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『ダリフラ』TVアニメ第11話 PlayBack

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』TVアニメ第11話 Play Back: ミツルとヒロの確執の発端、そしてまさかのパートナー交換に泣き崩れるフトシ……

2018年1月より放送中のTRIGGER×A-1 Pictures 共同制作によるオリジナル TV アニメーション『ダーリン・イン・ザ・フランキス』(ダリフラ)。本稿では、ミツルがヒロにやたらと突っかかる発端となった出来事、そしてパートナー交換でコドモたちの関係に変化が現れた第11話「パートナーシャッフル」本編の内容を筆者が感じた印象と共に振り返っていきます。


 

母性のあるココロと、プライドの高いミツルのペアが誕生

前話以上に衝撃をもたらしてくれた11話の「パートナーシャッフル」。勝手にそういうことは起こらないと思っていたので、終わったあと、しばらく呆然としてしまった。そういえば、早見沙織さんと後藤ヒロキさんの対談時に、二人が「しゃべりたいのにしゃべれない!」としきりに言っていて、他のペアよりもとにかく先の展開を話したがっていたので、その理由がここでやっと理解できた。

もちろんここまでかなりの伏線はあった。特にイクノがイチゴに関心があるのは、かなり前半から匂わせていたし、ここ数話ではココロとミツルも急接近していた。だがそれがこのような結果になるとは……。ただ、普通に視聴者として、ごく素直な感想を言うと「よくあること」のような感じがする。


まず、ずっとわからなかったミツルのヒロに対する執着についてだが、これが幼少期の約束を反故されたことに対するトラウマだった。これに関しては、大小あるが誰しも経験したことがあることだと思う。自分にとってはすごく強い想いを込めて約束したのに、相手にとってはそれほどでもなかった。


たとえば遊ぶ約束をして楽しみにしていたのに、簡単に約束を破られたなどの経験は誰にもあるだろう。それを考えると深く傷ついたというミツルの気持ちは痛いほど分かる。そして、ココロはココロで、子供を産むということに興味を持ったことで、おそらく男女のことについて、周りのコドモよりも少し大人な考え方を持っているのかもしれない。そう考えると、ごくごくよくある事象として、このパートナーの変更が行われたと言える。

そんな人間関係のドラマを軸にしつつも、いろんな謎を散りばめるのがこの作品の楽しさだ。競争意識や集団思春期によって、コドモ本来の力が引き出されているという説明があったあとに、ハチが「これまでの運用方法を否定することになる」と言う。


何度も書いてきているがやはりこの2人の裏での発言はことごとく冷たい……。そして掘削機のシーンでは、何も知らずに任務を遂行するコドモたちの中で、やはりゼロツーだけが何かを知っているし苛立っている描写。

さらにミツルのコドモ熱発症。ミツルは以前、生存率が低いとされる注射(高濃度の黄血球増殖誘導剤)を打って戻ってきたとのことだが、それほどの強い想いをもって約束をしたのに、ヒロに忘れられていたのでは深く傷つくのは当然だろう。


とは思いつつも、ヒロが忘れていたことに罪があるとも思わないが……。ちなみに注射の話をしているときに一番神妙な顔つきをしていたのがココロだった。オープニングのアニメーションもそうだが、この作品には血液がとても重要な意味を持っているようだ。そういう意味で、以前も出てきた黄血球というのはやはり大きなキーになるのだろう。

コドモがどうやって生まれてきたのかの謎

このままではミツルがプルーニングの対象になるということで、パートナーシャッフルを持ちかけるナナとハチ。ちなみにプルーニングという呼び方もかなり怖いのだが、そこでココロが、ちょっと前にフトシとずっと一緒にいる約束をしたにも関わらず、シャッフルを申し出る。


ここのココロの気持ちの流れは少し唐突にも見えたが、やはり先ほどの注射の話を聞いて、これまで秘めていたミツルへの気持ちが抑えきれなくなったという感じか。しかもここでピスティル同士のコネクトを試そうと言ったイクノの勇気も相当なもの。こういうことが起こっていること自体、この13部隊のコドモたちの特異なところなのだろう。

みんな、少しずつ感情が抑えきれなくなっているように感じる。そしてココロを大好きなフトシが泣き崩れるのだが、ここでゾロメが「つか、まず痩せろ」と言うのだが、こんなシリアスなシーンでもズバッと言う、ゾロメのぶれないところには本当に救われる。

ココロが、人形で子供をあやす真似事をしていたのも驚いたが、ここでのココロとミツルの会話は非常に興味深かった。「何で人間は子供を産まなくなったのかな?」「子供を産むのって昔はすごく自然なことだった」とココロは言う。ひとりだけ、この世界の謎に迫るようなベクトルに歩みだしているような感じがするし、逆に言うと廃墟で拾ったあの本一冊でここまでの好奇心が刺激されているというのも面白い。


それに対して「生きていくのに他人は必要ない」と言い切るミツル。これは前話でオトナが言っていた言葉と同じなのだが、このあたりのふたりの会話から、コドモがどうやって生まれてくるのかというところは、この世界の常識としてあるのかもしれないと思った。

ただ視聴者には伏せてあるだけで。前話でコドモの先にオトナがあるわけではないということを匂わせていたが、ゾロメはオトナになれると信じていた。コドモたち自身が、自分たちがどう生まれてきたかを知っているかどうかは定かではないのだが、見ているほうとしても早く事実を知ってスッキリしたいところだ。

パートナーシャッフルというドラマの裏で、さらっと結構深い謎を撒き散らしていった11話の最後は、シャッフル後の叫竜との対決。あらためてわかるココロとフトシの優秀さというか。フトシのクロロフィッツの操縦はさすがだった。



その中でまだ心にトラウマを抱えるミツルを、自分を犠牲にしてまで諭していくココロ。ここはもう母性ということになるのだろう。ミツルのような男には、全部を優しく包んでくれるココロのような母性が必要だったのだと感じた。そういう意味でもこのシャッフルは必要だったし、ここに来てすごく納得の組み合わせが生まれたような感じだ。



物語がいろんなベクトルに進んでいっている『ダーリン・イン・ザ・フランキス』。12話は、11話でも苛立つ様子が見られたゼロツーの話になる。これまでかなり謎に包まれた存在だったゼロツーが、少し分かる回になりそうだ。

そして狂気じみた戸松さんの演技も見どころかもしれない。

[文・塚越淳一]

 

BD&DVD発売情報

【ダーリン・イン・ザ・フランキス 1】
発売日:2018年4月25日(水)
Blu-ray完全生産限定版 8,000円(+税) (ANZX-14441~14442)
DVD完全生産限定版 7,000円(+税) (ANZB-14441~14442)

■収録話数:第一話「独りとヒトリ」/第二話「繋がるということ」/第三話「戦う人形」
本編約72分

■完全生産限定版特典 [本編ディスク+特典ディスク 2枚組 ]
・キャラクターデザイン/総作画監督・田中将賀描きおろしジャケット
・特典CD:音楽・橘麻美によるオリジナルサウンドトラック vol.1
・特製ブックレット
・映像特典:「ダーリン・イン・ザ・フランキス」放送直前番組特番(24min)/WEB予告映像
・音声特典:オーディオコメンタリー
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作品概要
■放送情報
TOKYO MX:1月13日より毎週土曜23:30~
とちぎテレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
群馬テレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
BS11:1月13日より毎週土曜23:30~
ABC朝日放送:1月13日より毎週土曜26:29~
メ~テレ:1月13日より毎週土曜26:39~
広島ホームテレビ:1月18日より毎週木曜27:00~
BSS山陰放送:1月19日より毎週金曜26:18~
BBCびわ湖放送:1月22日より毎週月曜26:45~
※放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

■主題歌情報
・オープニング主題歌
アーティスト:中島美嘉
曲名:KISS OF DEATH(Produced by HYDE)
作詞・作曲:HYDE
編曲:HYDE/Carlos K.

・エンディング主題歌
アーティスト:XX:me(キス・ミー)
作詞・作曲・編曲:杉山勝彦

■スタッフ
原作:Code:000
監督:錦織敦史
副監督:赤井俊文
シリーズ構成:錦織敦史/林直孝(MAGES.)
キャラクターデザイン/総作画監督:田中将賀
メカニックデザイン:コヤマシゲト
アクション監修:今石洋之
ミストルティンデザイン:中村章子
叫竜デザイン:岩崎将大
美術設定:塩澤良憲
美術監督:平柳 悟
色彩設計:中島和子
3Dディレクター:釣井省吾/雲藤隆太
3DCG:スタジオカラー/A-1 Pictures
モニターグラフィックス:座間香代子
撮影監督:佐久間悠也
音楽:橘 麻美
音響監督:はたしょう二
編集:三嶋章紀
制作:TRIGGER/A-1 Pictures

■キャスト
ヒロ:上村祐翔
ゼロツー:戸松遥
イチゴ:市ノ瀬加那
ミツル:市川蒼
ゾロメ:田村睦心
ココロ:早見沙織
フトシ:後藤ヒロキ
ミク:山下七海
ゴロー:梅原裕一郎
イクノ:石上静香
ハチ:小西克幸
ナナ:井上麻里奈
フランクス博士:堀内賢雄

■ストーリー
彼らは夢を見る。
いつの日か大空へはばたく夢を。
ガラスによって遮られたその空が、どれだけ遠いものだと知っていても。
遠い未来。
人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。
その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“鳥かご”。
コドモたちは、そこで暮らしている。
外の世界を知らず。
自由な空を知らず。
教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。
敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。
まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。
それに乗ることが、自らの存在を証明するのだと信じて。
かつて神童と呼ばれた少年がいた。
コードナンバーは016。名をヒロ。
けれど今は落ちこぼれ。
必要とされない存在。
フランクスに乗れなければ、居ないのと同じだというのに。
そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。
彼女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。

「――見つけたよ、ボクのダーリン」

●TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」×「アニメイトタイムズ」コラボページ
https://www.animatetimes.com/darli-fra/

TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式サイト
TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式ツイッター(@DARLI_FRA)

(C)ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
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