『ダーリン・イン・ザ・フランキス』TVアニメ第3話 Play Back:仲間の犠牲によって明らかになったゼロツーの本気
2018年1月より放送中のTRIGGER×A-1 Pictures 共同制作によるオリジナル TV アニメーション『ダーリン・イン・ザ・フランキス』(ダリフラ)。本稿では、ゼロツー(CV: 戸松遥)のスゴさと恐ろしさが改めて垣間見え、ミツル(CV: 市川蒼)が大変なことになってしまった第3話「戦う人形」本編の内容を筆者が感じた印象と共に振り返っていきます。
3話もモノローグから始まった『ダーリン・イン・ザ・フランキス』。幼少期のヒロ(CV:上村祐翔)がコードナンバーしか持たないコドモたちに名前を付けてあげている。OP映像から考えても、これから先、とても重要になりそうな1シーンだった。3話では、コドモたちが戦う意味やコドモたちの置かれている状況、そして世界観が描かれていた。
窓から見える冷たいビル群(人が住んでいる感じもしない)。独りでの訓練を終えたヒロは、ヒロを待っていた(と思われる)ゼロツーを見つける。そして、ヒロをトリカゴの外へと連れ出すゼロツー。彼女のダーリンにだけ見せる可愛さは、戸松さんだからこそ出せるものだと思うし、動きや表情もとても可愛らしかった。
それだけに、街が見える外に出てからのヒロとの会話は、思わず入り込んで見てしまった。初めての外から見る街の景色に少し興奮するヒロと、それを「死んだような街」と言い切るゼロツー。明らかにいろいろな経験をしてきていて、いろいろなことを知ってしまっているという感じがする。
そして、「逃げちゃおうか? 私なら退屈な街からダーリンを連れ出してあげられる」と言う……。しかもここだけ上下に黒い帯が入り画面がワイドになる。それによって、風にたなびく髪と、美しくもあり儚くもある見たことがないゼロツーの表情がとても印象的に見えた。それはコドモたちの未来を知っているからなのか何なのか、それはまだわからないが。
市川さんの演技が抜群!さらにキャラクターたちの動きによる芝居にも注目
後半は都市を守るためへの試練、叫竜たちの戦いが始まる。ちなみにハチ(CV:小西克幸)とナナ(CV:井上麻里奈)は、ちょくちょく世界観の説明というか大事なことを言っているのだが、会話のテンポが良過ぎてさらっと過ぎ去っていってしまう。「叫竜たちはマグマエネルギー反応に引き寄せられ出現する」とか「十三都市はあなたたちだけの力で守っていくことになる」とか、ここでも結構大事なことをさらっと言っていた。
小型の叫竜を倒すべく出撃するデルフィニウムとアルジェンティアとジェニスタの3体。そしてコネクト値が悪く出撃できないクロロフィッツ。ここから、コネクト値が上がらないのは自分のせいではないと思って疑わないミツル(CV:市川蒼)の独壇場が始まる。
キャストインタビューでも語られていたが、市川さんの演技が抜群で、やたらと憎たらしい(笑)。そして前半にあったトリカゴでのシーンもそうだが、ミツルが話しているときの画の動かし方が本当に素晴らしい! この作品全体通して言えることなのかもしれないが、声だけではなく動きでもすごく芝居をしている。キャラクターひとりひとりの動きを見るだけでも面白いのだ。
調子にのってしまったミツルの運命は……
叫竜との戦いは、コドモたちの未熟さも出て、結果、叫竜をどんどん引き寄せてしまい絶体絶命のピンチに陥る。
そこで、ヒロが出撃を志願するが、ハチに却下されて、ゼロツーに「ミツルと行ってくれ」と言ってしまうのだが、それが迷いなのか、オトナに逆らえないだけなのか、ただ仲間を助ける最善の策を選んだのかはわからない。ただ、ヒロの弱さが出たシーンでもあった。
そしてここでも気になったのは、ゼロツーがナナに言った「またこの部隊全滅させたいの?」という言葉。先ほどの表情にも通じるが、何か知っていると確信するひと言だった。
そして「ヒロにできて俺にできないわけがない」理論で、ゼロツーとストレリチアに乗って戦場に繰り出し仲間を救ったミツル。だがその後、彼が調子に乗ったがために、ゼロツーの本気モードによって瀕死にさせられてしまうのだが、ヒロが特殊検体であることが、皮肉にも仲間の犠牲によって証明される結果になってしまった。
次週。この回で「乗る」と言えなかったヒロが、どんな決断をするのかというところが、やはりキーになってくるだろう。そして3話から見えてきたゼロツーの魅力、可愛さ。この辺もさらにパワーアップしてそうなので見どころだ。今のところ叫竜に勝てる気がまったくしないのだが、はたして十三都市のコドモたちが強くなるのかどうかにも注目していきたい。
[文/塚越淳一]
■放送情報
TOKYO MX:1月13日より毎週土曜23:30~
とちぎテレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
群馬テレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
BS11:1月13日より毎週土曜23:30~
ABC朝日放送:1月13日より毎週土曜26:29~
メ~テレ:1月13日より毎週土曜26:39~
広島ホームテレビ:1月18日より毎週木曜27:00~
BSS山陰放送:1月19日より毎週金曜26:18~
BBCびわ湖放送:1月22日より毎週月曜26:45~
※放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。
■主題歌情報
・オープニング主題歌
アーティスト:中島美嘉
曲名:KISS OF DEATH(Produced by HYDE)
作詞・作曲:HYDE
編曲:HYDE/Carlos K.
・エンディング主題歌
アーティスト:XX:me(キス・ミー)
作詞・作曲・編曲:杉山勝彦
■スタッフ
原作:Code:000
監督:錦織敦史
副監督:赤井俊文
シリーズ構成:錦織敦史/林直孝(MAGES.)
キャラクターデザイン/総作画監督:田中将賀
メカニックデザイン:コヤマシゲト
アクション監修:今石洋之
ミストルティンデザイン:中村章子
叫竜デザイン:岩崎将大
美術設定:塩澤良憲
美術監督:平柳 悟
色彩設計:中島和子
3Dディレクター:釣井省吾/雲藤隆太
3DCG:スタジオカラー/A-1 Pictures
モニターグラフィックス:座間香代子
撮影監督:佐久間悠也
音楽:橘 麻美
音響監督:はたしょう二
編集:三嶋章紀
制作:TRIGGER/A-1 Pictures
■キャスト
ヒロ:上村祐翔
ゼロツー:戸松遥
イチゴ:市ノ瀬加那
ミツル:市川蒼
ゾロメ:田村睦心
ココロ:早見沙織
フトシ:後藤ヒロキ
ミク:山下七海
ゴロー:梅原裕一郎
イクノ:石上静香
ハチ:小西克幸
ナナ:井上麻里奈
フランクス博士:堀内賢雄
■ストーリー
彼らは夢を見る。
いつの日か大空へはばたく夢を。
ガラスによって遮られたその空が、どれだけ遠いものだと知っていても。
遠い未来。
人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。
その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“鳥かご”。
コドモたちは、そこで暮らしている。
外の世界を知らず。
自由な空を知らず。
教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。
敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。
まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。
それに乗ることが、自らの存在を証明するのだと信じて。
かつて神童と呼ばれた少年がいた。
コードナンバーは016。名をヒロ。
けれど今は落ちこぼれ。
必要とされない存在。
フランクスに乗れなければ、居ないのと同じだというのに。
そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。
彼女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。
「――見つけたよ、ボクのダーリン」
●TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」×「アニメイトタイムズ」コラボページ
→https://www.animatetimes.com/darli-fra/
TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式サイト
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