エブリスタ初!10社合同・史上最大級のBL小説新人賞「天下分け目のBL合戦 夏の陣/秋の陣」参加出版社が集まった合同座談会、第二弾!
8月から始まった「エブリスタ初!10社合同・史上最大級のBL小説新人賞『天下分け目のBL合戦 夏の陣/秋の陣』」。いよいよ合戦も後半戦!
10月から募集スタートの、秋の陣に参加する各社のうち、今回はルビー文庫、シャレード文庫、キャラ文庫3社の編集部員たちが一同に集合。BL小説出版社同士ならではの様々な内容が明かされた座談会に、アニメイトタイムズが再度お邪魔してきました。
『説明描写に終止せず、情景描写と心理描写のバランスを意識して』『好きなものを書く事が、一番良いものが書ける』『読者が注目しているジャンルは?等々分析し客観視することが大切』など、今回秋の陣座談会に参加した出版社独自の視点でのオーダーもあり、夏の陣に引き続き様々な出版社ごとの個性に彩られた発言に注目です。
天下分け目の大勝負、ついに後半戦突入。情報をたくさん盛り込んでお届けします!
――夏の陣を経て、現段階BL合戦はどのような動向でしょうか?
エブリスタ:告知直後からかなりSNS上で話題になり、アクセス数も上昇したりと反響は良かったです。「エブリスタ」全体の急上昇ランキングにBL合戦参戦作品が沢山載っていたりと、読者の方も楽しんで読まれているのかなと思われます。
まだ審査もこれからですが、またこのあと何作も継続して書き続けられる才能と出会えれば良いなと思っています。
他の作品とは違う、作者独自の世界観を作り出すことが出来るならば、もはやそれはファンタジーである!
――それぞれの社が、今回募集したジャンルをそのテーマに決めた理由はなんですか?
ルビー文庫:ルビー文庫は『子持ち/花嫁/ケモ耳』です。このジャンルに決めた理由としては、シンプルに弊社で今いちばん売れているジャンルだからです。
元々弊社の作品は甘々で爽やか、シリアスよりも軽めのラブコメで、読後感がサラリと心地よいものを定番としてやっていて、その中でも特に花嫁もの、子持ちものは人気が高いです。
なので、今回もそこでいこうか、という話になりました。ルビーを買ってくださる読者様は比較的、好きなジャンルがしっかり決まっているので、ならば冒険するよりもきちんといつも通りのものを募集しましょうと。
今回はWEB小説からの募集で、少し雰囲気が違うと思うのでその新しさも見てみたい、という部分もあり、その中で弊社の人気ジャンルをどう描かれてくるのかを期待しています。
シャレード文庫:シャレード文庫は『ケモノ・人外/オメガバース』です。ルビー文庫さん同様、ケモノ・人外に関しては弊社で手応えのあるジャンルなので、まずそこは行きましょう!と決めました。オメガバースは、他社様がたくさん出されていて「いいな、弊社もやりたい!」という少しミーハーな気持ちが動きまして(笑)、募集させて頂きました。
――シャレード文庫さんはオメガバースものは出版されていないのですか?
シャレード文庫:確固たるジャンルとしてのオメガバースものは、まだ一作も出しておりません。今回、エブリスタさんのところで投稿されている方々は課題やジャンルを押さえて書くことが得意な方が多いと伺ったので、そこを楽しみに今回参加させて頂きました。
キャラ文庫:キャラ文庫は『ファンタジー/センシティブ』です。弊社は今回の企画にエントリーするのが他社様よりも遅く、あらかた皆さんがジャンルを出されたあと「ではキャラはどのジャンルが良いだろう」と編集部内で、弊社のヒット作品など色々分析してみたところ、前述のジャンルに決まりました。
『ファンタジー』と言っても「剣と魔法の世界」「異世界」という捉え方でなく、「他の作品とは違う、別個の独自の世界観を作り出すことが出来るならば、それはファンタジーである」という定義づけにしました。要は投稿者の方が一から作品の世界(登場人物、世界設定、舞台装置など)を作り上げたオリジナリティのあるものが読みたい、という思いからファンタジーを選びました。
『センシティブ』については学園ものの心のヒダを描いている作品など思い描かれるかと思いますが、決してそれだけではなく、読者の心を揺さぶることができれば、それは『センシティブ』である、と。感動させられる、ハッとさせられる、考え直させられる、色々ありますが『人の心を動かす力』を持った作品に出会えるのを楽しみに募集しました。
説明描写に終始せず、情景描写と心理描写のバランスを意識して。好きなものを書く事が、一番良いものが書けることを忘れずに。
――応募してくる作品に期待するポイントどころ、どんな作品だと「おっ!」となるか教えて下さい。
ルビー文庫:説明描写に終止せず、情景描写と心理描写のバランスが取れている作品は選考する際に読みながら「おっ!」となります。応募してきた作品を今まで見ていると、どちらかに偏りがちな作品は比較的多いです。
片想いの心理描写が多く、それ以外の部分をそぎ落している作品、逆にファンタジー系だと世界観の説明を延々と書き「なぜこの二人が恋して結ばれたのか」が不明な作品など両極端な場合が多く見受けられます。
その両方の要素を2軸として、上手く成り立たせて作品が投稿されてくると「ああ、この作者は上手い」という印象を受けるので大きなポイントどころとなります。
さらにもうひとつ、弊社のレーベルカラーが『甘めで軽め』と話しましたが、情景描写の部分まで省かれてないがしろにされがちな気がします。会話のテンポが良くライトな作品でも、押さえるべき骨太な土台の情景描写の部分はきちんと成されていることが大切です。
シャレード文庫:基本的に弊社に応募していただく場合には、弊社のレーベルがどういった内容の作品を出版しているか見ていただき、商業的意識を持ちつつ投稿していただくのが、もしかしたら一番の近道なのではと思っています。自分の実力を見て欲しい、自分の好きな物を投稿する、それも良いと思われます。
しかし、例えば既存のジャンルや、今回の募集ジャンルのひとつ『ケモノ・人外』など決められた枠の中で、いかに自分のカラーを出してくれるか。そういった部分があると良いと思います。「今、読者の方々がどんな物を読みたいのか」という事も意識できる分析力を持っていることも大変大事なポイントです。
――プロとして書いていく上で客観視出来る冷静さということですか?
シャレード文庫:はい。新人作家としてデビューしても、今新人作家の作品は中々買っていただきにくいのが現状です。そこで興味を引くためには、読者の皆様が注目しているジャンルは何だろう?と分析して客観視することが大切です。
一度デビューしても続けていくためには「自分はどのような作品を出していけるのか」という冷静な視点を持っていた方が良いと思います。デビューしたあとプロ作家を続けていけるかは、やはり(売り上げの)数字次第になるので、プロ作家として継続していける段階に到達するには、人気のジャンルを書くことが出来るのか、またはネタの鮮度がいいものでないと、というのはあると思います。
エブリスタ:夏の陣の座談会でも同じ話題が出ました。最初の入口として「ジャンルに即して書ける能力」は必要だとして、その後作家としての個性やカラーが育っていき、愛読者の方々が増えてきたら、バリエーションを効かせて好きなものを書ける、ということでしょうか?
シャレード文庫:しかし、その作家としてのカラーが育っている時点で、好きなものを書いているということになりますよね。
エブリスタ:なるほど、たしかに。
キャラ文庫:売れ線のオーダーに応じて、器用に書けるというテクニカルな面で上手な方もいらっしゃいますが、基本的には本人が好きなものを書くのが一番良いものが書ける、と弊社は思っています。
ルビー文庫:それらを踏まえて今回、各レーベルのカラーを見て、ジャンルを設けているので、自分の好きなものを書かせてもらえそうだと感じた出版社に応募してもらうのが良いと思いますね。
キャラ文庫:プロ作家は自分の好きなものを、より多くの方々に共感してもらえるような伝え方で提供するということだと弊社は考えています。好きなものでないと、例えば時代物を書くにしても時代考証や、下調べ作業などはできないはずです。エネルギーが出て来ないと思います。
シャレード文庫:ただ、自分の中で熟成させすぎて「書いている人は楽しそうだけど、伝わってこないぞ」となっていると、ちょっと問題があると見なしての評価とはなります。
――では次に、応募する年齢制限があるか否か、その辺の実状はどうなのでしょうか?
シャレード文庫:特に年齢制限は上限、下限ないです。今BL小説を読んでいる読者の年齢層も段々上がっていて、若い層が入ってきていないという全体像もあります。
そんな中で弊社の場合は投稿者さまの年齢も上がっており40代の方、50代の方もいらっしゃいます。そういった中で30代や、まれに20代の方が作品を投稿されると嬉しく思います。
キャラ文庫:作品のクオリティは年齢で測れないですね。仕事を一緒にしていくにあたって、色々な事を相談するときに例えば一旦作っているものに対して、もう一回フラットに見つめ直せるか、考え直せるか。そのように考えの転換ができる方であれば、年齢にはこだわらないです。
ただ年齢が高くなると伸びしろや物事の距離感、捉え方も定まってきていて、大きな思考の転換は難しいという気持ちもありますが、その部分は個人差があることなので、適応力や柔軟性がある方であれば全く気になりません。
ルビー文庫:弊社も年齢制限は設けてはいません。ただ先ほどのキャラ文庫さんのお話にも重複してしまいますが、年齢が上がると自分の中で確固たるものを持っている方が多いので、編集側のリテイクに応じてもらえるか、という心配はあります。
ただ、これも個人差はあるとは思いますので、編集側のリテイクや提案に、柔軟に対応して直してくれる方であれば、年齢問わずご応募いただきたいと思っております。
あとは単純に、BL小説の登場人物は20代前半や10代後半の男性たちが多いですよね。それを考えたときに口調なり、単語のチョイスなり、作品の世界観との乖離が見られると厳しいです。単語のチョイスは作家自身のセンスなので。
――無理のない範囲で作品の鮮度が保たれているかどうかのラインという事ですね。
ルビー文庫:そうですね、年齢というよりも作品全体の瑞々しさがあるかが大切です。専業で書かれている方と、会社勤めと並行して書かれている方も文面やお話していて雰囲気が違う部分もある程度は感じますし、引き出しもまた変わると思います。
エブリスタ:会社なり、人付き合いなり、色んな人と触れ合ったり関わり続けることで、作品中の単語や会話の鮮度を保ちやすいということでしょうか? なんだかこれ生鮮食品についての話みたいですね(笑)。
キャラ文庫:そもそも、作品自体にあまり鮮度ばかりが際立つような言葉を使わない方が良いのではないかとも思いますね。鮮度がなくなると、一気に古い印象になってしまいます。
ルビー文庫:確かに。十年後に使われている単語なのかどうかという部分は見ます。そこを見る編集者と、気にしない編集者といますので、人によって違いはありますが。
エブリスタ:要は文章のバランス感覚ということですね。
シャレード文庫:こういった流れですが、弊社はもう年齢制限は全く気にしません。特に最近は投稿する方も50代の方も多いですし、逆に読み手と書き手の年齢が近づきつつあるので読み手の求めているものをそういう作家さんで提供し合えるのかなとも考え始めています。
そして弊社の出版しているものも、学園ものは多くはありませんが、その辺りは心配しないで投稿していただけたらと思います!
――先ほど挙がっていた担当の方とのリテイクなど依頼がスムーズにやり取りするには若い方のほうが良い、などはないのですか?
シャレード文庫:その部分は個人的な性格によるところなので、特に気にしません。作品内の会話のテンポと流れさえ何とかなっていれば、問題ないととらえています。
そして弊社は作品同士が競り合う、という形式でなく、良い作品であれば「これは面白そうな作家さんだから、ちょっとやってみましょうか」となり、お声かけをする形です。比較するのではなく個々の作品に対して絶対評価の形を取っています。
書き手の手慣れや、話を進めやすいように登場人物にさせているラブシーンは、浮いて見えるのでご注意を…!
――天下分け目のBL合戦に参加する意気込み、また応募される方々へのメッセージやアドバイスはありますか?
ルビー文庫:弊社は今回このBL合戦に参加することに、実は最初迷いがありました。ルビー文庫は25周年を迎え、タクミくんシリーズ、富士見シリーズなどが立ち上がった頃からご愛読頂いている読者層が多く、どちらかというと保守的なレーベルです。電子書籍よりも紙媒体で、という方々が比率としては多いですね。
ですが、今回のこのBL合戦はWEB小説からの応募なので若い読者向けという印象がありました。果たして弊社が名乗りを上げた時に受け入れて読んでいただけるのかという不安がありましたが、逆にこの保守的な面を吹き飛ばしてくれて、弊社のレーベルを今後引っ張っていってくださるような勢いのある作品を生み出してくれる方と出会いたいと思っています。
25周年と長く続く弊社のルビー文庫は参考例がいくつかあって、前述のタクミくんシリーズなり、最近では極道さんシリーズなり売れているジャンルや作品がはっきりとわかりやすくなっています。
そのため、悪くいうと安易に売れ筋の作品を見て「それっぽく書いていけば編集部受けがよいのかな」と誤解も受けやすいですが、そうではなく、レーベルの持つ雰囲気も大切にしながら、新たな風を吹き込む「これはちょっと他の人とは違いますよ」という色づいた部分を見せて頂けたら嬉しいです!
キャラ文庫:弊社はどちらかというと、今回のBL合戦でBL小説業界全体が盛り上がって欲しいというのが一番にあります。もちろん弊社でヒット作が生まれればそれはありがたい事ですが、例えば他社さまでヒット作が出ても、それでまた「じゃあ新しいのを自分も書いてみよう」という土壌になるんです。
出版社はどうしても読者層も限られた部分があるので、そういった意味でエブリスタさんのコンテンツの力をお借りして、これまで弊社の小説なり、BL小説を読んだことがなかった方々が、読んでみよう!となるのが一番だなと思っています。
さらに、これまで投稿したことのない方々が書いてみよう、と応募してくださるならとても嬉しいです。そんな中で弊社を選んでいただいて、オリジナルの世界観が読める作品が来れば何よりだと思っています。
エブリスタ:BL業界が盛り上がると良いなという部分に関連して、エブリスタでも今後継続的に企画をやっていきたいと考えています。「秋の陣」で今回のBL合戦は終わりますが、今後のBL業界を盛り上げるために、弊社も引き続きさまざまな形で貢献していけたらと考えています。
シャレード文庫:弊社はストライクゾーンが広いので、気軽にご応募していただければと本当に願います。作品の中で最終的には恋愛面がどれだけ深く書けるか、という部分が一番大切であり、BLの楽しさや喜びはそこに尽きると思うので、そこに至るまでのLOVEエピソードをラブシーンも含め、しっかり書き込んで是非素敵な作品にしてください。
――秋の陣も、各社ラブシーンは必須ですね。
エブリスタ:夏の陣の座談会では、人格を保ったままラブシーンを書いてほしいという意見もありましたね。突然ラブシーンだけ人格が変わったようになると萌えない、という(笑)
キャラ文庫:ラブシーンを書くのが手慣れになってしまっていることはありますね。キャラクター設定をしっかり作っていれば、その人物だから言う台詞、その人物だからする仕草、ラブシーンの段取りなど、絶対に他の作品とは違ってくるはずですが、そこで書き手が進めやすいようにキャラクター達にエッチをさせてしまうと、ラブシーンだけ浮いて見える、どんな別の作品を書いても同じようなラブシーンになっている、ということがありますね。
ルビー文庫:確かにものすごいお堅いキャラクターが突然甲高く喘ぎ出すと、作品として読んでいて困惑しますね。喘ぎが多い方が官能度は増しますが、キャラクター性をないがしろにはしないでほしいです。オメガバースものなどは別として。
――やはり始めにしっかり設定が決められているキャラクターありきで、話もラブシーンも、というのは基本ですか?
一同:もう大前提です、基本です。
キャラ文庫:投稿者の方でもラブシーンを書くのが好きという方は多いと思いますが、売れている人気作家さんほどラブシーンが一番難しくて大変、とおっしゃる傾向があります。
ルビー文庫:執筆の最後にラブシーンの場面を後回しにされる作家さんもいらっしゃいますね。
キャラ文庫:ぜひ必然性のあるラブシーンを成立させて欲しいです。ラブシーンの描写がきちんとできるのはとても大事なことです。
ルビー文庫:「絶対に何回か入れておかなければならない」ということで無理やりラブシーンを入れてある作品はすぐに分かりますね。ああ無理やりこの場面で入れたな、と気づきますのでなるべく気をつけていただければと思います。
まずは大賞を目指して。逃してしまっても、光る才能にはお声かけで迎えに参ります!
――では今後、入選した作家さんはどのような経緯をたどっていくのでしょう?
エブリスタ:今回の応募作でのデビューもありますが、「まだ荒削りだけど光るものがある」と判断した場合には、担当がついて見守りながら次の作品を書いてみる……という可能性もあります。大賞受賞者以外の方にもチャンスがある賞だと思います。
キャラ文庫:大賞を取った場合、受賞したものに手を入れて出版するかどうか、というのもありますが、基本的には弊社の作家さんと同じプロセスでお世話致します。担当がつき、題材から相談して執筆していただいて、書籍化を目指します。
今回の内容では合わなかったけれども、可能性があると判断した場合は、お声がけして新たな書き下ろし作品を依頼して相談で新しいものを作っていくというのは良くあることなので。逆に一作でデビュー!というのは稀で、成長過程を見守って、そのあとデビューまでアテンドする事になります。
エブリスタ:今回、大賞が取れなかった、担当さんがつかなかったとしても、コンテスト参加をきっかけにアクセス数が増えて、ファンが付いて……という前例もエブリスタにはたくさんあります。
新しい読者の方との出会い、作家さん同士の出会いなど、次の創作に繋がる力になるような存在として機能していけたらと思っています。
ルビー文庫:弊社も大賞受賞作には担当がついて、他の新人作家さんと同様に、書籍化やその後についても指導していく流れになります。
また今後はエブリスタさんのところで投稿されていた作家さんに弊社もアプローチをさせていただくことで、そのままエブリスタさんでの活動も続けていただきつつ、弊社の方でも担当をつけて執筆を依頼する、2軸で活動していただくのが一番かと考えています。
シャレード文庫:弊社ジャンルを選んで、その作品が入選した場合は他社様と同じく担当がついて書籍化していきます。
その次の書籍化後の処遇については作家さんのご希望に添っていきます。今後お付き合いしていく運びとなった場合、プロットを何本か出していただき、執筆のご相談を含め、共にやっていこうと考えております。
ボツネタ駆け込み寺、受け付けます!? とにかく作品を世に出し空気に触れさせよう
――編集部の方から作家さんに題材など提案したりすることはあるのですか?
シャレード文庫:提案することもありますが、だいたいいつも「他社さんからこれを断られちゃったんですけど、書きたい」って作家さんの方から持ってこられます。
エブリスタ:シャレード文庫さん、間口が広い!(笑)
シャレード文庫:昔、どこにも広告は出さなかったのですが、こぢんまりとHPに『他社で書けなかった、どうしても書きたいBL受け付けます・期間限定新人小説賞』(プロの方もどうぞ)みたいなものを設けたのですが、けっこうプロの先生が何人か、駆け込み寺のように投稿されていました!
一同:(笑)
シャレード文庫:ですので、弊社の間口はとても広いです。もうとりあえず才能を弊社にぶつけに来ていただきたいです。書き切って投稿しないと、とにかく何も始まらないので。
エブリスタ:意外と、本人が気づいていない部分で出版社が『ここが良いですよ!』となるケースもありますし、とにかく世に生み出して、外界の空気に触れさせるところがスタートだと、弊社も思います!
――実際のプロとして動き出したあと、作家さんご自身が気づかないところを編集部の方が気づいて伝えてあげることもあるのでしょうか?
シャレード文庫:作家ご本人が『自分は王道だ』と思っていて出してきたものが編集部で見ると『あれっこれ、人と違う』ということもありまして。気づいたのがここで良かったですね、ということもありました。
一同:(笑)
――最後に、夏の陣を踏まえてエブリスタさんから応募する方々へメッセージをお願いします。
エブリスタ:こうして各出版社さんが「新人作家さんを本気で発掘する」という気概を持ってやっていますので、とにかく気負わずに参加してほしいです。作品を見てもらえる機会はそう多くはないですし、しっかりプロを目指している方々にとってはまたとないチャンスだと思います。
エブリスタとしてもできる限り出口を見つけられるように色々手を尽くしますので、ぜひたくさんのご応募をお待ちしております。
[取材・文/加藤日奈]
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