「NEWおれパラップ」ではじまる10年目の“おれパラ”! 小野大輔さん・鈴村健一さん・森久保祥太郎さん・寺島拓篤さん出演、初日公演をレポート
2017年12月9日(土)、神戸ワールド記念ホールにおいて「Original Entertainment Paradise -おれパラ- 2017 10th Anniversary 〜Welcome to おれたちのパラダイス〜」の初日公演が開催されました。
「Original Entertainment Paradise」(以下、"おれパラ")は、ランティスレーベルの男性声優たちによる音楽の祭典。2008年に岩田光央さん、小野大輔さん、鈴村健一さん、森久保祥太郎さんの4名で始まった"おれパラ"は、寺島拓篤さんを加え、今年でちょうど10年目。
今年の"おれパラ"は、12月9日(土)・10日(日)に神戸ワールド記念ホールで、23日(土)・24日(日)に両国国技館で、全4公演開催されました。本稿では、初日公演の様子を"おれパラ"の歴史とともにご紹介していきます!
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定番のラップ曲でスタート!
色とりどりのペンライトでいっぱいの会場が暗転すると、これから始まるアニバーサリーイベントへの期待に、会場からは大きな歓声が!
ジャズライクなノリの良い音楽とともに、"おれパラ"の過去映像が流れると、会場からはまた歓声が起こり、映像が終わるとまたまた歓声が起こり、お客さんの期待値の高さが窺えました。
そこに、ホストメンバーの小野さん、鈴村さん、森久保さん、寺島さんの4人が、中央にポップアップで登場。OPの定番になっている「NEWおれパラップ」を歌います。
おれパラップは、その名のとおりラップで綴られるOP曲。曲は同じですが、内容は毎年異なっています。1人ずつパートがあるので、ちょっとした自己紹介やOPの挨拶のようになっているのもお馴染み。ちなみに"NEW"が付いたのは2014年。
途中「オレ、オレ!」と会場も一緒にコールする場面では、サイリウムが大きくステージに向かって振られていました。
「NEWおれパラップ」を歌い終え、森久保さんが「10周年という記念すべき"おれパラ"の10回目、納得いくまでかえしまテン!」と挨拶すると、鈴村さんも「最高の10周年の幕開けにしようぜ!」と挨拶。
さらに寺島さんが10回の「Yeah!」コール&レスポンス(途中、「シェー」が混ざっていましたが)で会場を盛り上げ、さらにリーダーの小野さんが「この10周年、みんなの力で素敵なアニバーサリーにしようぜ!」と会場を盛り上げ、最後はやっぱり定番の「オレ、オレ!」の大合唱でOPを飾りました。
テーマは"Original", "Entertainment", "Paradise"! 寺島拓篤さんステージ
ここからは各ホストメンバーの個別パート。誰が出てくるか事前にわからないのも、この"おれパラ"の醍醐味のひとつです。
ワクワクしながら待つ初日のトップバッターは、寺島さん! 舞台中央に客席に背を向けたソファが出現。ゆっくりと回転したソファに座る寺島さんは、不敵にかっこよく微笑んでいて、会場のテンションも一気に上ります。
会場は寺島さんのカラー、黄色一色。このカラーが定着したのは、2015年、初めて寺島さんがホストメンバーとして加入した年に掲げた旗の色です。
1曲目は、神戸公演初日の3日前・2017年12月6日に発売されたばかりの新曲「ID」。1曲目にぴったりのかっこいい"ザ・ライブ!"という雰囲気で、バンドメンバーの生演奏とともに会場を温めました。
1曲歌い終えた寺島さんは、「"おれパラ"10周年、おめでとうございます&ありがとうございます!」と挨拶。自身の5周年ツアーから"おれサマー"を経て、ここまで続いていたと語りました。
すごく悩んだというセットリストの2曲目は、単独ゲストとして初めて"おれパラ"に出演した時にも歌っていたという、「C.M.K. 〜コズミックナイト〜」。軽快で楽しくなる曲で、みんなで手拍子を入れながら堪能。続けて3曲目「magic words」のイントロが流れると、会場からはワッと喜ぶファンの声もあがり、歌い終えると拍手が起こりました。
実は、3曲目の「magic words」は、寺島さんの1stシングル。「これから冒険に出る人の背中を押すような、これからの11年目以降の"おれパラ"の背中を押すような、曲になればいいなと思って」選んだのだそうです。
また、漫画やアニメが好きで、好きなキャラクターをモチーフに曲を書く事が多いという寺島さんですが、7thシングル「ID」に収録されている3曲は、"おれパラ"の"Original", "Entertainment", "Paradise"を各テーマにして作ったのだとか。1曲目「ID」は自身のオリジナルとは何か考えて作詞したことを明かしました。
そして、残りの2曲を披露。まずは、なんと鈴村さん作詞、森久保さん作曲、コーラス小野さんという、最高にエンターテインメントな4曲目「KimiKimiShake 〜feat.D〜」!
コーラスが小野さんなので、小野さんが時々モニターに登場して歌ってくれます。会場も小野さんに負けないくらい声を上げます。
続けて最後の曲「WHAT A WONDERFUL WORLD!」。寺島さんが、"Paradise"をイメージして作詞・作曲したこの曲は、夢のある曲調で寺島さんらしい元気がたくさんもらえるような曲でした。
コーレスでたっぷり楽しませる鈴村健一さんステージ
「ただいま神戸!」と登場したのは、鈴村健一さん。寺島さんと同様に、ソファに座っての登場です。ゆっくりと回転して正面を向いた鈴村さんは、会場に向かって優しく微笑みます。会場は鈴村さんカラーの真っ青に染まりました。
1曲目は「故郷の歌を歌います」と「home sweet home」。サビでは鈴村さんと一緒に大きく左右に手を振り、会場がぐっと一体になるのを感じました。会場に語りかけるように歌う鈴村さんの伸びやかな歌声が会場に響き渡って、心地の良い空間に。
さらに続けて2曲目「HIDE-AND-SEEK」。TVアニメ『はんだくん』のED主題歌でもあったこの曲はコール&レスポンスが面白い曲で、会場の側が「もういいかい?」とコールして鈴村さんがレスポンスを返します。会場は「もういいかい?」「みんなで笑ったりしたい!」と大合唱。
さっきまで鈴村さんの伸びやかな声に聞き入っていた会場は、今度は元気に歌ったり身体を揺らしたりして、会場の空気がクッと変わるのが伝わってきました。
2曲を歌い終え、「10周年だからね、何かコメントを残してやろうと思ってここ数日考えていました」と切り出した鈴村さんですが、「でもね、ひとつも思い浮かばなかった」と続け、「この10年間、いつものようにこうやって"おれパラ"ができていること、これだけで充分幸せなんじゃないかなって」と"おれパラ"への強い思いを語りました。
少し目を潤ませながら、胸がいっぱいになったような表情を見せる鈴村さんに、長年"おれパラ"を見守ってきたファンは同様に感慨深い様子でした。
そして、3曲目は鈴村さんのデビュー曲「INTENTION」。この曲も「いーつも!」と会場からのコールが入る曲ですが、いつもよりずっと特別な思いがこもっている様子。心にまっすぐ飛んでくるような鈴村さんの声が響き渡ります。
"おれパラ"とともに、自身の音楽活動も10周年だという鈴村さん。アニバーサリーライブのタイトル"lo-op"には、実は「10-OP(10周年のオープニング)」という意味が隠されていたことを明かしました。
さらに、まだOPだということで、来年も精力的に活動をしていくことを宣言! ベストアルバムを制作中であること、恒例になっている夏の河口湖「満天LIVE」を開催することを発表!
4曲目は「NAKED MAN」。2017年1月25日に発売されたアルバムの表題曲で、1970年代を彷彿とさせる派手な曲で、会場もノリノリです。
続けて最後の曲は「SHIPS」。鈴村さんのライブ鉄板曲といっても過言ではない、会場が「Wow…Wow…」とたっぷり歌う曲です。曲後半には、「男子だけ」「女子だけ」「サンタの帽子の人だけ」など、条件指定のコーレスタイムもあって、かなり盛り上がる一曲。会場中の大合唱で鈴村さんのステージは終了しました。
1月発売の新曲も披露! 小野大輔さんステージ
3人目は、リーダー小野さん。同じくソファーでの登場です。ダンサーさん4名(チームD)を従え、1曲目は「熱烈ANSWER」。
小野さんの初アニメタイアップ曲で、『バトルスピリッツ ブレイヴ』のEDでもありましたが、今では人気のダンスナンバーになっているこの曲。観客もバッチリ踊ります。さらに、間奏のかっこいいダンスには、会場から溜息にも似た大きな歓声が。
続けて、「ROSA 〜Blue Ocean〜」。会場は一気に常夏の空気です。まだ比較的新しい曲ですが、会場には踊っている人がたくさん! "おれサマー"でも言っていましたが、小野さんのダンス曲は「みんなで踊れる」のが魅力のひとつになっています。
2曲を歌い&踊り終えると、緑に染まった会場からは「おのでぃー!」と大きな声がたくさん聞こえてきました。そんな会場に、小野さんは「もす!」と挨拶。「もす」は小野さんの1stミニアルバム「ひねもす」から生まれた定番の挨拶です。会場も「もす!」と返します。
さらに、「あわてんぼうのサンタクロースがいっぱいきているね! めりーくりすもす!」と小野さん。実は"おれパラ"はクリスマス頃の開催がとても多いので、サンタコス・サンタ帽をかぶった人がいっぱいいるのも特徴のひとつになっています。2010年(3周年)の"おれパラ"が最初のクリスマス回でした。
神戸公演が始まったのは、2012年。小野さんは、神戸公演が5周年であることにも触れ、「もうここは、約束の場所なんですよ」と語りました。
もともとの"約束の場所"は、「眠るものたちへ」の歌詞ですが、「Galaxy Bus」や「UNITED FLAG」にも登場するキーワードのひとつ。2周年の公演からずっと続いている両国国技館を指していたのですが、5年続いた神戸ワールド記念ホールも約束の場所だというわけです。さすがはリーダー、"おれパラ"の歴史をとっても大事にしているのが伝わってきました。
さらに、小野さん&"おれパラ"ファンにはおなじみのダンサーさん"チームD"も紹介。今回は、小野さんのダンスを当初から支えてくれていた、バックダンサーを引退したOCHIさんも限定復帰してくれたことも明かしました。仲良しの"チームD"がサプライズでくれたくす玉も紹介し、また、会場が一緒に踊ってくれていたことにも感謝して、「神戸ワールド記念ホール全体が"チームD"だ!」と会場を沸かせました。
3曲目は「Endless happy world」。この曲は、2018年1月31日発売の新曲で、アニメ『学園ベビーシッターズ』のOP主題歌。自身初となるアニメOPタイアップ曲です。発売前の新曲をフルサイズで初披露した小野さん。優しくて、小野さん自身のような温かさが伝わってくる素敵な曲でした。
そしてこの新曲を引っさげて、2018年ライブツアーも発表! 昨年2016年に初めて単独ライブを開催した小野さんの初ツアー発表に、会場は大興奮です。6月に愛知、7月に大阪、8月に東京、全6公演を予定しています。
興奮冷めやらぬ中、4曲目は「Shinin' Days」。途中、「実際 神戸ワールド記念ホールで キミだけ想う」と歌詞を替えて披露。また、「その笑顔」の歌詞では、人差し指を頬に当てて首をかしげてみせ、会場からはその素敵な笑顔と仕草の愛らしさに歓声があがりました。
続けて最後の曲は、「モノクロの虹」。「この景色を、みんな絶対忘れんなよー!」と歌い上げ、所狭しとステージの上をくるくると駆け巡ってステージを後にしました。
2017年の見どころNo.1! 夢のCOVER企画はモノマネ大会!?
ここで、懐かしの映像を見ながらちょっぴり休憩。小野さんが、おれパラを卒業した岩田さんから2代目リーダーを襲名した映像には、会場からも歓声が上りました。この懐かしの映像コーナーは、各公演で別のものが流れるようです。
そして、お待ちかね今年の特別企画! 事前に投票してもらった「他のメンバーに歌って欲しいリクエスト曲」を歌う、夢のCOVER企画の始まりです。その日のトリを務めるメンバーのカバーをするとのことで、初日は森久保さんの曲を残りの3人がカバーします。
最初に登場したのは寺島さん。森久保さんっぽい服、サングラス、さらにはホウキのギターを持って登場した寺島さんは、「Let's get started」を熱唱しました。
会場は、寺島さんのカラー・黄色と、森久保さんのカラー・ピンクの2色に染まっていて、曲はロックなのにファンシーな雰囲気に包まれている不思議な空間となり、観客も笑顔を見せます。最後は、ちゃんと「Yeah!」と会場とのコーレスも忘れません。
続くは小野さん。なんと小野さんは、森久保さんが実際に着ていた衣装を小物まで揃えての登場です。曲は「Mr.CLOWN」。小野さんはあまりロックな曲を歌わないのでかなり新鮮。加えて、不思議と妖艶でセクシーな雰囲気になっているのも本家・森久保さんとは異なるテイストに。
最後は鈴村さん。「週末の入り口探しに行こうぜ!」と寺島さんと同じくホウキのギターを抱えて登場し、「SUNSET RADIO」を歌いました。こちらはもう完全に鈴村さんの曲! ものすごい完成度でした。
FIREのように燃えていく! 森久保祥太郎さんステージ
なんとも贅沢なカバー曲企画の後は、本物の森久保さんが登場。ゆっくりとソファに座ってせり上がってきた森久保さんはものすごい貫禄です。
1曲目は、新曲「FIRE」。カバー曲のコーナーも素敵でしたが、森久保さんは圧倒的な存在感を放っていました。
歌い終えた森久保さんは「本物です!」と会場へ挨拶。「いろんなところでモノマネされるけど、ビジュアルからっていうのは初めてだったから」と笑っていながら、「素晴らしかった! みんな拍手!」と自身の曲をカバーしてくれたメンバーを称えました。
新曲「FIRE」は火という意味。まだまだ燃えてるという森久保さんは、久しぶりにフルアルバムを発売すること、2018年秋には東京・大阪・名古屋・福岡・福島でライブツアーを行うことを発表。新曲もたくさん収録されているとのこと。
と、ここで「みんなは何に狂わされてるの? 人生」と唐突な質問。「寒い中、朝から物販の行列並んで、やっと入って4時間以上棒振るっていうね、ほんっとクタクタになるけど辞められないっていう"おれパラ"みたいなこと、あるでしょ?」と続けると、客席はみんなうんうんと納得顔。「一緒にクレイジーになっちゃいましょう!」と2曲目「Drive me crazy」を熱唱しました。
さらに続けて、3曲目は「TRY ME」。「Drive me crazy」も「TRY ME」もニューシングル「FIRE」に収録されている曲で、熱気あふれる新曲に、会場からは大きな歓声があがりました。
さらに今年は、新ユニット「buzz★Vibes」を結成した森久保さん。2018年は「buzz★Vibes」でもミニアルバム発売! さらに、森久保祥太郎としてベストアルバムも出すことを発表しました。先のMCで発表されたフルアルバム&ライブツアーとあわせて、本当に"FIRE"の年になりそうですね。
10周年を迎えた"おれパラ"にも思いを馳せ、「俺が思い描いていた音楽活動にはない景色、たぶん俺一人でやっていたらこんな景色では歌うことができない、"おれパラ"にも感謝したい」と語りました。
「これからも自分を煽って煽って、アジテートしていきたい」と4曲目は「AGITATOR」。この曲も熱く燃える曲です。
そして最後は、「10年前は、"おれパラ"は小さな光でした。この先何年たっても、絶対燃え続けるように」と「never ends...」を絶唱。
じっくり聴かせる曲調と、ぐっと心に迫ってくる歌詞に、会場全体が聞き入っている様子でした。「花咲く 風吹く 雲行く still,life never ends.../陽注ぎ 野焼けて 星降る still,life never ends...」を会場の全員で大合唱。これだけ長い小節を、会場全体で歌えるのは本当に感動的でした。
これをやらなきゃ終われない!「眠るものたちへ」大合唱
トリの森久保さんを送り出した会場からは、アンコール代わりの「おれパラ」コール。モニターには、歴代のおれっクマたちも並んで、みんなでメンバーの再登場を待ちます。
そしてEDといえばコレ、「United Flag」! 寺島さんがメンバーに加入した2015年からの曲で、これがないとEDが始まらない1曲でもあります。
「Let' go!」「Hey!」と会場もめいっぱいペンライトを振りながらコールして、ホストメンバーを迎えました。
初日公演をふりかえるトーク早々、「会いたかったよ君達に、早く! 言いたいことが山ほどあってだな!」と切り出す森久保さん。「大好きだよ!」と叫ぶと、「俺達も大好きー!」と寺島さんも絶叫。「すげえ感じたよ!」と森久保さんが応えると「好きが溢れちゃってるからな、俺達」と鈴村さんも破顔。会場中、みんなが笑顔に包まれました。
自分の出番前、小野さんの本番中に、楽屋で森久保さんに扮した鈴村さんと寺島さんに会ったという森久保さん。「さあ、行くっショ!」「カバーやるっショ!」と森久保さんの真似をしつつ、ギターに見立てたホウキを持って弾いている2人のあまりのインパクトに、本番は見ないつもりだったのに気になって仕方なくて見てしまったエピソードを語りました。
さらに、感想を話す森久保さん。寺島さんは可愛くて仕方なくて、「父性が湧いた」話や、自身のステージよりも会場からのコールが大きかった話、小野さんは難しい曲にもかかわらず「Dワールド」がちゃんとあった話、鈴村さんには「自分の曲だったよね、今後『SUNSET RADIO』歌いづらいわ」とその完成度の高さについても絶賛しました。
初めは単に楽しいと思っていたけれど、いざ始めてみると他のメンバーの曲を歌うということの重みに後悔するほどだったというこのカバー企画。自分の歌を早めに完成させて、何度も練習に励んだそう。
さらに要チェック、2018年夏に、"おれパラ"のムック本を発売予定。そして、10周年を記念して、オルゴールも発売が決定しました。予約も同日開始です。
そして、最後のトークコーナーへ。「僕、先いいですか?」と手を挙げるリーダー小野さんに、「え、先いくの?」「新しいな」と驚くメンバーに、終わりが近づいてちょっぴりしんみりした会場は大爆笑。いつもは最後にコメントする小野さんから今日の感想を語りました。
2011年に上海で開催された「アニメロサマーライブ in 上海 - Anisama in Shanghai -Only One-」に出演した際に、成田空港に衣装の帽子を忘れてきてしまった小野さんと、それを届けた森久保さんの懐かしいエピソードを交え、「"おれパラ"は自分を形作っているんだなって。僕もアーティスト活動10周年、"おれパラ"が僕を作っていて、"おれパラ"がみんなのおかげでここまでこれたことを、今いちばん深く噛み締めています。ありがとうございます」と話しました。
鈴村さんは、久しぶりにホストメンバーだけで開催する"おれパラ"、加えて、カバー曲企画のおかげで、それぞれの楽曲を聞く機会が多かったと振り返り、「みんな、自分らしい"何か"っていうのが存在しているのがよくわかって、歌っているとその人の顔が浮かんでくる」と語りました。
あまりに想いが深かったのか、真面目すぎる自分のコメントに耐えられなくなった鈴村さん。突然「みんな、盛り上がってるかい?」と会場に訊ね、「下手くそか(笑)」と森久保さんに突っ込まれる一幕もありましたが、それだけ鈴村さんにとって"おれパラ"が大切な存在になっているのだと伝わってきて、聞いている側も感慨深いものがありました。
寺島さんは、メンバーみんなに協力してもらって作った新曲「KimiKimiShake 〜feat.D〜」に触れ、メンバーへ感謝を述べました。「小野さんのパートは、『小野さんのアドリブをふんだんに入れてください』とお願いしたんです」と話すと、鈴村さんは「作詞家として言わせてもらうと『ブーン』とか俺じゃないです」、さらに森久保さんも「俺も作曲家として言わせてもらうと『ブーン』とかいうフレーズ入れてないから。想定外です」とコメント。
大爆笑の会場の中、「おかしいなぁ? メロディーが語ってた。ささやきかけていた」と小野さん。「滑走路って書いてあるんだから『ブーン』でしょ」と主張する小野さんに、「飛行機なんだから『キーン』じゃないの?」「『ブーン』は車でしょ?」とメンバーからは総ツッコミ。
「こういう先輩たちの遊び心と音楽に対する真摯な態度とが見事な化学反応を起こして、ああいう化け物みたいな曲が生まれました」とまとめる寺島さんは、「先輩達の凄さをまざまざと見せつけられました」と語りました。
そして、「僕はこっち(客席)側の気持ちもあるから」と、会場のお客さんと一緒に「10周年おめでとう!」と10年間"おれパラ"を作ってきた小野さん、鈴村さん、森久保さんに感謝の気持ちを伝えました。
今日の主役、森久保さん。「"おれパラ"がなければ、自分の音楽が全然違う方向に行っていた。"おれパラ"に出会えて、今日ここに立てて、本当に感謝しています」と語りました。
また、「『"おれパラ"ってなんだろう?』って考えた時にすごくわかりやすいものが見つかりました。今回、寺島拓篤が作ったこのTシャツです」と、寺島さん監修のライブTシャツを紹介。
"keep walking"と書かれたそのTシャツには、今の先輩ホストメンバー3人が歩く姿と、それを追いかける寺島さん、そしてその4人の先には、"おれパラ"を作って引っ張ってくれた岩田さんの足が見えます。「あのTシャツのような姿を、みなさんにお届けできればと思います。今日はありがとうございました!」と挨拶をすると、会場からは盛大な拍手が起こりました。
最後は、岩田さんが"おれパラ"へくれたEDの定番曲「眠るものたちへ」をみんなで歌って終演。みんなでたっぷりコーレスを楽しんで、初日公演は幕を閉じました。素敵な10周年の始まり、本当にありがとうございました!
また、アニメイトタイムズでは、千秋楽もたっぷりレポートしますので、お楽しみに。
[取材・文/笈川 采女]
セットリスト
2017年12月9日(土) in 神戸ワールド記念ホール
<OP>
A1. NEWおれパラップ(全員)
<寺島拓篤>
T1. ID
T2. C.M.K. 〜コズミックナイト〜
T3. magic words
T4. KimiKimiShake 〜feat.D〜
T5. WHAT A WONDERFUL WORLD!
<鈴村健一>
K1. home sweet home
K2. HIDE-AND-SEEK
K3. INTENTION
K4. NAKED MAN
K5. SHIPS
<小野大輔>
D1. 熱烈ANSWER
D2. ROSA 〜Blue Ocean〜
D3. Endless happy world
D4. Shinin' Days
D5. モノクロの虹
<カバー企画>
C1. Let's get started(寺島拓篤)
C2. Mr.CLOWN(小野大輔)
C3. SUNSET RADIO(鈴村健一)
<森久保祥太郎>
S1. FIRE
S2. Drive me crazy
S3. TRY ME
S4. AGITATOR
S5. never ends...
<ED>
A2. United Flag(全員)
A3. 眠るものたちへ(全員)