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『ダリフラ』TVアニメ第14話 PlayBack

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』TVアニメ第14話 Play Back:ゼロツーの焦りと、勇気を振り絞ったイチゴの告白

2018年1月より放送中のTRIGGER×A-1 Pictures 共同制作によるオリジナル TV アニメーション『ダーリン・イン・ザ・フランキス』(ダリフラ)。本稿では、焦りを募らせ13部隊のメンバーと衝突してしまったゼロツー、そしてイチゴが内に秘めていたヒロへの想いを本人にぶつけた第14話「罪と告白」本編の内容を筆者が感じた印象と共に振り返っていきます。

 

高雄統子さんから長井龍雪さんの絵コンテという夢のリレー
13話、高雄統子さん(代表作:『アイドルマスター シンデレラガールズ』『聖☆おにいさん』)による絵コンテで描かれたヒロとゼロツーの過去。ここまで小出しにしてきたゼロツーの過去が一気に明らかになってからの14話。

今回の絵コンテは長井龍雪さん(代表作:『とらドラ!』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』ほか)となる。A-1 Picturesを代表する作品の監督を務めてきた2人の黄金リレーで、アニメファンなら誰もが興奮する流れだったと思う。ちなみに長井さんの絵コンテでTRIGGERの制作担当話数というのも注目どころだ。

ゼロツーと意識をひとつにしたことで、消されていた幼少期の記憶を思い出したヒロ。ミツルとの約束も、ゼロツーと施設を抜け出そうとしたことも、ぽっかりと記憶を消されていただけだった。そして、自分が探し求めていた相手こそが目の前にいるヒロだったと、ここでやっと気づくゼロツー。

一方、9’αからゼロツーの過去を知らされたイチゴは、ヒロをゼロツーから引き離し、ヒロを守ろうとする。ナナとハチの会話(12話)を聞いて、ゼロツーによってヒロが人以外のものにされるということを知っていたので、イチゴの行動に迷いはなかった。

もちろんヒロが大好きだという感情が基盤としてあるゆえの危険を顧みない行動なのだが、これまで何度か恐ろしいゼロツーの目を見ているにも関わらず、今度こそ逃げないというイチゴの覚悟は相当なものだったように思う。

13話でのゼロツーの過去については13部隊のコドモたちは知らないので、このあたりのみんなの行動は理解できる。イチゴが把握しているほどの情報はないのでゼロツーにそこまで敵対はしないけど、どちらを信じるかと言えば当然イチゴを信じるといったところだろうか。

ヒロはヒロで、自分を大事にしてくれる仲間のこともとても大切に思っていることがわかる。また病室でミツルとヒロが2人きりで会話するシーンは、ココロによってミツルが変わってきていることも感じられて、再び昔の関係に戻れそうな予感がして良かった。

 
勇気を持ったイチゴの告白、ヒロには届かず……
そして13部隊が次の大規模作戦に参加することが決定。そこでイチゴは13部隊からゼロツーを外すことを提案する。だがそもそもAPE本部の意向で、ゼロツーは9’sに帰還することになっていた。それでもゼロツーをヒロに会わせないようにするイチゴ。ただ、ここでゼロツーが9’sに帰還することをヒロに伝えてしまったりするところが、冷たくなり切れないイチゴらしいところなのかもしれない。

ヒロに会いたい気持ちを抑えられなくなったゼロツー。もともと敵対心がないゴローやココロの意見にイチゴも折れて、面会だけと約束しヒロの病室に連れていく。だがヒロはこっそり病室から抜け出してゼロツーの部屋に行っていたのでそこにはいない。騙されたと思ったゼロツーがついにコドモたちに手を出してしまう。そして戻ってきたヒロは、その惨状を見てゼロツーに「今の君はバケモノだ、ニンゲンじゃない」と言い放ってしまう。

ほんの僅かなすれ違いから、言ってはいけないことを言ってしまったヒロ。また、その言葉を自分の罰だと受け入れ、9'sに戻るためヒロの前から去ろうとするゼロツー。ゼロツーの角がかなりの長さになっていた理由は分からないが、それだけ精神的なダメージがあったということかもしれない。

ゼロツーを見送ったヒロは、そこでゼロツーとの思い出を思い出しながら涙を流してしまう。ここで幼少期に会ったゼロツーの姿を思い出しているわけではないというところも良くて、本当にヒロが今のゼロツーを好きだということがわかる。過去に会っているという事実があろうがなかろうがゼロツーが好きだと感じているヒロ。ここまで来るともう運命の人ということなのだろう。

だけど、ゼロツーを追いかけようとしたヒロを全力で止め、キスまでしてヒロに告白をするイチゴ。ちなみにそれを偶然見てしまったゴローは、当然イチゴがヒロをずっと好きだったことは知っているので、「やっと言えたね」的な切ない眼差しを送りながらも全部見るのはさすがにツラいと思ってか、その場から立ち去ってしまう。ここの演出も青春群像劇らしくて最高だった。ちなみに背の低いイチゴがつま先立ちをしながら不器用にキスするところも素晴らしかった。

しかし、イチゴの勇気を振り絞った大告白もやっぱりヒロには届かず……2話も7話の海辺、そして今回も告白を受け止めることすらせず、飛び立ってしまったゼロツーを見上げるヒロ。正直ここまでスルーをされるサブヒロインというのは見たことがないのだが、せめてもの救いはイチゴは下を向いていたので、上を見上げるヒロを見ていないということだろうか。

これまでの話を振り返っても、イチゴのことを大事にしているというのはわかるけど、好きかどうかで言うと、頭の中は10割ゼロツーというくらいヒロはゼロツーのことしか考えていないのだなということが、わかった回だったと思う。

13話でひと段落したかと思いきや、14話はロボットアニメだということを忘れるほどのドロドロな青春群像劇が展開されたが、それが9'sも参戦する大規模な戦いに突入する15話でどうなっていくのか、そこにもぜひ注目してほしい。さらに、15話はこれまでにないほどのカット数で、迫力のアニメーションが見られそうなので、心の準備をしっかりして見るべし!



[文/塚越淳一]

 
作品概要
■放送情報
TOKYO MX:1月13日より毎週土曜23:30~
とちぎテレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
群馬テレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
BS11:1月13日より毎週土曜23:30~
ABC朝日放送:1月13日より毎週土曜26:29~
メ~テレ:1月13日より毎週土曜26:39~
広島ホームテレビ:1月18日より毎週木曜27:00~
BSS山陰放送:1月19日より毎週金曜26:18~
BBCびわ湖放送:1月22日より毎週月曜26:45~
※放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

■主題歌情報
・オープニング主題歌
アーティスト:中島美嘉
曲名:KISS OF DEATH(Produced by HYDE)
作詞・作曲:HYDE
編曲:HYDE/Carlos K.

・エンディング主題歌
アーティスト:XX:me(キス・ミー)
作詞・作曲・編曲:杉山勝彦

■スタッフ
原作:Code:000
監督:錦織敦史
副監督:赤井俊文
シリーズ構成:錦織敦史/林直孝(MAGES.)
キャラクターデザイン/総作画監督:田中将賀
メカニックデザイン:コヤマシゲト
アクション監修:今石洋之
ミストルティンデザイン:中村章子
叫竜デザイン:岩崎将大
美術設定:塩澤良憲
美術監督:平柳 悟
色彩設計:中島和子
3Dディレクター:釣井省吾/雲藤隆太
3DCG:スタジオカラー/A-1 Pictures
モニターグラフィックス:座間香代子
撮影監督:佐久間悠也
音楽:橘 麻美
音響監督:はたしょう二
編集:三嶋章紀
制作:TRIGGER/A-1 Pictures

■キャスト
ヒロ:上村祐翔
ゼロツー:戸松遥
イチゴ:市ノ瀬加那
ミツル:市川蒼
ゾロメ:田村睦心
ココロ:早見沙織
フトシ:後藤ヒロキ
ミク:山下七海
ゴロー:梅原裕一郎
イクノ:石上静香
ハチ:小西克幸
ナナ:井上麻里奈
フランクス博士:堀内賢雄

■ストーリー
彼らは夢を見る。
いつの日か大空へはばたく夢を。
ガラスによって遮られたその空が、どれだけ遠いものだと知っていても。
遠い未来。
人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。
その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“鳥かご”。
コドモたちは、そこで暮らしている。
外の世界を知らず。
自由な空を知らず。
教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。
敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。
まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。
それに乗ることが、自らの存在を証明するのだと信じて。
かつて神童と呼ばれた少年がいた。
コードナンバーは016。名をヒロ。
けれど今は落ちこぼれ。
必要とされない存在。
フランクスに乗れなければ、居ないのと同じだというのに。
そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。
彼女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。

「――見つけたよ、ボクのダーリン」

●TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」×「アニメイトタイムズ」コラボページ
https://www.animatetimes.com/darli-fra/

TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式サイト
TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式ツイッター(@DARLI_FRA)

(C)ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
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