たなかマルメロさん原作の舞台『俺たちマジ校デストロイ』キャストインタビュー第2弾|小南光司さんが演じる鈴城御由は「ナチュラルにかわいく!!」
2019年3月21日(木・祝)~3月30日(土)の期間、東京・シアター1010にて、舞台『俺たちマジ校デストロイ』がスタート!
『ヤリチン☆ビッチ部』など人気BL作品を描く「おげれつたなか」さんが、「たなかマルメロ」と改名してから初となる同名漫画を原作とした本舞台は、男子校に通う生徒たちが時に悩み、傷つきながらも「ネオアイドル」を目指して突き進んでいく熱く、さわやかな青春サクセスストーリーです。
公演を目前に控えた出演キャストに、作品の魅力や舞台への意気込みなどを語っていただくインタビュー第2回は、鈴城御由役を演じる小南光司さん。
舞台「KING OF PRISM」の神浜コウジ役、『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』の朔間 零役などで活躍中の小南さんが初めて演じるタイプというミユの魅力と、どう向き合い、演じるのかをうかがいました。
青春を思い出させてくれた作品で、キャラクターごとにスポットが当たったみんなが主役の舞台
――まず原作を読んだ感想をお聞かせください。
鈴城御由役・小南光司さん(以下、小南):たなかマルメロさんは、おげれつたなかさんとしてもBL作品を多く描かれていて、そのイメージで読み始めたら予想と違うキラキラ学園もので。
僕が忘れかけていた青春をもう一度思い出させてくれる内容で、SNSやアプリが普及している今だからこそ、ありえそうな設定で身近に感じられることができました。絵もきれいなタッチで、男性らしい体格や首の太さなどリアルに表現されていて。のめり込んで気が付いたら、あっという間に読み終えていました。
――主人公のトモらはアプリ発のアイドル"ネオアイドル"を目指していくわけですが、この設定についてどう思いますか?
小南:ユーチューバーとかティックトッカーなど、ネット発のスターが続々と出てきていますが、ネオアイドルもアプリに登録として他のネオアイドルとのバトルフェスに挑んでいくというシステムが今っぽいなと思いました。
そして、「これって、もしかしてあの作品っぽいかも」と……少年マンガの王道で海の王様を目指す、あの作品が思い浮かんで。トモたちが目指すのは、女の子にモテたいとか不純な動機だけど、メンバーがどんどん集まっていく過程やそれぞれのキャラが葛藤や困難を乗り越えていくところとか通じるものがある気がしました。
――脚本を読んで感じた舞台版の印象は?
小南:トモ中心で物語は進んでいくけど、それぞれのキャラの見せ場もしっかり作られていて。キャラたちがどうなっていくんだろうとワクワクできるだけでなく、笑いや感動もあり、みんなが主役になれる素敵な脚本になっているなと思いました。
原作を読んだことがない方でも、アイドルを目指す男子たちの青春ストーリーとして純粋に楽しめると思うし、原作ファンの方もあのシーンがどう表現されるのかと期待しながら見ていただける舞台になるだろうなと僕も楽しみになりました。
「ナチュラルにかわいく」を意識する、女装だけでなく心も乙女のキャラ!?
――演じるミユについての印象はいかがですか?
小南:セクシーで色気のあるキャラをやらせていただくことが多くて、今回のプロデューサーさんからも「いい役だよ」と言われました。
ビジュアルを見たら白髪でセンター分けで、きれいで上品なキャラだったので、「こんなに王子様みたいな役をやらせてもらえるのか」とワクワクして原作を読んだら、振り幅がすごくて。ギャップも大きく、「ああ、こういうことだったのか」と衝撃を受けました(笑)。
今まで一度だけ、お芝居のイベントで女装キャラをやったことがありますが、ガッツリと心まで女の子というキャラはやったことがなかったので、「どうしようかな? 勉強のために新宿2丁目に行こうかな?」と考えてみたり(笑)。
また、彼はかわいいものが好きで、かわいくなりたいけど、世間が求めているものはきっと違って、悩んだり、葛藤したりするわけですが、僕らの仕事に通じる部分もある気がして親近感が湧いたし、少しずつ彼に近づいていきました。
――セリフは優しい口調で、独特な雰囲気があるキャラですよね。
小南:舞台にミユが登場してきたらピュアピュアオーラをいっぱい出して、皆さんを癒してあげられたらいいなと思います(笑)。
――演じる時に意識していることはありますか?
小南:ナチュラルにかわいく、ですね。ジュンが「ミユはかわいいよ」と言ってくれるけど、心からそう思って言っているんだなと思うので、表情や仕草1つとってもそう感じてもらえるように。僕も意外と肩幅が広いので、彼のかわいさとのギャップも出せたらいいなと思っています。
あと、ジュンと話している時、他の子と話している時の違いとかも出せたらと意識しています。
――作品の中でご自身の演じるキャラ以外でお気に入りのキャラは?
小南:ミユを演じていることもあってジュンですね。オラオラの感じからのミユに対しての優しい言葉の掛け方や一途に愛を注ぐところとか、「男とか女とか関係なく、御由がかわいい守りたいんだ」というセリフに稽古中いつもドキっとさせられて。心から好きだなと思えるキャラです。
でも、ずっと一緒に稽古しているとどのキャラにも愛着が湧いてくるんですよね。稽古場でみんなが提示してくるものがおもしろいこともあって、僕もポンコツだけどそれ以上にみんなポンコツで(笑)。だからみんな大好きです。
――ジュンはミユと一緒だからやっぱり特別なんですね。
小南:ジュンはミユのお世話をしてくれるナイトみたいな存在ですが、ジュン役の堀 海登くんも近くにいてくれたり、よくお世話してくれてます(笑)。
彼とは『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』で共演したけど、その時はあまりおしゃべりできなくて。今回共演して一緒に話すようになって、今では稽古場で集合写真を撮る時も絶対隣りに来るようになりました。
でも、ジュンと海登くんの性格は真逆で。彼はお芝居や歌に取り組む姿勢もマジメで、誰よりも早くセリフも歌もダンスも覚えてくるんです。稽古を始めた頃はジュンの鋭さが全然なくて、いい子がセリフに出ちゃうんですよね。ミユに対して優しく接する時はその良さが活きるし、僕も逆に癒してもらっています(笑)。
だからビジュアル撮影の時も、ちゃんとジュンらしさが出るかなと心配だったんですけど、写真を見たらあのかわいい子がこんなに怖い顔になるんだとビックリしました。
劇場に現れる「奇跡の瞬間」に触れられるのが舞台の魅力! ミユとジュンの楽曲にも注目を♪
――今回の舞台ではLIVEパートもありますが、曲数も多く、ダンスも本格的だとお聞きしました。
小南:僕は4曲あって、そのうちの1曲はフォーメーションと歌割りが3パターンあるので、稽古を始めてからここまで大変でした。
1曲は年末年始の「STAGE FES2018」で披露した「マージナルデイズ・デストロイ!」で盛り上がれる曲だし、ダンスもすごくカッコよくて。でも振付師の方は一番難しいかもと言っていて、僕らも苦戦しましたが、今はどんどんクオリティを上げている最中です。
ミユとジュンの曲としては、原作に「ラブリージュース100パーセント」という曲があって。漫画の中では曲調も振付もわからないと思いますが、ステージでどんなパフォーマンスをして、あのビジュアルをどう再現されるのか楽しみにしていただきたいです。
先日、フィッティングをしましたが、僕と海登で「勝ったぞ!」と。「トモには悪いけど食わせてもらうか」と自信満々で(笑)。
他にユニット曲もあって、「ラブリージュース100パーセント」と対照的で、ミユのかわいさを極限まで抑えた曲になっていて。女性を魅了してしまう面が見える意外な曲なので、こちらもご期待ください。
――そのお話を聞くと、御由は芝居だけでなく、LIVEでも一番振り幅が大きそうですね。
小南:たぶん、僕以外にこんなに大きな振り幅がある人はいないと思います(笑)。今まででこれほどの振り幅のキャラはいなかったので、苦戦しつつも楽しみながらやっています。
――ちなみに普段、アニメや漫画を見たり、ゲームをプレイすることは?
小南:僕が初めてアニメを好きになったきっかけが『鋼の錬金術師』で、最初に見たのは幼少期だったので内容もほとんど理解できていなかったけど、その時に見た光景や表情は記憶にずっと残っています。
中学生になって改めて、アニメや漫画を見返してみると段々理解してどっぷりハマるようになって。高校生になった時にはアニメ、漫画、ゲーム好きの少年になっていました。部活でくじけそうになった時には、主人公のエドワードのセリフ「立って歩け。前に進め。あなたには立派な足がついているんじゃないか」を思い出すことで頑張れたし、今も背中を押してもらっています。
他にもギャグアニメや萌えアニメなど割と幅広く見ています。ネットフリックスにも登録しているんですけど、オススメに出てくるのが全部アニメで。今期だったら『ソードアート・オンライン』や『転生したらスライムだった件』、『盾の勇者の成り上がり』がおもしろいかなと。
――アニメや漫画、ゲームが原作の「2.5次元」と呼ばれるステージに多数出演されていますが、2.5次元作品のおもしろさや魅力、演じる時に心がけていることはありますか?
小南:原作を愛し、大切にすることが前提で、それに加えて生身の役者が演じる意味を感じてもらえたらいいなと。原作の素晴らしさに、自分の色も加わることで更にいいものが作れるように、そして原作ファンやお客さんとゼロ距離くらいに近づけるようにと思って演じています。
皆さんがそれぞれ愛情を抱いているキャラをどう演じたらいいのか悩むし、プレッシャーもハンパじゃなくて。何度も原作や脚本を読み込んで、自分なりに仮定しながら稽古で作っていくわけですが、興味がなかったら悩まないし、細かい部分までこだわろうとしません。
自分も漫画やアニメ、ゲームが好きだからこそ、2次元の作品に命を吹き込む重大な役割を託された責任や、原作ファンの方の愛も背負う意味もかみしめて。自分が演じるまで知らなかった作品もあるけど、やってみたらすごく大好きになって、公演が終わっても街中でタイトルや商品を見かけるだけでうれしくて、思わず駆け寄ってしまうくらいです。
漫画やアニメで見ていた世界が、目の前で広がり、キャラたちが動き、風や空気感、匂いなどがリアルに感じられる、まさに奇跡の瞬間であり、皆さんと奇跡の空間を作っていくことが楽しいし、醍醐味なのかなと思っています。
ミユのかわいさや戦う姿を見守りつつ、LIVEパートではコーラスするなどぜひご参加して☆
――稽古場での雰囲気や練習の様子を教えてください。
小南:順調に進んでいると思います。僕自身は前の舞台の関係で、最近まで飛び飛びの参加で。行くたびに完成度が高くなっていて、「ヤバい! 僕も頑張って追いつかなきゃ!」と必死に頑張っています。
雰囲気自体はピリピリした空気もなく、和気あいあいとしていて、30分に1回は爆笑しているんじゃないかと思うくらい楽しくて。でもよく話し合ったり、提案し合ったり、意見交換も活発に行っているし、演出の村井(雄)さんも役者側からも提示してほしいと言っていただいて。やりやすいし、素敵な現場だなと思います。
この取材の後、稽古があるんですけど、早く行ってみんなに「ただいま!」って言いたいし、みんなと楽しくお芝居したいです。
――お芝居の稽古以外でも、歌やダンスレッスンもみっちりやっていると、トモ役の谷水力さんもおっしゃっていました。
小南:僕は正直、くじけそうになりました(笑)。年齢的には僕は比較的に若い座組なんですけど、みんなまじめでしっかりしているので、「すいません。ダンスを教えてください」と頼らせてもらっています。
――ツイッターでもよく集合写真がアップされていて、皆さんの仲の良さもわかりました。
小南:僕ほとんど写っていなくて……「STAGE FES 2018」の時も2役やっていたので、ミユとしていられない時間もあって、そんな時に動画撮影があったりして。その後も集合写真がアップされるたびに、僕がいなくて寂しい思いがありました。
ようやく合流できたら、「みんなで写真撮ろうよ」と言ってくれて、喜んで一緒に写ったんですけど、1枚もカメラ目線の写真がなくて。このまま目線なしで通そうか、1回くらいは目線ありで言ってみようか考え中ですので、チェックしてみてください(笑)。
――改めて『マジステ』の舞台の見どころを挙げてください。
小南:一見、個性的なメンバーたちばかりのぶっ飛んだ作品に見えますが、実は男子高校生たちが思いっきり青春する王道ストーリーで、笑った後にぐっと引き込まれたり、一瞬も目を離せないステージになると思います。
僕らもキャラのディテールにこだわって演じているので、ちょっとした表情や仕草も見逃さないでほしいです。魅力的なキャラばかりなので、目移りして大変だと思いますけど(笑)。
キャラそれぞれが悩みや葛藤を抱えている中で友たちと出会い、変わろうとしたり、乗り越えようとする姿はきっと共感して、私も頑張ろうと思えるような勇気やエールを、見てくださる皆さんへ届けられたらと思います。
LIVEパートも自然な流れで始まるので、油断せず、いつ始まるのかなとドキドキしながらお芝居を見ていただいて、パフォーマンスが始まったらグッズのブレードを振ったり、手拍子したり、参加していただきたいです。
「マージナルデイズ・デストロイ!」を歌うシーンでトモたちが「OK」と歌ったら「OK!」と返していたので、レスポンスや「イエー!」など声を出してもらったり。お客さんがいないと成立しないし、盛り上がってくれないと寂しいLIVEになっちゃいますから。
――最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
小南:みんな、1人ひとりが役と作品に向き合って、細部にまでこだわって作ってきたし、舞台でも精一杯キャラとして生きるつもりなので、原作ファンの方に見てほしいです。原作を読んでいない方も、前情報がなくてもわかりやすく楽しめる作品なので、気軽に見ていただけます。
かわいいやカッコいい、ギャップや驚きがたっぷり詰まっていて、笑って、泣いて、感動してもらえると思います。ハチャメチャながらも一生懸命に夢に向かって突き進んでいく青春ストーリーなので、今、夢に向かって一歩踏み出せずに悩んでいる方にぜひ見てほしいです。
僕的に注目してほしいのは「小南光司がどうミユを演じるのか?」「果たして大丈夫なのか?」と。稽古でも僕が出ると必ず笑いが起こるので、皆さんの反応がちょっと心配です(笑)。
でも、LIVEでの振りはみんな、かわいいと言ってくれるので。海登くんもジュンのように「ミユかわいいよ」と言ってくれるし(笑)。ミユが傷つき悩みながらも戦う姿、ステージ上でかわいく、カッコよくパフォーマンスする姿をぜひ目に焼き付けてください。
そして、僕はほめられて伸びるタイプなので、舞台を見た後はSNSで「ミユかわいい」と拡散したり、アンケートに「好きなキャラはミユです」と書いてください(笑)。
初日の幕が開いたら、僕らが劇場を『マジデス』の世界に塗り替えてみせますので、皆さんは男子校にいる唯一の女性みたいに、のぞき見るような気分でドキドキしながら見て、LIVEパートではグループができ上がっていくまでを見続けてきた最初のファンとして熱い応援をよろしくお願いします!
舞台『俺たちマジ校デストロイ』公演情報
2019年3月21日(木・祝)~3月30日(土)全13公演開催!
【劇場】東京・シアター1010
【キャスト】
谷水力 野口稜介 熊谷魁人 永田聖一朗 小南光司 堀海登 大橋典之 /
横井翔二郎 神永圭佑
アンサンブル:吉田哲也 澤田圭佑 渡邊太喜 本間優太 深澤悠斗 桐木健輔
【チケット】
プレミアム席:9,800円(税込/全席指定)
ライブパート(3月30日昼公演)&限定舞台裏映像視聴権(4月上旬配信予定)前方席
※プレミアム席特典:オリジナルグッズ『手帳風ミニノート』(全9種/ランダム配布)
一般指定席:6,800円(税込/全席指定)
※未就学児の入場は不可となります
来場者特典:『マジステキャストブロマイド』(全9種/ランダム配布)、『たなかマルメロ先生描き下ろしICカードステッカー』
公演終了後、ロビーにてアフターイベントを実施いたします。メンバーは日替わりで行います。
※各対象公演のチケットをお持ちの方に限ります。アフターイベントのみの参加はできません。
※お席の順にスタッフが誘導いたします。ご参加の方は終演後、そのままお席にてお待ちください。
※アフターイベント内容以外のキャストへの接触行為、列の流れを止める行為はご遠慮ください。
※お見送り中のプレゼント等のお渡しはご遠慮ください。プレゼントはロビーにございますプレゼントBOXへお預けください。
※メンバーは予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。
舞台『俺たちマジ校デストロイ』公式サイト