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映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』奥野壮さん×渡邊圭祐さんインタビュー

「平成最後の冬、劇場で心温めませんか?」映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』公開記念!奥野壮さん×渡邊圭祐さんインタビュー

「時代が終わる。すべてがはじまる。」という衝撃なキャッチコピーに目を奪われる映画『平成仮面ライダー20作記念仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』。の公開がいよいよ迫ってきた。

平成仮面ライダー20作記念作品であり、平成を締めくくるヒーローとして誕生した『仮面ライダージオウ』が銀幕に登場する同作。予告動画では、「仮面ライダーは虚構の存在だった」というメタ要素を含んだワードが飛び出すなど、多くの話題を呼んだ。

今回、同作の公開に先駆けアニメイトタイムズでは、『仮面ライダージオウ』で常磐ソウゴ / 仮面ライダージオウを演じる奥野壮さんとウォズを演じる渡邊圭祐さんにインタビューを実施した。

「最高最善の魔王」になることを宣言し、仮面ライダージオウへと変身した常磐ソウゴと「サイテーサイアクの魔王」であるオーマジオウに仕える謎の予言者ウォズを演じる2人は、共に『仮面ライダージオウ』が俳優デビュー作となる。

彼らが胸中に秘める映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』への意気込みに迫る。

クジゴジ堂の店主、常磐順一郎は芝居の先生!?

――お二人は『仮面ライダージオウ』がデビュー作となります。撮影がスタートする前と現在で変化したことはありましたか?

奥野壮さん(以下、奥野):撮影が始まる前はこれからが楽しみだという気持ちでした。「よっしゃ!これから頑張るぞ!」みたいな。?

渡邊圭祐さん(以下、渡邊):そうだったね(笑)。

奥野:当時は、仮面ライダーの裏側が知れる!みたいな感じですよ、本当に。それからお芝居に触れるに連れて、たくさん映画やドラマを見るようになりましたね。撮り方だったり役者さんのお芝居を注意深く見たり。色々な作品を目にすることで、自分の表現方法について考える時間ができるなど、ジオウが始まる前ではなかった役者としての感情が芽生えました。

渡邊:僕も近いかな。僕ら2人っていい意味でも悪い意味でも「ようやくこの役が決まった」という感覚がないんですよ。

奥野:そうそう。

渡邊:僕たち2人とも初のオーディションで合格しているんです。

奥野:オレ、仮面ライダーになるんや!みたいな。合格できた喜びよりもこれから頑張ろうって気持ちの方が大きかったよな?

渡邊:そうだね。なので、大役を掴んだという実感が湧きにくいというか、ライトに受け止めていたんですよ。今振り返ると、撮影がスタートした頃は、台本をいただいて覚えたセリフをカメラの前で喋るという感じだったと思います。

渡邊:今ようやく、芝居というものに片足を踏み込めるようになってきたというか。他の演者の芝居を受けて自分がどう返すのか?ということを考えられるようにはなってきました。ただ、頭で理解していても中々上手く表現できないことが多くて、自分に腹が立つことも少なくないですね。でも、芝居は奥が深くてすごく楽しいなって思ってます。

奥野:生瀬さん(常磐順一郎役・生瀬勝久さん)と現場やご飯をご一緒した時に、お芝居のアドバイスをいただく機会も多いよね。僕たちそれぞれの芝居を見た感想を聞いてると「本当にお芝居って深いんだな」と思います。

生瀬さんとお芝居の話をしてると「明日からもっと頑張ろう!」って気持ちになるよね?

渡邊:もうちょっと早く聞きたかった!とかね。

――生瀬さんのアドバイスで印象に残っているものを一つ聞かせて下さい。

奥野:そうですね。僕は「リズムがない」って言葉をいただいたんですよ。カメラが回って「よーい!はい!」ってなってからのお芝居のスピードが遅いと。その言葉を受けて、自分のセリフにリズム感が生まれるように心がけましたし、それこそ生瀬さんと一緒にお芝居をするシーンだと「僕の芝居を受けて、セリフを出さなきゃダメだよ?」って、言葉をいただいてから、そのことを強く意識するようになりました。

渡邊:僕は「ウォズをやるな」ですね。1話からウォズという役を作り続けてきた結果、ある程度イメージが固まってきていて。新しい台本をいただいた時に「ウォズだったらどう立ち回るか?」という意識が強くなっていたんです。

自分で新しい「ウォズ」を作るというよりも、自分が作ったぐちゃぐちゃな容器に水を注いでるだけになってしまっていて。生瀬さんは「もっと遊べ、もっと新しいものを生み出せ」という意味で「ウォズをやるな」というメッセージをくれたんですよね。

奥野:お芝居の中の役だからね。

渡邊:自分の中のウォズから一度離れて芝居を考える大切さを教えていただきました。

奥野:もうちょっと早く聞きたかったと思うよね(笑)。

渡邊:そうそう!もっといい芝居できたなって思う(笑)。

――今回、取材が決まってからお二人のプロフィールを初めて拝見したのですが、デビュー作だと知ってビックリしました。

奥野:いや〜そんなことないですよ。

渡邊:僕たちはただビビらないというだけですから。

奥野:4人で言うとゲイツ(押田岳さん)とツクヨミ(大幡しえりさん)は真面目で緊張しがち。僕たち2人は逆なんです。ジオウの制作発表の時でもちょっとドキドキしながら「行くぞ!」って感じだったのが僕たちで、2人はガチガチになってましたから(笑)。

ウォズのアメとムチ、懐の深い魔王候補

――お二人が感じている『仮面ライダージオウ』の魅力についてお聞かせ下さい。

奥野:まず大きく一つあるのがレジェンドライダーである先輩たちが本編に登場するということです。また、ジオウに登場するキャラクター1人ひとりが立っていることだと思います。レジェンドの先輩たちが出演しつつも、負けない個性を持っているというか。レジェンドのパワーに負けないものをそれぞれが出していると思いますね。

渡邊:レジェンドの方がご出演するのは大きいよね。僕が魅力を感じているのは、歴代ライダーのアーマーです。レジェンドライダーのデザインを踏襲しつつ、ジオウやゲイツが新しいものに変身するのは面白いと思います。これまでの、仮面ライダーを見ていた方が見ても、ビジュアルから面白さが伝わるんじゃないかな?

奥野:お話も2話完結だからテンポがいいよね。

渡邊:そうそう。物語も凄く練られているので、僕たち演者も今後の展開が楽しみですし。僕たち自身が楽しみながら作品を作っていることが映像を通じて伝わればいいなって思いますね。

――渡邊さんが演じるウォズはオーマジオウとなるソウゴに仕えているという設定ですが、どういった気持ちで演じていらっしゃるのですか?

渡邊:えっ?うーん。どんな気持ちなんですかね(笑)。そうですね。他のものには興味をもたないようにしているんです。

例えば、ゲイツやツクヨミに対する感情はゼロ。逆にソウゴだけには100を出すみたいな。オーマジオウは僕と未来で深い関係にあるんですよ。なので、その卵を育てているみたいな感覚で演じています。チョップもするし、時には怒鳴るし。

奥野:アメとムチあるよね?

渡邊:(笑)。僕の中ではお母さんみたいな感覚なんですよ。横にただ居て従うのではなく、母性と言うか教育者のような感覚を持っているんだと思いますね。

――TVシリーズではウォズが、タイムジャッカー側に付くという展開もありました。

奥野:あれはウォズの策略があるんだよね?

渡邊:そう。僕の考えがあるんです(ニヤリ)。

奥野:完全に寝返った訳ではなく、ソウゴのための行動なんですよ。

渡邊:ソウゴがオーマジオウとは違う歴史を歩みだしているということがあっての行動だよね。実際、ソウゴの気持ちは僕の中で関係ないんですよ。

僕はウォズを演じる上で、ソウゴに敬意をあまり払わないということを大切にしているんです。あくまでも僕が崇めているのは、魔王になったオーマジオウなので。

奥野:常磐ソウゴ自体はウォズにとっての我が魔王じゃないからね。オーマジオウが我が魔王。僕自体は大した問題じゃないんですよ、ウォズにとって。ただの従者じゃないんだよね。

渡邊:実は僕もウォズがどうしてソウゴ側に付いているかは知らないんですよ。タイムジャッカーに付いた方が話も早いわけで。これからどうなっていくのか楽しみです。

――奥野さんは今のお話を聞いてどう感じましたか?

奥野:その通りだと思いますよ。ソウゴ自身としてはそんなことは、どうでもいいことですし。ウォズがどう思っているのか?なんて興味ないですから。

「最高最善の魔王」になる。王様になりたい。これが信念にあるだけ。ここがブレないのであれば、ウォズや周りが何を言おうとも、何をしようとも関係ない。TVシリーズでの「ウォズはウォズのしたいようにしたらいい」というセリフが象徴してますよね。

渡邊:一緒にはいるけど、絆はないよね。

奥野:ないね(笑)。

――作品を見ているとソウゴの器の大きさが半端じゃないなと思うことがあるんです。

奥野:何でも受け入れちゃいますよね。ウォズを含めて、みんな仲間と思っているところもありますし。だから、「何をしても最後にはどうせ戻ってくるんでしょ?」と達観しているんだと思います。

渡邊:人に優しいようで自分の道を歩み続けている。悪い言い方をすれば自己中なんですよね。

奥野:そう。すっごいワガママ。それが王様なんだよ。

――今のソウゴとオーマジオウってまだリンクしないというか、別の存在に映っています。

渡邊:今はまだ、ですね。

奥野:まだね。ただ、その片鱗が垣間見えるシーンはあるわけですよ。ゲイツが勝負を挑んできたら表情一つ変えずにた返り討ちにしちゃったり。いわゆる“魔王ムーブ”ですね。ここがオーマジオウとリンクするところだと思いますね。

ソウゴとしては、劇場のど真ん中の席で観て欲しい!

――映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』についてもお聞かせ下さい。最初に台本を読んだ時の感想はいかがでしたか?

奥野:率直に難しい物語だなと思いましたね。ただ、平成仮面ライダー最後の映画に相応しい台本になっているとも感じました。

渡邊:うん。面白いお話ですよね。色々なメッセージが込められているというか。これまでに一作しか平成仮面ライダーを見たことない方でも楽しんでいただけると思います。少年心がくすぐられるんじゃないかな。

――見どころはどんなところでしょう。

奥野:ジオウメンバーで言えば、ソウゴたちが普段のソウゴと違っていたりします。ウォズは……変わらないよね?

渡邊:そう、僕だけ変わらない。

奥野:普段と全然違うソウゴ、ゲイツ、ツクヨミがコメディタッチに描かれている。ここはぜひ、見ていただきいポイントですね。

あと、僕自身としては予告動画でも流れているシーンなのですが、桐生戦兎(犬飼貴丈さん)と常磐ソウゴが雨の中2人が並ぶW変身のシーンですね。先輩と横に並んで同時に変身する。僕としても考え深いカットになっています。

渡邊:見どころ……。うーん。全部です。選べないですね。全体を通していい波ができていると思います。ただ、やっぱり20人の平成仮面ライダーが並んでいるシーンは圧巻ですよ(パンフレットの表紙を見ながら)。

映画館の席って予約した時点で決まっちゃうと思うんですけど、自分が好きな仮面ライダーが前に来る席を取れるように祈って欲しいですね。

奥野:そうね(笑)。ソウゴとしてはど真ん中に座ってほしいかな?

渡邊:ジオウが真ん中に来るからね(笑)。最初に真ん中埋まってほしいなぁ。

奥野:真ん中だけ最初に埋まって、バーっと広がっていく感じだと嬉しいな。

渡邊:そういう遊びをしても面白いですよね。初見だと絶対並び分からないですから。

奥野:確かに!楽しそう!それ。後はストーリーがちょっと複雑なので、何度見ても新しい発見があると思います。このシーンこうなってたんだ!みたいな。何回見ても面白いと思います。

渡邊:そうだね。ひょっとすると、初見は「カッコいいな」で終わっちゃうかも。物語を理解するというよりも、映像のカッコよさに魅せられるというか。物語をじっくりと楽しみたい方は2回見たほうがいいと思いますね。

奥野:え! じゃあ、僕は3回って書いておいて下さい!

渡邊:(笑)。

――撮影中、印象に残っているエピソードはありますか?

奥野:僕はティード(大東駿介さん)ですね。ティードが怒り狂うシーンがあるんですよ。そこの大東さんの演技が凄いんですよ。なので、打ち上げの時にどういった感情で緩急を意識していたのかなどお芝居に関しての質問をしちゃいましたね。

渡邊:僕はファン目線なんですけど、クウガのシーンですね。クウガが動いてる!という感動が演者の僕からしても凄かったんですよ。スーツアクターさんたちの動きも最高なので、とても印象に残っているエピソードになりました。

――ありがとうございます。では、最後に映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』を楽しみにしている子供たちとこれまで平成仮面ライダーを応援してきたファンに向けてメッセージをお願いします。

奥野:チビっ子に関しては、ジオウカッコいいから映画見てね!です。後は、ちゃんと勉強するんだよ?ちゃんとご飯食べるんだよ?ちゃんと寝るんだよ?と。

――歯も磨くように、と(笑)。

奥野:ずっと仮面ライダーを応援してくれているファンの方に対しては……いや、これは作品を見る方々全員に向けてですね。平成仮面ライダー20作記念、最後の平成仮面ライダーの映画として20人の平成仮面ライダーが登場します。

クウガを見てた世代の方たちからジオウを見ていただいている方たちまで。平成仮面ライダーの長い歴史の中で、少しでも接点があった方々全員が楽しめる映画になっています。ぜひ、劇場に足を運んでください。

渡邊:チビッ子には「正義ってこんなにかっこいいんだぜ」というところを見て欲しいですね。大人の方に関してはそうですね・・・。

平成最後の冬、お一人で過ごされていませんか?そんな時心が温まる物語がここにあります。ぜひ、劇場に足をお運び下さい(ウォズの口調で)。

奥野:うん、本当にそれだよね。

渡邊:ネットで何でも知れちゃう時代なので、SNSを見てから作品を見てもいいし、事前知識なしで見てもいいです。僕たちは映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』に自信を持ってますから。

奥野:とにかく見て欲しいよね!

渡邊:平成最後の冬、劇場で心温めませんか?(ニヤリ)

奥野:記事のタイトル決まったね(笑)。

――ありがとうございました!

[取材・文・撮影 川野優希]

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作品情報

『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』

12月22日(土) ROADSHOW


出演者

奥野 壮 犬飼貴丈
押田 岳 大幡しえり 渡邊圭祐/赤楚衛二 高田夏帆 武田航平 水上剣星
福崎那由他 斎藤汰鷹/大東駿介

声の出演

滝藤賢一 関 俊彦 遊佐浩二 てらそままさき 鈴村健一
石丸謙二郎/生瀬勝久


平成仮面ライダー 劇場版18作品のディレクターズカット版 配信中

2001年公開の「仮面ライダーアギト PROJECT G4」から2012年公開の「仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦 アルティメイタム」まで18作品の“ディレクターズカット版”は、公開時に惜しくもカットされた未公開シーンやアクションシーンを追加・再編集した貴重な作品。今回は、初配信の10作品を含む18作品がラインアップ。劇場では観られないライダー達の勇姿を振り返り、劇場版をより楽しんでいただけます。

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期間:2019年6月10日(月)まで配信中
対象:ビデオパス見放題会員

「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」公式サイト
平成仮面ライダー20作品記念公式ツイッター(@HKR20_official)
「仮面ライダージオウ」公式ツイッター(@toei_rider_zio)
「仮面ライダービルド」公式ツイッター(@toei_riderBUILD)

「ジオウ&ビルド」製作委員会 (c)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
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