『SAO』神崎エルザの歌唱で知られるReoNa“これまで”と“これから”への覚悟 「このうたが誰かの心に寄り添えるものになればいい」/1stシングルインタビュー
影があってミステリアス。儚く叙情的で、どこか少年っぽさのある歌声を持つ “絶望系アニソンシンガー”ReoNaが、TVアニメ『ハッピーシュガーライフ』ED「SWEET HURT」で本格ソロデビュー。そのヴェールを解き放つ。
ReoNaはデビュー前に『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』(アニメGGO)の劇中のアーティスト・神崎エルザの歌唱役に抜擢されたことでも周知されているシンデレラ・ガールである。一見すると順風満帆なイメージすらある彼女だが、ここにたどり着くまでは決して平たんな道のりではなかった。19歳という若さにして、覚悟を決めたような言葉がなんの躊躇いもなく次々出てくるところがそれを物語っている。
ある種パンク的ともいえる生き方をしてきた彼女が放つ音楽は、タイアップ作品と言えどその人生観が投影されたものになっていた。表現者としてどんな思いで今作に向かっていったのか、過去のエピソードを振り返りながら紐解いていく。
共感がなによりの力になる
──以前アニメイトタイムズに掲載されていたインタビューで、「どう歌っても暗くなっちゃうんです」といった発言をされていたことが個人的に印象的だったんですが、その理由ってご自身ではどう分析されてるんでしょうか。
ReoNaさん(以下、ReoNa):自分では分からないんですけど、明るい曲を明るい雰囲気のまま歌うことがなかなかできなくて。最大限明るく歌ってるつもりなのに“あれ、暗くない?”って(笑)。レコーディングをするようになって初めて自覚しました。
──暗い方向に惹かれてしまう理由はなんだと思います?
ReoNa:もともと自分にしんどいことがあったとき、明るい曲や眩しい曲……「頑張れ」って言われるような曲を聴いちゃうと疲れてしまうというか。似たような境遇や、しんどくてつらいということを歌った曲、そういう描写のあるアニメの方が好きなんです。
共感ってなにより力になると思っていて。頷いて話を聞いてもらってるだけでも癒しになるじゃないですか。それを音楽にも求めていたので、そういう音楽を今度は自分が歌えたらいいなと。
──おなじ境遇の子に寄り添いたいと。そう思ったキッカケみたいなものはあったんですか?
ReoNa: “自然と”……と言ったらざっくりすぎますね(笑)。歌い始めたときは、歌うことでごはんを食べることを考えていたわけではなくって……。うたを歌うことは大好きでしたけど、自分が発信する側になるという意識はあまりなかったんです。
初めて歌いだしたのは、中学3年生~高校生のときで、ライブハウスで歌わせてもらってた時期もあって。その時は洋楽やアニメの歌のカヴァーを中心に歌っていたんですが、<つらいよ、苦しいよ、悲しいよ>ってうたは応援歌に比べて圧倒的に少ないなと当時感じていて。同じ<つらい>でも失恋の曲がほとんどなんですよね。
じゃあ自分がアニソンを歌えるアーティストになったときにその気持ちを私が歌いたいって、自分が歌う側になって徐々に思うようになっていきました。
──当時は純粋に歌うことが好きという感じだったんでしょうか。
ReoNa:そうですね。もともと人前に出るのが得意なタイプではないんです。どちらかというと自分の意見を言いたくない内向きな性格だったんですけど……歌うことは好きだったんです。
──差し支えなければ当時歌ってたアニソンを伺ってもいいですか?
ReoNa:『東京喰種トーキョーグール√A』の「季節は次々死んでいく」(amazarashi)が凄く好きで。『東京喰種トーキョーグール』が好きだったこともあるんですが、amazarashiさんの曲に惹かれるものがあって。あと私が小さいころにやってた『電脳コイル』の「プリズム」(池田綾子)だったり……自分が見てたもの、知ってるものの範囲のなかで歌ってましたね。
──アニメはもともとお好きだったんですか?
ReoNa:ひとつの作品を突きつめるというよりかは「今期やってる作品どれみようかな」みたいな感じで。でも近くにある存在ではありました。
──では、いざ神崎エルザとして歌唱することが決まったときというのは、どういう心境だったんでしょう。
ReoNa:全然実感が湧いてなくって。心のどこかで今までとは違うんだって意識はあったんですけど……。アニメが始まってからも私の名前はしばらく公表しないと聞いていたので、親や一部のひとにしか伝えてなかったんです。水面下で私が動いている状況だったので、どこか信じられないところもあって。スタッフさんに「本当は冗談だよ」って言われることも想像したりしてました(笑)。
──レコーディングしてても、そう思うものなんですね(笑)。
ReoNa:そうなんです(笑)。レコーディングしても実感が湧かなかったです。
──だんだんとヴェールが剥がされていく瞬間っていうのはどういう気持ちでしたか。
ReoNa:厳しい声を頂くんじゃないかって、覚悟していたんです。神崎エルザの声優である日笠陽子さんがいらっしゃって、その上で歌唱を担当させていただくという形だったので……原作を読んでくださっている方のなかには、私じゃない神崎エルザのイメージを抱いているひともいるだろうなと。
でも想像以上に好意的な反応をいただいて。ちょっとずつ実感していって「こんなに嬉しいことがあっていいのかな」って。つい最近まで夢じゃないかなって気持ちがありました。
──へぇ、つい最近までとは! でもそれと同時に「歌で食べていくんだ」みたいな覚悟は決まってたわけですよね。
ReoNa:はい。腹を括ったというか。学生のときは本当に趣味のような感じでライブハウスに立ってたんですけど……これから真剣に歌っていきたいと思ったときに、学生業を辞めてるんです。
今までを振り返ってみても、好きなものはアニメと音楽しかないんです。これ以外に私には何もないなって。
──むしろ腹を括りにいったというか。
ReoNa:腹を括りにいったのかな?(笑) もともとあまり通ってなかったこともあるんですけど。
ReoNaとして歌う「SWEET HURT」は 歌に向けてのラブソング
──今回のソロデビューについてはどういう心境ですか?
ReoNa:遂にっていう感じが大きくて。これから先、おうたを歌っていくための大きな第一歩。憧れていたアニメで挿入歌、エンディング・テーマをうたうことができて。学校を辞めたり、引きこもりがちだったり、散々な人生を歩んできても、好きなことを突き詰めて歩いていれば、こんな事に出会えるんだなって。
こんなことがアニメや漫画以外の現実に起きるんだなって。夢かこれはって思うんですけど、夢であったら困るので(笑)、目先のライブやリリースをひとつひとつ大事にしていきたいなと。
──『ハッピーシュガーライフ』を初めて読んだときの印象というのは?
ReoNa:原作を渡されたときに「少女漫画かな?」って思ってたんです。表紙が可愛いじゃないですか。ちょっと深読みしても「病んでる系なのかな?」みたいな感じだったんですけど……いざページをめくってみたら、可愛らしい絵柄でドロドロとした物語が描かれていて。
可愛い絵柄に重たい愛の物語っていうギャップに狂気を感じました。例えば、怒って追いかけられるより笑顔で追いかけられたほうが怖いじゃないですか。そういう違和感やギャップによる狂気みたいなものを感じたというか。アニメの演出も「このシーンでキラキラしたエフェクトがつくんだ!」みたいなシーンがあって。今までになかった愛の物語かな、と。
でも、愛してるもののためならなんでもできちゃう主人公のさとちゃん(松坂さとう)の気持ちに近いものってみんな抱えてると思ってて。あそこまでできる人はいないとは思いますけど、好きだから独占したくなったり、「私が先に見つけたんだから!」みたいな気持ちって、誰しもあるんじゃないかなって。
私もアニメのキャラクターを好きになりがちだったんですけど……独占はできないじゃないですか(笑)。同じように恋心を抱いているひともいるわけで、それが辛いからシャットアウトしちゃおう!ってなったり(苦笑)。さすがにさとちゃんのようにまではできませんが、さとちゃんは色々なことが重なって、ああいう形でしか愛を伝えられないし、愛せないだけなんですよね。
──異色とも言える切ない愛の物語をどんな風に歌いたいと思いました?
ReoNa:漫画を読んでいる段階では想像がつかなくって。この作品に対して歌う曲ってどんな感じだろう?って。出来上がってきたデモを聴いて、最初は明るく柔らかく優しく歌ったんです。
と、言うのも──間奏のところに<ラ ラ ラララン♪>て(コーラスが)入ってるじゃないですか。デモを聴いて思い出したのが『風の谷のナウシカ』の<ラン、ランララ、ランランラン>って歌で。小さいころからあの部分が凄く不気味だなと思ってたんです。
──分かります! あと、実は私も「SWEET HURT」のコーラスの部分、ちょっと怖いなと思ってたんです(笑)。
ReoNa:あ、本当ですか!(笑)それは嬉しいです。違和感って何より怖いんですよね。そういう部分が自然とのっかって。歌詞だけ読むとゆがんだ愛という印象だと思うんですけど、曲だけ聴いたら重苦しくなく、むしろ明るく朗らかな印象で。そのギャップがアニメとの親和性を生むんじゃないかなって気がしています。
──しかも、そのコーラスと重なる言葉が<わたしの命をあげよう>で、よりゾクッとするというか。
ReoNa:そうなんです(笑)。<わたしの命をあげよう>っていう歌詞は……『ハッピーシュガーライフ』は文字通りそういう解釈になると思うんですけど、私にとっての<命>は、時間や労力だと思っていて。
時間の積み重ねって命じゃないですか。命を何に置き換えるかっていうのは、受け取る側の数だけ解釈があるんだと思います。アニメを見てから「SWEET HURT」を聴いた人と、初めて聴いた人とではまた印象が違ってくるのかなと思うので、そこはひとつ面白い部分なのかなと。
──デモの段階と本番のレコーディングではまた違う思いがあったと思うんですが、そのあたりはいかがですか?
ReoNa:初めてReoNaとして歌った曲で、「歌詞を大事に」ってことはみんなの共通認識としてありました。レコーディングで録ってるときに、歌詞にシルシを付けてみようって言っていただいて。
赤、青などの色を使い分けて、強調したいところや、強くなりすぎないようにしたいところに丸をしたり、下に線を引いたりして。<命>の部分は、二重丸くらいにしたと思います(笑)。ひとつの解釈じゃないので、ニュアンスの違いみたいなものを1番、2番で変えられたらいいなと思ってましたね。
歌詞を読んだら歪んだラブソングみたいに受け取ることもできると思うんですけど、私は<あなた>という存在は、恋人だけを指しているだけじゃない気がしていて。歌い込んでいくうちに「私は誰に向けてこれを歌えばいいんだろう?」って思って……それで私にとっての<あなた>は音楽だったり、うただったりするんだろうなって。なので、<あなた>はひとつじゃないんだよっていうのは、ひとつキーワードにできたらいいなと思ってました。それがReoNaとして歌う「SWEET HURT」だなと。
──ではReoNaさんにとって「SWEET HURT」は音楽へのラブソングでもあるんですね。
ReoNa:そうですね。作品のことを抜きにしたら、これは歌に向けてのラブソングになると思います。
──そうやって聴くとまた違った響きになりますね。
ReoNa:何を想いながら聴くか、何を考えながら歌うかによって、見え方や感じ方が変わる不思議な歌だなと思います。
──サウンドはピアノとアコースティックギターが軸となっていて、凄くシンプルですよね。
ReoNa:エルザではギターがメインのうたを歌っていたんですが、この曲も「おやすみの詩」もピアノからのスタートで。この2曲の音はエルザと対比をつけやすいというか、気持ちを切り替えやすいなと思ってました。
──2曲目の「おやすみの詩」は、イントロにギターリフも入ってきていて、ガラりと変わる感じがありますよね。
ReoNa:あの入り方、凄く良いですよね。バンドっぽい感じの音が入ってくるという。「おやすみの詩」は歌い方に悩むことが多かった曲で。
──淡々としたセリフのような歌いまわしもあり独特ですもんね。でも力強さがしっかりあって。
ReoNa:仮唄をレコーディングしたとき、楽器の音がまだ入っていなかったこともあって、ちょっと抑えめにしたんです。「悲しい、切ない、しんどい」みたいなものを表現して淡々と歌ってたんですけど、実際バンドの音が入ったら激しさが増してエモーショナルになってて。淡々と歌ったらバンドの音しか聴こえなくなっちゃうんじゃないかって思って。なので、切実さや緊迫感を表現しながらも、激しくなりすぎないように歌いました。
──そういった表現方法はReoNaさんにとって挑戦でもあった?
ReoNa:そうですね。この曲では挑戦でもあり……今だからこそ歌える曲だなと。
──今だからこそ歌える曲、ですか?
ReoNa:はい。この曲の題材は「いじめ」なんですが……私もいじめられていた経験があって、傷を消化した今だからこそ歌える曲なんです。
私自身、いじめられて苦しい、悲しいときに「いじめは良くないよ」みたいな言葉を見ても何にも救いにならなくって。結局は誰も助けてくれないって思いだけが残ったんです。当時の苦しかった想いをのせられたらいいなと思って歌いました。
──無理に話さなくても大丈夫なのですが、歌うとき苦しくなかった?
ReoNa:<歪な髪、ハサミで切って 嘲笑ったあの子を笑いましょう>というフレーズがあるんですが……私の場合、当時、腰くらいまで髪があったんですけど、それをからかわれることが多かったんです。
母が服飾関係の仕事をしていたので自宅に裁ちばさみがあって、表面から見えない内側の髪の毛だけ切りおとしてたことがあったんですね。
血はでない自傷みたいなものをしてた。それで髪の毛がどんどんなくなって、最終的にツーブロックにするしかない……という経験があって。自分自身の経験に重ねると思い出すこともたくさんありました。ただこのうたが誰かの心に寄り添えるものになればいいなって思いで歌いました。
──ReoNaさんにしか歌えない曲ですね。こういう曲を歌いたいと事前に伝えたんですか?
ReoNa:実は伝えてないんです。
──じゃあはさみのエピソードは、歌詞を書かれた毛蟹さんは存じ上げないんですか?
ReoNa:はい。言ってないです。だからたまたまなんです。ただ題材としてデビュー前に歌っていた「怪物の詩(うた)」という曲があって、その作詞作曲を毛蟹さんが手がけてくださっているんです。「怪物の詩2」みたいなものを書き下ろしてもらいたいとだけ伝えていました。
自分の中の矛盾、ジレンマを重ねた「カナリア」
──その流れからの3曲目の「カナリア」なんですが、エモーショナルで凄く良い曲ですよね。名曲です。
ReoNa:ありがとうございます(笑)。「カナリア」は『ハッピーシュガーライフ』の挿入歌なんですが、どのシーンで使われるか伺ったとき……自分が原作を読んだときにいちばんショックを受けたシーンで……あの……語彙力が欠如するシーンで……。
──察しました(笑)。
ReoNa:はい。これで大体伝わったかと思います(笑)。「ここからどうなっちゃうんだろう」っていちばん感じたシーンで、「ここでこの曲が流れるのか!」って。この曲は飛びだってしまった鳥が戻ってこない……ということを歌ってる曲なんです。
過ぎ去った時間に対しての後悔や歯がゆさは、今までも伝えて来ていたことで。今でこそこうやってうたを歌わせてもらってますけど、そうじゃなかった時期もあって、その時は色々なこと後悔しましたし、やることなすこと失敗だったんじゃないかなって思うこともありました。
でも時間は戻らないし、飛んでいった鳥は戻ってこない。自分のなかの矛盾だったり、ジレンマだったりが、この「カナリア」に重ねられたらいいなと思いながら歌いました。
──<ひらひらひら>という言葉があるじゃないですか。そこで景色がくっきりと描写されて切なくなるんですよね。
ReoNa:窓から見える落ち葉がどんどん散って、最後の1枚が落ちたときに死んでしまうんだっていう物語があるじゃないですか(オー・ヘンリーの短編小説『最後の一葉』)。私、あの情景がすごく浮かんで……。
葉っぱは散ったら戻らないし同じ葉っぱは二度とつかない。そんな景色を重ねて歌ったので「ひら」という2文字に込めた想いがすごく大きいんです。
──「カナリア」は特にライブで聴いてみたいなと思いました。
ReoNa:そういっていただけて嬉しいです。ありがとうございます!
──10月19日(金)に開催されるワンマンライブ『Birth』できっと今回のシングル曲が聴けると思うんですが。
ReoNa:はい、歌います! バンド形式なんですが、バンドライブをやることはそう多くはないので、それも含めて楽しみで。色々な見せ方ができるんだろうなと思ってます。その日は10代最後の夜でもあり、メジャーデビューして初めてのワンマンライブでもあるんですが──あと2か月かぁ! 20歳かぁ……。
──今更なんですけど19歳なんですよね。地に足のついた発言を聞いていると、年齢を忘れてしまいそうになります。
ReoNa:そうなんです(笑)。
──ReoNaさんにとって20歳という存在は大きいんでしょうか?
ReoNa:凄く大きいです! さっき<命>を時間と言ったように……私は年齢や時間に固執して生きてきたんです。
今やりたいことをちゃんと経験したい、今のうちに他の人がやっていないことをやりたい!って気持ちが強かったんです。残りの10代を有意義に過ごしたい、なんでも先取りしたいというか──生き急ぐような気持ちが大きかったんです。
いつからかは分からないんですけど、自然とそういう気持ちが芽生えてて。でも、周りの人が「はやく大人になりたい」って言ってても、いつまでも永遠に子どもでいたいと思ってて(笑)。ついに来てしまうんだなこの日がっていう気持ちです。
──でもそんな節目の前日をファンの人と一緒に過ごせるというのは心強いのがあるのでは?
ReoNa:そうなんです! それもあって自分が固執してきたものに捉われずに過ごせるなと。後悔をたくさんした10代だったので。懐古じゃないですけど、振り返って改めてこの曲たちを歌えるということは感慨深いです。ライブの短い時間にこの10年間がどれだけ詰め込められるかは分からないんですけど、詰め込めるだけ詰め込みたい。
本当にお歌があって良かった。きっと嬉しい節目になると思います。大事な大事なライブになると思うので、一生残せるようなライブにしたいです。
──そんな後悔もReoNaさんならきっと“これから”の力に変えられるんじゃないかなと思います。
ReoNa:ありがとうございます。そういった10代を過ごしたからこそ歌えるうたがあって。それは小説の人も漫画のかたもいると思うんですけど、経験があるからこそできることがあって、私はたまたま歌うことだった。なので私にとって歌うことは救いでもあります。
死ぬまで歌い続けてやろうって気持ちがある
──「カナリア」に<もしも白く塗り直せるなら 透き通るような日々を 描けるのかな>という言葉があるじゃないですか。それこそ過去の日々や後悔を指してると思うんですが、ReoNaさんは塗りなおせると思いますか?
ReoNa:私の場合は、たぶん物凄く厚く塗らないと黒い部分が透けてしまうかと……(苦笑)。1回黒くなったものを白くするって何十倍の力が必要になると思うんです。そこまで大きいことであれば闇に葬り去りたい気持ちになってしまうというか……。
ただそれでも願わずにはいられないような大きな出来事ってある人にはあると思うんです。例えば時間が経って「どうでもいい」と思えるようなことでも、当時の自分にとっては命が危ぶまれるくらい悲しいことって……ありませんか?
──ありますね。「よく今まで生きてたなぁ」って自分自身でも思ってしまうようなことが(苦笑)。
ReoNa:そうそう! 本当に「よく生きてたなぁ」って(笑)。そういう経験をしてきた方に刺さってくれたらいいな。
──それにしても、神崎エルザとしての活動を見てるとシンデレラ・ガールみたいなイメージがあったんですけど、こうやってお話を聞くとここにたどり着くまで色々な想いがあったんだなと改めて思いました。
ReoNa:私自身「まさか自分が」って感じもあり。でもできるなら死ぬまで歌い続けてやろうって気持ちがあります。私、うたが無くなったら他にできることってないんです。それだけ人生をかけてます。
──さきほど年齢の話があがりましたが、むしろ25歳、30歳……とその先が気になります。
ReoNa:どうなってるんだろ~! 逆に「はやくおばあちゃんになりたい!」って言ってるかもしれません(笑)。
──これからも楽しみにしてます。ありがとうございました!
[取材・文/逆井マリ]
リリース情報
■ReoNa「SWEET HURT」
発売日:2018年8月29日(水)
【収録楽曲】
M1:「SWEET HURT」※TVアニメ「ハッピーシュガーライフ」EDテーマ
作詞:ハヤシケイ(LIVE LAB.)作曲:ハヤシケイ(LIVE LAB.)編曲:PRIMAGIC
M2:「おやすみの詩」
作詞:毛蟹(LIVE LAB.)作曲:毛蟹(LIVE LAB.)編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M3:「カナリア」
作詞:ハヤシケイ(LIVE LAB.)作曲:毛蟹(LIVE LAB.)編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M4:「SWEET HURT -Instrumental-」※初回生産限定盤・通常盤に収録
M4:「SWEET HURT –TV ver.-」※期間生産限定盤に収録
【仕様/価格】
・初回生産限定盤(CD+DVD) VVCL-1285~1286 / 1,600円+税
☆「SWEET HURT」ミュージックビデオ収録DVD付き
・通常盤(CD) VVCL-1287 / 1,200円+税
・期間生産限定盤(CD+DVD) VVCL-1288~1289 / 1,600円+税
☆「ハッピーシュガーライフ」アニメ描きおろしイラスト使用ジャケット
☆「ハッピーシュガーライフ」ノンクレジットエンディング映像収録DVD付き
ライブ情報
■ReoNa ONE-MAN Live「Birth」
日時:2018年10月19日(金)
OPEN 19:00 / START 19:30
会場:Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE(東京・渋谷)
アクセス
チケット料金:全席指定¥4,900(ドリンク代別、税込)※4歳以上チケット必要
先行販売スケジュール:最速先行7/14(土)12:00~7/18(水)23:59
※抽選:当選発表〜入金期限7/20(金)13:00~7/22(日)21:00
取り扱いプレイガイド:イープラス
お問い合わせ:HOTSTUFF PROMOTION03-5720-9999(平日12:00〜18:00)
HOTSTUFF PROMOTION