと思っていて。BLを書いている方はBLを読んでいる方だと思うので、ご自身が『こんな小説があったんだ、楽しい!』と思う気持ちと編集部は同じです。自分の萌えをぶつけてくれる作品を募集しています!

ルチル文庫:上手くやろう、と思わないで本気でこれが書きたかった!自分が書いていて楽しい!と思えるような作品を出してもらいたいなと思っています。よく聞かれるのが『今何が流行ってるんですか?』や『どういうのがウケますか?』という言葉なんですが、いや、投稿時代しか書きたいものはもう書けなくなると思うので、本気のキミを見せてね…!とお伝えしたいです。よろしくお願いします!

ディアプラス:選考する人間は一番目の読者です。だからその人達に向けて『どうだ、面白いだろう!』というものをまず書いていただきたいです。それから、やはりプロを目指しているのであれば『プロになることへの覚悟』をして投稿してきてもらえたらと思います。選考側も本気で選考しているので、キチンと今後小説家としてやっていきたいという気持ちのある方とお仕事したいですね。

エブリスタ:プロとして成長できる環境は揃えているので、覚悟してやってきてくれれば、手厚くお世話します!ということですね(笑)。BL出版の超大手が勢揃いする「天下分け目の」大募集ですから、本気で天下を獲る気迫で!! たくさんの方々に応募してきていただけたらと思います!!

想像以上に各編集部の生の本音と、聞いているうちに(応募する時にこれは重要なのでは……!?)とドキドキするような話が満載でアツかった、「BL合戦」夏の陣・出版社座談会。夏の陣に参戦する方は是非参考にしてみてはいかがでしょうか?

[取材・文/加藤日奈]

>>天下分け目の BL 合戦 夏の陣/秋の陣

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