峰不二子役声優の沢城みゆきさんがEDを歌う『ルパン三世 PART5』を浄園祐プロデューサーと語る!
2017年に原作連載開始から50周年を迎えた『ルパン三世』が、2018年4月からTVシリーズ最新作『ルパン三世 PART5』を放送開始します。イタリアが舞台となった第4シリーズ(PART4)に続いて、今度の物語はアルセーヌ・ルパンの生まれた地・フランスから始まります。となれば、名曲「ルパン三世のテーマ」もフランス風アレンジの「LUPIN TROIS 2018 」に変身!
さらに、エンディングを峰不二子役声優の沢城みゆきさんが歌っています。これまでもルパンのED曲は不二子をイメージテーマにしてきたものの、不二子役の沢城みゆきさんが歌うのはこれが初! しかも当初はこの1曲だけのはずだったのに、大野雄二先生が沢城さんの歌を大いに気に入ったため、オリジナル・サウンドトラックで計3曲披露することになりました。
もちろんアニメのほうも、『PART5』ではルパンシリーズ史上初の試みがなされているとか! 大注目の『ルパン三世 PART5』の放送開始を前に、峰不二子役・沢城みゆきさんと浄園祐プロデューサーに色々と語っていただきました!
●沢城みゆき(さわしろ みゆき)
6月2日生まれ。長野県出身。血液型O型。主な出演作『ゲゲゲの鬼太郎6期』鬼太郎役、『HUNTER×HUNTER』クラピカ『ソードアート・オンラインⅡ』シノン/朝田詩乃役、『ワンピース』プリン役、『報道ステーション』ナレーションほか。青二プロダクション所属。
●浄園祐(きよぞの ゆう)
6月29日生まれ。静岡県出身。テレコム・アニメーションフィルム代表取締役社長。1996年、東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)入社後、2005年まで『ルパン三世』TVスペシャルの制作に携わる。2007年ルパン三世OVA『GREEN VS RED』でプロデューサーデビュー。その後、TVアニメ『LUPIN the Third ~峰不二子という女~』、OVA『LUPIN THE ⅢRD 次元大介の墓標』、TVアニメ『ルパン三世』第4シリーズ(PART4)でプロデューサーを務める。
浄園祐さん(以下、浄園):実はつい先ほどエンディングの画が出来上がったんですよ。
沢城みゆきさん(以下、沢城):パチパチパチ!
浄園:今日はそれを持ってきました。
沢城:あーっウソ!? 見せてー!
浄園:もちろんファーストテイクだから、色々直さなきゃいけないところがあるんだけど、それを観てもらったほうがテンション上がるなと思って。
沢城:見せてください! やったー!
浄園:(エンディング映像を流す)これまだ効果が乗ってないですからね。色々見えちゃってるし(笑)。
沢城:隠されるの? そうなんだ。
浄園:今回、リップシンクをけっこうやってます。
沢城:かわいい~♥
浄園:かわいいでしょ? かわいい不二子と悪い不二子を入れてますから。
沢城:(観終えて)すごーい! これ誰がコンテ切ったの?
浄園:僕が矢野(雄一郎・監督)さんに「僕がやりたい画でコンテ描いてもらっていいですか!?」って全部お願いして、起こしてもらったんですよ。作画は全部友永(和秀)さんが描いてるの。この3人で、みゆきちゃんが歌ってるのを見て、そのまま持ち帰って。
沢城:すごいすごい!
浄園:メインキャラ4人が不二子を囲んで飲んでるところは、「長い夢を見てただけ」っていう歌詞に「もしかしたらルパンたちは不二子のことが好きなんじゃないか、だけどそれは結局夢だよね」っていう僕の妄想をはめたんですよ。
ルパンと銭形が一緒に飲んでたり、次元と五ェ門がタバコを吹かしてたりっていうのは、本編では有り得ない。だから夢だよって言って、また普段の不二子に戻っていくっていうのを、この歌詞になぞって作ってみたんです。
頭のド派手なショウのところも元ネタがあって。イベントでフランスに行った時に、モンキー・パンチ先生が「絶対これだけは見ろ!」って言ったショウがあったんですよ。クレイジー・ホースっていう、要はキャバレーでやっているストリップショーなんだけど、すごい綺麗なんですよ。
パリのキャバレーっていったらムーラン・ルージュとかもあるのに、なぜモンキー先生が僕たちにこれを観てこいと言ったのか、ショウを観た時に「やっぱりこの人が峰不二子を生んだんだな」というのがわかったんですよ。だから「これをなんとかして使わねば!」って(笑)。
――出来立てのエンディング映像を観て、いかがでしたか?
沢城:普段も画があって、自分の声があって完成という仕事に携わっているので、歌だけだとなんとなく所在無かったところに、ようやく納まるところに納まってくれてホッとしている感じです。ひとりじゃなくなったというか、やっと洋服を着れたような気持ちになりました。
――「セーヌの風に…(Adieu)」はどんな曲でしたか?
沢城:あまり見たことない不二子さんの顔――見たくないような気もする不二子さんの顔だなっていう感じですね。レコーディングの時もちょっとこう、ピロートークしているような感じということだったので、ああいうマジな顔してるところの不二子って見たことなかったんですよ。
見ちゃいけない不二子さんを見てるような。香水みたいのをシュッとやって、相手を眠らせて「フフッ」て言ってくれないかな、みたいな。真面目な顔を見ていたくない、見ちゃいけない気がするみたいな感じですね。
浄園:僕も画を作った時に、いろんな不二子を描いているんですよ。前半は幸せな不二子で、ルパンファミリーとも実は仲良くできたかもしれない不二子も描いたけど、それは一刻の夢で、結局いつもの男を騙す不二子に戻っていく。それが峰不二子の生き様だよっていう感じで画を作ったんです。
沢城:なるほど~。
浄園:『ルパン三世』の歴史上、エンディングは必ず峰不二子が飾ってきているんですね。その中で今回は沢城さんが歌うって聞いた時、僕はすごいテンションが上がったんですよ。エンディングが不二子のテーマだというのはあっても、それを不二子が歌うというのはないはずなんです。僕も自分が携わっている間にそういうチャンスが来たことに驚きました。
みゆきちゃんがいない時に、栗田(貫一・ルパン三世役)さんと山寺(宏一・銭形警部役)さんとエンディングの話になったんですよ。その前にみゆきちゃんが栗田さんに「そういえば今回、エンディングって誰が歌うの?」って聞かれてて――。
沢城:休み時間に私が「栗田さん。今期のエンディング、誰が歌うかご存知ですか?」って聞いたんですよ。そうしたら「誰が歌うの?」って言われて、「私です」って答えたら、「なぁ~に冗談言ってんだよ~!」って言われたんですよ。
浄園:その話をみゆきちゃんから聞いていたから、そのまんまのテンションで飲み会に行ってエンディングの話になった時に「栗田さん、さっき聞いたはずですよ」「えっ、沢城!?」ってなって。そしたら栗田さんと山寺さんがめちゃくちゃ悔しがったんですよ!(笑)
沢城:「私です」って言った時も、「いやいや、みゆきちゃんが歌うなら、まず俺に歌わせろ!」って仰ったんですよ(笑)。
浄園:その時も「俺たちも歌えるよ!?」って言ったんですよ。栗田さんも山寺さんも浪川(大輔・石川五ェ門役)さんも、みんな歌えるんですよね。次は「浪川ルパン音頭」を聴きたいって思ってるくらいなんですよ(笑)。
――そんな中で、一番手で歌ってみていかがでしたか? また、大野雄二先生からは歌う際に何か指示などはあったのでしょうか?
沢城:とにかく私、歌は不得手なので、順番でいったら一番最後なんですよ。栗田さんが歌えば良くて、山寺さんが歌えば良くて、浪川さんが歌っても良くて、「こう来ちゃったら私も歌う!?」くらいの番手なんですよ。歌手みたいなことは本当にできないので、「そういうことを求められても」っていうお話を最初にしたら、「歌わなくていい。歌ってくれるな」と。
なるべく囁くようにというか、おフランス的な、カヒミ・カリィ的なことでいいんだと言われて、「だったら台詞屋として行く」という感じでした。キーチェックの時も、「もっと歌わなくていいから。もう帰りたいなっていうくらいのテンションでいいから」って言われて、「これ以上歌わないって、どうしたらいいんですか!?」って。なんかこう、削ぎ落としていく作業が続いた感じだったんですよ。
レコーディング当日もそんな感じでしたね。「上手にやってくれるな」と。
――曲の途中にセリフがありますが、「ここは本領発揮できるぞ」みたいな感じでしたか?
沢城:いや、大野先生は「今どきこんなところにセリフが入ってる曲なんてないんだけど、せっかく台詞屋の私がやっているし、今だからこそ面白いんじゃないかと思って入れたんだ」って仰っていました。
浄園:レコーディング中、大野さんが一番ニマニマしていたのが、あのセリフのところ。
沢城:あははっ!
浄園:今でも忘れない。「これだよ!」とか言ってね(笑)。もう嬉しそうだったよ。
沢城:できれば歌っている時に(笑)。
浄園:いやまぁそうだけど、「やっぱりこれだよね! 入れといて良かった!」っていう。大野さんっていうのは作曲家であり、プレイヤーでもあり、プロデューサーでもあるんですよ。ひとつの人格の中に色々ある中で、そういう時の大野さんはプロデューサーの感じが出てくるんですよね。コンセプトを決めた人が「これなんだよ!」って嬉しそうにしている顔を見て、みんな幸せになった感じです(笑)。
音楽は今回も大野先生が書きも書いたり180曲!
――ルパンといえば、オープニングで毎回アレンジを変える名曲「ルパン三世のテーマ」もお楽しみですが、今回の「LUPIN TROIS 2018 」はいかがですか?
沢城:アコーディオンがいっぱい入って、おフランスな感じで、「わぁ~、今回はこんな感じなんだ」と思って嬉しかったです。私は「ルパン三世'80」が一番好きだったので、それをちょっと彷彿とさせる丸い音の感じが、フランスの扉を開けてくれますよね。
――第4シリーズの「THEME FROM LUPIN Ⅲ 2015」は「ルパン三世'79」をベースにしたそうですが、今回はやはり「ルパン三世'80」がベースなのでしょうか?
浄園:その辺はいつも大野さんが、こちらが表現したい世界観をご説明した中から意図を汲み取り、コンセプトを作って持ってきてくださるので、僕らはそれを受けて作っていく感じなんですよ。OP・EDに関しては、「今回のアニメではこうしたい」というのを大野さんに一番最初にお伝えしに行った時から、僕が喋ったワードを走り書きされて、そこから曲が出てくるんです。
――聞くところによると、こういう曲が欲しいと発注するのではなく、大野先生が作品に合わせて自らどんどん曲を作られて、第4シリーズの時が250曲、今回も180曲書かれたとか。尋常ではないですね。
浄園:破格ですね。普通のTVシリーズの4倍、5倍くらいな感じです。ただ、ここが大野さんのプレイヤーの部分なんですよ。プロデューサー的な立ち位置だったら絶対に予算遵守していかなきゃなんだけど、ピアノを前にするとプレイヤーになる。
TVシリーズだと昨今なかなか映像が間に合わない中、第4シリーズに関しては先にイタリアで放送しなきゃいけなかったこともあって、20数話分がほぼ出来ていたんですよ。それをまるごと渡したんです。大野さんは負けず嫌いな面もある方なので(笑)、「これは作んなきゃだろ!」っていう創作意欲が勝ってしまう方なんですね。
現場で分厚い譜面の束を見ましたし、アニメーターよりも指にタコが出来てましたからね。ベテランの作曲家の方がそこまでやってくださることに感謝しているし、ルパンチームはお互いすごくいい感じで高め合っていけてるなと思います。栗田さんとかも本気で来てますもんね。
沢城:栗田さんは、与えられたものを料理する天才だから。量が多ければ多いほど、密度が濃ければ濃いほど。あれはすごいですね。
浄園:大野さんも一緒なんですよ。映像があるから、それに対して――
沢城:インスピレーションがね。貰えた分だけ跳ね返ってくる。
浄園:「前回のイタリアに続いて、今回はフランスです」って最初に言った時は、「お前、イタリアもフランスも楽器はおんなじなんだよ! つながってんだから! 前の曲もたくさんあるんだから、あれを使いなさい」って言われて。「そうですね。そうします」って言ったんですけど、結局180曲上がってきちゃった(笑)。
――やはり『ルパン三世』というタイトルには、創作意欲が掻き立てられる魅力があるのでしょうね。
浄園:『1st(PART1)』『2nd(PART2)』『PARTⅢ』『PART4』『PART5』とあるけど、ちょっとカラーが違うじゃないですか。『4』と『5』でも微妙にマイナーチェンジしているし。それによって、ルパンたちって如何様にでも順応できる懐の深さが出来ているんですよ。
それは、5人の立ち位置とアイデンテイティが変わらなければ、どう作ってもいいよって言っていただけるモンキー先生の懐の深さがあるから、僕たちも楽しめるし、お客さんにとってもまた新しいルパンを見られることになるわけです。
「リンダ困っちゃうナ」のテンションで不二子が歌う!?
――沢城さんのほかの歌唱曲についても伺います。「シボン!シボン!」はサウンドトラックのタイトルにもなっている曲ですが、かわいらしい曲ですね。
沢城:これは「リンダ風で」と言われてレコーディングしました(笑)。
――リンダというのは山本リンダ?
沢城:はい。精一杯リンダさんのつもりで、キュートな語尾を意識して録りました(笑)。
――「ナイショ de クラリ」にも、「誰みたいに」的な指示はあったのでしょうか?
沢城:これは「誰みたいに」というよりは、イメージ的にちょっとずつお酒の量を増やしていった感じです。確か「ちょっと酔い過ぎたので、戻しましょう」と言われたのがラストテイクだったはずです。
大野先生的には「もっと歌わないでいいんだ。技術的には吐息に近い感じで歌ってほしい」というオーダーだったんですけど、それに応えられる感覚が私になくて。「もうちょっと酔っぱらえますか? もう1杯増やしてみてください」って言われたら、いくらでもできるんです。でも「技術的にもっと力みを抜いてくれ」って言われても、これ以上やりようがないって行き止まっちゃうんですよ。
なので、歌のオーダーをお芝居的に出していただいた感じなんです。「『リンダ困っちゃうんだも~ん♥』の『も~ん♥』っていうテンションで!」って言われたら、騙しにかかる時の不二子さんのスイッチでいいのかなって考えればできる。でも「語尾を上げてくれ」って言われると、途端にできなくなっちゃうんですよね。いつも自分が受けているオーダーに変換していただいて、どの曲もやっていった感じです。
――「ナイショ de クラリ」って、昭和歌謡の香りが漂ってくるような曲ですよね。
沢城:それは大野先生も仰っていましたね。
浄園:大野さんってマイブームがあって、今はきっと昭和歌謡なんですよね。ルパンのテーマ曲だって、ジャズもありフュージョンもありでどんどん変わっていってるじゃないですか。同じテーマなのにあれだけあるのは「今、自分はこれをやりたいんだ!」っていうモードをルパンに投影しているし、そこは今を生きているアーティストの部分なんです。
『PART5』はルパンと不二子の関係がシリーズ史上最も近い!?
――4月3日から始まるTVアニメ最新シリーズ『ルパン三世 PART5』について伺います。新キャラクターの登場と共に、新たなレギュラーキャストも加わったわけですが、収録時のエピソードを教えてください。
沢城:最初のほうで印象的だったのは、栗田さんなんですよ。前回のヒロインがレベッカっていう、ちょっと破天荒で元気な感じの“陽”な女の子だったのに対して、今回のヒロインはわりと真逆なタイプなんですね。そうしたら栗田さんが、伺うようにというか、触れたことのないものに触れるようにお芝居してらっしゃる姿がすごく印象的でした。
ご本人も、少し遠くからゆっくり近づいていく、1話ごとに近づいていく様をすごく楽しんでいらっしゃいましたね。
浄園:ルパンと新ヒロインとの関係が本編でもそうなんです。ただ、僕は沢城さんには「『PART5』では不二子はヒロインじゃないんだけど、核はルパンと不二子なんです」って話はしたんですよ。今まではヒロインにいろんな女の子が入ってきて、今回も入っているんだけど、実は「今までいろんなことがあったルパンと不二子」としてのセリフがたくさんあるんです。
沢城:あんなの初めて。
浄園:でしょ? 栗田さんとああいう芝居を――
沢城:なんか、あんなにルパンのことを意識したことない。私の中では切れてるから、今さらこんな近くで顔を見れないっていうか(笑)。
浄園:そういうセリフがあるんですよね。1回結婚して離婚したけど、まだ一緒にいるみたいな、酸いも甘いもある大人のルパンと不二子っていう裏テーマがあるんです。
――それを伺うと、エンディングを不二子が歌っていることが意味深に感じますね。
沢城:そう。そのシナリオを知らないでやっていたから、それを知ってから聴くと、すごくそういう曲に聴こえるんですよね。その時はルパンじゃない、いつかの想い出の人を想定して歌っていたんですけど、そのシーンを演じた後に聴くと「なんだ、2人の曲じゃん!」って気がしますね。
浄園:今まで『ルパン三世』を観てきた人であれば、「あれ? こんな会話をするんだ」って思う。またルパンと不二子の関係にときめく感じなんです。
沢城:またそんな作画で上げちゃう!? みたいな顔をしているんですよ(笑)。
浄園:ルパンチームの人は、みんな画を観るんですよ。大野さんもそう。ものすごく画を観る力がある。だから僕らも「観られてる」意識を持ちながら作っているんです。キャストのみなさんも口の形とか、それこそ(次元大介役の小林)清志さんも「この眼がいいんだよ!」ってモニターの前で言うんですよ。それが嬉しいし、背筋がピンとなる瞬間ですね。僕らが線1本で勝負していることをわかってくれているんだなと感じます。
沢城:ルパンと不二子の素敵なシーンとかも、アフレコの時に画がないと不安になっちゃって、セリフに説明過多に乗せそうになるんですよ。でも、ちゃんと画があって、画だけ観てても素敵だから、こっちはどんどん引き算して、画に任せることができる。画が充分やってるから、声はやり過ぎずみたいな。それってすごい贅沢なアフレコで、幸せですね(笑)。
――最後に『PART5』への意気込みをお願いします。
沢城:第4シリーズを終えて、まさかこんなに早く『5』をやらせていただけるとは思っていなかったので、嬉しく感じています。第4シリーズから観始めたという世代の方もたくさんいらっしゃると思うんですけれど、『PART5』はおもちゃ箱みたいな感じで、すごい真面目な話もあれば、馬鹿みたいな話もあるんですよ(笑)。
「よくぞここまで遊べたな」というか、温度差がすごくて、いっぺんにファミリールパンもダークルパンも楽しめちゃうみたいな。昭和の要素が入ったお話もあれば、まさに現代の最先端じゃないとできないお話も入っていて、そのバラつきを楽しんでいただけるシリーズになるんじゃないかと思います。
そして今回、なぜかエンディングまで歌わせていただくことになりまして、恐縮に思っています。誰も石川さゆりさんの後に沢城みゆきが歌うとは思わないですよね(笑)。
――「不二子が歌う」というのは特別だと思います。
浄園:僕もそう思います。本っ気でエンディングを作りました!
沢城:そういう意味で言うと、私もこんなに本気で不二子さんを演じたのは初めてで、本編だとこの人こういう顔を見せてくれないから。だから本っ気で演じた峰不二子はこれよりほかにないという感じかもしれないですね。画と合わせて楽しみにしていただけたらと思っています。
浄園:今回は、話の軸はずっとフランスなんですけど、あっちこっち飛ぶんです。いきなり日本にも来るんですよ。今までの『ルパン』を肯定した形で進んでいるシリーズで、今までのエピソードを踏まえた上での会話というのをやっているんです。
[取材・文/設楽英一]
放送情報
『ルパン三世 PART5』
2018年4月3日(火)25:34より日本テレビ「AnichU」にて放送開始!(第2話以降は毎週火曜日25:29より放送)
Huluほかにて配信開始!
【STAFF】
原作/モンキー・パンチ
監督/矢野雄一郎
シリーズ構成/大河内一楼
キャラクターデザイン/横堀久雄
音楽/大野雄二
アニメーション制作/テレコム・アニメーションフィルム
製作・著作/ルパン三世PART5製作委員会
【CAST】
ルパン三世/栗田貫一
次元大介/小林清志
石川五ェ門/浪川大輔
峰不二子/沢城みゆき
銭形警部/山寺宏一
アミ・エナン/水瀬いのり
アルベール・ダンドレジー/津田健次郎
八咫烏五郎/島﨑信長
<STORY>
イタリアが舞台となった前シリーズの放送から2年――
ルパンとその仲間たちが帰ってきた!
ルパン三世と次元大介はフランスにいた。ある田舎町のアパルトマンの一室からドラマが始まる。
麻薬や銃など非合法な物まで何でも買える闇のサイト、‘マルコポーロ’。
デジタル通貨を盗み出すため、ルパン達は厳重に警備されている巨大サーバ施設へ侵入する。
そこで出会ったのは謎の天才ハッカー少女、アミ。
ルパンはアミと共に、マルコポーロの罠に立ち向かっていくが、
敵が仕掛けた‘ルパン・ゲーム’により、全世界から監視されるハメに。。。
次第に明かされるアミの謎、そしてルパン三世の過去を知る男の出現――
ルパンはいまだかつてないほどの窮地に立たされていく!
サウンドトラック発売情報
2018年5月9日(水)発売
Yuji Ohno & Lupintic Six
ルパン三世 PART5 オリジナル・サウンドトラック
「LUPIN THE THIRD PART V~SI BON ! SI BON !」
VPCG-83526 定価:3,000円+税 Blu-spec CD2 全15曲
誕生40周年を経て最新アレンジへと進化する2018年版「ルパン三世のテーマ」(LUPIN TROIS 2018 <ルパントロワ 2018>)をはじめ、ゲストボーカルの沢城みゆきが唄うエンディングテーマ「セーヌの風に…(Adieu)」やその他ボーカル楽曲を含む華やかな珠玉の15曲を収録。
ルパン三世 PART5 オリジナル・サウンドトラック
「THE OTHER SIDE OF LUPIN THE THIRD PART V~FRENCH」
VPCG-83527 定価:3,500円+税 CD2枚組 Blu-spec CD2 全43曲
インストゥルメンタル楽曲を中心に、膨大な楽曲の中から厳選された全43曲を2枚組構成で収録。